改めて実感するトム フォードさんの偉大さ ……

『 イヴ サンローラン  ( YSL ) 』ブランドと云えば最近は“口紅が特に有名”であります。『 イヴ サンローラン 』ブランドの口紅は、昔からソノ発色の良さには定評があり、ヘアメイク時代の私もケッコー使わせて頂きましたが、化粧品部門がロレアル(フランス)さんに買収されて以降は“破竹の勢い”で売れ続けており、今ではスッカリ『 イヴ サンローラン 』ブランドの代名詞となりつつあります。

しかしながら、云うまでもなくイヴ サンローラン( 本名 : Yves Henri Donat Mathieu – Saint – Laurent / 1936〜2008 )さんが1962年パリに設立したメゾンでありまして、長期に渡って“モード界の帝王”として君臨なさいました。御本人他界後の現在もトップ モード系“スーパー ファッション ブランド”のひとつで御座います。

因みに、イヴ サンローランさんから“パリ コレクション 大トリの座”を初めて奪い取ったのが、正に“我が国の誇り”であり私がパリ時代に最もお世話になった高田 賢三さんであります。

そんな“老舗(しかも良家)”『 イヴ サンローラン 』ブランドが、2015年の「 不健康な痩せ過ぎモデル広告事件 」by ASA(イギリス広告基準協議会)に続いて、今度は「 女性蔑視広告事件 」by ARPP(フランス広告規制局)で話題となってしまいました(以下引用)。

 

【 サンローランの広告に批判殺到、女性の「品位を傷つける」】(ロイター)

3月6日、フランスの広告規制当局は、高級ファッションブランド、イブ・サンローランに対し、広告キャンペーンの一部写真を変更するよう要求した。「女性の品位を傷つけている」との苦情が50件寄せられたためという。写真はパリの新聞スタンドに貼られたサンローランの広告。(2017年3月7日)

 

先ずは“先進資本主義国に於いて、公的機関がたった50件のクレームで一流企業に警告指導するんかいな?”並びに“コノ広告に対して、猥褻性や差別性を感じた国民が圧倒的過半数居るんかいな?”と、思いっ切りツッコミたいところでありますが、本日の本題はソレでは御座いません。

 

2012年にエディ スリマン( Hedi Slimane / フランス、1968〜 )さんが『 イヴ サンローラン ( 現ブランド名 : サンローラン パリ ) 』のクリエイティブ ディレクター(総監督)に就任なさいました。

そして2015年の「 不健康な痩せ過ぎモデル広告事件 」が発生致します。

エディ スリマンさんは、上記広告写真の引責辞任なのか2016年に“電撃辞任”してしまいます。後任にアンソニー ヴァカレロ( Anthony Vaccarello / イタリア、1982〜 )さんがクリエイティブ ディレクターに就任なさいまして、コーリアー ショアーさん撮影による“誠に美しいスーパー ナチュラル広告写真”を発表し、世界中に“イヴ サンローラン新時代の到来”を予感させたのでありました。

ところが、今回の「 女性蔑視広告事件 」で御座います。“迷える良家”本当にダイジョーブなのでしょーか?……………

 

近代モード界の画期的な事例としては、トム フォード( Tom Ford / アメリカ、1961〜 )さんが1990年代にGUCCIのクリエイティブ ディレクターとして服のデザイン、広告イメージ、店舗デザインetc.の全てを統括し、かつての“イタリア おばさん向けブランド”を見事にリフォームして、モード界に“前人未到の大金字塔”を打ち立てました。よって以降のファッション ブランドは、デザイナーに服飾デザインだけではなく“トータル イメージング”を要求するのが業界トレンドとなりました。

実はコレが“最も重大なミステイク”なのであります……………

 

何故ならトム フォードさんはGUCCI退社後、「 A Single Man 」「 Nocturnal Animals 」という2本の映画を監督なさいましたが、共に世界中で高評価を得たお方であり正に“天才トータル ビジュアル プロデューサー”なのであります。つまりトム フォードさん以外のお方に、トム フォードさん同様の業績を求めるなんぞ“地球上では不可能”なので御座います。

世界中のファッション ブランド オーナーさんに於かれましては、どーか“デザイナーさんは服のデザインに集中して頂き、広告イメージに関しては専任アート ディレクターさんに一任する環境構築”を御検討下さいませ。

失礼ながら、変態オッサンからの切実なお願いであります……………

 

ところで、段取りの悪さ故にか最近は全く話題にも上らない「 TOKYO OLYMPIC 2020 」でありますが、私はトム フォードさんに“エグゼクティブ プロデューサー”として是非とも御参加頂きたいと思います!

( 写真は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

オールド スター復権なるか? ……

「 優れた工業製品 」には、主に以下の2タイプが存在すると思います。

✳ 1 ) マニュアルを読む必要がなく、購入して即“直感的に操作可能”である(例 : Appleさん製品)。

✳ 2 ) 完璧に使いこなすには若干の時間を有するが、“アレンジ次第では楽しさ倍増”である(例 : SONYさん製品)。

上記にはそれぞれ一長一短が御座いますが、現在のトレンドが✳ 1 )である事は疑いの余地がありません。

 

今では世界中の誰もが“スマートフォンと云えばiPhone”を思い浮かべるかと思いますが、その昔カナダの「 リサーチ イン モーション リミテッド(現 ブラックベリー リミテッド) 」さんから発売され、“スマートフォンの代名詞”と呼ばれた『 Black Berry 』という端末を覚えていらっしゃるでしょーか?……………

コノ『 Black Berry 』で御座いますが、最大の特徴はネットワーク上に謂わば“個人サーバーに近い別サーバー”を設定する点にありまして、故に極めて強固なセキュリティー システムが実現出来る訳であります。但し、言い換えるならば“担当者がソノ気になれば簡単に個人情報を入手可能”と諸刃の剣でもあり、実際にヨーロッパでは“大臣クラス以上はBlack Berry使用禁止”を議会で正式に定めた国までありました。

因みに『 Black Berry 』の熱烈信者として誠に有名で、側近から熱心にiPhoneを勧められても、最後迄『 Black Berry 』を使い続けたお方が“バラク オバマ 前アメリカ大統領閣下”で御座います。

昨今のスマートフォンは全面タッチセンサーのUI(ユーザー インターフェイス)が主流でありますので、あらゆるメーカーさんが似たり寄ったりのデザインとなってしまいましたが、『 Black Berry 』の“物理QWERTYキー”搭載によるゴツくてかっこいいデザインは、正にiPhoneと対極上にある硬派なデザインと云えます。加えて他ジャンル企業とのタイアップ(コラボレーション)にも熱心であり、PORSCHEさんとのコラボ レーション モデルはケッコーな話題となりました。

ところが「 リサーチ イン モーション リミテッド 」さんは最大のウリである“物理QWERTYキー”に拘る余り、いつしかiPhone&Android陣営と同じリングに上がる事さえも許されない程に没落し、2016年には遂に『 Black Berry 』の版権をTCL(中国)さんに売却してしまいました。

結局のところ「 リサーチ イン モーション リミテッド 」さんは、残念ながら“戦う時期”、“戦い方”、“戦う場所”の全てを間違えてしまったので御座いますが(以下引用)……………

 

【 BlackBerryの再挑戦 】(TechCrunchJapan)

BlackBerryがKEYoneを発表したのだ 。そして何と、それは物理キーボード付きなのだ。この2017年にだ。でもまあ当然か?このデバイスとクラシックBlackBerryデバイスの間には、いくつかの根本的な違いがある。まず、BlackBerry自身はこのデバイスを製造していない。TCLがBlackBerryのために、この携帯電話を製造している。第2に、KEYoneは自家製のオペレーティングシステムの代わりにAndroidを実行する。BlackBerryは以前、利益を生み出す会社へと立ち戻る期待を込めて、デバイスの製造を中止し、OSの開発もとりやめた。基本的なアイデアは、ブランド名をライセンスして、Android上で動作するソフトウェアソリューションを構築することだった。(2017年2月27日)

 

先ず御注目頂きたいのは、全面タッチセンサーにも拘わらず“物理QWERTYキー”を残した強引なデザイン。そして“コノ際OSなんて何でもええわ”とさえ聞こえる、何とも“破天荒オールド スター”らしい潔さ……………

失礼ながら『 Black Berry 』が、再び“スマートフォンのメインストリーム”になるとは思えません。しかしながら“iPhoneに対するアンチテーゼ”として、是非ともサバイバルを続けて頂きたいと思います!

正直なところ、地元(HOKKAIDO カントリーサイド)でさえヒジョーに高い“iPhone ユーザー率”、ソレに関しては多少ウンザリしている変態オッサンでありますので、久し振りに“所有欲を刺激された秀逸なデザイン”に出逢った気が致します。

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

名門の栄枯盛衰 ……

1980年代、主にパリを拠点に活躍した有名ファッション フォトグラファーによる使用機材、主なメーカー別シェア一覧。

✳ 35ミリ カメラ …… Nikon ( ジャパン ) : 約100%

✳ 中判 カメラ …… HASSELBLAD ( スウェーデン ) : 約90% / PENTAX ( ジャパン ) : 約10%

✳ 大判 カメラ …… Sinar ( スイス ) : 約100%

( 以上DEVILOTA実体験による。)

 

当時仲の良かった某スイス人ファッション フォトグラファー曰く「昔のクロサワ映画に、Nikon ファクトリー(旧 日本光学工場)が登場するんだけど、職人達が皆“馴染みのない道具”を使っているんだよ。何故ならNikonは、カメラを製造する以前に“そのカメラを製造する為の道具”から造ってるって訳さ。そんなメーカーにLEICAが敵うハズないよね。」との御言葉。パリ時代には「Nikonはカメラのポルシェだ。」「Nikonは正にキング オブ 一眼レフだ。」とのフレーズを何度も耳に致しました。

そんな“Nikonさん&SONYさん”は、パリの外国人であった私にとって誠に輝かしい“ジャパニーズ プライドのヘッドライナー”でありましたが(以下引用✖️2)……………

 

【 ニコン、高級コンパクト「DL」シリーズの発売を中止 】(日経トレンディネット)

「DL」シリーズは、現在デジカメ市場で人気がある1型の撮像素子を搭載する高級モデル。ソニー「Cyber-shot DSC-RX100」「同DSC-RX10」シリーズなどのライバルという位置付け。“ニコンの高級コンパクト”としてファンの期待は大きかっただけに残念だ。発売中止の理由は、「お客様にご満足いただける商品とすべく、全力をあげて開発に取り組んでまいりましたが、開発費が増加したこと、および市場の減速に伴う販売想定数量の下落等も考慮し、収益性重視の観点から、発売中止を決定いたしました」(ニコンの広報資料より転載)という。(2017年2月13日)

【 ニコン、希望退職に1143人応募 想定上回る 】(日本経済新聞)

ニコンは13日、2月10日までに実施した希望退職者の募集結果を発表した。当初は1000人程度の応募を想定していたが、応募者は1143人となり、想定を上回った。一部グループ会社を除き、3月31日付で応募者は退職する予定。希望退職者募集の対象はニコン本体と国内グループ会社。応募者に対しては特別加算金を通常の退職金に上乗せして支払う。希望者に対しては再就職支援も実施する。これらの希望退職に関連する費用については2017年3月期に約167億円の特別損失を計上する。(2017年2月13日)

 

因みに私は、2000年代になって我が国にもスッカリ定着した“企業にとって最も大事な存在は株主である”という言葉が好きではありません。企業にとって最も大事な存在はお客様であり、2番目に大事な存在は社員さんであり、3番目に大事な存在が株主さんだと私は考えております。

私が思うNikonさんという企業は“クラフツマンシップの匂い”が致しますし、チョットだけ“マニアックなイメージ”が付き纏います。ソノ“匂いとイメージ”は自動車メーカーに例えるならば決してTOYOTAさんではなくHONDAさんであり、PCメーカーに例えるならば決してDELLさんではなくAppleさんであります。つまり直接的なライバルである最大手Canonさんとは、ソノ目指すベクトルや経営理念etc.は全く違うべきなのであります。

よってNikonさんに於かれましては……………

先ずは企業規模を縮小して頂き、“お客様並びに社員さん真のニーズ”を踏まえた上で今一度「 モノ造りの原点 」に回帰し、そして改めて“クラフツマンシップ溢れる企業”を目指して頂きたいと切に願います!

 

s

『 The Bridge Of Madison County ( マディソン郡の橋 ) / クリント イーストウッド監督 1995 ( 米 ) 』

『 Blow Up ( 欲望 ) / ミケランジェロ アントニオーニ監督 1967 ( 英、伊合作 ) 』

 

ところで私は、Nikonさん製D300とD60(共に10年落ち)を所有しておりますが、SNS上に投稿する写真も友人メールに添付する写真も、この5〜6年間は“全てiPadもしくはiPhoneで撮影”しております。

そこで今週末は、久し振りに「愛機D300(愛称“スヨンちゃん”)でスキャンダラスな写真でも撮ろーかな?」と計画中の変態オッサンでありました……………

( 写真は共にネットから拝借。)
“名門の栄枯盛衰 ……” の続きを読む