「 世界3大自動車レース 」として有名なだけではなく、フランス“夏の風物詩”としても定着した『 ル マン 24時間レース 』、“サルト サーキットの最も熱い日”が、本年もドラマティックに終演致しました(以下引用)。
【 ポルシェがルマン24時間レースで3連覇達成 】(web CG)
2017年6月17~18日、フランスのサルトサーキットで第85回ルマン24時間レースが開催された。長時間にわたる戦いを制したのは、T.ベルンハルト/E.バンバー/B.ハートレーのNo.2 ポルシェ919 ハイブリッド。ポルシェは2015年から続く勝利で、ルマン3連覇を達成した。
7号車トヨタが圧倒的な速さでポール獲得
ルマン24時間レースの2週間前。本戦に先駆けて行われたプリテストで話題をさらったのは、トヨタがたたき出した3分18秒132という総合トップタイムの速さだった。7号車をドライブする小林可夢偉がマークしたこの最速ラップは、コンディションの違いがあるとはいえ、昨年の予選トップタイムをおよそ1.6秒も上回るものだった。(2017年6月19日)
1.No.2 ポルシェ919 ハイブリッド(T.ベルンハルト/E.バンバー/B.ハートレー)367周
2.No.38 オレカ07・ギブソン(H-P.タン/T.ローラン/O.ジャービス)366周
✳️ 3.No.13 オレカ07・ギブソン(N.ピケJr./D.ハイネマイヤー-ハンソン/M.ベッシェ)364周
4.No.37 オレカ07・ギブソン(D.チャン/T.ゴメンディ/A.ブランドル)363周
5.No.35 アルピーヌA470・ギブソン(N.パンチアティシ/P.ラグ/A.ネグラオ)362周
6.No.32 リジェJS P217・ギブソン(W.オーウェン/H-D.サデラー/F.アルバカーキ)362周
✳️ レース後の裁定によって失格。よって4位以下が繰り上げ。
先ずは、地上波及びBSで無料中継されない状況下に於いて、美しい映像による“無料WEB配信”を提供して下さったTOYOTAさんに御礼申し上げます。予選ではPORSCHEさん首脳陣が「今年のTOYOTAは恐ろしく速い。」と蒼ざめておりましたので、今年コソは“モーター スポーツの女神様”が、TOYOTAさんに微笑んで下さると思っておりましたが……………
因みに当ブログは先日、同じく「 世界3大自動車レース 」である『 インディ 500 』を取り上げさせて頂きましたが、『 インディ 500 』はエンジンその他が“イコール コンディション”に近く、どちらかと云えば“ドライバーの争い”であるのに対して、『 ル マン 24時間レース 』はワークスとプライベーターの違いはあれども、基本的には“メーカーの争い”であると同時に“国(ナショナリズム)の争い”でもあります。
ソノ昔、某自動車メーカーさんの方々(エンジニア、広報etc.)と、中目黒でお酒を御一緒した時のお話で御座います。「PORSCHEさんという企業は、工学博士(研究者)を集めた謂わば“自動車ラボ(研究所)”なんですよ。トップクラスの科学者が大勢集まって切磋琢磨し、同じコンセプトで何か面白いモノを創造しようなんて環境は、ラテン民族やアジア民族では成立しないでしょーねぇ。つまり“ゲルマン民族特有の文化”とも言えます。」との御言葉。
PORSCHEさんのイメージは“耐久レースにめっぽう強く”、壊れないレーシング カー製作に長けた“特殊部隊的メーカー”でありましたが、ソノ根底には“ドイツ人特有の文化”が強く影響しているとの御意見は、言われてみれば何となく解る様な気が致しました。
確かにPORSCHEさんは、1800年代初頭にEV(電気自動車)を発表する程のハイテク メーカーでありましたが、今現在マーケット上では、ジャーマン カーとジャパニーズ カーが、同じリングで全く互角に闘っている様に見えます。しかしながら、自動車自体がドイツの発明品並びに文化で御座いますから、例え技術的には並んでも、“文化的”には超えられない何かが必ず存在するのだと思います。
失礼を承知で申し上げれば、そんな“PORSCHEさん(ドイツ)に有って、TOYOTAさん(ジャパン)に無いモノ”に気付かない限り、TOYOTAさんの『 ル マン 24時間レース 』制覇は実現不可能なのかも知れません。ひょっとして、1991年に総合優勝されたMAZDAさんは気付いたのでは……………
何れにしても、PORSCHEさんの“19回総合優勝”は正にモーター スポーツ史に残る金字塔であります。何とも悔しいのが本音でありますが、“真の勇者”PORSCHEさんを心より祝福させて頂きます。
結局のところ『 ル マン 24時間レース 2017 』は、“ドイツに有ってジャパンに無いモノ”を改めて考察する機会となりましたが、“スタイル優先”の変態オッサンとしては、取り敢えずフランクフルト ソーセージを食べ続ければ、何か“真理が見えるかも?”と考えております。
最後に、今回のドライバーズ コメントで最も印象的だった御言葉を御紹介致します……………
✳️ 中嶋一貴さん ( TOYOTA 8号車 : 予選 2位 / 決勝 9位 )
「ただひとつ言えるのは、来年も挑戦しなくてはならないということです。我々には速いTS050がありましたが、まだ、何かが足りなかったということでしょうか。」
TOYOTAスタッフの皆様、誠にお疲れ様でした!
⬆️ PORSCHEさん公式 『 Porsche at Le Mans 2017 』
24時間の死闘が“約2分半”に凝縮されたドキュメント ムービーで御座います。
( 写真は全てネットから拝借。)
私もドイツといえば、ビールとフランクフルトくらいしかイメージできませんが、PORSCHEさんのスタッフを見ていると、ドイツ魂の様な強い頑固さ(!?)を感じますなぁ。
私の会社では、電気系およびその他の製品は米国が拠点なのですが、メカ系の製品だけはドイツが拠点でありまして、世界No.1のシェアとなっています。日本のメーカーも何故か、歯が立ちません。ドイツ人は、メカとは何たるか(?)を知っているのではないか、と考えています…。
誠に的確な御意見かと思います!
ドイツ車は驚く程に電装系がショボいですが、ソレはおそらく“電装系なんてメカの添え物”位に思っているからだと思います。
パリ時代の友人でドイツ人が数人おりましたが、とにかく“チームプレイが上手で集中力が長続き”するんデスわ……………
つまり「 ル マン 24時間レース 」向きかと思われます!!
ところで、下級クラス(市販車改造GT)にエントリーしていた「 PORSCHE 911 」、実は外見から確認出来ない“大きな違い”があったんスよ。
フツーの911は2+2の4人乗りなのデスが、アレは後部座席を取っ払って、ソノ場所にエンジンを搭載した“ミッドシップ”なので御座います!!!
だったら何故、市販車もソノ様にしないのでしょーか?
一度だけ911の後部座席に人を乗せた事がありますが、リヤウインドウを頭でド突きまくって、割れるんじゃないかと心配でしたので……………