“機械式道具”としての魅力……

80年代初頭、東京でヘアメイクとして御一緒させて頂いた著名写真家の方々は、繰上和美先生を始めとして殆どが「 Canon F-1 」を使用しておりました(最近の繰上和美先生はLEICAを御愛用との事)。ところが渡仏してみると、パリの著名写真家は35mmカメラに関して“100%Nikonユーザー(主にF、F2を使用)”である点に驚きました。

今にして思えば……………

当時の日本はファッション雑誌と“ファッション(アート)系広告写真”の全盛期であり、優しい色調のカラー写真ニーズに「 Canon New FD レンズ 」が最適だったのだと思います。対してヨーロッパでは、60〜70年代にNikonが“世界一頑丈なカメラ”とか“カメラのPORSCHE”と呼ばれて圧倒的評価を確立、報道やファッションetc.ジャンルを問わずに“Nikon神話”が浸透しておりました。しかしながら、複数の著名写真家に「Canonをどー思う?」と訊くと「膨大なレンズ資産があるのでメーカーを変更するつもりは毛頭無いが、F-1は良いカメラだしデザインもスタイリッシュ。機会があれば使ってみたいと思うし、今後デビューする若いファッションフォトグラファーはCanonに移行するかも知れないね。」と仰っておりました。

実際に「 Canon F-1 」は、まるで金属から削り出した様な質感と屈強さ、ピアノ光沢の硬質塗装も素晴らしく、もしロバート キャパ先生がもっと長生きしていれば、ひょっとして「 Canon F-1 」を使っていたのでは?とさえ感じます。

約6年前に他界した父親の遺品「 Canon F-1 」(76年マイナーチェンジ後の後期型)。シャッタースピード、ISO(ASA)感度云々というスペック詳細は、こんな変態オッサンのブログではなく“カメラ系有名ブロガーさん”の記事を読んで頂くとして……………

メイン機として使っている「 SONY α7II 」と同時に「 Canon F-1 」も使ってみたい気分になり、札幌の“某有名カメラ店”にオーバーホールを依頼したら、ケッコーな料金を取られた上に大部分が“修理不能”のまま戻って来てしまいました(修理を担当したのは別業者)。そこで“日本を代表するオールドカメラ修理の匠”吉崎義明さん(青森)に御願いして数週間、先日“甦った「 Canon F-1 」”が無事帰還致しました。

吉崎義明さんが凄いのはそのポリシーであります。オールドカメラは既に部品生産が終了しており、通常は同型機の所謂“ジャンク品”から部品を移植するのがポピュラーな修理方法。ところが吉崎義明さんは「1個直すのに1個壊したのでは意味がない。」と、自ら旋盤機で部品を自作してしまいます。

( 修理工程説明用として同封された写真の数々。中央写真が“吉崎義明さん自作”による今回のキーパーツ。)

正確に云えば「 Canon F-1 」は作動に電力(電池)を必要としますが、ソレは“内蔵露出計”を作動させる為であり、私の様なド素人ではなく“体内露出計”をお持ちのベテランにとっては“100%機械式カメラ”として使用可能。つまり毎年価値が下がり続けるデジタル一眼レフと違い、機械式腕時計同様に“機械としての価値”は普遍であり、吉崎義明さんの様な“ハイパー主治医”さえ見つかれば価値は一生下がりません……………

( やはりフィルムカメラには“モノクロフィルム”。ISO100の「 FUJI ACROS 100II 」とISO400の「 AGFA APX 」を用意。但しAGFAは地元の写真屋さんで現像不可能との噂。)

他界した父親は「 Canon Auto Boy 」も所有していたので、普段はもっぱらそちらを使用していたと思われます。よって父親の代わりに「 Canon F-1 」を大事に使ってやろーかと思います!

❇️ 生前の母親曰く(確か81年頃)。

「パパが“Nikon F2”買って来ると張り切って出掛けたけど、買って来たカメラには“Canon F-1”って書いてあるのよねぇ。コレって同じカメラなのかしら?」……………

( 写真は自身のInstagram、その他devilota撮影による。)

デザイン温故知新 ……

2004年、六本木“某BAR”でのお話。

カウンター席で隣に“アメリカ人らしきカップル”がおりましたが、男性が上着の内ポケットから取り出した携帯電話に“目が釘付け”になりました。

金属を多用した“高級な質感と激薄デザイン(当時のSAMSUNGさんよりは厚かった)”に圧倒されたのを、今でもハッキリと覚えております。

以前から“スペックよりもデザイン重視”で、NOKIAさんのSIMフリー版etc.外国メーカーの端末を使用する機会が多かった私にとって、「 Motorola RAZR ( モトローラ レーザー ) 」はソノ瞬間“次期購入端末”に決定致しました。実際の購入には更に2年間待たなければなりませんでしたが、結果的には“色違いで2台所有する”程のお気に入りに……………

本国アメリカに於いても、「 iPhone 」に追い抜かれる迄“売上No.1”を誇った業績を考えると、「 Motorola RAZR 」は間違いなく「 iPhone 」登場以前のスーパースターでありました。

そんな「 Motorola RAZR 」が所謂“ガラケー”の魅力を充分に残しつつ、何と“折り畳みスマホ”として復活したので御座います。

因みに、先日発売されたSAMSUNGさんの「 Galaxy Fold 」は、欧米レビューサイトの評価が“概ね好評”にも拘らず、何故かイマイチ話題になりません。

ソノ理由の一つに“中途半端なサイズ”が挙げられると思います。「 Galaxy Fold 」は開いた状態では「 iPad 」より小さく、タブレットのヘヴィーユーザーが乗り替えるには不十分でありますし、閉じた状態では“大きめ(厚め)のスマホ”になってしまいます。結局のところ、“タブレットの利便性”も“スマホの利便性”も相殺されてしまった感が拭い切れません……………

対して「 Motorola RAZR 」のポイントは、スマホをタブレットに近付けようというアプローチではなく、“折り畳みディスプレイ”を飽くまでもギミックとして捉え、“デザイン アプローチの一部”として採用した点で御座います。

このMotorolaさんによるアプローチは、「 Galaxy Fold 」よりも確実に注目を集めるかと思われます。

但し、アメリカ人メル友によれば「Motorola RAZRは大手キャリア“Verizon独占販売”であり、数年間はSIMフリー版はおろか、“外国キャリアを含む他キャリア版”も発売不可能との噂。」

『 Motorola RAZR Official Trailer ( 2019 ) 』

加えて、当サイトのプロデューサーである“秀津風親方さん”の御指摘通り、現地価格“約1500ドル”という価格も気になりますが……………

ただひたすら、“docomoさんからの発売”を祈るばかりの変態オッサンでありました!

( 画像は全てネットから拝借。)

限界が見えた“Apple型モデルケース” ……

❇️ その1 「 デザイン 」

今春、“Apple チーフ デザイン オフィサー”であるジョナサン アイブさん( Jonathan Paul Ive : イギリス , 1967〜 )と、“影のチーフ デザイナー(?)”マーク ニューソンさん( Marc Andrew Newson : オーストラリア , 1963〜 )が「共に2019年限りでAppleを退社する。」と正式発表されました。

御二人は正に“現代を代表する工業デザイナー”であり、しかも「 大英勲章 」まで授与されている文化人。そんなビッグネームが“時価総額世界一の企業”を揃って辞めるにも拘らず、後任人事その他が全く話題にならないのは誠に予想外であります……………

“全面タッチ スクリーン”が主流になった現在のスマートフォン。正直なところ“誰がデザインしても同じでは?”という本音が、Apple社内にあるのかも知れません。

( 因みにジョナサン アイブさんとマーク ニューソンさんは、デザイン会社「 LoveFrom 」を設立する事が既に発表されております。おそらく今後は“スマートフォンやタブレット以外の工業デザイン”で、斬新な作品を発表してくれるでしょう。)

❇️ その2 「 機能 」

確かにAndroid OSを採用している他社製品に比べて、“自社製専用iOS”を搭載したiPhone並びにiPadは、依然としてセキュリティーと作動の両面で安定感があり、ソレがApple製品“最大の魅力”である点は今も変わりありません。しかしながら、相変わらずAndroid OSに比べてカスタマイズの自由度は低く、Appleさんが主張する“直感的な操作性”に於いても、Android勢に追従されつつある現実。

❇️ その3 「 Appleの未来 」

“最先端ガジェット開発及び販売会社”としてのAppleさん。

実際にはSAMSUNGさんetc.に部品の製造、アッセンブリーを丸投げしており、ソレによって様々なリスク軽減に成功致しましたが、昨今の国際事情を考えた場合、特に“アジア諸国の企業”に丸投げするのは、むしろリスクが拡大するのは承知の事実。よって今後のAppleさんは、所謂“ネットビジネス企業”にシフトチェンジするのが妥当と考えられます。

そんなAppleさん。

先日“恒例の新製品発表イベント”が開催され、「 iPhone 」「 iPad 」「Apple Watch 」の新型が発表されましたが……………

去る9月10日、「 スティーブ ジョブズ シアター 」でド派手に開催された発表イベント。

相変わらず大盛況で“Apple人気健在”を印象付けましたが、発表された新製品を改めて拝見すると、何ら“驚きや発見”が無い余りにも“無難な製品”で御座いました。

私は決して“熱心なApple信者”ではありませんが、iPhoneとiPadに関しては初代モデルから2年毎に買い換えて来ました。但し今回(今年)は買い替えを控え、来年以降に再検討する事と致しました。

何故なら現在のAppleさんは、昔の様に“所有欲を刺激する特別な製品”を生み出す企業ではなく、Apple製品も又“持つべき特別な製品”ではなくなってしまったからであります。

スマートフォン、タブレットがデザインと機能面で“倦怠期”に突入した今だからこそ、“野心的なスタートアップ企業”がクラウドファウンディングで資金を調達して、スマートフォン業界に新規参入してくれれば、業界が活性化されて俄然面白くなりますが、利益優先で“世間のニーズ”を気にし過ぎる最近のビジネス傾向では、“心に訴える面白いツール”は永遠に生まれないのでは?……………

❇️ ー “客が欲しい物ではなく自分が欲しい物を造る” ー

“かつてのSONYさんライクな企業”の出現を切に願う変態オッサンでありました!

『 Breaking Convention With The First WALKMAN / SONY 2019 』

( 画像1、6、7はネットから拝借。画像2〜5はAppleさんのウェブサイトから拝借。)

至高の前菜 ……

当ブログではスッカリ御馴染み“カメラのロールスロイス”LEICA(ライカ)さんでありますが、改めて若干のオサライをさせて頂きますと……………

❇️ 1 ) 1950年代〜60年代に於いて、我が国では「 LEICA1台 = 家一軒 」というワードが定着した時代あり(“超高級品”の例え)。

2 ) “約10万円〜20万円”の価格帯製品に関してはPanasonicさん製である(最下級機は中国製)。

3 ) “中級機〜上級機”に関しては“MADE IN GERMANY”、もしくは他ヨーロッパ諸国製である(主にポルトガル)。

4 ) 「 LEICA SL ( レンズキット価格 : 約160万円 ) 」は価格、デザイン、性能etc.に於いて、“世界最強 フルサイズ ミラーレス一眼”と呼ばれている。

「 LEICA SL ( 2015 ) 」

私の知人であるリッチマン“なにわのデ ニーロさん ( 仮名 : 60代男性 )”は、幸運にも「 LEICA SL 」を所有されており、特に“愛犬のポートレート”を得意としております。

“世間との繋がり”を著しく嫌う彼は、SNS等で作品を発表する事は一切なく、よって、皆さんが彼の作品を目にする機会はありませんが、“ほのぼのとしたスナップ ショット”には特有の味がありまして、私は昔から彼の写真が大好きです。

❇️ 昨年末のお話。

“なにわのデ ニーロさん”から、誠に“ショッキング(?)なメール”が届きました……………

「LEICA SLは手にした感触や操作性が“全てスーパー”であり、間違いなく“世界一のフルサイズ ミラーレス機”だと断言出来る。但し、単純に“画質性能云々”だけで語るならば、SONY α9の方が優れているのかも知れない。正直なところ、“SONYのカメラ”がこんなに優れているとは思わなかった。やはり、現代カメラのキモは“イメージ センサー”だと実感。」

「 SONY α9 ( 2017 ) 」

“なにわのデ ニーロさん”は某有名カメラ店さんから「 SONY α9 」のモニターを約6ヶ月間依頼されて、ソノ率直な感想が上記の報告でありました。

( 本来、「 LEICA SL 」と「 SONY α9 」を単純に比較するのは、例えば「 PORSCHE 911 」と「 HONDA NSX 」を比較するのと同様に無意味だと考えます。何故ならば、双方の“哲学と文化”が余りにも違い過ぎますし、“双方共に素晴らしい車”であるのは間違いなく、それぞれに異なる魅力を備えた、謂わば“全くの別物”と解釈するのが妥当で御座います。)

本日は、そんな“KING OF CAMERA”であるLEICAさんファミリーの中から、チョット面白い“異端児”を御御紹介させて頂きます。

『 The new Leica Q2 ( 2019 ) 』

まるで“金属の塊から削り出した様な質感”と、一切の無駄を廃した美しい“ミニマル デザイン”。そして“ウォータープルーフ”の実用性……………

何とも“強烈な存在感”に満ち溢れた新製品「 LEICA Q2 」。

「 LEICA Q2 ( 2019年3月23日発売 ) 」

ところで、上記プロモーション ムービー&写真を見て、“おや?”と何か感じた方はいらっしゃいませんか?……………

実は“レンズ固定式”なのであります。つまり「 LEICA Q2 」は“フルサイズ ミラーレスのコンパクトカメラ”で御座いまして、LEICAさんの“豪華絢爛な商品ラインナップ”をフルコースだとすれば、「 LEICA Q2 」は“ほんの前菜”に過ぎない訳であります。

遂に“フルサイズ ミラーレス コンパクトカメラ”という、“極めてニッチな領域”に踏み込んでしまったLEICAさん。ソノ意味で「 LEICA Q2 」は、正に“至高の前菜”と言っても大袈裟ではないかと思われます。

❇️ 「 唯一にして最大の問題 」……………

ソレは、“約70万円のお値段”であると痛感した変態オッサンでありました!

( 是非とも“秀津風親方さん”に御購入頂き、年に数回お借りしたいと思います。)

( 画像は全てネットから拝借。)

REIMAGINE ( 再想像 ) ……

私は幸運にも、“自動車運転免許を所得して最初に購入した車”が「 PORSCHE 911 Carrera ( 1986 ) 」で御座いました。

❇️ 補足説明をさせて頂きますと……………

高校時代(1981年)に自動車運転免許証を所得致しましたが、上京後“ド貧乏 ヘアメイク アシスタント時代”を過ごして渡仏、1986年に帰国後、1990年に独立した際が“人生で最も収入が多かった時期”でありましたので、たまたま「 PORSCHE 911 Carrera 」を購入出来ただけのお話。

ソノ後は離婚、破産廃業etc.と“コントの様な転落人生”を歩み続け、20年間“車と無縁の人生”でありました……………

以前もお伝えした通り、PORSCHEは特有の“肉食的な加速フィーリング”を持ち、ソレこそが“PORSCHEの醍醐味”であると思います。よって、スポーツカー好きの方であれば、是非とも一度はPORSCHEをお試しになる事をオススメ致します。

ところで、世界中には様々なタイプの“PORSCHEを得意とするチューナー”が存在します。ソレはPORSCHEという車が、FERRARI等に比べると、エントリー クラスの価格が安い点が主な理由でありますが、加えて、“改造用ベース車両”としての完成度を兼ね備えているからだと考えられます。

ハンドガンに例えるならば、 「 Colt Government 1911 A1 」みたいな“ベーシック マスターピース”……………

そんな“PORSCHEを得意とするチューナー”の中でも、オリジナリティー溢れる“レトロ モダンなデザイン”に、最新テクノロジーを融合させた「 Singer Vehicle Design ( シンガー ビークル デザイン ) : アメリカ ( LA ) , 2009〜 」さんは、デザイン及びポリシーに於いて、“孤高のヒーロー”と呼ぶに相応しい“オンリー ワン”のチューニング ファクトリーであります。




『 PORSCHE 911 DLS ( Dynamics And Light-weighting Study ) 2017 』


上記の写真を見て、1970年代の所謂“ナロー ボディー”を使用していると思った方が多いでしょーが、実は“1990年代のボディー”を、敢えて“1970年代のルックス”に仕上げた作品で御座いまして、ボディー素材は大部分がカーボンファイバー製。インテリアも極めてスパルタンながら、スタイリッシュで何とも美しく仕上げられております。

しかもエンジンは、F1で有名なWilliamsの系列会社「 Williams Advanced Engineering ( ウィリアムズ アドヴァンスド エンジニアリング ) : イギリス , 2010〜 」さん謹製による、“世界一パワフルで美しい空冷エンジン”を搭載(因みに、COSWORTH製エンジン搭載モデルもあり)。

❇️ ココで素朴な疑問……………

何故「 Williams F1 チーム 」さんは、“「 Williams Advanced Engineering 」製エンジン”を使用しないんでしょーかねぇ?

“エンジン直結型エアインテーク”をリヤピラーに設置する斬新な演出。


正に“クラッシックとアヴァンギャルドが融合”した、謂わば“第二のPORSCHE”。

他チューナーとは何もかもが異なる“スポーティー&ラグジュアリー感”満載……………

但し、お値段は“約3500万円〜約2億5000万円”で御座います!

( 最新の“ノーマルPORSCHE”が軽〜〜く買えてしまうお値段。)


『 PORSCHE 911 DLS ( Dynamics And Light-weighting Study ) 2019 』

そもそも「 Singer Vehicle Design 」社の創設者は、自動車業界出身者ではなく、マニアックな人気を誇ったロック バンド Catherine Wheel ( キャサリン ホイール : イギリス , 1990〜2000 ) の“ヴォーカリスト兼フロントマン”だった、ロブ ディッキンソンさんであります。

ロブ ディッキンソンさん ( 本名 Robert Dickinson : イギリス , 1965〜 ) 

❇️ つまり、創設者が“ロックシンガー”だから「 Singer Vehicle Design 」なので御座います。

ロブ ディッキンソンさん自らが語る“PORSCHE 911 by「 Singer Vehicle Design 」”の魅力とは?……………

『 Singer Vehicle Design : An Exercise In Extravagance 』

ロブ ディッキンソンさんは、自動車業界の“超一流プロフェッショナル”であるにも拘らず、“メーカー側の人間”よりも“愛好家ライク”な語り口調には好感が持てますし、何よりも印象的だったワードは“REIMAGINE(再想像)”。

❇️ 「 REIMAGINE ( 再想像 ) 」とは“再創造” であるのだと、改めて実感した変態オッサンでありました……………

( 画像は全てネットから拝借。)


クール ビューティーとマッスル ビューティー ……

ヘアメイク時代に各自動車メーカーさんCMを担当させて頂き、広報の方から貴重な情報をお聞きした際、特に印象的だったお話がありました。

「大型セダンよりもスポーツカーの方が企画、製作、製造に関してお金が掛かります。加えて、購入層が限定されるので売り上げは低い。つまり、FERRARIさんやLAMBORGHINIさんの様な“小規模専門メーカー”ではなくて、“大手大衆車メーカー”がスポーツカーを発売する事自体、実はビジネス上“非常にリスキーな行為”なんですよ。」……………

例えるならば「大型旅客機よりも戦闘機の方が企画、製作、製造が大変だから高価になってしまう。」原理に近いのだと思います。

故に、“グループ企業内で共同開発、並びに共通パーツを多く使用する事でコストを削減する”という方法が、世界中でポピュラーになりつつあります。

❇️ 記憶に新しいところでは「 Lamborghini Huracán ( ウラカン ) 」& 「 AUDI R8 V10 」……………

「 Lamborghini Huracán Performante ( 2017 ) 」

「 AUDI R8 V10 ( 2016 ) 」

お互いのメーカーさんが公表している情報は極めて限定的でありますので、詳細の程は明らかではありませんが、上記の2台は“パワートレイン、シャシーetc.”を共用しております(Lamborghiniさんが製作)。それぞれが“自社流”にアレンジしているとは云え、謂わばれっきとした“兄弟車種”であり、ドライブ フィーリングもさぞ近いのでは?と想像出来ます。

御存知の様に、LamborghiniさんとAUDIさんは共に“ Volkswagen グループ”に所属しておりますので、共同作業は比較的スムースに行われたと思われますが、資本無関係メーカーの場合は、あらゆる意味で困難が伴うに違いありません。

BMWさんとTOYOTAさんが「次期BMW Z4とTOYOTA SUPRAは、共通プラットフォームを使用した素晴らしいスポーツカーになる。」と発表して話題になったのは、確か2014年頃だったと記憶しております。但し、コンセプトは同様ながらも両社の間にはかなりの温度差があったらしく、ドイツ モータースポーツ関連誌には、幾度となく「BMWとTOYOTAによるプロジェクトが頓挫した。」的な記事が掲載されました……………

❇️ 昨年、BMWさんから「 新型Z4 」が正式発表された後も「やはり“兄弟車種”SUPRAは無しか?」と噂されておりましたが、先日やっと公の場に登場致しました。

誠に失礼ながら、「 先代プリウス 」あたりからTOYOTAさんのデザインは方向性が変わり、“攻め方が間違っているのでは?”と感じていた私は「 新型SUPRA 」が、“TOYOTAさんの原点に立ち戻ったデザインになる”と勝手に期待しておりましたので、こんな“超マッチョ「 新型SUPRA 」”には、正直なところ“違和感満載”で御座います……………

確かに「 SUPRA 」は、“抑揚のあるデザイン”が特徴でありましたが、2019年デザイン トレンド及びTOYOTAさんの“スポーツカー戦略”に当てはめた場合、いささか“視点がズレている”と思えて仕方ないのであります。

❇️ 因みに、兄貴分の「 BMW Z4 」は……………

“BMWさんとTOYOTAさんの違い”と言ってしまえば、確かにソノ通りでありますが、“一歩先のデザイン”を踏まえた上で、敢えて“半歩先のデザイン”を選択するデザイン ポリシーは、BMWさんを筆頭として“ドイツ勢”の方が進んでいると感じますし、ソレは“ジャーマン デザイン”に共通するセオリーなのかも知れません。

何れにしても、予価は「 新型SUPRA 」が“約500万円〜”、「 新型BMW Z4 」が“約600万円〜”と云われておりますので、そんなシロモノを気軽に購入可能なのは、当サイト プロデューサーの“秀津風親方さん”位であり、私には全く無縁の物体で御座いますが……………

❇️ ジャーマン デザインの特徴は、“引き算による美しさ”だと改めて実感した変態オッサンでありました。

( 写真は全てネットから拝借。)

俯瞰視点 ……

当ブログで以前も紹介致しました「 FIA フォーミュラE 選手権 ( FIA Formula E Championship ) 」は、謂わば“電気自動車版 F1”の世界選手権シリーズで御座います。

改めて若干復習させて頂きますが、フォーミュラEは現在のところ全チーム“同一シャーシ(ダラーラ製スパーク)”を使用しており、RENAULT、AUDI、CITROËN etc.製エンジン(モーター)を搭載したマシンに、ミシュラン製タイヤで争われます。F1に比べて“イコール コンディション”的要素が強い分、勝敗のカギは“ドライバーのテクニックとチーム戦略”に負う部分が多く、言い換えるならば、F1の様な“チーム政治力や大人の事情”が及ぼすファクターが少ないモーター スポーツであります。

但し、物理的なマシン スペックは“F2とF3の中間”に位置するものであり、故に“F1で通用しないドライバーの巣窟”と揶揄されたりもしますが、ル マンで華々しい経歴を持ち、現在フォーミュラEで奮闘中のアンドレ ロッテラーさん ( André Lotterer : ドイツ , 1981〜 ) 曰く「加速、ハンドリング、ブレーキング、あらゆる意味で“異次元”の新カテゴリー。」との事……………

加えて、環境問題を含めた“新時代モーター スポーツ”としての注目度も高く、今後一層の盛り上がりが期待されます。

 

そんなフォーミュラE、12月開幕「 シーズン5 ( 2018〜2019 ) 」に新規参戦するBMWさんのマシンが先日公開されました。

 

 

『 An amazing story in 2.8 seconds ー BMW i Motorsport  2018 』

 

 

因みに、上記マシンの紹介記事を初めて拝見した時は“ドイツ語記事”でありました。よって、ドイツ語が全く理解不能な私にとっての第一印象は「“ホワイト&ブルー”が、BMWさんのイメージ カラーであるのは知っているが、何故こんな“中途半端で統一性が無いカラーリング”なのだろーか?」と違和感満載で御座いました。

ドイツ車好きの知人も「“あのカラーリング”はイマイチだよなぁー。」で意気投合致しましたが、最近“日本語記事”を拝見して重大な事実が判明(以下引用)……………

 

 

【 BMWがフォーミュラEに参戦──BMW iで培ったノウハウをフル活用 】( GQ JAPAN )

BMW iFE.18のカラーリングはなかなか斬新だ。BMWモータースポーツの基本カラーである白とブルーを基調としながらも、それらがブロック状に切り分けられていて、一見したところ連続性があまりないようにも思える。

ところがこのデザインは、フォーミュラEのレースを研究し尽くした結果、生まれたものだとBMWモータースポーツでチーフデザイナーを務めるミハエル・スカリーは説明する。「フォーミュラEのレースは都市部の狭いサーキットで行なわれます。このため観客は、普通のレースよりもやや高めの近い位置からレースを望むことになります」 。そこでスカリーらは、一般的なレーシングカーではあまり重視されない上方から見下ろした際のデザインを中心に検討。各スポンサーのロゴは上から見てもしっかり認識できるように工夫したという。( 2018年9月30日 )

 

 

フォーミュラEは、排気ガスや騒音と無関係な事から“環境への優しさ”をパワー プッシュしており、景観名所での“市街地開催”がウリの一つであります。

つまり観衆は、アパートやビル等“高い場所”から観覧するのが一般的であり、ソノ点を踏まえて“俯瞰(上から見下ろす)目線”でデザインされたので御座います!

 

 

 

 

❇️ 1980年代、六本木。

某 アパレル企業社長さんとお酒を御一緒した際「最前線のクリエイターは“対面する世界”に集中しているので、我々経営陣は“俯瞰から客観的に捉える”のを徹底しなければ、芸術もビジネスも成り立たない。」と仰いました……………

 

改めて“俯瞰視点の重要性”に気付かされた変態オッサンであります。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

iPhoneの牙城を崩せるか ……

「 Galaxy シリーズ 」で圧倒的な売り上げを誇るSAMSUNGさん。

ココ数年は“折り畳み式ディスプレイ スマートフォン発売か?”と注目を集めながらも、発売は来年以降に先送りされ、最近は“スマートフォン戦線の表舞台”から遠ざかっている感があります。

「 XPERIA シリーズ 」で熱心なファンを抱えるSONYさん。

昔から“ハイスペックと独自性に拘り過ぎる”社風があり、故にライバルとは“真っ向勝負”を避けた独自路線を歩んでおります。

対する“King Of スマートフォン”Appleさんは昨日、“新型iPhone並びにApple Watch”についての発表を行いましたが、“100%予想通りの内容”でサプライズ無し、よって“株価も下降気味”という残念な結果に。

 

実は今、スマートフォン業界に“一石を投じるかも知れない企業”がある事を、皆さんは御存知でしょーか?……………

但しソノ企業。“生い立ち”から説明する必要が御座います。

 

❇️ 1975年、ジム ジャナードさん ( 本名 James Jannard : アメリカ , 1949〜 ) がカリフォルニア州、オレンジ郡に「 Oakley ( オークリー ) 」社を設立致します。

 

 

Oakleyさんを一躍有名にしたのは、デザインと機能性に秀でた“スポーツ サングラス”なのでありますが、特徴的なデザインによってスポーツ フィールドのみならず、“映画の小道具”としても大活躍したのは御存知の通り(以下参照)。

 

 

『 Mission : Impossible 2 / 監督 : ジョン ウー ( 2000 ) 』

 

『 Mission : Impossible ー Ghost Protocol / 監督 : ブラッド バード ( 2011 ) 』

 

 

❇️ そんなジム ジャナードさんは1999年、飽くまでも“趣味の延長”として「 Red Digital Cinema Company ( レッド デジタル シネマ カンパニー ) 」社を設立(以下REDと呼称)。

2007年に「 Oakley 」社をイタリアの眼鏡メーカー「 Luxottica ( ルクソティカ ) 」社に“約2,000億円”で売却後は、「余生の全てをデジタル ムービー  カメラに捧げる。」と正に“本気モード”に突入。

 

 

 

 

当時、“プロフェッショナル用デジタル ムービー カメラ”はSONYさんの独壇場であり、もしREDさんにサクセス チャンスがあるとすれば、“商品価格で下回るメリット”を活かしたライトユースのみだと考えられました。

ところが、独自の商品哲学に基づいて、確実に製品クオリティーを向上させ続けた結果……………

我が国の某TV局さんが、“4K並びに8Kカメラ システム”を全てREDさん製機材で構築したりetc.“プロフェッショナル用デジタル ムービー カメラ”のシェアでは、何とSONYさんに肉薄しつつある“世界第2位”に君臨。

 

 

 

 

ソノREDさんから間もなく、“ヒジョーに興味深いスマートフォン”が発売されます(以下引用)。

 

 

【 これがホログラフィックスマホHydrogen One――REDが公式画像を公開 】( Engadget 日本版 )

REDの新型スマートフォン「Hydrogen One」は期待通りの最先端端末となるのか、それとも過大広告なのでしょうか。
同端末は印象的なホログラフィックディスプレイを搭載し、モジュラー構造によって必要なアクセサリを増設することもできます。さらにそのデザインも流行とは一線を画しており、凸凹と波打った本体にはカーボンファイバーで囲まれた巨大カメラが鎮座しています。

Hydrogen Oneは8月に発売される予定でしたが、認証関連の問題でリリース時期が11月2日(仮予約分は10月9日)に延期されました。端末はAT&Tとベライゾン、Telcelから1295ドル(約14万円)にて、ブラックとシャドーのカラーバリエーションが発売されます。また最初に登場するのはアルミニウムバージョンのみで、チタンモデルは2019年に登場予定です。( 2018年8月26日 )

 

 

 

 

最大のウリである“ホログラフィック ディスプレイ(立体表示)”に関しましては、ド素人の私には理解不能でありますので、当ブログのプロデューサーである“秀津風親方さん”にお訊ね頂きたいと思いますが、“ホログラフィック ディスプレイ”は当面の間、主に“ゲーム ツールとしての表現能力”しか持ち得なく、熟成には更に数年は必要かと思われます。

むしろ注目すべきは“デザイン、質感、コンセプト”にあると私は考えます。

同社のメイン商品である“プロフェッショナル用デジタル ムービー カメラ”と見事に統一されたデザイン。そして“スペック云々”ではなく“オンリーワン”のコンセプトで勝負する心意気……………

 

 

 

 

“全面ディスプレイ化”によって各社のデザイン特性が消滅し、“ハイスペック化”によってテクノロジー特性も消滅しつつある現在。真の意味でiPhoneに対抗し得る条件は、もはやデザインやスペックではなく“商品自体が持つイメージ&ストーリー”なのかも知れません……………

加えて、AppleさんがiPodやiPhoneで大成功を収めた背景には、Appleさんがオーディオ メーカー(家電メーカー)ではなく、全く“畑違いの企業”であった点が大きかった気が致します。

 

つまりREDさんには、スマートフォン分野で“Appleさんに対抗出来るエッセンス”が既に存在するので御座います!

 

 

『 RED Hydrogen Trailer  2018 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

ミラーレスはボーダーレス ……

「 α ( アルファ ) シリーズ 」はMINOLTAさんが開発した一眼レフカメラ シリーズであり、ソノ後KONICA MINOLTA時代を経て、2006年に“権利及び製造インフラ”がSONYさんへと売却されました。

「 SONY 一眼レフカメラ 」誕生の瞬間であります。

プロ カメラマンの方は多種多様なレンズを所有しておりますが、基本的にソレらのレンズは同一メーカー ボディーにしか装着出来ません。つまり“KONICA MINOLTAユーザー”だったプロ カメラマンの方が、そのまま“SONYユーザー”へと転身した訳で御座います。

しかしながら、我が国のプロフェッショナル ユースに於いてCanonさんとNikonさんのシェアは断トツであり、SONYさんが“トップシェアの一角”に入り込む余地はありませんでした……………

 

そんなSONYさんが“一筋の光”を見い出したのは2017年。

“僅か673g”のライト ボディーに、何と“2420万画素”のイメージ センサーを備えた“フルサイズ ミラーレス一眼”「 α 9 」を発売。約50万円(ボディーのみ)と御立派なプライスにも拘らず、欧米では主にプロ カメラマン並びにハイ アマチュア層の取り込みに成功致しました。

 

 

『 SONY α 9 』

 

 

本来、撮影時にミラーの上下運動を伴わないミラーレス一眼は、故にシャッター作動時の振動が少なく、“次期プロフェッショナル ツール”との呼び声が高かったのですが、やはり“ミラー越しに実像を結ぶ一眼レフ”に信頼を寄せるプロ カメラマンは予想外に多く、世界中で売り上げが伸び悩んでおりました。

そこでSONYさんは得意技を活かし、“フルサイズの優位性”と特出したハイ スペック、そして“LEICAさんライクなミニマル デザイン”によって、全てのデメリットを払拭した完成形「 α 9 」に到達したので御座います。

 

因みにNikonさんは、フィルム時代の“余りにも大きな栄光”によるプライドと拘りが災いして、“デジタル対応”に著しく遅れたトラウマがありましたので、「 SONY α 9 」の大成功は“Nikonにフルサイズ ミラーレス一眼を諦めさせたのでは?”との声さえ聞こえましたが(以下引用)……………

 

 

【 ニコン、”新マウント採用のフルサイズミラーレスカメラ”を開発発表 】( デジカメWatch )

株式会社ニコンは7月25日、ニコンFXフォーマット(いわゆる35mmフルサイズ相当)を採用するミラーレスカメラおよびNIKKORレンズの開発を進めていると発表した。発売時期や発売価格などは未定。レンズマウントは「新たな次元の光学性能を追求するため」として新規のものを採用。マウントアダプターを介してFマウントNIKKORレンズも使用可能としている。

なお同じタイミングで、ユーザー向けイベント「Nikon Fan Meeting 2018」の開催も発表されている。9月1日から全国7都市を巡回するスケジュールになっているため、ミラーレスカメラは8月中の正式発表も期待できる。( 2018年7月25日 )

 

 

 

 

プロジェクト自体が未だ“ティーザー(チラ見せ)段階”であり、商品実態は何とも判断しかねますが、上記写真を見ただけでも“トンデモない傑作”を予感させます……………

同時に、「 2001年宇宙の旅 」を彷彿とさせるプロモーション ムービーも公開されました。

 

 

『 Travel of Light / Nikon  2018 』

 

 

正に“これぞティーザー広告”と呼びたい程のイメージ戦略。

タイトルである「 Travel of Light 」も、昔の“絶対王者Nikon”が甦った様な力強さを感じさせます。

Nikonさんの本格参戦により、今後はファッション、報道etc.あらゆるプロフェッショナル フォト ジャンルで、“フルサイズ ミラーレス一眼”が確実に普及するかと思われます。

 

残念ながら昨年、記念すべき“創立100周年”を大赤字計上で飾ってしまったNikonさん……………

“フルサイズ ミラーレス一眼”でのリベンジに“乞うご期待”であります!

 

 

 

 

❇ ところで昔、何度かお世話になった“ファッション フォトグラファーの巨匠”ピーター リンドバーグさんは、“Nikonユーザー”としてもヒジョーに有名なお方。

おそらく“Nikon フルサイズ ミラーレス一眼 予約第1号”は、ピーター リンドバーグさんだと予測する変態オッサンで御座いました……………

 

 

ピーター リンドバーグさん ( Peter Lindbergh : ドイツ , 1944〜 )

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

小さな声が大きなアイディアに ……

【 現代を代表する2大プロダクト デザイナー 】

 

Appleという企業が大成功したのは、“カリスマ経営者”故スティーブ ジョブズさん ( 本名 Steven Paul Jobs : アメリカ , 1955〜2011 ) の力による部分が余りにも大きく、よってスティーブ ジョブズさん亡き後は、次第に“形態を変えながら収縮して行く”のだと思っておりました。

ところが実際には着実に“増収増益”を続け、未だ圧倒的な利益率を誇って“株式時価総額 世界一”に君臨中……………

ソノ原動力になっているのが、Apple“デザイン担当 上級副社長”であるジョナサン アイブさんで御座います。

 

 

ジョナサン アイブさん ( 本名 Jonathan Paul Ive : イギリス , 1967〜 )

❇ 2006年に「 大英帝国勲章 」を授与されておりますので、正確には“Sir Jonathan Paul Ive , KBE”とお呼びするべき。

 

 

1992年、Appleに入社したジョナサン アイブさんは「 iMac 」で頭角を現し、以降「 iPod 」〜「 iPhone 」〜「 iPad 」と大ヒットを連続して、機能性に秀でた“Appleデザイン”を確立致しました。

 

 

『 iMac ( 1998 ) / Designed by Jonathan Ive 』

『 iPod ( 第5世代 , 2005 ) / Designed by Jonathan Ive 』

 

 

「 Appleデザイン by ジョナサン アイブ 」の特筆すべき点は、直感操作可能な“機能的カリフォルニア デザイン”に加えて、アルミ無垢加工による“ユニボディー技法”を用いた質感の素晴らしさ。“求める質感”実現の為に某高級時計メーカーに通い続けて、自ら技術を習得したのは有名なお話で、正にデザイン並びに質感に関する“徹底したプロフェッショナル”であります。

かつてApple Watchに関するインタビューで「何故Apple Watchはスクエア フェイスなのか?」と聞かれた際に、「リストウォッチをラウンド フェイスにする必要性が無いから。」と答えたジョナサン アイブさん。

“己のデザイン哲学”を明確に表現した言葉だと思います……………

 

 

『 Apple Watch ( 第3世代 , 2017 ) / Designed by Jonathan Ive 』

 

 

因みに今現在、ジョナサン アイブさんに匹敵するプロダクト デザイナーと云えば、あらゆる意味でマーク ニューソンさんしか居ないかと……………

 

 

マーク ニューソンさん ( 本名 Marc Andrew Newson : オーストラリア , 1963〜 )

❇ 2012年に「 大英帝国勲章 」を授与されておりますので、正確には“Marc Andrew Newson , CBE”とお呼びするべき。

 

 

マーク ニューソンさんは、1991年に御自身のデザイン スタジオをパリに設立。主に家具のデザインで大ブレイク致しましたが、ソレ以前の4年間は東京在住の“知日家”でもあります。

故に“ジャパン プロダクト”とは縁のあるお方で御座います。

 

 

『 au Talby ( 2004 ) / Designed by Marc Newson 』

『 味の素®️ ( 2009 ) / Designed by Marc Newson 』

 

 

「 マーク ニューソン デザイン 」は、豊かな色彩表現に注目が集まりがちでありますが、何と言っても“曲線の美しさ”が真骨頂。

 

 

『 Jaeger-LeCoulte Atmos561 ( 2008 ) / Designed by Marc Newson 』

『 Jaeger-LeCoulte Atmos568 ( 2017 ) / Designed by Marc Newson 』

❇ 「 アトモス シリーズ 」

高級腕時計メーカーJaeger-LeCoulteさん ( 我が国では「 ジャガー ルクルト 」と表記 ) が手掛ける置き時計シリーズ。“気圧差”を利用して半永久的に動き続ける“摩訶不思議な逸品”。

 

 

そんな“ジョナサン アイブさん&マーク ニューソンさん”のお二人。

実は公私に渡って仲が良い友人でありまして、過去にはこんな“コラボレーション プロダクト”を発表(チャリティー オークション用、ワンオフ製品)。

 

 

『 Leica M ( 2013 ) / Designed by Jonathan Ive & Marc Newsom 』

 

 

ただでさえ“究極のミニマル デザイン”LEICAさんカメラ。

“誰がデザインしても同じやろ?”と思いきや……………

なるほど、LEICAさん通常ラインとは“明らかに異なる香り”で御座います。

 

 

❇ 2014年、世界騒然のビッグニュース到来。

「“あのマーク ニューソン”が、デザイン担当 上級副社長としてAppleに入社。」と各メディアで大騒ぎになりましたが、結局のところAppleさんからの公式発表は一切無し。

( 2018年7月現在、公開されている「 Apple 役員リスト 」にマーク ニューソンさんのお名前は存在致しません。)

しかしながら、ココ数年のAppleさん製品を見る限り……………

 

確実に“マーク ニューソンさんの気配”を感じる変態オッサンでありました!

 

 

『 Apple ー Designed by Apple in California  2016 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)