黄金比 ……

1970年代、私が中学生だった頃のお話。

父親の知人(札幌在住)が「 TOYOTA  2000GT 」を所有しておりました。全世界でたった220台しか発売されず、最近のアメリカ オークションに於いては度々“オーバー1億円”で落札されている、正に我が国が世界に誇る“幻の名車”で御座います。

クルマ好きだった私は、父親を通して熱心に頼んだ結果、夏休みに1度だけ乗せて頂ける事となりました。

そもそも「 TOYOTA  2000GT 」はエンジン製作、内外装デザインその他を終始YAMAHAさん主導で敢行されたプロジェクトであります。故にYAMAHA(日本楽器)さん手作業によって磨き上げられたウッドパネルは誠に美しく、何もかもが当時の他ジャパニーズ カーと比べて、明らかに“ケタ違いのスーパー スポーツカー”でありましたが、パーキング ブレーキが甘くて(本来の特長なのか個体差なのかは不明)、坂道に駐車する際にはオーナーのお方が必ず前輪を斜めにしていたのと、クルマ全体のイメージに対して“タイヤが細くて貧弱だった”のを、今でもハッキリと覚えております……………

 

 

「 TOYOTA  2000GT , 1967〜1970 」

 

 

唯一のジャパニーズ ボンドカー、最高速度 世界記録更新etc.といった華々しい栄光は、今更説明の必要もないかと思われますが、中学生だった私の記憶に刻まれたのは、野崎 喩(ノザキ サトル)さんデザインによる、何とも美しい“ロング ノーズ&ショート デッキ”プロポーションでした。

FR(フロント エンジン リヤ ドライブ)レイアウトがポピュラーだった時代、ソレは“スポーツカーを象徴するシルエット”だったのであります。

 

 

「 FERRARI  365GTB/4 ( デイトナ ) , 1969〜1973 」

 

 

ソノ後、スーパー スポーツカーはMR(ミッド エンジン リヤ ドライブ)レイアウトがポピュラーになり、残念ながら“ロングノーズ&ショート デッキ”プロポーションは次第に姿を消してしまいました……………

 

ここで、軽〜〜くオサライさせて頂きます。

 

MRレイアウトが運動性能上ヒジョーに有利であるのは、F1に代表されるトップ カテゴリーのレーシング カーが、おおむねMRレイアウトを採用している点でも明らかでありますが、実際に“シャシーのド真ん中”にエンジンを搭載したならば、ドライバーの居場所がありません。つまりMRの定義は、エンジン大部分(50%以上)が“後輪より前に配置されている”のを意味致します。

という事は、エンジン大部分が“前輪より後ろに配置されている”のと、重量バランスは大差ない訳であります(所謂“フロント ミッドシップ ”)。

因みにコノ“フロント ミッドシップ”という発想は、Mercedes-BenzさんとBMWさんが長年パワー プッシュしている方式で御座います。

 

確かにMRレイアウトは、何にも変え難いハンドリングを実現してくれますが、結局のところは“好みの問題” であり、むしろ昨今のスーパー スポーツカーはFRレイアウトに回帰する傾向が御座います……………

 

 

「 ASTON MARTIN  One-77 , 2010〜2011 」

「 FERRARI  F12 berlinetta , 2012〜 」

「 Mercedes  SLR Stirling Moss , 2009〜2010 」

 

 

余談でありますが、変態オッサンの愛用車「 BMW Z3 」もFR“ロング ノーズ&ショート デッキ”の部類に入ります。

購入直後は、公共駐車場のタイヤ止めにフロント スポイラーをゴリゴリ擦りましたが(DIY塗装済み)、取り回しに慣れてしまえばノー プロブレムであります。

 

 

最近は“寒くても無理してオープン走行”、レトロ ビューティーな「 BMW Z3 」。

 

 

やはりスポーツカーにとっては、“ロング ノーズ&ショート デッキ”が黄金比であり、永遠に色褪せない“理想プロポーション”なのでは?……………

 

人間に例えるならば、“脚がキレイで魅力的な女性”だと私は考えます!

 

 

最近は“TV、雑誌、ファッション ショーで大活躍”、ヘルシー ビューティーな朝比奈 彩 ( アサヒナ アヤ ) さん。

 

 

ところで、1985年にパリのアパートを一旦引き払って帰国する際に、お世話になった方々の挨拶廻りをしておりましたら、コンコルド広場で赤の「 TOYOTA  2000GT 」を拝見致しました。

「 TOYOTA  2000GT 」の希少性を考えれば、もう2度とお姿を見る機会はないでしょう。

 

まるで“札幌で知り合った女性にパリで再会”した気分で御座いました……………

 

 

コンコルド広場 ( Place de la Concorde 75008 Paris , France )

 

 

 

 

 

( 写真1〜9、11、12はネットから拝借。写真10は自身のインスタグラムより。)

 

ハイパー フェミニズムの台頭 ……

“女性蔑視”との理由によって、今シーズンから正式に廃止されたF1の「 グリッド ガール 」に関しまして、当ブログ及びプロデューサーの“秀津風親方さん”が、決定に対して大反対である旨は以前お伝え致しました。

 

主な理由は……………

「 グリッド ガール 」を女性蔑視として廃止したならば、フレンチ カンカンやポール ダンス、挙げ句には“世界的権威のあるミス コンテスト”さえも廃止されてしまうのでは?との危惧があるからで御座います。

云うまでもなく“セクハラ”は重大犯罪ですので、確固たる態度で対抗するべきであります。しかしながら“差別”と“区別”は異なりますし、ある種の伝統行事で行われて来た“慣例”と、現在発生中の“社会問題”を同じ土俵に上げるべきではありません。ところが、所謂“#metoo ムーブメント(セクハラ経験等をSNS上で告白する運動)”がワールドワイドに拡散する過程で、本来ならば該当しない事例までもが、それらと同一視されてしまっている感があります。

 

「 グリッド ガール 」という職業は、長年に渡って“F1(モーター スポーツ) エンターテイメントの一部”として親しまれ、もはや風物詩とも呼べる存在として定着しているにも拘らず、公然と“セクハラ扱い”してしまうのは「 グリッド ガール 」さん達に極めて失礼だと思います。

 

 

 

 

モーター スポーツ(特にF1)は、純粋なスポーツとしての“競技性”とロック フェスティバル的な“エンターテイメント性”を兼ね備えており、例えるならば、「 グリッド ガール 」をパートとして構成するサーカスの様なライブ パフォーマンスだと考えております。

つまり「 グリッド ガール 」さんは、F1 サーカスに於ける“華”なので御座います。

 

同様の考えをお持ちの方々が、F1当事者にもいらっしゃる事が判明致しました(以下引用)……………

 

 

【 廃止されたグリッドガールが、伝統のF1モナコGPで1戦のみ復活 】( CARVIEW!)

モナコ自動車クラブは、5月末のモナコGPでグリッドガールを復活させることで、F1の新オーナーであるリバティ・メディアと基本合意に達したことをこのほど明らかにした。
リバティ・メディアは「F1の価値や社会常識に適合しない」として、今季からグリッドガールを廃止すると発表。開幕戦オーストラリアGPでは、代わりにグリッドキッズが登場していた。今後も毎グランプリそうなるはずだったが、唯一モナコGPがそれに異議を唱えたことになる。( 2018年4月6日 )

 

 

因みにF1業界では、「モナコの1勝は他サーキット数回分に匹敵する。」とも言われております。つまりF1モナコ グランプリは、伝統と格式を併せ持った極めて“スペシャル グランプリ”なので御座います。

(( 余談ですが私は、かつて結婚した際(1989年)に新婚旅行を兼ねて『 F1 GRAND PRIX in MONACO 』の観戦計画を企みました。そこで、モーター スポーツ関係者にチケットをお願いしたところ「“パドック パス付観戦チケット”をお2人分御用意出来ます。但し期間中は航空チケット、ホテル、レストランetc.が通常料金の数倍となりますので、よって3泊5日の滞在費用が“◯百万円”程掛かりますが、それでも宜しいでしょーか?」とのお電話が……………

全く宜しくないので丁重にお断りしましたが、結局8年後にアッサリ離婚してしまったのを考えれば、アノ時にお断りして正解だったと思っております。))

 

そんな“スペシャル グランプリ”のアピールに勇気付けられたのか、後日更にこんな記事を発見(以下引用)。

 

 

【 シンガポール&ロシアGP、”グリッドガール復活”に向けてリバティと交渉。航空会社の支援を受けるグランプリはグリッドガール必須か 】( motorsport.com )

F1のプロモーターがリバティの政策を変えようとしている理由のひとつには、スポンサーからのプレッシャーがある。特に航空会社からの支援を受け、キャビンアテンダントの制服を着た女性たちがグリッド上に登場するグランプリでは、その傾向が強いようだ。
その点モナコは特別なケースであり、今回の件に関しても他のサーキット以上に状況をコントロールしている。だがその他のサーキットもすでにリバティに対して働きかけを行っている。( 2018年4月8日 )

 

 

モナコさん、シンガポールさん、ロシアさん、この度は“何ともブラボーな御決断”誠に有難う御座いました!

そもそも、冠スポンサーさん等の御要望で「 グリッド ガール 」廃止に異論が唱えられるのは予想された事態であります。

ましてや、F1を運営しているリバティ メディアさんは“超一流 TV関連企業”ですから、今回の廃止騒動は“頻発したセクハラ事件”対策としての、点数稼ぎライクなパフォーマンスだったと感じるのは、はたして私だけでしょーか?……………

 

 

 

 

何れにしても、車体レギュレーションの熟考とか、年間総開発費の上限検討とか、ファン フレンドリーな多種多様サービスとか、他にもっと“プライオリティーの高い重要事項”が山積みかと思われます……………

 

 

『 FERRARI : SF71H  2018 』

『 Mercedes – AMG : W09  2018 』

『 Toro Rosso HONDA : STR13  2018 』

 

 

大変失礼ながら、“「 グリッド ガール 」は女性蔑視だ”と仰っている方々コソが女性蔑視なのでは?との主張もありますので、リバティ メディアさんの決定はチョット焦り過ぎだった気も致します。

 

 

 

 

ところで、ヨーロッパ発祥の「 グリッド ガール 」とアメリカ発祥の「 チアガール 」、前者が女性を敵に回したのに比べて、後者は女性に支持されております。

もしかしたら、両者には“宗教観”や“人生観”に基づくヨーロッパとアメリカのディープな相違点があるのかも知れません……………

 

以上、“「 グリッド ガール 」さん大好き”な変態オッサンの主観で御座いました。

 

 

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)

 

 

 

空力の決死圏 ……

以前、“過去30年間に渡り『 F1 GRAND PRIX IN JAPAN 』皆勤賞”某友人のお話をさせて頂きました。

ソノ際は、レギュレーションの変更に伴って“如何にF1エンジン音が変化したか?”が争点でありましたが、某友人は又「昔に比べて“子供連れの観客”がめっきり減ったんだよね。やはり“今のF1デザイン”では子供が憧れないんだろーねぇ。」と危惧しておりました……………

レギュレーション自体は、業界全体の競争力を高めるべく改善(進化)しておりますが、世界中のあらゆる事例に関して“大人の事情”が存在致します。つまりレギュレーションの変化が、即ち“ファン フレンドリー”に繋がらないのが現実であります。

 

✳ 《 F1 GRAND PRIX 2018 》ポイント

1 ) 「 グリッド ガール 」の廃止。

_ 個人的には“大反対”で御座います。

2 ) 「 HALO ( ヘイロー : 頭部保護デバイス ) 」の導入。

_ 車体が反転した場合に“脱出し難い”との指摘あり。

3 )  「 レッドブル トロロッソ HONDA 」でHONDAさんの面目躍如なるか?

_ 誠に失礼ながら“予想外に速い”との情報あり。

4 ) 「 Alfa Romeo 」ブランドの復活。

_ 実際にはFERRARIさんによる“サブ ブランド”で御座います。

5 ) 「 エアロダイナミクス 」の新展開。

_ より“高次元かつ複雑怪奇”に。

 

 

先ずは極めて雑に説明させて頂きます。

近年のF1レギュレーションは、“環境への配慮”並びに“資金潤沢チームの独り勝ち回避”故に、パワーとスピードに対して“抑制傾向”にあります。にも拘らずコース レコードが毎年更新されるのは、空力特性を必死に研究して、主に“コーナリング スピード”を向上させているからで御座います。

ソレに必要不可欠なのが、フロント ウイングに代表される“ウイング類”でありますが、F1の空力哲学は航空機とは謂わば真逆理論によって、ボディーを“地面に押し付ける力(ダウンフォース)”を基本としております。しかしながら“地面に押し付ける力”が強ければ強い程、ボディーは安定走行致しますが、代償としてスピードが低下してしまいます。

したがって高速用、中速用、低速用と多種多様なウイングが必要となる訳でありまして……………

 

 

特に、サイド ポンツーン(側面の空気取り入れ口)周辺下部に至っては……………

 

 

まるで“深海魚のヒレ状態”で御座いまして、ディテール デザインが摩訶不思議過ぎて、もはや何が何だか“理解不能なディープ ワールド”の様相。他にも、あんな所やらこんな所やらに、プラモデルの如く小さな“穴”や“羽”のオンパレード。

 

 

コノ様にして空気を細かく取り入れたり、シャシー下を通る空気の流れを微妙に調整しなければ、現在のF1マシンは勝てないのでありますが、コレでは、デザイン云々以前の“空力ウォーズ”に突入した感満載。そしてマシンは全体像の美しさを失い続け、ますます“キッズが憧れないF1マシン”に成り果てるのでは?……………

 

因みに、“話題&問題満載”のF1 GRAND PRIX 2018 第1戦『 ROLEX AUSTRALLAN GRAND PRIX ( メルボルン グランプリ サーキット ) 』は、いよいよ明後日(現地時間16:10)決勝スタート。

 

 

 

本日のオマケ。

 

 

上記は、今シーズンから“F1セーフティカー”に選定された『 メルセデス AMG GT R 』で御座いますが、“超ド級パフォーマンス(最高出力585hp、最高速度318km/h)”に加えて、コックピット内は何と“Wi-Fiホット スポット環境(iPad2台完備etc.)”……………

“F1マシン”よりも“F1セーフティカー”がヒジョーに気になる変態オッサンでありました!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

新たなイメージ アイコンとなるか ……

HONDAさんと云う企業には、我が国の他自動車(バイク)メーカーさんとはチョット違うイメージと香りが存在致します。

ヘアメイク時代、何度かHONDAさんCMや広告をやらせてもらった縁で、HONDAさんスタッフの方々とお酒を御一緒した際に、“エンジン論”や“デザイン論”を熱く語るソノ姿は、プロフェッショナルながらも“車好きアマチュア スピリット”を持ち続けている、謂わば“マニアックな技術屋集団”を感じさせました。

ソレはHONDAさんの正式名称である「 本田技研工業株式会社 ( Honda Motor Co., Ltd. ) 」にも現れていると思います。

 

 

ところで、お馴染みのHONDAさんロゴ マークを見て、何故“自動車(バイク)メーカーなのに翼マークなのか?”と、違和感を感じるお方もいらっしゃるのでは……………

答えは、創業者である本田宗一郎さんが、航空機産業に参入するのを渇望されていたからであります。

そんな本田宗一郎さんの夢であった“HONDA JET”が、極めて順調な滑り出しで御座います(以下引用)。

 

 

【 ホンダジェット、セスナ主力機抜き首位 17年納入機数
20機増の43機 】( 日本経済新聞 )

ホンダのビジネスジェット機「ホンダジェット」の2017年の世界での納入機数が前年比20機増の43機となり、米セスナの主力機「サイテーションM2」を抜いて初めて首位となった。ビジネスジェット市場は世界的に成長が鈍化しているが、ホンダジェットが含まれる「超小型機部門」は前年と比べ需要が5割増。ホンダにとっては苦戦が続くF1に代わるブランド戦略の柱となる。将来は自動車などに続く収益源に育てる考えだ。( 2018年3月4日 )

 

 

 

 

そもそもRolls-Royceさん、SAABさん、富士重工業(現SUBARU)さんetc.“航空機メーカーさんが作った自動車”は数多く存在すれども、“自動車(バイク)メーカーさんが作った航空機”は、私が知る限りHONDAさんが“世界初”だと思われます。しかもGE(アメリカ)さんと共同開発ではありますが、ちゃ〜〜んとエンジンも“自前で製造”しておりますので、時計に例えるならば、PATEK PHILIPPEさん同様の正に“マニュファクチュール(自社一貫製造)”で御座いまして、しかも、お値段がライバル機に比べてお得な“約5億円”……………

当サイトのプロデューサーである“秀津風親方さん”が、“購入を前向きに検討していらっしゃるとの噂”も頷けます。

 

 

御存知の様にHONDAさんは、今現在(2017年シーズン終了時点)F1ビジネスでケッコー苦戦しており、かつての企業イメージであった“F1のHONDA”は脆くも崩れ去ってしまいました。

代わり(?)としてHONDAさんが、“HONDA JET”を次期イメージ アイコンとしてパワー プッシュしておりますのは、CMからも充分に伝わって来る気が致します。

 

https://youtu.be/F2q9OevZh6Q

『 Go, Vantage Point. / Honda Jet  2018 』

 

まるで“80年代SONYさんCMを彷彿とさせる”上記作品は、映像、演出、音楽全てが誠に秀逸でありまして、HONDAさんらしい“勢い”が前面に出ており、最近のジャパニーズCMではトップクラスの仕上がりで御座います。

加えてデザインのスタイリッシュさや、主翼上面に搭載されたエンジン レイアウトの巧みさによって、“飛行機自体が極めて魅力的”であるのが容易に理解出来ます。

因みに設計者の藤野道格さんによれば、フロントノーズからテールエンドに繋がるシャープなラインは、何と“サルヴァトーレ フェラガモのハイヒール”をモチーフにしたとの事であり、機能美とファッション性を融合させた“HONDA デザイン”の誕生であります!

 

 

全くの余談ですが、女優(モデル)の本田 翼さんは御本名で、お父様がHONDAファンだったので“翼”と名付けたのは有名なお話。

 

 

“HONDA JET”同様に、“本田 翼さん”がヒジョーに気になる変態オッサンで御座いました……………

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

近代F1史上最大の衝撃 ……

本日は冒頭から引用で失礼致します(以下引用)。

 

【「フェミニストたちのせいで、私たちは職を失った」 F-1グリッドガール廃止で論議 】( J CAST ニュース )

フォーミュラ・ワン(F-1)が、2018年のシーズンからグリッドガールを廃止することを、2018年1月31日、公式サイトで発表した。 F-1側は廃止の経緯について、グリッドガールが「ブランドバリューにそぐわず、現代社会の規範と調和しない」と説明しており、その背景には「女性差別」批判があった。一方で、こうした批判に対する反発もあり、廃止の是非について議論が巻き起こっている。グリッドガールはレースクイーンとは異なり、レースが始まる前に参加車の前に立ち、それぞれのナンバーやドライバーの名前を掲げる女性のことで、F-1では長く伝統として親しまれてきた。( 2018年2月1日 )

 

 

先ずは、ココで云う「 グリッド ガール 」をチョットだけ詳しく説明致しますと、F1の様な“国際トップクラス モーター レース”に於いて、主催者側の“冠スポンサー(大口筆頭出資者)”がレース毎に雇用して、ギャラをお支払いするイメージ ガール(コンパニオン ガール)が「 グリッド ガール 」さんでありまして、我が国で一般的な所謂「 レース クイーン 」とは雇用形態が若干異なります。「 レース クイーン 」は主に国内レースを主戦場とするレーシング チームが自ら雇用して、レーシング スタッフの一員として年間スケジュールを転戦同行する、謂わば“チーム スタッフ一体型”イメージ ガール(コンパニオン ガール)が「 レース クイーン 」さんであります。

故に過去の『 F1 GRAND PRIX IN JAPAN 』では、“冠スポンサー無し=グリッド ガール無し”という誠に寂しいF1グランプリも存在致しまして、ヨーロッパ在住メル友から「自動車先進国&経済大国のジャパンが、“ショボいF1グランプリ”やってんじゃねぇーよ。」と、お叱りメールを戴いた経験が御座います……………

 

 

ハリウッドの超大物プロデューサー、ハービー ワインスティーンさん(65歳)のセクハラ事件が引き金となり、今や世界中で“あらゆるエンタメ業界内セクハラ事件”が重大な問題として扱われております。当然ながらセクハラは決して許されない犯罪であり、一部の隙もなく徹底的に追求するべき事案であります。但し、“フェミニスト”や“反フェミニスト”双方の御意見が、充分に討論されなければフェアではありません。そしてソノ問題が重大であればこそ、“持ち込むフィールド”を慎重に選ぶ必要があると私は考えます。

例えばこんな調子で万事が進めば、パリ『 クレイジー ホース 』や『 ムーラン ルージュ 』名物の“伝統芸能 ”であるフレンチ カンカンや、“アメリカン BARカルチャー”としてのポールダンスも、やがて“セクハラ”を理由として廃止されると思われますし、挙げ句の果てには“世界4大ミスコンテスト”と呼ばれる「 ミス・ユニバース 」「 ミス・ワールド 」「 ミス・インターナショナル 」「 ミス・アース 」も廃止されてしまうのでは?と、つい心配になってしまいます!

そもそも、現F1興行主のリバティ メディア(CEO チェイス キャリー)さんは、アメリカのTV系企業であり謂わば“エンタメのプロフェッショナル”で御座います。ですから“「 グリッド ガール 」と「 グリッド ボーイ 」を交互に配置する”とか、奇抜でインパクト大の作戦で対処して頂きたかったと思います……………

 

実際のところ、前F1興行主さんは極めて否定的御意見を仰っております(以下引用)。

 

【 グリッドガール廃止は「上品ぶっている」、F1元興行主が批判 】( JIJI . COM )

フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)でレース前に広報などを行う「グリッドガール」の廃止が決まったことについて、元興行主のバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)氏は1日、「上品ぶっている」と批判した。先月にはダーツ界でも、試合前にプレーヤーが女性同伴で歩くことを禁止するという同様の動きがあった。F1ではグリッドガールがチームのプラカードを掲げたり、レース前にマシンで待機しているドライバーに傘をさして立ったりする光景が当たり前となっていた。しかし、フェミニスト団体などは、スポーツ界が女性を単なる「飾り物」として扱い、依然として男性優位の競技の世界では、女性選手の立場を真剣にとらえていないと訴えてきた。( 2018年2月2日 )

 

 

 

ところで、変態オッサン子供時代のお話。

『 ボクシング 世界タイトルマッチ 』TV中継で、ラウンド毎にプラカードを掲げてリングに上がる“水着のおねぇさん(ラウンド ガール)”に対して、ヒジョーに違和感を感じた私は、父親に「あの“水着のおねぇさん”って、一体何の役に立っているの?」と尋ねましたら……………

父親は「こーいう“特別な試合”はね、チケット代が物凄く高いんだよ。だから色んな楽しいサービスが必要なんだ。あの“水着のおねぇさん”は、会場を“楽しい雰囲気にする大事な役割”を果たしているんだよ。」と答えてくれました。

 

もし父親が生きていたならば、おそらく「これでF1も死んだな。」と言ったかも知れません……………

 

 

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

デザイン新時代 ……

1970年代〜1980年代はピニンファリーナ ( Pininfarina : 1930〜 )、ベルトーネ ( Bertone : 1912〜 )、イタルデザイン ( Italdesign : 1968〜 )etc.所謂“イタリアン カロッツェリア全盛期”でありました。当時のカロッツェリア(イタリア語で「 高級馬車 」の意)は自動車のデザインを主として、場合によっては自らボディーを製造したり、他メーカーで製造されたシャーシにボディーを架装したりと、高級自動車生産に於ける最も重要なパートを担っておりました。

よってカロッツェリア エンブレムは、自動車メーカー エンブレム以上に誇らしげに輝き、“何処のカロッツェリアでデザインされたか?”が、車の極めて重要なステータスを決定していたので御座います。

 

 

時代は変わって、ピニンファリーナさんは2015年“インド大財閥”マヒンドラ グループに買収され、ベルトーネさんは2009年“イタリア最大手自動車メーカー”フィアット グループに買収され、イタルデザインさんは2010年“世界最大手自動車メーカー”フォルクスワーゲン グループに買収されてしまいました。

因みに、買収自体は別にネガティヴ ファクターではなく、むしろ進歩的(発展的)ファクターと捉える事も出来ますが、問題は“自動車業界に占めるデザインの役割”が、以前に比べて大きく変化した点にあるかと思われます……………

御存知の様に、自動車はエンジンを主軸に排気系、電気系、その他膨大なパーツで複雑に構成されております。特に高性能スポーツカーを設計する際には、エンジン レイアウトや空力特性のプライオリティー故に、デザインは事前にある程度決まってしまいます。つまり外部のデザイン専門機関に委託するよりも、“コンセプトを熟知した社内デザイン部門”でデザインするメリットが、1970年代〜1980年代に比べて大幅にアップしたのであります。

 

特に顕著な例として挙げられるのは、ランボルギーニさんとBMWさんのデザイン アプローチで御座います。

とりわけ2000年以降のBMWさんは、ヒジョーに“攻めたデザイン”が特徴であり、モーターショーで発表したプロトタイプ等を“殆ど変わらぬデザイン”で市販車として発売し、世界中の“ビマー ( Bimmer : BMW愛好家の総称 )”から圧倒的支持を受けております(以下引用)。

 

 

【 BMW i8ロードスターはLAで正式デビュー! 】( LE VOLANT CARSMEETweb )

BMWはロサンゼルス・オートショー2017において、プラグインハイブリッドスーパースポーツの新型「BMW i8ロードスター」をワールドプレミアするとともに、フェイスリフトを受けた「BMW i8」を発表した。市場導入は2018年5月からを予定している。

プラグインハイブリッドシステムは、1.5リッター直3ターボエンジン(231ps/320Nm)とモーター(143ps/250Nm)の組み合わせにより、システム出力374psを引き出す。0-100km/h加速4.6秒をマークするi8ロードスターは、15秒でルーフの開閉が完了するほか、50km/h以下であればルーフ開閉操作が可能だ。EV後続距離は53kmで、ハイブリッド燃費は47.6km/L。なおEV時の最高速は120km/hをマークする。( 2017年12月6日 )

https://youtu.be/wUeXdQXLEH4

『 BMW i8 オフィシャル プロモーション ムービー  2017 』

 

 

プラグイン ハイブリッド システムとエアロダイナミクスを最大限に活かして、かつインパクト強大のスタイリッシュ デザインに昇華するのは、外部のデザイン専門機関では実現不可能であり、正に“社内デザインの傑作”と呼びたい魅力的なプロポーション!

 

 

ところで、BMWさんの全車種が“重量配分(前後比) 50:50”を実現しており、自動車評論家の方々が「FRでもBMWだけは決してケツを振らない。BMWでケツを振るのは、“安いタイヤを履いている証拠”だ。」と仰いますが、ソレは飽くまでも“乾燥路面”でのお話……………

私は“1998年製 BMW Z3”を愛用しております(冬タイヤはBRIDGESTONE装着)。

例年よりも寒さがヒジョーに厳しい本年のHOKKAIDO。路面は常に“スケートリンク状態アイスバーン”であります。

 

したがって、毎日の様に“ケツを振りまくって走行中”の変態オッサンで御座いました……………

 

 

 

 

( 画像1〜9は全てネットから拝借。画像10は自身のインスタグラムより。)

一流を育てる環境 ……

私がフランスに住んでおりました1980年代のお話。

当時フランスで“大統領よりも偉い”と言われていた職業が、“F1レーサー&サッカー選手”でありました。ソノ2職種に限っては、我が国で云う“確定申告”に関しても、何と“提出書類無し(口頭申告)でOK”とモッパラの噂で御座いました……………

結局のところ、ヨーロッパ人にとって“F1レーサー&サッカー選手”は“神に選ばれし特別な存在”であり、故に人々から特に尊敬されて羨望の的だった訳で御座います。ソノ“神に選ばれし特別な存在”になるのには、「 国際 スーパーA級ライセンス 」という運転免許証が必要であります。

 

因みに、1980年代の「 国際 スーパーA級ライセンス 」発給条件は確か……………

✳️ 1 ) 1ランク下カテゴリーで“前シーズン3分の2以上の完走率”がある場合。

✳️ 2 ) 2ランク下カテゴリーの“前シーズン国別チャンピオン”である場合。

✳️ 3 ) “メインスポンサー持ち込み”を条件として、特別にチーム代表者が申請した場合。

 

ヨーロッパの方々にとって3は、“地位をお金で買った”と揶揄されて評判が悪く、所謂“ペイドライバーさん”の人気度はイマイチで御座いましたが、時代が変わって状況も随分と変化致しました(以下引用)。

 

 

【 マッサ「来季ウイリアムズが新たに起用するのは”ペイドライバー”」】( motorsport.com )

今シーズン末でF1を引退したフェリペ・マッサは、ウイリアムズは”金銭面”を見て2018年のドライバーを選出していると語った。

ウイリアムズはランス・ストロールの同僚となる来季のドライバーの選定を行なっており、その候補者としてロバート・クビサやセルゲイ・シロトキンらの名が上がっていた。アブダビで開催されたピレリテストの結果、ウイリアムズの中ではクビサよりもルノーのリザーブドライバーであるシロトキンが最有力候補者となっているようだ。マッサはクビサが最有力候補から外れたことに対し次のように語った。「クビサも含め、チームが見ているのはドライバーが持つ資金力なのだから、僕は(クビサが候補から外れたことに対し)驚かないよ」( 2017年12月16日 )

 

 

F1ビジネスは、謂わば純粋スポーツとエンターテインメントを掛け合わせた“プロフェッショナル スポーツ”であり、チームの運営には年間“数百億円もの資金”が必要とも言われております。よってチーム オーナーさんにとって、“メインスポンサーを持ち込めるドライバーさん”は極めて魅力的でしょーし、例えば“大富豪の御子息ドライバーさん”や“ビッグ スポンサーを持つドライバーさん”を、そんな理由で過小評価するのもフェアじゃないと思います。

ソレよりも、現在ジャパンに於いて危惧するべきなのは、むしろモータースポーツを取り巻く“若手レーサー育成環境”かと……………

 

 

ジャパン独自のカテゴリーであるスーパー フォーミュラ( Super Formula : 2013〜 )は、コーナリングスピードがF1よりも速く、おそらくF1以下カテゴリーの中では“世界最高レベル”かと思われます。

ところが“国際ポイントが低い”為に、せっかく年間チャンピオンになったとしても「 国際 スーパーA級ライセンス 」が所得出来ません。つまり“世界最高レベルのステージ”が、決して“F1を目指す若手ドライバーさん登竜門”ではなく、失礼を承知で申し上げるならば、“F1から降格したドライバーさんの受け皿”となっている感が御座います……………

 

では、“国際ポイント”をアップする方法は?

年間スケジュールに、“外国開催レース”を数試合加えれば良いのであります。

 

但し、スーパー フォーミュラ主催者さんにしてみれば、外国開催はリスクと共に出費が大きく伴うので、ビジネスとして“ウマ味が少ない”のが現実かも知れません。ところが隣国の韓国並びに中国は、立派な国際サーキットを所有しながら国際レース開催には恵まれておらず、ヒジョーに困っているのが現状で御座います。ですから韓国と中国にとっても、スーパー フォーミュラの開催はきっとオイシイ話に違いありません。

 

 

ところでイギリスの工業大学では、学校側がF1チーム エンジニアのアルバイトを斡旋してくれて、授業単位としてもカウントしてくれるシステムがあり、“世界最高レベルのステージ”で働きながら学べる制度が、ポピュラーになりつつあると聞いた事が御座います!

 

昨今は卓球、バドミントンetc.若手ジャパニーズ アスリートが世界の頂点に立つ機会が増えて、同じジャパニーズとして誠に嬉しい限りで御座いますが、背景には選手層底辺である“ジュニア アスリート育成方法の充実”があるのでは?……………

対して“ジャパニーズ モータースポーツ”は、1980年代に比べて先細りする一方に感じて、明るい未来が見出せない変態オッサンでありました。

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

コラボレーション新時代 ……

本日は冒頭から引用で失礼致します(以下引用)。

 

【 ランボルギーニ、自己回復する電動スーパーカー披露-MITと協力 】( Bloomberg )

アウトモービリ・ランボルギーニは6日、米マサチューセッツ州ケンブリッジで開催された会議でコンセプトカー「テルツォ・ミッレニオ」を披露した。イタリア語で「第3千年紀」と名付けられたこの車はマサチューセッツ工科大学(MIT)との3年間のパートナーシップにおける1年目の成果だ。ランボルギーニは車体の成型に使われるカーボンファイバーのパネルでスーパーキャパシターを製造する方針であるため、テルツォ・ミッレニオは自らの車体からエネルギーを引き出すことになる。つまり、車そのものがバッテリーになるということだ。

この車はさらに自らの構造の状態を継続的にモニターし、摩耗や損傷を検出できる。カーボンファイバー製の車体にある「回復作用を持つ化学物質」を含むマイクロチャンネルは、小さな亀裂を自動的に修復する。
同社はその上、インホイールモーターも開発する。これにより大型エンジンの必要性がなくなる。テルツォ・ミッレニオについては、想定価格もタイムラインも示されていない。生産モデルが入手可能になるまでは何年もかかるだろう。しかし、「値ごろ感」はランボルギーニが目指すコンセプトではないはずだ。( 2017年11月13日 )

 

 

私の記憶が正しければ、我が国が世界に誇る「 東京大学 」さんが、F1チームとアクティブ サスペンションを共同開発した経緯があったと思いますが(1990年頃)、“超画期的なコラボレーション”であったにも拘らず、ソノ後レギュレーション変更によって廃止されてしまい、残念ながらワールド トピックとはならなかった様な気が致します……………

 

ランボルギーニさんの親会社は“世界最大手 自動車メーカー”フォルクスワーゲンさんであります。よって、コノ手のプロジェクト最重要課題である“潤沢な資金”が担保されている訳で御座いますが、御存知の様にランボルギーニさんは“少量生産 高級スポーツカー メーカー”として、ソノ生産体制とイメージングを徹底している“極めて小さな企業”であります。そんなランボルギーニさんが、自動車関連企業ではなく、かの“世界最高知能”の一角「 MIT ( マサチューセッツ工科大学 )  」さんとタッグを組んだ事自体がエポックメイキングであり、故に、自動車メーカーとして将来を見据えた“ランボルギーニさんの本気度”が感じられます。

因みに『 Lamborghini Terzo Millennio 』に関しましては、上記以外にも2〜3点の欧米ネット記事を拝見致しましたが、私のつたない英語力ではイマイチ内容が把握出来ません……………

しかしながら、間違いなく以下の2点が“最大のキモ”かと思われます。

 

✳️ 1 ) 特殊なカーボン ファイバー製ボディーを“巨大な蓄電池”として使用する事により、大量の電力蓄積を可能とする。

✳️ 2 ) 特殊なカーボン ファイバー製ボディーは“自己治癒機能”を持ち、多少のキズやヘコミは“自然治癒”する。

 

変態オッサンが特に注目したのは、何と言っても“自己治癒機能”で御座います。私は工学的知識が全くありませんが、カーボン ファイバーが通電するという特性は知っております。但し、通電中のカーボン ファイバーが“自己治癒機能”を持つのは初耳でありまして、ましてや「 回復作用を持つ化学物質 」なんて、コレじゃ“まるでSTAP細胞”じゃー御座いませんか?……………

一部報道によれば『 Lamborghini Terzo Millennio 』は、“オーバー4億円”の予価で“5年以内の発売”を目指しているとも言われておりますが、仮に“オーバー4億円”のお値段であっても“自宅充電可能”に加えて、“キズ&ヘコミ生涯無縁”となりましたら、例えば、当ブログ プロデューサーである“秀津風親方さん”みたいなリッチなお方にとっては、むしろ“誠にお買い得なランボルギーニ”なのかも知れません。

 

 

改めて良〜〜く観察致しますと、やや“ガンダムっぽいデザイン”は確かに“秀津風親方さん”のお好みではありますが、正直なところコノ“激低”地上高は、ジャパンの道路事情ではチョット走行不可能かと……………

 

 

 

ところでランボルギーニさんは、「 ランボルギーニ トラットリーチ 」というトラクター製造メーカーもお持ちで御座います。

 

そこで近い将来、ジャパン“北の叡智”「 北海道大学 」さんと共同開発を行なって頂き、艶やかでファッショナブルな“Eトラクター”『 Lamborghini Hokkai Millennio ( 仮称 )  』なんぞを、是非とも発表して頂きたいと思います!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

五感で感じるスポーツ ……

80年代からほぼ毎年『 F1 Grand Prix in Japan 』を観戦している知人がおります。自らも「 国内A級ライセンス 」を所得しており、若い頃は全国各地のレース(市販車改造クラス)に参戦していた猛者であります。彼のモーター スポーツに関する御意見は極めて客観的であり、自動車に関するセンスも素晴らしいので、私にとっては“最も信用出来るモーター スポーツ情報網”で御座います。

ソノお方曰く「90年代F1は自然吸気エンジンなので、どのチームもエンジン音が美しかったが、特にFerrariのV12サウンドは誠に官能的で、アノ美しい高音が空に消えて行くのを聴くだけで幸せだった。お陰で“また1年間頑張ろう”という気持ちになったのを覚えている。ソレが今はターボ エンジンに加えてハイブリッド システムなので、排気音は小さい上に“まるでブタの鳴き声”だよ。マシン心臓部が“エンジン”ではなく“PU(パワー ユニット)”と呼ばれた時点で、“F1ミュージック”は死んでしまったんじゃないかな。」との御言葉……………

 

そんなお方が“キング オブ F1エンジン サウンド”と絶賛するのが、「 Ferrari 412T2 : 3.0L V12 ( 1995 ) 」であります。

 

最新型Ferrari F1と聴き比べてみると、エンジン サウンドの違いは明らかで御座います。

 

「 Ferrari SF70H : 1.6L V6 ターボ ハイブリッド ( 2017 ) 」

 

自然吸気エンジンの場合、エンジン気筒数(シリンダー数)が増える程に排気音はより大きく、より高音になる傾向があります(管楽器の原理に近し)。対してターボ エンジンは、排気音に独特の“こもり感”がありまして、スロットル オフやシフト ダウンのタイミングによっては、奇妙な“ブヒブヒ音(ブタの鳴き声に近し)”が発生致します。

コノ排気音の違いは、ヴァイオリンで云えば「 ストラディバリウス ( Stradivarius ) 」と「 入門用ヴァイオリン 」以上の違いでありまして、ド素人の私でも“一聞瞭然”で御座います。

 

F1は謂わば世界最高峰の“自動車実験室”であると同時に、多くのエントリー チームが市販車メーカーとの関わりを持つ故に、企業としての“思惑”や“ビジネス戦略”が渦巻いております。つまり諸々の事情をベースとしてレギュレーションが決定されており、よってエンジン サウンドが犠牲になっても致し方ない訳でありますが、モーター スポーツが他スポーツと大きく異なるのは、音や匂いといった“五感に訴える要素”がヒジョーに重要な点であります。

我が国ばかりではなく、自動車先進国の殆どで地上波放送無しという昨今の“F1没落ぶり”を考えた場合、エンジン サウンドというエモーショナルな魅力喪失が、不人気原因の一端を担っているのかも知れません(以下引用)。

 

【 F1、テレビ音声向上のためエキゾーストパイプに装着するマイクを開発中 】( AUTO SPORT web )

F1はテレビ視聴者向けの音声を向上するため、マシンのエキゾーストシステムに装着するマイク装置を開発している。2014年にF1のハイブリッドエンジンが始まって以来、V8やV10エンジンが生み出していたハイピッチで叫ぶようなサウンドは、ターボチャージャー付きパワーユニットの控えめでくぐもった音が取って代わり、グランプリレースの感動の一部も失われてしまった。F1の商業担当取締役を務めるショーン・ブラッチスは、テレビ視聴体験の向上が必要であることを認め、テレビ向けにエンジン音のボリュームを上げる方法を調査していることを明らかにした。( 2017年9月24日 )

 

2016年以降F1の興行権を所有するリバティメディアさんは、TVを中心としたマスメディア系企業でありますので、上記は如何にもリバティメディアさんらしい試みで御座います。コノ試みが即“人気回復”には繋がらなくとも、現行レギュレーション下での可能な変革として評価に値すると考えます。

因みに、リバティメディアCEOであるチェイス キャリーさんは「F1新エンジンのキーワードは“大音量、安価、高性能”である。」と仰っております。安価に関しましては、Mercedes-AMGさんやFerrariさんの様な“資金潤沢チーム”と資金不足チームとの格差是正を目指したモノであり、例えば「 インディカー ( IndyCar ) 」方式のコンポーネント共有を想定していると予想されますが、大音量に関してましては、如何にもTVメディア関連企業としての発想かと……………

但し将来的には、予選システムの簡素化を含めた“ファン ファースト”なシステムが必要不可欠かと思われます。

 

 

ところでFIA(国際自動車連盟)さんは、2018年シーズンよりF1に於いて「 HALO ( コクピット保護デバイス ) 」の導入を義務付けました。

 

 

記憶に新しい事例だけでも、2014年のジュール ビアンキさん(F1)や2015年のジャスティン ウィルソンさん(インディカー)。レース中の“頭部損傷事故”で亡くなったレーシング ドライバーさんは何人もいらっしゃいますので、頭部保護デバイスの導入はむしろ遅過ぎた感が御座います。

しかしながら、世界最高峰“空力デザイン専門家集団”であるF1業界で、もっと“マトモなデザイン”はなかったのでしょーか?……………

 

“五感で感じるモーター スポーツ”としてのF1に、変態オッサンが望むキーワードは“高音質エンジン”並びに“美ボディー デザイン”であります(以下2点は「 Ferrari F1 Concept Model 」)!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

眠れる森の美女 ……

“世界に1台しか存在しない激レアFerrari”が、何と我が国の“納屋”で発見されたという信じ難いニュースが、全世界でケッコーな話題となっております(以下引用)……………

 

【 予想最高落札価格は驚異の200万ドル。 日本円で2億超えとなる“眠れる森(納屋)の美女”! 】( MEN’S➕ )

今回発見された「デイトナ」は1969年に販売され、そのあと同年にエンツォ・フェラーリの友人であり『Autosprint』誌の創業者&発行人であるLuciano Conti氏へと転売されたもの。その後も転売が繰り返され、いつしか日本の岐阜県の田舎へ…という物語をもっています(ちなみに最後の所有者は、タカイマコトさんという方)。しかもこの1台は、特別なボディをもった1台だったのです…。

「デイトナ」の製造は、わずか1200~1300台と言われる非常に希少なもの。生産期間は1969年から1973年で、“デイトナ24時間”で華麗な優勝を飾ったことからこの愛称で呼ばれるようになった人気モデルです。今回その「デイトナ」が日本は岐阜県の納屋から発見され、RMサザビーズから競売されることに。しかも驚くなかれ、今回は発見された「デイトナ」のボディは、アルミニウムでつくられた世界にたった1台しか存在しない公道仕様の「デイトナ」ということなのです。もちろん、スカリエッティ工場にて製造されもの。( 2017年9月7日 )

 

 

通称「 フェラーリ デイトナ ( 正式名称 : フェラーリ 365GTB/4 , 1968〜1973 )と云えば、変態オッサン世代にとってはアメリカTVシリーズ『 MIAMI VICE ( 特捜刑事 マイアミバイス ) / 製作総指揮 マイケル マン , 1984〜1989  』に於いて、ドン ジョンソンさん演じるソニー クロケット刑事の愛車「 フェラーリ デイトナ スパイダー 」を思い出すお方も多いかと思われます。

 

 

但しコレ、実は「 シボレー コルベット 」をベースとしたレプリカ(マクバーニー社製)で御座いまして、良〜〜く見るとシルエットのディテールが全く違いますし、劇中ではアッサリとスティンガー ミサイルで爆破されてしまいます……………

ソノ後、ソニー クロケット刑事の愛車は「 フェラーリ テスタロッサ 」へと変更されますが、激しいカー チェイス シーンにはコレ又“バレバレのレプリカ”が使用されました。つまり結果的には脚本、演出、音楽、ファッションの総合力で“世界的大ヒット”となった『 MIAMI VICE 』も、当初は極めて低予算のマイナー作品だった事が想像出来ます。

 

スポーツカーの運動性能を考えた場合、MR(ミッドシップ エンジン リヤドライブ)レイアウトが最も理想的であるのは、多くのレーシング カーがMRレイアウトを採用している点で証明されております。しかしながら、60年代に確立された“ロングノーズ&ショートデッキ”プロポーションが、“黄金比的魅力”に満ち溢れているのは間違いありません。

 

 

そんな“絶世の美女”「 フェラーリ デイトナ 」の、しかも“世界で唯一のアルミ ボディー市販車”が、ジャパン地方都市の“納屋”で発見されたとなれば……………

世界中のFerrariファンが狂喜乱舞するのも、加えて“オーバー2億円”という予想価格も正に納得で御座います。

 

 

ところで私も、4年前に父親介護で32年振りに実家に戻った際に、物置きで1969年製「 DAX HONDA ( 70cc ミニバイク ) 」を発見致しました。走行不能状態ではありましたが、ボディーは無傷でヒジョーに美しく、父親の愛情が感じられる1台でありましたので、父親他界後は始末に困っておりました(私の免許では運転不可)……………

札幌在住の親戚(メカ達人)が、“もし無料で戴けるのであれば、完璧にレストアして大切に乗らせて頂きます”と引き取って下さり、今は新しいオーナーさんの元で幸せな“第2の人生”を全う中で御座います。

今回の「 フェラーリ デイトナ 」も、新しいオーナーさんの元で素晴らしい“第2の人生”を開花して頂きたいと思います!

 

✳️ 追記(オークション結果報告、以下引用)。

 

【 岐阜の納屋で見つかった土まみれのフェラーリ、2億3490万円で落札 】( MEN’S➕ )

ロードゴーイング(一般販売用)デイトナとしては、いまやただ1台の軽合金ボディというこの車両。はたして落札価格は180万7000ユーロだった。1ユーロ130円で換算すると約2億3490万円だ。( 2017年9月14日 )

 

因みに落札されたお方は、当ブログ プロデューサーの“秀津風親方さん”との噂も……………

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)