迷えるニューヨークのベルギー人 ……

当ブログでは今年の9月、ラフ シモンズさん ( 元 Christian Dior ) によるCalvin Kleinコレクションを取り上げさせて頂きました。

“ヨーロッパ装飾文化”で育ったベルギー人のラフ シモンズさんが、“アメリカ機能美の最高峰”Calvin Kleinのチーフ クリエイティブ オフィサーに就任する際には、多くの葛藤と苦悩があったのでは?と推測されますが、アメリカ映画をモチーフにした斬新なコレクションを展開し、世界中の“ラフ シモンズ フリーク”を一安心させてくれました。

確かにソレは“新天地での意気込み”を充分に感じさせる、誠に素晴らしい出来栄えでありましたが、正直なところ、ラフ シモンズさん御自身が完全には吹っ切れておらず、どこか“消化不良に見えた”のがヒジョーに気になりました。

 

加えて最近、アメリカ人メル友から「ラフ シモンズのKalvin Kleinは、アーティスティック過ぎて世間の評判は芳しくない。」と聞いてチョット心配しておりましたら(以下引用)……………

 

 

【 ラフ・シモンズへの高評価が一転 不調「カルバン・クライン」の立て直し策をPVHが発表 】( WWD JAPAN )

「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」の不調を受け、同ブランドを擁するPVHコープ(PVH CORP)のエマニュエル・キリコ(Emanuel Chirico)会長兼最高経営責任者(CEO)が立て直し策を発表した。2018年8~10月期決算において、「カルバン・クライン」は売上高こそ前年同期比2.1%増の9億6300万ドル(約1088億円)となったものの、既存店の売り上げがおよそ2%下落しており、利払い前・税引き前当期利益(EBIT)は同14.7%減の1億2100万ドル(約136億円)だった。

キリコCEOは、ラフ・シモンズ(Raf Simons)=チーフ・クリエイティブ・オフィサーによるブランド刷新が「メーン顧客層にとってファッション的に先鋭的すぎ、価格帯も高すぎた」とし、「現在そうした間違いの修正に取り組んでいる。19年からは、『カルバン・クライン ジーンズ(CALVIN KLEIN JEANS)』でより商業的かつ顧客に合った製品を提供したい。今後はブランドのDNAを重視し、『カルバン・クライン』らしさを取り戻す。19年の春季で調整し、秋季には完全に再生させる」と語った。( 2018年12月3日 )

 

 

❇️ 因みに「ラフ シモンズが、2019年限りでCalvin Kleinを去る可能性は限りなく100%に近い。」by アメリカ某 ファッション ジャーナリスト。

 

ラフ シモンズさんと云えば“完璧主義者”で、コレクション制作中やショー当日は極めて“人当たりが厳しい”ので知られますが、ショーが終わった途端に“号泣”する事でも有名であります。つまりは“ガラス細工”の様に繊細で、かつ不器用な“真のクリエイター”なのだと思われます。

そんなデザイナーが、御自身のシグネチャー ブランド以外に“大手老舗メゾン”の主任デザイナーを兼任するのは、極めて“環境的に困難”な気が致します……………

 

例えば、“大手老舗メゾン”CHANELの主任デザイナーを35年も続けていらっしゃる、御存知カール ラガーフェルド大先生。

 

 

カール ラガーフェルド大先生 ( 本名 : Karl Otto Lagerfeld , ドイツ , 1933〜 )

 

 

カール ラガーフェルド大先生が手掛けるCHANEL、FENDI、Chloé、etc.はトップ モードかつ“コンサバティブなライン”を主流としており、カール ラガーフェルド大先生“本来の芸風”とほぼ一致で御座います。

 

ところが、ラフ シモンズさん“本来の芸風”は(以下参照)……………

 

 

『 Raf Simons ー Spring / Summer 2019 ー Men’s Collection in Paris 』

 

 

余りにも“アーティスティック”で個性的なのであります。

 

 

『 Raf Simons ー Spring / Summer 2019 ー Men’s Collection in Paris 』

 

 

❇️ そこで、変態オッサンの結論。

ラフ シモンズさんに於かれましては、Calvin Kleinで契約満了迄“それなりに頑張って”頂き、以降はヨーロッパに戻り“Raf Simons(御自身のシグネチャー ブランド)”に御注力されるのをオススメ致します。

 

何故ならば……………

“Raf Simons”でのパフォーマンスは、Calvin Kleinよりも遥かに“エネルギッシュ&エモーショナル”であり、何よりも“ラフ シモンズさんらしい”と感じるからで御座います!

 

 

『 Raf Simons ー Spring / Summer 2019 ー Men’s Collection in Paris 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転がり続けるヨーロッパ ……

本日は冒頭から引用で失礼致します(以下引用)。

 

【 パリ燃ゆ…「黄色いベスト」デモ、一部暴徒化も 】( YOMIURI ONLINE )

パリ中心部のシャンゼリゼ通りで24日、フランス政府による燃料税引き上げやガソリン価格高騰に抗議するデモが行われ、暴徒化した一部の参加者と治安部隊が衝突した。AFP通信によると、衝突で約20人が負傷し、40人以上が拘束された。デモはフランス各地で17日から続いている抗議運動で、参加者が、シンボルとなっている路上作業用の黄色いベストを身に着けることから、「黄色いベスト運動」と呼ばれている。運動開始から2回目の週末となった24日は、フランス全国で約10万人が参加した。

パリではシャンゼリゼ通りに数千人が集まり、「マクロン(大統領)は引っ込め」と書いたプラカードなどを掲げて通りを占拠した。デモ隊は車道からはがした敷石を治安部隊に投げつけ、治安部隊は催涙ガスや放水で応戦した。周辺では燃やされた車やバイクから黒い煙が上がり、深夜まで警察車両のサイレンが鳴り響いた。凱旋がいせん門やエッフェル塔といった名所も閉鎖され、観光にも影響が出た。( 2018年11月26日 )

 

 

 

私が住んでいた頃(1980年代)にも、パリではデモ行進が日常茶飯事で御座いました。
しかしながら、ソレは謂わば“民主主義(資本主義)国家”としての極めて自然なアピール行為であり、むしろデモ行進を滅多に見掛けなかった我が国が、“民主主義的な社会主義国家なのでは?”と感じた程であります。但し、昨今のパリに於けるデモ行進や暴動は、明らかに“意味合い”並びに“質”が異なります。
まるで発展途上国特有の“叫び”にも似た声が聞こえます……………

 

しかも、“迷走中”なのはフランスだけではありません。

2016年に発表された所謂「 ブレグジット ( Brexit : EUからのイギリス脱退 ) 」に端を発した“性急改革主義”が蔓延して、特に若い世代を中心とした世界的ムーブメントとなり、ヨーロッパ全体が新秩序構築の“混乱期真っ只中”に……………

特に問題なのはEUの“ビッグ3”であるイギリス、ドイツ、フランス間で、“修復不可能な亀裂”が発生しつつある点かと思われます。

 

 

❇️ テリーザ メイ イギリス首相 ( 本名 : Theresa Mary May , 1956〜 )

 

❇️ アンゲラ メルケル ドイツ首相 ( 本名 : Angela Dorothea Merkel , 1954〜 )

 

❇️ エマニュエル マクロン フランス大統領 ( 本名 : Emmanuel Jean – Michel Frédéric Macron , 1977〜 )

 

 

そもそもEU ( European Union : 欧州連合 ) とは、ヨーロッパのエネルギーや経済関係共同体を1967年に一本化し、1998年に通貨 ( EURO : ユーロ ) が統合された組織でありまして、現在の加盟国は計28ヶ国で御座います。

 

❇️ フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、イギリス、アイルランド、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、スウェーデン、フィンランド、オーストリア、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、キプロス、マルタ、ルーマニア、ブルガリア、クロアチア。

 

 

因みに私が、1980年代のヨーロッパ(フランス)に住んで感じたのは……………

 

❇️ 1 ) アメリカの圧倒的な“経済力”は許し難い。

❇️ 2 ) “経済力”で急成長著しいジャパンは既に脅威だが、今後もソレに追従するアジア諸国が登場するかも知れない。

❇️ 3 ) もしヨーロッパが一丸となれば、“経済力”に加えて“政治力”でも世界のトップになれる。

 

上記トピックは、実際にTVの政治討論etc.で取り上げられておりましたし、同じ目的の為なら“ヨーロッパは一つになれる”と、信じる(信じたい)ムードが蔓延していたのを覚えております。

 

 

 

 

ところが、“個性を重んじる”のを重要視する余り、自分を肯定するが故に“他人を否定する傾向が強い”のがヨーロッパ人。よって“一致団結”するのはヒジョーに困難だと考えます。つまり“EU”の発想自体が、ヨーロッパ人にとっては“絵に描いた餅”以外の何物でもなかった訳でありまして、結局のところEUは“旧ソ連の社会主義”同様に、“20世紀最大の失敗”として歴史に刻まれてしまうかも知れません。

 

ヨーロッパ“終わりの始まり(ファイナル カウントダウン)”が、ゆっくりとスタートし始めた気が致します……………

 

そこで、変態オッサンは断言させて頂きます。

 

❇️ 「 EUは20年以内に必ず崩壊致します! 」

 

 

『 The Final Countdown ( Official Video ) / EUROPE  1986 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

実は冬こそオープンカー ……

❇️ 1981年〜2013年、東京のお話。

 

真夏の“熱帯地獄”にFERRARI、PORSCHE等の高級オープンカーを、汗だくで運転している“オシャレなお兄さん”を拝見する度「もし北海道に帰る事になったら、夏の北海道で“是非ともオープンカーに乗りたい”。空気が乾燥しているので“ムチャクチャ快適”に違いない。」と心の中で叫んでおりました。

1981年に上京した際には、“旅行以外では2度と北海道には戻らない”と決心致しましたが、東京生活には予想外の“山&谷”があり過ぎました。一時的に“成功しかけた時期”もありましたが、離婚したり破産廃業した後は14年間ものバイト生活……………

気が付けば母親が他界し、残された父親も“要介護状態”となってしまった2013年、恥ずかしながら32年振りの“北海道人”に回帰。

 

約2年間の“父親介護生活”終了後、かねてからの夢だった“オープンカー購入”を決意致しましたが、予算の関係上“老体(1998年製)『 BMW Z3 』”になってしまいました。加えて、当初3年間の“膨大な出費(車検並びに修理)”で銀行口座があっけなくスッカラカンに……………

それでも“日本一湿度が低い夏”のオープン走行は、何にも変え難い快感でありまして、天気が良い日は“北海道に戻って大正解”と心から実感致しました。

 

 

 

 

しかしながら、唯一の悩みは「 オープンカー シーズン 」が余りにも短いので御座います(6月〜9月)。

“冬タイヤ”に交換すると同時に「 オープンカー シーズン 」はアッサリと終了。毎年10月以降の“オフシーズン”は極めて憂鬱な気分になります。

 

 

 

 

ところが先日、オーストリア人メル友 ( 因みに『 AUDI R8 スパイダー 』御愛用 ) からメールあり。

 

❇️「BMW Z3の調子はどーだい?いよいよ“コアなオープン ドライブ シーズン”突入だね。本当にワクワクするよ。」by “ウイーンの走り屋 ( 仮称 )”……………

 

詳しく訊いてみると「オープンカーは、“シートヒーターをMAXにして冬に乗る”のが最も爽快。“お尻がホットで頭がクール”って最高だよね。」との御言葉。

 

“なるほど納得”で御座いますが、そんなの北海道でやったら“命に関わる危険性”を含みますし、ヴィジュアルとしては“危ないオッサン”にしか見えません。運が悪けりゃ“110番通報”されるかと思われますが、「 オープンカー 」は“非降雪地帯で冬に乗るプレジャー ビークル”だという新解釈。

 

 

『 アストンマーチン ヴァンキッシュ ヴォランテ ( ASTON MARTIN Vanquish Volante )  2016 』

 

『 ポルシェ 918 スパイダー ( PORSCHE 918 Spyder )  2013 』

 

『 ブガッティ ヴェイロン グランスポーツ ヴィテッセ ( BUGATTI Veyron Grand Sport Vitesse )  2011 』

 

 

昔、我が国の“某 有名ロック ヴォーカリスト”さんに「ロックンローラーは“1年中オープンで走らないとダサい”よね?」と言われて、返事に困った変態オッサンでありますが、ヨーロッパ(少なくともオーストリア)では、一般人の素人さんでも“1年中オープンで走らないとダサい”のかも知れません。

 

❇️ 以下に「 オープン走行基本ビデオ 」を御紹介致しますので、御参考にして頂ければ幸いです。

但し“夏バージョン”で御座いますのでコスチューム、シチュエーションその他は、御自分でアレンジの程を宜しく御願い致します……………

 

 

『 ASTON MARTIN Vanquish Volante ー The Ultimate Volante ( ASTON MARTIN 公式プロモーション ムービー ) 』

 

 

“非降雪地帯”にお住まいの皆様、是非とも充実した“オープンカー ライフ”をお楽しみ下さい!

 

 

 

 

 

( 画像1、4〜10はネットから拝借。画像2、3は自身のインスタグラムより。)

ティム クック船長の行く末 ……

Appleさんは10月30日、ニューヨーク、ブルックリンに於いてスペシャル イベントを開催致しました。

華々しく発表されたのはMacBook Air、Mac mini、iPad Proのニュー モデルでしたが、世界中の“Apple信者”からは相変わらず熱狂的に迎えられ、既に発売済み製品に関する評判は、我が国に於いても“おおむね良好”で御座います……………

 

 

新型 iPad Pro

 

新型 Mac mini

 

 

しかしながら、iPadのニュー モデル発表は“マスト ルーティーン”だとしても、サプライズ的な謂わば“隠し球”がMac Book Airのニュー モデルだった点には、正直なところ“期待外れ”だと感じたApple ユーザーも多かったのではないでしょーか?……………

 

 

新型 Mac Book Air ( ゴールド )

 

 

本来ならば“最廉価版”であるべきエントリー クラスのMac Bookですら、高価格帯(¥142,800〜税別)になってしまった今、真の“最廉価版”はMac Book Air(¥98,800〜税別)でありますので、より若いユーザーを取り込んだり、教育現場での普及を拡大したいAppleさんにとっては、確かにMac Book Airは極めて重要な商品には違いありません。

 

 

新型 Mac Book Air ( シルバー )

 

 

しかしながら、超一流プロデューサーであるティム クックさん ( CEO )や、天才デザイナーであるジョナサン アイブさん ( チーフ デザイン オフィサー ) を擁する“史上最強企業”が、大手PCメーカー ライクにマイナー チェンジを繰り返し、エントリー モデルを延命し続けるとは考え難い上に、世界中の“Apple信者”がソレを許すとは思えませんので、最近のAppleさんには“何かの暗示”すら感じます……………

 

 

因みに当ブログでは、旧ブログ時代も含めて過去に“以下の3点”を指摘させて頂きました。

❇️ 1 ) Appleさんが“倦怠期真っ只中”である事。

✳️ 2 ) スティーブ ジョブズさん時代のAppleは、あくまでも“株式会社スティーブ ジョブズ”であり、“株式会社ティム クック”への会社変更には“大きな軌道修正”が必要である事。

✳️ 3 ) 1970年代〜1990年代と違って、“イノヴェーティヴな企業”が生き残るのは困難な時代であり、“IKEAさん(低価格帯)路線”か“エルメスさん(高価格帯)路線”が企業安泰のセオリーである事。

 

 

Appleさん“最大のジレンマ”は、声高らかに「 PCが必要ない時代の到来 」を謳っておきながら、自らがPCをメイン アイテムの一つに据えている現実だと思われますが、ソノ構図はかつてSONYさんが“世界最大手のレコード会社”を抱えるが故に、著作権問題etc.で“デジタル ミュージック プレイヤー”ジャンルへの参入に躊躇して、AppleさんのiPodに大敗を喫してしまったのと似ている様な気が致します。

 

はたして、Appleさんの“選択肢”は如何に(以下引用)……………

 

 

【 アップルは「マス市場」を捨て、高級ブランドになろうとしている 】( WIRED )

天文学的な額の手元資金を保有し、高級ブランドとしての地位を固めようとするアップルは、テック界の風雲児というよりは小売業界の大物だ。両者の境界は曖昧かもしれないし、究極的にはどちらであってもたいした意味はないのだろう。

しかし、アップルの変化は、米国のテック産業の変遷を象徴している。テック業界はもはやイノヴェイターたちが集まるところではなく、限られた数の巨大企業が、自分たちだけに意味のあるお題目を唱えている場所になってしまった。世界はいまや、変えるためのものではなく、そこから利益を絞り取るためのものなのだ。( 2018年11月7日 )

 

イタリア、ミラノに出現した「 iPhone Xs 巨大広告 」

 

 

✳️ 変態オッサンの総括(妄想)。

Appleさんは、3年以内に“ゴールドやプラチナ ケース製”iPhone並びにApple Watchを専門に扱う「 Apple プレステージ ストア ( 仮称 ) 」を、世界主要都市に出店する。

つまり、“HERMESさん(高価格帯)路線”を突き進むので御座います!

 

最後に、そんなAppleさんの“高級フェロモン大放出CM”をどーぞ御覧下さい……………

 

『 iPhone Xs / iPhone Xs Max CM  ( 2018 ) 』

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

円熟期に突入した王道クリエイター ……

当ブログに於いての“最多登場デザイナー”であるトム フォードさん。

2005年に御自身のシグネチャー ブランドを創設以来、本業(デザイナー)以外でも映画監督として『 A Single Man ( シングルマン )  2009 』、『 Nocturnal Animals ( ノクターナル アニマルズ )  2016 』で世界的権威のある映画賞を数多く受賞したり、正に“天才マルチクリエイター”として才能炸裂中で御座います。

因みに、2014年にはリチャード バックリーさん ( Richard Buckley : 1948〜 ) との同性婚を発表。あらゆる意味で“21世紀を代表するファッション クリエイター”として、後世に長くソノ名前を残すのは間違いないかと思われます……………

 

 

トム フォードさん ( Tom Ford : アメリカ , 1961〜 )

 

 

シグネチャー ブランドのスタート時は、“サヴィル ロウ ( Savil Row : オーダーメイド テイラーで有名なロンドン ストリート ) スタイル”を彷彿とさせる芸風でありましたが、次第にGUCCIで世界を魅了した“トム フォード流ラグジュアリー テイスト”を醸し出し、今やTom Fordと云えば、ハリウッド セレブからジェームズ ボンドまで御用達。もはや、現代を代表する“スーパー ブランド”として完全に確立されました。

 

 

 

 

そんなトム フォードさん。

最近特に異彩を放っておりますのは、意外にもドレスやスーツではなく、極めて“スタイリッシュでシンプル”なサングラスと、何とも“美しくて妖麗”なレディース シューズで御座います……………

 

 

 

 

 

サングラスに関しましてはボストン、ウエリントンetc.ベーシック デザインが中心でありますが、デザイナー サングラスに有りがちな“手抜き感ゼロ”のクラフツマンシップを感じさせます。加えて広告写真も、最近では珍しい“王道路線”を徹底した、“直球勝負”の力強さ漲る広告シリーズを展開中。

 

そして、サングラスよりも更に注目すべきは、“まるで宝石ライク”な美しさとユーモア センスに満ちたレディース シューズ……………

 

 

 

 

❇️ 1980年代のパリ。

尊敬する“某誌 ファッション エディターさん”から「“魅力的な女性”にハイヒールをプレゼントするなら、CHARLES JOURDAN ( シャルル ジョルダン ) かYves Saint Laurent ( イヴ サンローラン ) を選べば間違いない。」と教わりました。

( 私の記憶が正しければ、CHARLES JOURDANさんとYves Saint Laurentさんは、同じ製造元で生産されており木型も殆ど同じだったと思います。確かに1970年代〜1980年代に於いて、コノ2ブランドは“エレガントさ”で他ブランドを一歩リードしていた感がありました。)

 

❇️ 2018年現在。

「“危険な香りの女性”にハイヒールをプレゼントするなら、Tom Fordを選べば間違いない。」と断言させて頂きます!

 

 

 

 

“Tom Fordさん作品で踏まれたい(?)”変態オッサンでありました……………

 

 

 

 

( 画像1、5〜12はトム フォードさんのTumblrから拝借。画像2〜4はネットから拝借。)

ジャパニーズは本当に良い人か? ……

“某 有名外国人作家(兼パワー ブロガー)”さんは、かつてブログで「日本で働く全ての外国人労働者が先ず習得すべきは、“日本語や習慣”ではなく日本人の“笑顔と優しさ”である。特にサービス業の方々は誠に素晴らしい。」と仰っておりました。

私もヘアメイク時代に、あらゆる国と地域で多種多様な文化に接しましたが、上記の御意見には全く同感でありまして、正に“ジャパニーズの素晴らしさ”を明確に表現した御言葉だと思います。しかしながら、ジャパニーズは本当に良い人か?と疑問に感じた瞬間も度々ありました。

 

例えば……………

❇️ 1 ) パリ、ロンドン、ニューヨークetc.では、ベビーカーを押している御婦人が電車やバスに乗ろうとした際、“鼻ピアスのパンクス お兄さん”であれ“スタイリッシュなファッショナブル お兄さん”であれ、周りに居る人間が駆け寄って手助け致しますが、32年間の東京生活では何故か“あまり見かけない光景”で御座いました。

❇️ 2 ) パリでは“イタズラ電話”の経験は全くありませんが、ジャパンでは年間10回以上の“イタズラ電話被害”を受けております。

 

そこで変態オッサンは考えました。

❇️ 困っている方に対して“見て見ぬ振り”をしたり、お手軽で陰湿な“イタズラ電話”を多用する様な人間が、はたしてホントーに“良い人”なのでしょーか?……………

そんな民族性及び行動習慣が、はたしてホントーに“良い国”なのでしょーか?……………

 

つい先日、改めてソレを熟考するべき“極めて恥ずかしい事件”が発生致しました(以下引用)。

 

 

【 渋谷の軽トラ転倒「祭」に見る終わりの始まり 】( JB PRESS )

10月28日の早朝、東京・渋谷のセンター街にハロウィンの馬鹿騒ぎで繰り出した群衆が進入してきた軽トラックを取り囲み暴徒化、車体の上に乗るなどの乱暴狼藉の末、警官を呼ぶために運転者が席を離れた隙に、トラックをひっくり返すという事件がありました。

日本は2011年、3.11東日本大震災の後、一件の暴動事件も起きず、派手な略奪などもなく(火事場泥棒的な犯罪はあったようですが)、被災地で避難者が整然と協力して復興に当たるという、地球上でも稀有な「超高モラル社会」として全世界を驚かせた国でした。

まだほんの、7年前の出来事に過ぎません。

それが2018年の秋になると、夜の渋谷に繰り出した、多くは若者と思われますが、群衆が何の罪もない一般車両を取り囲み、それを転倒させて喜ぶという、普通によくある発展途上国の愚民の群れと同じ行動を取ったと報道されている。( 2018年10月30日 )

 

 

因みに私は、1997年〜1999年に渋谷 道玄坂に住んでおりました。

当時の渋谷では、「 ハロウィン コスプレ 」が飲食店スタッフによるサービスとして定着しておりましたが、一般人の「 ハロウィン コスプレ 」は未だ盛り上がっておらず、コスプレイヤー軍団の“大行進”も存在しませんでした。

そもそも「 ハロウィン ( Halloween ) 」は、古代ケルト人(現在のアイルランド周辺地域に居住)の宗教的行事であり、1950年代にアメリカで“子供向け行事”として定着したものであります。

そんな外国の“子供向け行事”を、“大人のコスプレ イベント”に進化させたアイディア自体は悪くないと思いますが、ココ数年“お下品ぶり”はエスカレートの一途を辿り、挙げ句の果てには今回の事件……………

 

 

 

 

コレによって我が国は、謂わば“諸外国非難資格”を永遠に剥奪されたと断言致します!

今年の「 渋谷ハロウィン事件 ( 仮称 ) 」に関わった全ての方々(一部外国人含む)は、御自分の“国際的 恥さらし係数”を良〜〜く計算し直す事をオススメします。「国民性云々の大袈裟な問題ではない。」との声も聞かれますが、地元商店街の方々が「更に過激化して、将来的には大暴動に発展しかねない。」と危惧しているので、既に立派な“重要問題”だと私は考えます。

しかもハチ公前スクランブル交差点は、「 世界一有名な交差点 」として欧米の若者達に大人気でありましたが、アノ報道映像によってイメージダウンは凄まじいかと思われます。

 

 

 

 

ところで、4年前に他界した父親は大の“オネェ嫌い”にも拘らず、マツコ デラックスさんの大ファンでした。

父親曰く「マツコ デラックスさんの発言は決して“他人を傷付けない”。何故ならば常に確信を突いているからだ。」(以下引用)……………

 

 

【 ハロウィーン“暴徒化”にマツコ「渋谷や六本木は禁止」「アイツらを守る理由ある?」】( スポーツ報知 )

東京・渋谷で28日、仮装した若者らが軽トラックを横転させて車の一部を破損させたほか、女性が胸を触られたり、スカート内を盗撮されるなどの被害が発生。都迷惑防止条例違反で5人が逮捕された。

これらの事件を受けマツコは「もう禁止。埋め立て地に隔離してやらせるとか、ある地域を決めてそこから出たらダメとかにしないと。アイツらを守ってやらないといけない理由ある?」。( 2018年10月29日 )

 

 

以上、「 大丈夫かジャパン?」でした。

 

 

 

 

 

 

 

( 写真1、5、6は自身のインスタグラムより。写真2、3、4はネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

世界一でなければ……

子供の頃、GUINNESSさんと云う有名ビール メーカー ( Guinness & Co. : アイルランド , 1756 〜 ) が「 ギネスブック ( 正式名称 : GUINNESS WORLD RECORDS , 1956〜 毎年発行 ) 」なる“世界記録本”を出版している事情が理解出来なかった私は、イギリスのスラングで“世界一”の事をGUINNESSと呼ぶのだと思っておりました……………

ソノ後暮らしたパリで、レ アール ( Les Halles : パリ1区 ) に“安くて旨いBAR(ツマミも充実)”を発見。某有名ヘアドレッサーの弟子だった私は、師匠の仕事仲間であるファッション フォトグラファーや、スタイリスト(エディター)の御弟子さん達と毎晩通いました結果、BARのイギリス人バーテンダーさんから「GUINNESSは世界一の“黒ビール メーカー”で、ソコが発行している“世界記録本”がギネスブックだよ。」と教わった次第で御座います。

 

 

❇️ 因みに、上記はレ アール名所『 ポンピドゥー センター ( 正式名称 : Centre national d’art et de culture Georges Pompidou ) / Place Georges Pompidou , 75004 Paris , France ) 』

決して“建築足場”が残っている状態ではなく、こーいうデザインでなのであります。正にギネス級の“難解建造物”。 )

 

 

そんなギネスブックには、実に意外な“珍記録”も色々と掲載されておりますので、本日はソノ一部を御紹介させて頂きます ( 以下「 BuzzFeed News , 2018年10月12日 」より )。

 

 

❇️「 世界最高齢 クラブDJ 」……………岩室 純子さん ( aka DJ SUMIROCK : ジャパン ) 83歳。

77歳でDJの世界に足を踏み入れた“超遅咲きDJ”岩室 純子さん。我が国の高齢者はエネルギッシュだと改めて実感。

 

❇️「 移動中の車上でサッカーボールをコントロールした世界最長時間 」……………アッシュ ランドウェルさん ( イングランド ) 93秒間。2014年11月15日に達成。  

こんな“危険でアホアホしい記録”に挑戦する人が、はたして世界中に何人いらっしゃるかは不明。

 

  

❇️「 世界最多数のブロック コレクション 」……………フランク スモーズさん ( オーストラリア ) 3837点。2017年5月9日達成。

正直なところ“意外と少ない”気が致します。

 

❇️「 ゴーカート世界最高速度 」……………トム バングナルさん ( イギリス ) 時速180km。2017年9月5日に達成。

ココで云う“ゴーカート規定”が不明ではありますが、速いのは間違いありません。

 

 

こーやって拝見すると“世界的な偉業”には変わりませんが、チョット笑ってしまう様な“世界記録”山積みで御座いますが、何れにしても“真面目にふざける精神”はイギリス人らしいのかも知れません……………

 

 

❇️ 「 1分間に製造可能なソーセージの世界最高数 」……………バリー ジョン クロウさん ( アイルランド ) 78個。2017年4月3日に達成。

てっきり“ドイツ人のお方”だと信じて疑いませんでした。ところで私は、“アイルランド ソーセージ”を食した経験がありません。

 

❇️ 「 犬による1分間に飛んだダブルダッチの世界最多回数 」……………ジェロニモとその飼い主サマンサ バレーさん ( アメリカ ) 128回。2014年4月7日に達成。

人間だけではなく“人馬(人犬)一体”の記録は更に難易度アップ。

 

❇️ 「 世界最大の編み針 」……………エリザベス ボンドさん ( イギリス ) 4.2メートル。2017年6月13日に達成。

何故に“編み針”だったのかお訊きしたい。

 

❇️ 「 猫の足に積めるサイコロの世界最多数  」……………ビビと飼い主のL.C.ショーさん ( マレーシア ) 10個 ( 写真は9個 ) 。2017年6月18日に達成。

何故に“こんなレア ジャンル”に挑戦したのか全く意味不明。

 

 

❇️ 変態オッサンなりの総括。

モンティ パイソン ( Monty Python ) に代表される“ブリティッシュ センス”は誠に理解不能でありますが、イギリス人が拘る“世界一”と“真面目にふざける精神”には素直に頭が下がります。

やはり“世界一”には大きな意味がありますし、ソノ探究こそが“現代のジャパン”に最も欠けている点ではないでしょーか?……………

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

MADE IN JAPAN ……

個人的に“MADE IN JAPAN”の偉大さを実感した瞬間(1980年代のお話)。

 

❇️ 1 ) フランス版「 Marie Claire 」や「 ELLE 」等の“超一流ファッション誌”カヴァー フォトを手掛ける某有名フォトグラファーさんが、何とNikonさんのセカンドライン(廉価ブランド)であるNikomatを使用しておりました。驚いた私は、失礼を承知の上で「そのカメラ(ブランド)、ジャパンではアマチュア フォトグラファーしか使いませんよ。」と言いましたら「Nikonは下級機でも“プロ クォリティー”だから全く問題ない。Nikomatは軽くてコンパクトだから、むしろロケにはコッチの方が向いているかも知れない。何れにしても“MADE IN JAPAN”だからね。」

❇️ 2 ) パリコレ等の音楽を手掛ける某有名DJ兼プロデューサーさんが「先日TOKYOで楽器店廻りをしたんだけど、4000フラン(当時のレートで約10万円)以下のギター(アコースティック&エレキ)でも、充分に“プロ クォリティー”なのは驚いた。フランスのギタリストはFenderやGibsonには拘らないので、皆んなに話したら興味津々だったよ。さすが“MADE IN JAPAN”だって。」……………

 

ロック史上に残るライブ レコーディング名盤『 Made in Japan / Deep Purple  ( 1972 ) 』。

 

 

『 Made in Japan ( 日本盤は“Live in Japan” ) / Deep Purple  ( 1972 ) 』

 

 

“Deep Purple元リーダー”ジョン ロードさんが晩年、イギリス音楽誌のインタビューで「何故、アルバム タイトルを“LIVE IN JAPAN”じゃなくて“MADE IN JAPAN”にしたのか?と何度も訊かれたけれど、私には“MADE IN JAPAN”ってワードが近い将来、世界中で“ブランドとして流行する予感”があった。だから敢えて“MADE IN JAPAN”にしたんだよ。」……………

 

 

ジョン ロードさん ( Jon Lord : イギリス , 1941〜2012 )

 

 

結局のところ、ジョン ロードさんの予感は見事に的中。

1970年代〜1990年代の工業製品に於いて、“MADE IN JAPAN”のプレステージと破壊力は誠に凄まじく、特に電気製品とカメラに関しては「ヨーロッパ製品もイイけど“MADE IN JAPAN”じゃないと意味がない。」的なムーブメントが世界中に浸透しておりました。

 

 

『 SONY Radio  ( 1981 ) 』

 

『 SONY Walkman  ( 2代目 : 1981 ) 』

 

『 Nikon F  ( 1959 ) 』

 

『 Nikon F3  ( 1980 ) 』

 

 

時が過ぎて2018年、残念ながら“MADE IN JAPAN”は「 詐称と不信の象徴 」に成り下がってしまったのであります(以下引用X2)……………

 

 

【 日産・スバル「完成検査不祥事」と「カビ型不正」の“恐ろしさ” 】( YAHOO!JAPAN ニュース )

昨年秋以降、日産自動車の無資格完成検査、神戸製鋼のデータ改ざん問題を契機に、大企業をめぐる不祥事が多発している。データ改ざん等の問題は、三菱マテリアル、東レ等にも波及し、多くの素材・部品メーカーで、同様の不祥事が表面化する一方、自動車メーカーの完成検査をめぐる問題は、日産、スバルでの、燃費・排ガス検査をめぐる不適切な検査が明らかになるなど、引き続き社会の注目を集めている。

私は、かねてから、組織の問題行為を、個人の利益のために個人の意思で行われる単発的な問題行為としての「ムシ型」と、組織の利益のために、組織の中で長期間にわたって恒常的に行われる「カビ型」の二つがあることを指摘してきた。( 2018年9月30日 )

 

【 KYB免震改ざん  原発や観光施設も使用 全国に動揺拡大 】( 毎日新聞 )

油圧機器メーカーKYB(東京都港区)とその子会社による免震・制振装置(オイルダンパー)のデータ改ざん問題を受け、両社のダンパーを使った施設を抱える役所や企業は17日、慌ただしく確認作業に追われた。より高い安全性が求められる原子力発電所の関連施設や外国人などでにぎわう観光施設も含まれ、関係者には動揺が広がった。( 2018年10月17日 )

 

 

因みにKYBさんは、第二次世界大戦中の「 零式艦上戦闘機 ( 通称“ゼロ戦” ) 」油圧ダンパーを独占供給していたメーカー。現在は“自動車用ショックアブソーバー”で世界第2位のシェアを誇り、旧車の存続率が不明ながらも、一説によれば“地球上の自動車3.5台に1台”がKYBさん製ショックアブソーバーを装着しているとの試算もあります。

つまり、世界中に甚大な影響を与え得る“MADE IN JAPAN”大失態なので御座います。

 

 

 

 

そこで変態オッサンは考えました。

1970年代〜1990年代、我が国が工業製品で世界を席巻出来た理由は、ライバル(中国や韓国)を気にせず、時間と資金を投入した“モノ造り”が可能だったからであります。ところがソノ後、中国や韓国に対抗して“生産性並びに低コスト”を最優先した結果、諸々のシステムが破綻して、もはや“MADE IN JAPAN”のアドバンテージが完全消滅……………

もし本当に“ジャパン アズ No.1”に返り咲きたいのであれば、“生産性並びに低コスト”で中国や韓国に対抗するのを諦めて、“高技術並びに高級路線”に徹底するしか“生き残る道”は無いと思われます。

 

よって今こそ、“MADE IN JAPAN”を考え直す時期なのは間違いありません!

 

 

『 SONY Xperia Z  ( 2013 ) 』

 

 

❇️⬆️ 「 “MADE IN JAPAN”の先進性と素晴らしさ 」を凝縮したCM。

“モノ造り”に関わる全ての方々に観て頂きたい秀逸な作品。デヴィッド ボウイさんのヴォーカルが泣かせます。

 

こんなCMをジャパンでも放送する様になったら、SONYさんも“完全復活”なんですがねぇ……………

 

 

『 MADE IN JAPAN ー AKIO MORITA and SONY ー / Edwin M.Reingold その他著  ( 1986 ) 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

破壊衝動は創造衝動 ……

現代的には多少“不謹慎な表現”ではありますが、1960年〜1980年代に“映画のテロリスト”と呼ばれたジャン リュック ゴダールさんにつきましては、今更説明の必要もないかと思われます……………

 

ジャン リュック ゴダールさん [ Jean-Luc Godard ( 別名義 Hans Lucas )  : フランス並びにスイス国籍 , 1930〜 ]

 

 

“ヌーヴェルバーグ(ニューウェーブ)の騎手”としてフランス映画界を牽引し、世界中の映画監督に多大な影響を与えたジャン リュック ゴダールさんは、所謂“アヴァンギャルド”なイメージ満載でありますが、2002年には我が国の「 高松宮殿下記念 世界文化賞 」を受賞しており、名実共に“現代を代表する偉大なアーティスト”で御座います。

 

しかしながら、1980年代に私がパリで実感した“予想外な実態”は……………

 

❇️ 1 ) 実は“ゴダールはフランスの誇り”と言いながらも、“ゴダール作品を1本も観た事がないフランス人”が多い。

❇️ 2 ) 実は“極一部のインテリ層フランス人”しか作品内容を理解していない。

 

つまり、自国でさえ“大衆改革”を成し遂げておらず、決して“映画のテロリスト”とは言い難いのが現実であります。

 

 

『 Le Mépris ( 軽蔑 ) / 監督 : Jean-Luc Godard  1963 』

 

『 Made in USA ( メイド イン USA ) / 監督 : Jean-Luc Godard  1966 』

 

 

先日、以前からチョット気になっていた“正体不明のアーティスト”が、“本物のアート テロ”とも云えるデモンストレーションを敢行致しましたが、何故かジャパンでは話題になっておりません(以下引用)。

 

 

【 1.5億円で落札の絵がシュレッダーに 作者の反応は… 】( 朝日新聞 DIGITAL )

素性が知られていない著名なストリートアーティスト、バンクシーの代表作がロンドンでオークションにかけられ、約104万ポンド(約1億5500万円)で落札された。だが、その直後、絵画が勝手に動き始め――。5日にロンドンであった競売大手サザビーズのオークションには、赤い風船に手を伸ばす少女が描かれた2006年の絵画が出品され、バンクシーの作品では過去最高額に並ぶ104万2千ポンドで落札された。

だが、落札直後、作品が突然、自動的に額縁からすり抜けて下側に動き始め、細かく裁断された状態に。バンクシーは自身のインスタグラムに動画を投稿し、「数年前に内密にシュレッダーを仕込んでいた」と種明かしした。サザビーズの担当者は「どうやら私たちは『バンクシーされた』ようだ」と声明を発表。ただ、事前に裁断を知っていたのかなどは明らかにしていない。バンクシーは投稿した動画に、ピカソの言葉を引用してこんなメッセージも載せた。「破壊衝動は創造衝動でもある」と。( 2018年10月8日 )

 

 

キース へリングさん ( Keith Haring : アメリカ , 1958〜1990 ) やジャン ミシェル バスキアさん ( Jean-Michel Basquiat : アメリカ , 1960〜1988 ) がかつてそうだった様に、バンクシーさん ( Banksy : 国籍 , 年齢 , その他一切非公開 )も“グラフィティ(違法街頭落書き)”からスタートし、ロンドンを中心に活動するストリート アーティストでありますが、バンクシーさんの特徴は“覆面芸術家”を徹底している点で御座います。

故に正体は“某ロックバンドのフロントマン説”とか、“イスラエル在住イギリス人説”とか、1人ではなく“5〜6人の芸術集団説”とか、ミステリアスな魅力は更に拡がり続けております……………

 

 

『 無政府主義のネズミ 』

 

『 バスルームの窓からぶら下がる裸の男 』

 

『 分離壁に描かれた絵 』

 

 

“社会風刺”がバンクシーさんのメインテーマでありますが、「 メトロポリタン美術館 ( ニューヨーク ) 」の様な有名美術館に“無断展示”したり、大手CDショップに“無断陳列”したりと、ソノ表現手段は多種多様の反則技。

活動範囲に関しましても“イギリス〜アメリカ〜中東etc.”と誠にワールドワイドであり、正に“史上最強のストリート アーティスト”で御座います。

 

 

『 少女と爆弾 』

 

『 ネズミ 』

 

『 倒れるまで買う 』

 

 

❇️ 因みに、今回の「 サザビーズ バンクシー シュレッダー事件 ( 仮称 ) 」……………

サザビーズと云えば“超一流オークション ハウス”。そんなサザビーズのスタッフが、“シュレッダーが仕込まれた怪しい額縁”に気付かないハズはなく、加えて、ハンマー プライスと同時にシュレッダーをスタートする為には、“バンクシーさん自身が会場で遠隔操作した”と考えるのが妥当であります。

つまり、「最初から“シュレッダー粉砕ありき”のオークションだった。」と私は確信しております。

 

 

『 1億5000万円超の絵画がシュレッダーに  ( 2018 ) 』

 

 

ところで、“某女優さんとの熱愛報道”で話題沸騰中の“某社長”さんは、過去に“数百億円”でバスキアさんの作品を落札した後、インタビューで「世界平和に貢献した。」と仰っていた気が致します。

確かに“超高額購入”によって市場は刺激されますし、多くの方々に“喜びと驚き”を提供したのは間違いありませんが、例えば“同額を難民に寄付”した方が遥かに世界平和に貢献出来たのでは?と、失礼ながらヒジョーに違和感を感じました……………

 

バンクシーさんの“反骨精神溢れる芸術作品”が、“ああいう方々”に高額購入されない事を願う変態オッサンで御座いました!

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

俯瞰視点 ……

当ブログで以前も紹介致しました「 FIA フォーミュラE 選手権 ( FIA Formula E Championship ) 」は、謂わば“電気自動車版 F1”の世界選手権シリーズで御座います。

改めて若干復習させて頂きますが、フォーミュラEは現在のところ全チーム“同一シャーシ(ダラーラ製スパーク)”を使用しており、RENAULT、AUDI、CITROËN etc.製エンジン(モーター)を搭載したマシンに、ミシュラン製タイヤで争われます。F1に比べて“イコール コンディション”的要素が強い分、勝敗のカギは“ドライバーのテクニックとチーム戦略”に負う部分が多く、言い換えるならば、F1の様な“チーム政治力や大人の事情”が及ぼすファクターが少ないモーター スポーツであります。

但し、物理的なマシン スペックは“F2とF3の中間”に位置するものであり、故に“F1で通用しないドライバーの巣窟”と揶揄されたりもしますが、ル マンで華々しい経歴を持ち、現在フォーミュラEで奮闘中のアンドレ ロッテラーさん ( André Lotterer : ドイツ , 1981〜 ) 曰く「加速、ハンドリング、ブレーキング、あらゆる意味で“異次元”の新カテゴリー。」との事……………

加えて、環境問題を含めた“新時代モーター スポーツ”としての注目度も高く、今後一層の盛り上がりが期待されます。

 

そんなフォーミュラE、12月開幕「 シーズン5 ( 2018〜2019 ) 」に新規参戦するBMWさんのマシンが先日公開されました。

 

 

『 An amazing story in 2.8 seconds ー BMW i Motorsport  2018 』

 

 

因みに、上記マシンの紹介記事を初めて拝見した時は“ドイツ語記事”でありました。よって、ドイツ語が全く理解不能な私にとっての第一印象は「“ホワイト&ブルー”が、BMWさんのイメージ カラーであるのは知っているが、何故こんな“中途半端で統一性が無いカラーリング”なのだろーか?」と違和感満載で御座いました。

ドイツ車好きの知人も「“あのカラーリング”はイマイチだよなぁー。」で意気投合致しましたが、最近“日本語記事”を拝見して重大な事実が判明(以下引用)……………

 

 

【 BMWがフォーミュラEに参戦──BMW iで培ったノウハウをフル活用 】( GQ JAPAN )

BMW iFE.18のカラーリングはなかなか斬新だ。BMWモータースポーツの基本カラーである白とブルーを基調としながらも、それらがブロック状に切り分けられていて、一見したところ連続性があまりないようにも思える。

ところがこのデザインは、フォーミュラEのレースを研究し尽くした結果、生まれたものだとBMWモータースポーツでチーフデザイナーを務めるミハエル・スカリーは説明する。「フォーミュラEのレースは都市部の狭いサーキットで行なわれます。このため観客は、普通のレースよりもやや高めの近い位置からレースを望むことになります」 。そこでスカリーらは、一般的なレーシングカーではあまり重視されない上方から見下ろした際のデザインを中心に検討。各スポンサーのロゴは上から見てもしっかり認識できるように工夫したという。( 2018年9月30日 )

 

 

フォーミュラEは、排気ガスや騒音と無関係な事から“環境への優しさ”をパワー プッシュしており、景観名所での“市街地開催”がウリの一つであります。

つまり観衆は、アパートやビル等“高い場所”から観覧するのが一般的であり、ソノ点を踏まえて“俯瞰(上から見下ろす)目線”でデザインされたので御座います!

 

 

 

 

❇️ 1980年代、六本木。

某 アパレル企業社長さんとお酒を御一緒した際「最前線のクリエイターは“対面する世界”に集中しているので、我々経営陣は“俯瞰から客観的に捉える”のを徹底しなければ、芸術もビジネスも成り立たない。」と仰いました……………

 

改めて“俯瞰視点の重要性”に気付かされた変態オッサンであります。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)