“機械式道具”としての魅力……

80年代初頭、東京でヘアメイクとして御一緒させて頂いた著名写真家の方々は、繰上和美先生を始めとして殆どが「 Canon F-1 」を使用しておりました(最近の繰上和美先生はLEICAを御愛用との事)。ところが渡仏してみると、パリの著名写真家は35mmカメラに関して“100%Nikonユーザー(主にF、F2を使用)”である点に驚きました。

今にして思えば……………

当時の日本はファッション雑誌と“ファッション(アート)系広告写真”の全盛期であり、優しい色調のカラー写真ニーズに「 Canon New FD レンズ 」が最適だったのだと思います。対してヨーロッパでは、60〜70年代にNikonが“世界一頑丈なカメラ”とか“カメラのPORSCHE”と呼ばれて圧倒的評価を確立、報道やファッションetc.ジャンルを問わずに“Nikon神話”が浸透しておりました。しかしながら、複数の著名写真家に「Canonをどー思う?」と訊くと「膨大なレンズ資産があるのでメーカーを変更するつもりは毛頭無いが、F-1は良いカメラだしデザインもスタイリッシュ。機会があれば使ってみたいと思うし、今後デビューする若いファッションフォトグラファーはCanonに移行するかも知れないね。」と仰っておりました。

実際に「 Canon F-1 」は、まるで金属から削り出した様な質感と屈強さ、ピアノ光沢の硬質塗装も素晴らしく、もしロバート キャパ先生がもっと長生きしていれば、ひょっとして「 Canon F-1 」を使っていたのでは?とさえ感じます。

約6年前に他界した父親の遺品「 Canon F-1 」(76年マイナーチェンジ後の後期型)。シャッタースピード、ISO(ASA)感度云々というスペック詳細は、こんな変態オッサンのブログではなく“カメラ系有名ブロガーさん”の記事を読んで頂くとして……………

メイン機として使っている「 SONY α7II 」と同時に「 Canon F-1 」も使ってみたい気分になり、札幌の“某有名カメラ店”にオーバーホールを依頼したら、ケッコーな料金を取られた上に大部分が“修理不能”のまま戻って来てしまいました(修理を担当したのは別業者)。そこで“日本を代表するオールドカメラ修理の匠”吉崎義明さん(青森)に御願いして数週間、先日“甦った「 Canon F-1 」”が無事帰還致しました。

吉崎義明さんが凄いのはそのポリシーであります。オールドカメラは既に部品生産が終了しており、通常は同型機の所謂“ジャンク品”から部品を移植するのがポピュラーな修理方法。ところが吉崎義明さんは「1個直すのに1個壊したのでは意味がない。」と、自ら旋盤機で部品を自作してしまいます。

( 修理工程説明用として同封された写真の数々。中央写真が“吉崎義明さん自作”による今回のキーパーツ。)

正確に云えば「 Canon F-1 」は作動に電力(電池)を必要としますが、ソレは“内蔵露出計”を作動させる為であり、私の様なド素人ではなく“体内露出計”をお持ちのベテランにとっては“100%機械式カメラ”として使用可能。つまり毎年価値が下がり続けるデジタル一眼レフと違い、機械式腕時計同様に“機械としての価値”は普遍であり、吉崎義明さんの様な“ハイパー主治医”さえ見つかれば価値は一生下がりません……………

( やはりフィルムカメラには“モノクロフィルム”。ISO100の「 FUJI ACROS 100II 」とISO400の「 AGFA APX 」を用意。但しAGFAは地元の写真屋さんで現像不可能との噂。)

他界した父親は「 Canon Auto Boy 」も所有していたので、普段はもっぱらそちらを使用していたと思われます。よって父親の代わりに「 Canon F-1 」を大事に使ってやろーかと思います!

❇️ 生前の母親曰く(確か81年頃)。

「パパが“Nikon F2”買って来ると張り切って出掛けたけど、買って来たカメラには“Canon F-1”って書いてあるのよねぇ。コレって同じカメラなのかしら?」……………

( 写真は自身のInstagram、その他devilota撮影による。)

写真散歩 ……

心臓弁膜症という病気になってから、PM8:00には寝てしまう習慣が身に付き、以前の様なブログ記事が書き難くなってしまった変態オッサン。

東京に住んでいた頃から写真が趣味だった私は、30年以上に渡り“熱心なNikonユーザー”でありましたが、北海道ド田舎のスナップ フォトを撮るに当たり「デジカメの命はイメージセンサーなので、“イメージセンサー世界一”のSONY製カメラが世界一なんじゃねーの?」と思った訳でありまして、2年前に無理して「α7II」を購入してみたら、コレが小型軽量でLEICAに迫るミニマル デザイン。加えて“超高性能”で凄いの何のって……………

個人的な感想としてNikonは天然色、Canonは理想色、対してSONYは独自の“SONY色”。赤と青の表現力は間違いなく“世界一美しい”と感じますが、ソノ代わりに肌色の表現力がイマイチ。但し、極めて“中毒性の強い色調”故に熱心なファンが多いのも肯けます。スッカリ“SONY菌”に感染してしまった私は、サブ機として「RX100」まで購入してしまいましたら、1型センサーにも拘らず「君ってAPS-Cだっけ?」とツッコミたくなる程の、謂わば“手のひらサイズ超高性能”。

通勤バッグに入れて毎日持ち歩き、バイト帰りに夕陽撮ってますわ。

そんなこんなで、本日は最近撮影したスナップ フォトの一部を御紹介したいと思います。

そんでもって、RX100で撮った“夕陽シリーズ”がコレ。

「写真散歩」……………

健康にも良いので是非ともオススメ致します!

( 写真1〜6は「α7II+Carl Zeiss Sonnar FE2,8/35」、写真7〜9は「RX100」で撮影。 )

不便のススメ ……

1988年頃のお話。

イギリスのファッション誌「 i – D 」が、東京のストリート ショットをメインとした“東京特集”を企画しました。当時、私が御世話になっていた某 有名写真家さんから、光栄にもヘアメイクとしてのオファーを戴いたのですが……………

残念ながら、本国編集部と日本側スタッフの間で“バジェット(撮影総予算)”が折り合わず、結局のところ企画自体が消滅してしまいました。

ちょうど欧米の“ジャパン ブーム”が一段落して、色々な意味で“日本の真価”が問われていた時代でしたから、もしもファッションを通して“本当の日本”を打ち出す事が出来たのならば、ソノ後の数年間は“欧米から見たジャパン”が違っていたのでは?と考えると、今でもヒジョーに残念でなりません。

ところで「 i – D 」は、「 UK VOGUE 」の若手アート ディレクターだった テリー ジョーンズ ( Terry Jones ) さんが、1980年に創刊したファッション誌であります(有名ファッション誌の中では後発)。どちらかと云えば、ファッション(モード)よりも“カルチャー”にフォーカスした“最先端情報誌”的要素が強く、明らかに「 VOGUE 」「 ELLE 」「 Marie Claire 」etc.とは異質な“先進性”をウリとしております(カヴァーショットではモデルがいつもウインク)。

実はそんな「 i-D 」さんが、2017年に“次世代注目フォトグラファー”として紹介していた方々の“ある共通点”が、2年後の現在“極めて身近な流行”に繋がっているので御座います……………

『 i-D Meets : Next Gen Photographers / 2017 』

“先進性の「 I-D 」”がチョイスしたフォトグラファーの特徴は、共に“フィルム カメラ”をメインとしている事であります!

当ブログ“登場回数No.1のフォトグラファー”ブルース ウェーバー先生は、未だに“フィルム カメラ”をメインに使用されておりますし、多くの映画は未だにフィルムで撮影されている現実。プロフェッショナルにとっては、“求める世界観”を具現化する為に“古い機材”を用いるのは良くあるお話。

ところが昨今、“フィルム時代”を全く知らない世代の間で、“フィルム カメラ”が密かなブーム。

例えば……………

❇️ 唐田えりかさん ( Erika Karata : 女優 , 千葉県出身 , 1997〜 ) の作品。

❇️ 芳根京子さん ( Kyoko Yoshine : 女優 , 東京都出身 , 1997〜 ) の作品。

上記のお二人は、我が国が世界に誇る“若手本格派女優”の代表格でもあり、ヨーロッパ人メル友にもケッコーな知名度を誇ります(因みに芳根京子さんは、北海道ローカルのドラマやCMに出演されているので、“北海道出身”だと思われがちですが“東京出身”で御座います)。

そんなお二人がハマっている“フィルム カメラ”という世界。

私も知人から度々「息子がフィルム カメラを欲しがっているので、オススメ機種を教えて欲しい。」と訊かれますが、何故今、“フィルム カメラ”は若い世代を魅了するのでしょーか?……………

美しい写真を“最も簡単に撮影するツール”は、間違いなくスマートフォンのカメラであります。にも拘らず、わざわざフィルム カメラで撮影するのは、謂わば“便利過ぎるツール”に対して、何かしらの不満を感じているからだと思われます。

つまり、フィルム カメラで撮影して、カメラ屋さんに現像依頼するのも、私の様にフルサイズ ミラーレス機にオールド レンズを装着するのも、敢えて“不便な思いをして趣味性を高める”、ある種の“サディスティック行為”なのかも知れません。

ソノ快感故に、“オールドレンズ沼”から抜け出せない変態オッサンでありますが、「 YASHIKA – CONTAX 」さんの“ZEISSレンズ”が欲しいなぁと……………

( 画像1、12、13は自身のInstagramより。画像2〜6、9はネットから拝借。画像7、8は唐田えりかさんのInstagram、画像10、11は芳根京子さんのInstagramから拝借。)

スキャンダル ( 酷評 ) の先にある物 ……

我が国では先日、“某有名テクノ ミュージシャン”が「 麻薬取締法 」違反で逮捕された際に、同氏が手掛けた音楽作品や出演映画、CM等の取り扱いを巡って、SNS上で多くの議論が交わされたのは記憶に新しいところかと思います。

「 麻薬取締法 」違反に拘らず、法律に反した者は等しく裁判によって裁かれ、相応の罰則(制裁)を受けなければならないのは当然で御座います。しかしながら過去に関わった作品(制作品)は、当人以外にも多くの方々が関わっておりますので、私生活で犯した罪によって、“創作活動上の全作品(制作品)”が否定されてしまう現状には、若干の違和感を感じるのが正直なところであります(飽くまでも主観)。

❇️ 当ブログに於いては、ファッション デザイナーのトム フォードさんと並んで登場回数が最も多い、ファッション フォトグラファーの“巨匠”ブルース ウェーバーさんの場合……………

ブルース ウェーバーさん ( Bruce Weber : アメリカ , 1946〜 )

2017年以降、複数の男性モデルから“セクハラ”で訴えられております。全ての案件が現在“係争中”でありますので、私の様な“法律ド素人”が、現時点でソノ件に関して語るのは敢えて差し控えさせて頂きます。

今現在のブルース ウェーバーさんは、ファッション関係出版社として“世界最大手”である「 コンデナスト パブリケーションズ ( Condé Nast Publications : アメリカ , 1907〜 ) 」さんから所謂“出入り禁止”となっており、加えて広告etc.アドバタイジング フィールドでも“最前線”から遠ざかっております。

私の記憶が正しければ、2017年に発表されたヴェルサーチ ( VERSACE ) の香水「 DYLAN BLUE POUR FEMME ( ディラン ブルー プー ファム ) 」プロモーション ヴィジュアルが、ブルース ウェーバーさんにとって“メジャー キャンペーン最後の作品”かと……………

『 VERSACE DYLAN BLUE POUR FEMME 公式プロモーション ムービー / 監督 : ブルース ウェーバー ( 2017 ) 』

上記広告写真&プロモーション ムービーに共通する特徴。

❇️ 極めて“ストレートでシンプル”な映像表現。

❇️ 世界最先端のファッション フォトグラフ(ムービー)であるにも拘らず、そこはかとなく漂う“古き良きアメリカの雰囲気”。

❇️ “程良い緊張感と曖昧さが同居する”美しい世界観。

こんな映像美を確立出来るクリエイターは、21世紀の今日でさえ、“地球上でブルース ウェーバーさん只一人”ではないでしょーか?……………

世界中の若手ファッション フォトグラファーが改めて“お手本”とし、再考するべきファッション フォトグラファーの筆頭だと考えます。

例えば……………

変態オッサンにとって最近の小説や脚本は、“起.承.転.転.結”のストーリー テリングが多過ぎると感じますし、最近のファッション フォトグラフは、“過度なCGリタッチ”が多過ぎると日々感じております。つまり、常に何かが“余分”なのでありまして、“もっとストレートに表現して欲しい”と感じる機会が、ヒジョーに多いのであります。

対して……………

1980年代に黄金期を迎え、今尚“世界の頂点”に君臨し続けるブルース ウェーバーさんの様なクリエイターは、何故か“現代作家にはない香り”が致しますし、おそらくソレが、“一度嗅いだら忘れられない良い香り”なのだと思います。

ところで……………

他界した父親は生前「犬好きに悪い人は居ない。」と言っておりました。

『 トゥルーへの手紙 ( A Letter to True ) / 監督 : ブルース ウェーバー ( 2004 ) 』

( ブルース ウェーバーさんが、自らの愛犬に想いを綴った映画。)

❇️ “愛犬家”としても知られるブルース ウェーバーさんには、一日も早く“最前線”に戻って頂きたいと切に願います!

( 画像は全てネットから拝借。)

フルサイズ ミラーレス三つ巴時代 ……

2018年後半にNikonさんから「 Z7(及びZ6) 」、Canonさんから「 EOS R 」という“フルサイズ ミラーレス”が発売され、先行していたSONYさんの「 α9(及び7シリーズ) 」と謂わば“三つ巴真っ向勝負”に突入致しました。

NikonさんとCanonさんの参戦から数ヶ月しか経過しておりませんので、コノ時点で“シェア云々”を比較するのは意味がありません。加えて、コノ3機種に関しましてはプロ カメラマンがスペック、画質etc.を比較したレポートがネット上に氾濫しております。

よって本日は、私が約3ヶ月間「 SONY α7II 」を使用した感想や「 Z7 」、「 EOS R 」を購入したメル友の御意見を中心に、独断と偏見に満ちた“ド素人なりの解析”をさせて頂きいと思います。


「 SONY α9 」

❇️ SONYさんの場合。

フィルムカメラの“フィルム”に相当する部分が、デジタルカメラに於いてのイメージ センサーでありますが、SONYさんはソノ分野で現在“世界を圧倒”しております。つまり、“中判カメラの超名門”ハッセルブラッドさん ( Hasselblad : スウェーデン , 1841〜 ) 中判ミラーレス カメラから、各社コンパクト デジタルカメラに至るまで、“世界中の一流メーカー”がSONYさん製イメージ センサーを採用している訳であります。

しかしながら、旧KONIKA MINOLTAさんを吸収合併したとは云え、SONYさんは飽くまでも“カメラが得意なエレクトロメーカー”に過ぎません。よってNikonさんやCanonさんが持つ“プロフェッショナル ツールとしての信頼性”や、“カメラメーカーとしてのカリスマ性”には遠く及ばず、故にデジタル一眼レフでの“直接対決”を避けて、“フルサイズ ミラーレス”に活路を見出したのが賢明な選択で御座いました。


「 Nikon Z7 」

❇️ Nikonさんの場合。

Nikonさんは“職人気質”が強い企業であり、米軍、NASA、ロシア科学アカデミー等の“ハイレベル 特殊クライアント”を顧客ラインナップに連ねる“硬派専門集団”でありますが、“キング オブ 一眼レフ”のプライドが災いして、“フィルムカメラからデジタルカメラへの移行”に躊躇し、Canonさんに追い越された苦い経験があります。

世界中のNikonフリークが“Nikon初 フルサイズ ミラーレス”に期待したのは、Nikonさんらしい“無骨で強固なボディー”と“恐ろしく表現力に優れたレンズ”だったのではないでしょーか?……………

ー「Nikon Z7は何の不満も無い素晴らしいカメラだけど、ソノ代わりに何の驚きも無い。」by “某イギリス人メル友” ー

もしも「 Z7 」が、動画機能や手ブレ補正その他を一切取っ払った“スパルタンなカメラ”だったら、SONYさんとNikonさんの勝負が一層興味深い展開になったのでは?と思いますが、実際の「 Z7 」は、“SONYさんから遅れた5年間”を取り戻しただけの機種、そんな印象が致します。


「 Canon EOS R 」

❇️ Canonさんの場合。

Canonさんは我が国を代表する“商売が巧みな企業”で御座います。 したがって、「 EOS R 」も「 α9 」や「 Z7 」に比べて“お手頃価格(ボディーのみ約19万円)”を一番のウリとしており、おそらく数年を掛けて“買い易いエントリー機”から“数百万円のハイエンド機”で構成された、Canonさんらしい“超充実フルサイズ ミラーレス商品群”を完成させるかと思われます。

特に“マーケティング”に長けたCanonさんですから、アジア諸国から地道にシェアを広げる作戦に違いありません。

❇️ と、ココで若干の総括。

今回発売されたNikonさんとCanonさんのフルサイズ ミラーレス機は、結果的にSONYさんをキャッチ アップする“プロローグ”であり、両社が“本気の反撃”に出るには今暫く時間が必要かと……………

対するSONYさんは、既に9種類のボディー並びに豊富なレンズ バリエーションを網羅しており、多少の売り上げ低下はあったとしても、“フルサイズ ミラーレスのSONY”は今後も継続すると考えるのが妥当と判断致します。

❇️ ところで、SONYさんの問題点。

当ブログで以前もお伝えした様に、Nikonユーザーだった私が、SONYユーザーに転身するのにはチョットした不安がありました。そもそもNikonさんとSONYさんでは、“レンズのねじ込み方向”や“ズームリング、フォーカスリングの回転方向”が逆で御座いますし、他にも色々と勝手が違います。

「 α7II 」を約3ヶ月間使用した感想は、先ず“イメージセンサーの高精細”に感心。そして、昔は“画像が柔らか過ぎる”と毛嫌いしていたCanonさんオールド レンズとの“グッド マッチング”に驚き、父親の遺品「 Canon FD 50mm 1:1.4 」が大活躍するという“誠に予想外の嬉しい事態”に発展。

但し、“ド素人の私”ですら理解不能の単純な欠点も幾つか御座います。

例えば、アイピース接合部分が“ペラペラのプラスチック製”であり、上部に“極めて細いバー”が存在致します。サードパーティ製のアイピースは、サイズ的にタイトな製品が多いので、脱着の際に“ぶっ壊れる可能性大”。

こんな事は“写真を撮る人間”なら気付くハズ……………

“カスタムキー機能”はいかにもSONYさんらしくて便利かと思いきや、どー考えても他のボタン位置やランプ位置が不適切。

こんな事も“写真を撮る人間”なら気付くハズ……………

❇️ 再び総括。

SONYさんのフルサイズ ミラーレス“唯一にして最大の欠点”は、巷で“アンチSONYの方々”が盛んにアピールしている、“マウント径が小さい事”ではありません。

【 左はNikonさん“Z-マウント”55mm、右はSONYさん“E-マウント”46mm。確かに“E-マウント”は口径が小さく、解放F値が明るいレンズの開発は困難。】

失礼を承知で敢えて申し上げますと……………

「 α9(及び7シリーズ) 」は、“デジタル機器のプロフェッショナルが造ったカメラ”であり、決して“写真家が造ったカメラではない”という事実こそ、SONYさん“唯一にして最大の欠点”なので御座います。

❇️ PS : 今後のSONYさんに望む点。

SONYさんが“真の名門カメラメーカー”になれるか否かは、如何に“プロフェッショナル フォトグラファーの本音”を吸い上げて、如何に“素早く商品に反映させるか”に掛かっている。と言っても過言ではありません!

以上、“現在SONYユーザー”の変態オッサンによる“役に立たないレポート”でした……………

【 愛機「 SONY α7II 」: テーマは「 カメラ女子受けするフルサイズ ミラーレス 」……………只今“絶賛迷走中”。 】

( 写真1〜4、7はネットから拝借。写真5〜6、8は自身のInstagramより。)



ヌーヴェル ヴァーグ ……

先日、昔お世話になった恩人(ぶっちゃけたお話、ヘアメイクを“破産廃業”した際に、金銭的援助をして下さった方)から「息子がプロ カメラマンを目指すと言い出した。将来的にローンで返済させるとして、取り敢えずカメラ セットを買ってやろうかなと思う。よって、どのメーカーが良いのかアドバイスを戴きたい。」とのメールあり。

私は「現代のカメラは“光学部分以外全てデジタル”なので、“SONYボディー&LEICAレンズ”が最強セットだと思います。但し、LEICAレンズは高額過ぎるので、先ずはSONYレンズの“ZEISSラインナップ(日本製)”で、単焦点35mm、50mm、そして望遠レンズを揃えてあげれば、学習スタートには充分過ぎる内容だと考えます。」と返信させて頂きました。

ここで若干“補足説明”致しますが、私はプロ カメラマンではなく“ピュアなド素人”でありますが、ヘアメイク時代に、世界的ファッション フォトグラファーの方々とお仕事をさせて頂いた経験に加えて、“老後を見据えた趣味”として最近「 SONY α7II 」を購入した経緯があり、先方はソレを御存知で私に訊ねたのだと思われます。

『 SONY α7II + FE3.5ー5.6 / 28ー70 』

因みに、当ブログで以前もお伝え致しましたが、1980年代のパリで活躍されていた有名ファッション フォトグラファーさんに於いて、35mmカメラに関しては“100%がNikonユーザー”でありました。故に私も、Nikonさんに憧れて長年“Nikonユーザー”であり続けたので御座いますが……………

56歳になったある日、“チョットだけ真面目に写真を撮りたい”と私は考えました。

しかしながら、愛機「 Nikon D300 」は既に“11年落ち”でありますし、APSーCサイズ(35mmフルサイズよりも小さい記録サイズ)なので、“最期の趣味”になるかも知れないライフワーク(?)としては、無理をしてでも新しいカメラを購入しようと決断。

そこで……………

「 “大御所フォトグラファーさん”は、当然ながら膨大なレンズ資産をお持ちなので、一度決めたカメラ メーカーを容易には変更出来ないハズ。つまり“今現在、最もホットなカメラ(メーカー)”は、過去10年以内にデビューした“若手フォトグラファーさん”が、より多く使用しているカメラ(メーカー)ではないか? 」

ネットで調べたり、欧米在住メル友に尋ねたりした結果「SONYのα9が現在最も進歩的なカメラ。“35mmフルサイズ ミラーレス”では、SONYが他メーカーを一歩リードしている。」との最終判断に至りましたが、予算の関係上「 SONY α7II ( しかも不人気の“欧州仕様” ) 」に決定致しました。

正直なところ、SONYさんが“コンパクトカメラ カテゴリーで世界一”なのは認識しておりましたが、“本格カメラ カテゴリー”では、NikonさんかCanonさんが“ド定番”だと信じて疑わない私にとって、“ホントにSONYさんで大丈夫かな?”が本音でありましたが、ディテールや使い勝手でNikonさん、Canonさんに劣る点はあれども、「 SONY α7II 」はデザイン、質感、映像表現etc.何もかもが予想以上に素晴らしく、まるで“全盛期のSONYさんスピリット”を感じさせる様な、“高性能 大人のオモチャ”で御座いました。

『 SONY α7II + FE3.5ー5.6 / 28ー70 』

フィルム カメラからデジタル カメラに変わり、デジタル カメラの心臓部分である“イメージ センサー”は、昔からSONYさんの“超得意分野”。

“旧KONICA MINOLTAさんカメラ部門”を引き継いだノウハウと合わせて、SONYさんがカメラ メーカーの“リーディング カンパニー”になったのは、考えてみれば正に“時代の流れ”かと……………

懐かしいフレーズを使うならば、SONYさんは“カメラ業界のヌーヴェル ヴァーグ”。

❇️ 変態オッサンの“珍予言”。

着実に“電気化”が加速する自動車業界。

ひょっとしたら30年後、自動車メーカーの“リーディング カンパニー”はTOYOTAさんやNISSANさんではなく、AppleさんやSONYさんかも知れません!

( 写真は全て自身のInstagramより。)

ファッション業界と自動車業界の接近 ……

BMWさんが“豪華絢爛キャスト&スタッフ”を駆使して、“ハリウッド映画並みの制作費”を注ぎ込んだショート ムービー『 The Hire 』シリーズ ( 2001〜 ) は、自動車業界のみならず映画、ファッションetc.あらゆる分野に大きな影響を与えました。

当ブログでは先日、“ファッション フォトグラファーの巨匠”ニック ナイトさんが手掛けた「 Aston Martin DBS Superleggera 」プロモーション ビデオを紹介致しましたが、もし『 The Hire 』シリーズの成功がなければ、ニック ナイトさんによるAston Martinプロジェクトも、実現不可能だったかも知れません……………

 

ジェネレーション的にはニック ナイトさんよりも古く、更に“大御所ファッション フォトグラファー”のピーター リンドバーグさんが、「 PORSCHE TALENT PROJECT  ( ポルシェ タレント プロジェクト ) 」と名付けられた“ビジュアル プロダクション”に参加中であると、以前からネット上で話題になっておりました。

 

 

ピーター リンドバーグさん ( Peter Lindbergh : ドイツ , 1944〜 )

 

 

しかしながら、コノ「 PORSCHE TALENT PROJECT 」は、PORSCHEさん本国サイトに於いても、メイキング ビデオと最低限の情報しか公開されておりません(2018年8月現在)。よって、今暫くは“事態を注視する必要あり”なので御座いますが、実は中間報告を見ただけでも“かなりの傑作”であると推測されます……………

何故なら、例えファッション フォトグラフを見慣れた方々でさえ、こんな“美しくスタイリッシュなオフ ショット”は、過去に誰も見た事がないと思われるからであります。

 

 

 

 

私が考える“ピーター リンドバーグ フォト最大の特徴”は、何と言っても“フレーミングの構成力”……………

写真の中にストーリーが見事に完結されており、まるで1本の映画を1枚の写真に凝縮した存在感があります。特に“モノクローム作品”のオーラは絶大で、ソレがPORSCHEさん一連の“レトロ モダンなデザイン”と融合した結果、誠に壮大な“ピーター リンドバーグ流PORSCHE ワールド”の完成で御座います。

 

 

 

 

“極上映画の1シーン”を観ている様な上記作品群は、“オリジナル プリントを部屋に飾りたい”と思わせる芸術作品であり、近年の広告写真全体を見渡しても、滅多にお目にかかれない秀逸なアートワークだと断言出来ます!

 

ところで、“オーバー1億円”の限定生産車が、瞬く間に予約完売してしまう昨今。

昔の「 バブル景気 」とは明らかに異なる好景気が進行中でありますので、“有名アーティスト&高級自動車メーカー”のコラボレーションは、今後より一層ヒートアップするのでは?と予感させます……………

 

 

『 Peter Lindbergh captures tradition and innovation of PORSCHE ー Behind the scenes  2018 』

 

 

因みに私が、初めてピーター リンドバーグさんとお会いした際の“第一印象”は……………

ー “とにかくエネルギッシュでタフな巨人” ー

やはり“世界の頂点に立つクリエイター”に必要なのは、“超人的な人間力”だと実感した、若かりし頃の変態オッサンでありました。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

ミラーレスはボーダーレス ……

「 α ( アルファ ) シリーズ 」はMINOLTAさんが開発した一眼レフカメラ シリーズであり、ソノ後KONICA MINOLTA時代を経て、2006年に“権利及び製造インフラ”がSONYさんへと売却されました。

「 SONY 一眼レフカメラ 」誕生の瞬間であります。

プロ カメラマンの方は多種多様なレンズを所有しておりますが、基本的にソレらのレンズは同一メーカー ボディーにしか装着出来ません。つまり“KONICA MINOLTAユーザー”だったプロ カメラマンの方が、そのまま“SONYユーザー”へと転身した訳で御座います。

しかしながら、我が国のプロフェッショナル ユースに於いてCanonさんとNikonさんのシェアは断トツであり、SONYさんが“トップシェアの一角”に入り込む余地はありませんでした……………

 

そんなSONYさんが“一筋の光”を見い出したのは2017年。

“僅か673g”のライト ボディーに、何と“2420万画素”のイメージ センサーを備えた“フルサイズ ミラーレス一眼”「 α 9 」を発売。約50万円(ボディーのみ)と御立派なプライスにも拘らず、欧米では主にプロ カメラマン並びにハイ アマチュア層の取り込みに成功致しました。

 

 

『 SONY α 9 』

 

 

本来、撮影時にミラーの上下運動を伴わないミラーレス一眼は、故にシャッター作動時の振動が少なく、“次期プロフェッショナル ツール”との呼び声が高かったのですが、やはり“ミラー越しに実像を結ぶ一眼レフ”に信頼を寄せるプロ カメラマンは予想外に多く、世界中で売り上げが伸び悩んでおりました。

そこでSONYさんは得意技を活かし、“フルサイズの優位性”と特出したハイ スペック、そして“LEICAさんライクなミニマル デザイン”によって、全てのデメリットを払拭した完成形「 α 9 」に到達したので御座います。

 

因みにNikonさんは、フィルム時代の“余りにも大きな栄光”によるプライドと拘りが災いして、“デジタル対応”に著しく遅れたトラウマがありましたので、「 SONY α 9 」の大成功は“Nikonにフルサイズ ミラーレス一眼を諦めさせたのでは?”との声さえ聞こえましたが(以下引用)……………

 

 

【 ニコン、”新マウント採用のフルサイズミラーレスカメラ”を開発発表 】( デジカメWatch )

株式会社ニコンは7月25日、ニコンFXフォーマット(いわゆる35mmフルサイズ相当)を採用するミラーレスカメラおよびNIKKORレンズの開発を進めていると発表した。発売時期や発売価格などは未定。レンズマウントは「新たな次元の光学性能を追求するため」として新規のものを採用。マウントアダプターを介してFマウントNIKKORレンズも使用可能としている。

なお同じタイミングで、ユーザー向けイベント「Nikon Fan Meeting 2018」の開催も発表されている。9月1日から全国7都市を巡回するスケジュールになっているため、ミラーレスカメラは8月中の正式発表も期待できる。( 2018年7月25日 )

 

 

 

 

プロジェクト自体が未だ“ティーザー(チラ見せ)段階”であり、商品実態は何とも判断しかねますが、上記写真を見ただけでも“トンデモない傑作”を予感させます……………

同時に、「 2001年宇宙の旅 」を彷彿とさせるプロモーション ムービーも公開されました。

 

 

『 Travel of Light / Nikon  2018 』

 

 

正に“これぞティーザー広告”と呼びたい程のイメージ戦略。

タイトルである「 Travel of Light 」も、昔の“絶対王者Nikon”が甦った様な力強さを感じさせます。

Nikonさんの本格参戦により、今後はファッション、報道etc.あらゆるプロフェッショナル フォト ジャンルで、“フルサイズ ミラーレス一眼”が確実に普及するかと思われます。

 

残念ながら昨年、記念すべき“創立100周年”を大赤字計上で飾ってしまったNikonさん……………

“フルサイズ ミラーレス一眼”でのリベンジに“乞うご期待”であります!

 

 

 

 

❇ ところで昔、何度かお世話になった“ファッション フォトグラファーの巨匠”ピーター リンドバーグさんは、“Nikonユーザー”としてもヒジョーに有名なお方。

おそらく“Nikon フルサイズ ミラーレス一眼 予約第1号”は、ピーター リンドバーグさんだと予測する変態オッサンで御座いました……………

 

 

ピーター リンドバーグさん ( Peter Lindbergh : ドイツ , 1944〜 )

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

前衛とクラシックの融合 ……

映画ファンにとっては「 007シリーズ 」のボンドカーとして特に有名なAston Martinさん ( Aston Martin Lagonda Limited : イギリス , 1913〜 )。

イギリス(ヨーロッパ)を代表する高級スポーツカー メーカーとして、自動車産業の歴史に輝かしい栄光を刻み続けておりますが、FERRARIさんやPORSCHEさんに比べると、あらゆる意味で“一味違う香り”の名車かと……………

 

 

『 Aston Martin DB5 & Mr. Sean Connery 』

『 Aston Martin DB5 & Mr. Daniel Craig 』

 

 

チョットだけAston Martinさんの“おさらい”をさせて頂きますと、生産量並びに企業規模に関しましては、LAMBORGHINIさんとFERRARIさんのちょうど中間に位置しており、極めて“ハンドメイドに近い工法”を得意とする高級スポーツカー メーカーで御座います。

しかしながら、ソノ知名度はスーパー スポーツカーの中ではマイナーの部類に属し、故に1970年代に大勃発した所謂“スーパーカー ブーム”の際にも、名前が登場する事は殆ど無かったと記憶しております。つまりAston Martinさんは、謂わば“軟派モーター ファンを排他するオーラ”を発散しており、ある種“別世界のブランド”として認識されている訳であります。

 

 

 

 

ところで……………

ファッション フォトグラフに興味をお持ちで、ブルース ウェーバーさんやマリオ テスティーノさんを御存知のお方でも、ニック ナイトさんは御存知ないのが現状かと思われます。

 

 

ニック ナイトさん ( 本名 Nicholas David Gordon Knight OBE : イギリス , 1958〜 )

 

 

1980年代、我が国が世界に誇るYohji Yamamoto ( 山本 耀司 ) さんのワールド キャンペーン フォトによって、一躍“スター フォトグラファー”に躍り出たニック ナイトさん。

 

 

『 Yohji Yamamoto / Nick Knight  1986 』

『 Yohji Yamamoto / Nick Knight  1988 』

 

 

今にして思えば、ファッション フォトグラフに於いて“CGリタッチ”が本格導入される以前でしたので、誰もが“初めて目にするヴィヴィッドな作品群”はおそらく、“ライティングとプリント テクニック”によって生み出されたのであろうと想像致します……………

 

 

『 Nick Knight  2018 』

 

 

 

1980年代、ファッション フォトグラフに大革命を起こし、最近では“イギリス王室 公式写真”を手掛ける等、多様なジャンルで“イギリス(ヨーロッパ)を代表するスーパー フォトグラファー”ニック ナイトさん。

2017年にはジャパンで個展が開催されたにも拘らず、一般知名度は乏しいままであり、未だに“日本語版ウィキペディア”すら存在しておりません。

 

そんな“Aston Martinライクなフォトグラファー”ニック ナイトさんが、コノ度「 Aston Martin DBS Superleggera 」プロモーション ビデオの“監督及び撮影”を担当。

只今“絶賛公開中”なので御座います。

 

 

 

『 Beautiful is Absolute ー The new DBS Superleggera / Nick Knight  2018 』

 

 

上記作品のポイント……………

❇ 1 ) ニック ナイトさんが自動車メーカーのプロモーション ビデオを撮るならば、メーカーはAston Martinさん以外には考えられない。

❇ 2 ) Aston Martinさんがプロモーション ビデオを制作するならば、監督はニック ナイトさん以外には考えられない。

正に“世界最強タッグ”に相応しい「 Nick Knight ✖ Aston Martin 」のコラボレーション!

 

 

因みに、某友人 ( 30代女性、国際A級ライセンス所有、自称“北川 景子さん似” ) の独り言……………

「私の夢は40歳〜60歳でFERRARIやPORSCHEを乗り継いで、60歳を過ぎたら“真っ赤なAston Martin”に乗る事です。」

 

 

『 Aston Martin DBS Superleggera  2018 』

 

 

変態オッサンは“あと4年で60歳”を迎えますが、どー頑張っても「 Aston Martin DBS Superleggera ( お値段“約3500万円” ) 」は買えそうにありません。

よって、当サイト プロデューサーの“秀津風親方さん”に是非とも御購入頂きたいと思います……………

 

 

 

 

 

( 画像1〜7はネットから拝借。画像8〜9はニック ナイトさんのインスタグラムより。画像10〜13はネットから拝借。)

罪と罰 ……

2017年度末から本年度に掛けて発生した事件で、“進展”もしくは“終息”を待って御紹介したいと考えていた“ある案件”がありましたが、マス メディア並びに在米メル友からも新情報が提供されませんので、本日ココに取り上げさせて頂きます。

2017年、ハリウッドの超大物プロデューサー、ハーヴェイ ワインスタインさんが“セクハラ問題”で失脚。余波は世界中のあらゆるジャンルへと飛び火して、現在“世界的 #MeTooムーブメント真っ只中”なのは御存知の通りでありますが、今回の案件は“バイ セクシャル問題”も含んでおり、事態はチョット複雑であります(以下引用)……………

 

 

【 今度の性被害者は男性モデル!ヴォーグ誌が著名写真家を「クビ」に 】( Newsweek )

米ヴォーグ誌が、セクハラ疑惑の渦中にある著名なファッション写真家2人を「クビ」にした。13日にニューヨーク・タイムズ紙は、写真家のマリオ・テスティーノ(63)とブルース・ウェバー(71)のセクハラを告発する多くの男性モデルの声を伝えた。これを受けてヴォーグのカリスマ編集長アナ・ウィンターは、テスティーノとウェバーには「当面の間」仕事を依頼しないと発表した。

テスティーノに対しては13人の男性モデルおよび元アシスタントがセクハラ被害を訴えているほか、ウェバーに対しては15人の男性モデルから、性的な行為を強制されたほか、撮影の最中に必要もないのに裸にさせられたとの声が上がっている。ウェバーは、カルバン・クラインのセクシーなCMを撮影したことでも知られる。「セクハラは絶え間なく続いた」と、テスティーノと90年代に一緒に仕事をした元アシスタントは述べている。( 2018年1月15日 )

 

 

当ブログではスッカリお馴染みのブルース ウェーバーさん。

今現在“存命している写真家”の中で、ファッション フォトグラフに於いては間違いなく“世界の頂点に君臨する写真家”で御座います。

 

 

左からブルース ウェーバーさん、アナ ウィンターさん ( ヴォーグUSA 編集長 ) 、ラルフ ローレンさん ( デザイナー ) 、何とも豪華な“モード界 大御所3ショット”。

 

そんなブルース ウェーバーさんと“双璧を成す存在”のマリオ テスティーノさん。

[ Mario Testino : ペルー ( 現在はイギリス国籍 ) , 1954〜 ]

 

 

ブルース ウェーバーさんの芸風が“グラマラス”や“スキャンダル”という表現に象徴され、“緊張感”と“説得力”を強烈にアピールした写真であるのに対して、マリオ テスティーノさんの世界観は、“ブルース ウェーバーさんを若干ソフトにした感じ”と云えば分かり易いかと思います。故に“2大ファッション フォトグラファー”と称されるお二人でありますが、マリオ テスティーノさんに関しましては、故 ダイアナさんのポートレイトが特に有名かと……………

 

 

『 DIANA / MARIO TESTINO  1997 』

 

 

因みに、ヘアメイク時代の私にとってマリオ テスティーノさんは、ブルース ウェーバーさん同様に“憧れのスーパー フォトグラファー”として、極めて特別な存在でありました。

 

 

『 GUCCI / MARIO TESTINO  1996 』

 

『 MICHAEL KORS / MARIO TESTINO  2015 』

 

 

現時点では“アメリカ版のみ”でありますが、ブルース ウェーバーさんとマリオ テスティーノさんが“天下のVOGUE誌”から締め出されたという事実は……………

 

❇ メジャー リーグ ベースボールに例えた場合。

「 ニューヨーク ヤンキース 」さんと「 ロサンゼルス ドジャース 」さんの2球団が、ペナントレース中に“協会を不可逆的脱退”に相当。

❇ F1 グランプリに例えた場合。

「 フェラーリ 」さんと「 メルセデス AMG 」さんの2チームが、シーズン中に“連盟を不可逆的脱退”に相当。

 

つまり、モード界の歴史に残る大事件であると同時に、ファッション エディトリアル界にとって“前代未聞の大損失”なので御座います!

 

 

『 British Vogue / MARIO TESTINO  2016 』

 

『 French Vogue / MARIO TESTINO  2016 』

 

『 American Vogue / MARIO TESTINO  2015 』

 

 

確かに“セクハラ”は許し難い重大犯罪でありますので、ペナルティーとしてソノ後一定期間の活動禁止は妥当な処分かと思われます。

しかしながら、一部マスコミ報道で炎上している様に“数十年前の行為をほじくり返して、当該人物の全功績を否定する”のが、はたして妥当な“罪と罰”でしょーか?……………

 

 

『 British GQ / MARIO TESTINO  2015 』

 

『 VANITY FAIR / MARIO TESTINO  2014 』

 

 

マリオ テスティーノさんによる作品群は、例えどんな事があろうとも“翠玉の如く輝き続ける”と、信じて疑わない変態オッサンでありました。

 

 

『 MICK JAGGER and KEITH RICHARDS / MARIO TESTINO  2014 』

 

 

 

 

 

( 写真2〜5はネットから拝借。写真1、6〜14はマリオ テスティーノさんのTwitterから拝借。)