新時代クロスオーバー ……

❇️ パリの思い出(1980年代)。

日曜日になると市内の大きな公園では、クラシックをメインとした“フリー コンサート”が行われるのでありますが、出演メンバーが“世界的な楽団etc.”何とも豪華で驚いたのを覚えております。

当ブログのプロデューサー“秀津風親方さん”曰く「最近は都内の“フリー コンサート”でもクラシック、ジャズ、ロック等の一流ミュージシャンが登場する。」との事でありますから、“地方都市での普及”には更に時間が掛かるにせよ、我が国でも音楽が“より身近な存在”になりつつあると実感致します。

 

しかしながら、私が驚いた点は他にもあります。

楽団としての演奏終了後、ヴァイオリニストさんが“ロックやポップスの名曲”を演奏するというサービスがあるのですが、ソレがむちゃくちゃカッコ良くて感動した件。

過去に“世界的オペラ歌手”によるビートルズ楽曲を何度か聴いた経験がありますが、ポピュラー ミュージックに於ける“プロの凄み”はテクニック云々ではなく、他人には再現不可能な“オンリーワンの音”であると確信していた私は、失礼ながら“ビートルズ by 世界的オペラ歌手”にはイマイチ共感出来ず、以降“クラシック ミュージシャンのポップス介入”には懐疑的で御座いましたが……………

ー “ヴァイオリニストは意外とイケるかも?” ー

思わず「 リュクサンブール公園 ( Jardin du Luxembourg ) : パリ6区 」で立ち尽くした変態オッサンであります。

 

❇️ 時代は変わって(2018年)。

インターネットの普及で世界は著しく狭くなりました。

先日、“ジャパニーズ アニメ好き”のアメリカ人メル友から「最近は“ロック ヴァイオリニスト”Ayasaがお気に入りデス。」とのメールを頂戴しましたが、アニメが苦手な私にとっては「AyasaってWho?ロック ヴァイオリニストってWhat?」状態なので、早速調べましたらところ……………

 

 

【 Ayasaさん / 本名 : 島村 絢沙 ( シマムラ アヤサ ) , 東京都出身 , 1991〜 】

 

 

Ayasaさんは3歳よりヴァイオリンの英才教育を受け、イタリアの有名ヴァイオリニストであるサルヴァトーレ アッカルド ( Salvatore Accardo ) さんに師事した本格派ながらも、後にポピュラー ミュージックに転向して御活躍中。

アニメ好きで自称“ヲタリスト”でもあるAyasaさんは、アニメソングをヴァイオリンでカヴァーしたYouTube動画で大注目。ヒジョーに魅力的な“女性ロック ヴァイオリニスト”で御座いました。

 

 

 

 

2016年のSONYさん「 XPERIA 」CMを覚えていらっしゃる方も多いかと……………

 

 

https://youtu.be/r-Bu-tNV0-w

『 VOICES Strings ver. 〜 feat Ayasa ー Xperia  ( 2016 ) 』

 

 

因みにヴァイオリンは、1500年代に登場した際には既に“現在と同様の形状と機能”を有しており、誕生とほぼ同時に“完成”していた特異な楽器であります。よって1700年代製のAntonio Stradivari作品(所謂“ストラディバリウス”)は、“超高級工芸品”であると同時に立派な“実用品”として現役活躍中。

つまりヴァイオリンは、“クラシック(トラディショナル)かつモダンな楽器”であり、故に時代を超越して我々を魅了するのかも知れません……………

 

 

『 BEST I / Ayasa  ( 2017 ) 』

 

 

“クロスオーバー ヴァイオリニスト”としては、Taro Hakaseさん ( 葉加瀬 太郎 , 大阪府出身 , 1968〜 ) が余りにも有名でありますが、Ayasaさんもクラシックを主軸に置きつつ、ジャンルに拘らない“異種格闘技 音楽フィールド”で、是非とも挑戦し続けて頂きたいと思います!

 

 

 

 

ところでAyasaさん。

Twitterのヘッダーには“バヨリン弾き”と表示されておりますが、“ヴァイオリニスト”よりも“バヨリン弾き”の方が、遥かにバタ臭くて古風であります。

 

“美しくてスタイリッシュなルックス”にも拘らず、意外にも“骨太音楽家”の香りが……………

 

 

『 Rosenkreutz 〜 Ayasa Theater episode 2  ( 2017 ) 』

 

 

 

 

 

( 画像1、5、6、7、11はAyasaさんのTwitterから拝借。画像2、3、4、8、9、10、12はネットから拝借。)

ニューヨークのベルギー人 ……

2015年春。

我が国では無名に近い監督による“あるドキュメント映画”が公開されました。

世界的に良く知られたイベントの“制作過程”を描いたソノ作品は、登場する業界に興味がない方々の間でもケッコーな話題となり、チョット不思議な現象を巻き起こしたのを覚えております……………

 

 

『 Dior and I ( ディオールと私 ) / 監督 : Frederic Tcheng  , 2015 』

 

 

所謂“業界の裏側”にフォーカスしたドキュメンタリーは、過去にも数多く存在致しますが、本作品が“予想外に一般受けした”背景には以下の理由があると考えられます。

 

❇️ 1 ) “Christian  Dior ( クリスチャン ディオール )”という知名度が高い“老舗 名門メゾン”がテーマである。

❇️ 2 ) “オートクチュール ( 超高級 注文服 )”という“世間離れした世界”に触れられる。

❇️ 3 ) “表舞台の華やかさ”ばかりではなくデザイナー、縫製係、演出スタッフetc.の苦悩と情熱が丁寧に表現されている。

 

 

ところで上記作品の“主人公”は、2012年にChristian Diorのクリエイティブ ディレクターに就任したラフ シモンズさん ( Raf Simons : ベルギー , 1968〜 ) であります。

 

 

 

 

ラフ シモンズさんは大学で工業デザイン、映像、写真を学び、卒業後は“インテリア デザイナー”としてキャリアを重ねますが、同じベルギー人の有名ファッション デザイナーであるマルタン マルジェラさん ( Martin Margiela : ベルギー , 1957〜 ) に触発されて、“一流デザイナー製造工場”と呼ばれる「 アントワープ 王立美術アカデミー 」の入学を試みますが、学校側から「ウチに入学するよりも、資金援助しますから“御自身のブランドを設立”されては?」と促されてしまいます。

よって、1995年に自身のシグネチャー ブランド「 Raf Simons 」を設立してしまった“破格の天才”なので御座います。

紆余曲折の後、Jill Sander ( ジル サンダー ) を経てChristian Dior入りしたラフ シモンズさんにとって、 Christian Diorのクリエイティブ ディレクターは正に“天職”かと思われました。故に『  Dior and I 』公開後のChristian Diorは、ラフ シモンズさんによる“長期 安定政権”に突入したものと信じて疑いませんでしたが……………

 

何と“僅か3年”で電撃辞任してしまい、次に向かった先はChristian Diorとは真逆に位置する、“世界一の機能美”Calvin Klein ( カルバン クライン ) IN アメリカで御座いました!

しかも、Calvin Kleinのチーフ クリエイティブ オフィサー3年目にして、今回の「 New York Collection 」モチーフは余りにも意外(以下引用)。

 

 

【 着想源は「ジョーズ」 ラフの「CK」はあらゆる対立構造を飲み込み“コンテクスト主義”を提唱 】( WWD JAPAN.com )

ベルギーで生まれ、長らくヨーロッパで活躍してきたラフ・シモンズ(Raf Simons)は、「カルバン クライン(CALVIN KLEIN.以下、CK)」のチーフ・クリエイティブ・オフィサー就任を機にアメリカに移住。以降、異国人として、もっともアメリカンなブランドの刷新に挑み、マーチングバンドや警官の制服、それにチアガールのポンポンやカウボーイのブーツなどのアメリカンアイコンを彼のミニマルな世界観に取り込み、それをデヴィッド・ボウイ(David Bowie)の「This Is Not America」にのせて発表するなど、アメリカ的な世界と非アメリカ的な世界を融合することで「CK」の国際化に取り組んでいる。

今シーズンは、スティーブン・スピルバーグ(Steven Spielberg)の映画「ジョーズ」と、チャールズ・ウェッブ(Charles Webb)の小説を原作とした映画「卒業」の2つがインスピレーション源という。( 2018年9月17日 )

 

 

 

『 Calvin Klein ー Spring / Summer 2019 ー New York Collection 』

 

 

「 ジョーズ 」は主に“パニック映画”としてカテゴライズされますが、巨大で不気味なサメを“困難ながらも立ち向かうべき権力”と見なせば、“反体制”をテーマにしたヒューマン ドラマであるとも云えます。

一方の「 卒業 」も、有名過ぎるラスト シーンを“アナーキーな倫理観”の象徴と捉えれば、「 ジョーズ 」同様の“反体制”をテーマにしたヒューマン ドラマとしての解釈が可能で御座います。

 

 

『 JAWS / 監督 : スティーブン スピルバーグ , 1975 』

 

『 THE GRADUATE ( 卒業 ) / 監督 : マイク ニコルズ , 1967 』

 

 

“コッテコテのヨーロッパ人”であるラフ シモンズさんから見れば、“トランプさん政権下のアメリカ”は、おそらく奇妙キテレツで同調しかねる部分が多いのだと推測されますが、全てを受け入れて“ニューヨークのベルギー人”であろうとするラフ シモンズさん。

 

 

 

 

『 Calvin Klein ー Spring / Summer 2019 ー New York Collection 』

 

 

1996年冬。

エージェントから提示された条件「当面の生活費5万ドルを自前で用意する事。」が満たせず、“ニューヨークの日本人”になれなかった変態オッサン……………

 

“アメリカで闘い続ける”ラフ シモンズさんに、心よりエールを送らせて頂きたいと思います!

 

 

https://youtu.be/CMOhk3ufVN8

『 Calvin Klein ー Spring / Summer 2019 ー New York Collection 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

ファッション業界と自動車業界の接近 ……

BMWさんが“豪華絢爛キャスト&スタッフ”を駆使して、“ハリウッド映画並みの制作費”を注ぎ込んだショート ムービー『 The Hire 』シリーズ ( 2001〜 ) は、自動車業界のみならず映画、ファッションetc.あらゆる分野に大きな影響を与えました。

当ブログでは先日、“ファッション フォトグラファーの巨匠”ニック ナイトさんが手掛けた「 Aston Martin DBS Superleggera 」プロモーション ビデオを紹介致しましたが、もし『 The Hire 』シリーズの成功がなければ、ニック ナイトさんによるAston Martinプロジェクトも、実現不可能だったかも知れません……………

 

ジェネレーション的にはニック ナイトさんよりも古く、更に“大御所ファッション フォトグラファー”のピーター リンドバーグさんが、「 PORSCHE TALENT PROJECT  ( ポルシェ タレント プロジェクト ) 」と名付けられた“ビジュアル プロダクション”に参加中であると、以前からネット上で話題になっておりました。

 

 

ピーター リンドバーグさん ( Peter Lindbergh : ドイツ , 1944〜 )

 

 

しかしながら、コノ「 PORSCHE TALENT PROJECT 」は、PORSCHEさん本国サイトに於いても、メイキング ビデオと最低限の情報しか公開されておりません(2018年8月現在)。よって、今暫くは“事態を注視する必要あり”なので御座いますが、実は中間報告を見ただけでも“かなりの傑作”であると推測されます……………

何故なら、例えファッション フォトグラフを見慣れた方々でさえ、こんな“美しくスタイリッシュなオフ ショット”は、過去に誰も見た事がないと思われるからであります。

 

 

 

 

私が考える“ピーター リンドバーグ フォト最大の特徴”は、何と言っても“フレーミングの構成力”……………

写真の中にストーリーが見事に完結されており、まるで1本の映画を1枚の写真に凝縮した存在感があります。特に“モノクローム作品”のオーラは絶大で、ソレがPORSCHEさん一連の“レトロ モダンなデザイン”と融合した結果、誠に壮大な“ピーター リンドバーグ流PORSCHE ワールド”の完成で御座います。

 

 

 

 

“極上映画の1シーン”を観ている様な上記作品群は、“オリジナル プリントを部屋に飾りたい”と思わせる芸術作品であり、近年の広告写真全体を見渡しても、滅多にお目にかかれない秀逸なアートワークだと断言出来ます!

 

ところで、“オーバー1億円”の限定生産車が、瞬く間に予約完売してしまう昨今。

昔の「 バブル景気 」とは明らかに異なる好景気が進行中でありますので、“有名アーティスト&高級自動車メーカー”のコラボレーションは、今後より一層ヒートアップするのでは?と予感させます……………

 

 

『 Peter Lindbergh captures tradition and innovation of PORSCHE ー Behind the scenes  2018 』

 

 

因みに私が、初めてピーター リンドバーグさんとお会いした際の“第一印象”は……………

ー “とにかくエネルギッシュでタフな巨人” ー

やはり“世界の頂点に立つクリエイター”に必要なのは、“超人的な人間力”だと実感した、若かりし頃の変態オッサンでありました。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

今、覚えておくべき名前 ……

音楽プロデューサー、ミュージシャン、MC、服飾デザイナーetc.正に“スーパー マルチ アーティスト”であるカニエ ウェストさん ( 本名 Kanye Omari West : アメリカ , 1977〜 ) につきましては、今更説明の必要は無いかと思われますが、そんなカニエ ウエストさんの“イメージング ディレクター”的存在だった、ヴァージル アブローさんという人物を御存知でしょーか?……………

 

 

ヴァージル アブローさん ( Virgil Abloh : アメリカ , 1981〜 )

 

 

ヴァージル アブローさんを御存知ないお方の為に、極めて雑なオサライをさせて頂きますと……………

大学で建築を学んで「 博士号 」まで所得したヴァージル アブローさんは、卒業後カニエ ウエストさんと出会ってミュージック シーンに関わります。ソノ後、“お互いの共通趣味”であったファッション分野で切磋琢磨した結果、お二人共に“破格のマルチ アーティスト”として大成功を納めた訳で御座います。

特筆すべきは2009年、お二人揃ってイタリアの老舗ブランド「 Fendi 」に於いてインターンシップ(実務研修)を敢行した点であります。

既にセレブの仲間入りを果たしていた有名人が、本当に“週休500ドル”で他のインターン同様に働いていたのか?と懐疑的な声も多く聞かれましたが、当時の「 Fendi 」CEOマイケル バークさん ( 現「 Louis Vuitton 」CEO ) は「2人の真面目な働きぶりと、周辺に与えた好影響には感嘆した。」と語っており、ファッション業界では有名な“神話”となっております。

 

そんな“斬新かつ積極的体験”が功をなし、ヴァージル アブローさんは2014年に御自身の服飾ブランド「 OFF-WHITE 」を設立。そして2018年3月には“黒人初”の「 Louis Vuitton 」メンズ部門、アーティスティック ディレクターに御就任。

フランス、パリの王宮パレ ロワイヤルで6月21日に開催された『 Louis Vuitton ー Spring / Summer 2019 』で華々しくデビュー致しました。

 

 

『 Louis Vuitton ー Spring / Summer 2019 ー Paris Men’s Collection 』

 

 

どちらかと云えば“型破りアウトロー タイプ”であるヴァージル アブローさんを、“コンサバ系の老舗”「 Louis Vuitton 」さんが指名したのには驚きましたが、“想像も絶するであろう重圧”を見事に跳ね返し、実に堂々としたコレクションを披露したヴァージル アブローさん……………

誠にアッパレで御座います。

 

 

『 Louis Vuitton ー Spring / Summer 2019 ー Paris Men’s Collection 』

 

 

因みに、こんな“新アーティスティック ディレクター記念商品”まで登場。

 

 

『 Air Jordan 1 ( Nike × Louis Vuitton )  2018 』

❇️ お値段、何と“約45万円”……………

 

 

ところで、ヴァージル アブローさんは“現役真っ只中のクリエイター”でありながら、世界的美術館での“回顧展”が2019年に予定されております(以下引用)。

 

 

【 ヴァージル・アブローの回顧展がシカゴで開催決定 ファッション、音楽、建築までキャリアを網羅 】( WWD JAPAN )

ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の回顧展「ヴァージル・アブロー:フィギュアズ オブ スピーチ(Virgil Abloh: Figures of Speech)」が、2019年6月8日から9月下旬まで米シカゴ現代美術館(The Museum of Contemporary Art)で開催される。

回顧展は、ヴァージルがカニエ・ウェスト(Kanye West)のクリエイティブ・エージェンシーのドンダ(DONDA)や、動画プロジェクトとしてスタートした「パイレックス ヴィジョン(PYREX VISION)」、ヘロン・プレストン(Heron Preston)らと立ち上げたアート集団ビーントリル(BEEN TRILL)などで働いていた時から現在までのキャリアを追う展開で構成される。そのうち、半分か4分の3はファッションについての展示になるという。( 2018年8月7日 )

 

 

おそらく“向こう10年間、最も注目すべきパワー セレブの1人”であると推測出来ます。

 

今の時代、クリエイターにとって最も重要なのは“如何に学んで、如何に表現するか”という謂わば「 セルフ プロデュース力 」だと、改めて実感した変態オッサンでありました!

 

 

『 Highlights from Louis Vuitton Men’s Spring ー Summer  2019 』

❇️ “実音(生演奏)バージョン”が若干長いので、“BGMアフレコ バージョン”で御了承下さい。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

隣人は静かに笑う ……

❇ 子供時代(1970年代)のお話。

稚内に住んでいる父親の友人が我が家に来て、稚内について色々と話して下さいました。私にとって特に印象的だったのは「晴れた日には、ソ連のTVやラジオがフツーに受信出来るんですよ。だから、ソ連という国が本当に身近に感じられます。」との御言葉でした。

1970年代は我が国に於ける“アイス ホッケー全盛期”でありまして、北海道には複数の実業団チームが存在しておりましたが、旧ソ連の有名選手がレンタル移籍で所属している場合が多く、それらの選手達は“地元ローカルTVのスター”でもありました。よって、北海道民にとって旧ソ連はある種“身近な国”だったのであります……………

 

❇ 上京後(1980年代)のお話。

ヘアメイクとしてパリ〜東京を往復する生活になりましたが、当時は未だ“パリ直行便”が運航しておらず、アンカレッジ又はモスクワで“一度給油する必要”がありました。給油中は空港内をブラブラして売店で買い物をしたり、カフェでコーヒーを飲んで過ごすのでありますが、アエロフロート航空さんの「 パリ〜東京便 」は、料金も安くて“急な訪パリ”の際には大変重宝致しました。但し“社会主義体制下”の空港内施設はサービス精神が著しく欠如しており、例えば売店で“アレ下さい”と言っても、店員さんが“コッチの方がイイよ”と別商品を売り付けられたりとか、今にして思えば“ツッコミどころ満載”で御座いました。

当然ながら空港外には一歩も出られませんので、つまり“モスクワには何度も行きましたが、モスクワの地を踏んだ経験はありません”という、誠に摩訶不思議な状況に……………

 

❇ ソビエト連邦崩壊後(1990年代)のお話。

“20世紀最大の実験”「 ソビエト連邦 社会主義共和国 」が1991年にアッサリ終了。74年振りに“ロシア”が世界の表舞台に復活して、ロシア人モデルがパリ、ニューヨーク、ロンドン、東京市場に大量投入されました。

各航空会社CMをやらせて頂いた私は、某航空会社さんに「ロシア人有名モデルを起用して、大々的にロシア便キャンペーンをやられては如何でしょーか?“一番近いヨーロッパ”ってキャッチコピーなんか、ケッコー受けると思いますよ。」と御提案しましたところ、広報担当のお方曰く「ロシア政府を筆頭にあらゆる機関が、社会主義体制から抜け切れておりませんので、イマイチ観光事業にノリ気ではないんデスわ。」と嘆いておられました……………

 

 

 

 

1900年代初頭には、天下のフランスと並んで“2大芸術大国”だったロシア。

ジャパンにとっては常に“近くて遠い国”であり続けたロシア。

しかもソノ距離は、最近になって更に遠くなってしまった感が(以下引用)……………

 

 

【 プーチン政権批判のロシア人記者射殺──ウクライナ首都キエフで2人目 】( Newsweek )

5月29日、ウクライナの首都キエフでロシア出身のジャーナリストが射殺された。殺害されたアルカディ・バブチェンコ(41)は、プーチン政権を激しく批判する反政府派として有名な存在だった。

地元紙の報道によれば、バブチェンコはキエフの自宅アパートで背中から銃撃を受けた。浴室にいた彼の妻が床に倒れて血を流している夫を発見し、警察に通報。救急チームによって病院に搬送されたが、到着前に死亡した。ウクライナ警察はまだ容疑者を特定していないが、殺害の原因は「被害者の仕事」ではないかとみる。バブチェンコは戦場ジャーナリストとして名を上げ、ロシアと対立するウクライナ政府を公然と支持していた。2017年2月に命の危険を感じてロシアを出国して亡命先のウクライナに住んでいた。( 2018年5月30日 )

 

 

先日もイギリスで、ロシアの元諜報部員と家族に対する“殺人未遂事件”が大きな問題となりましたが、こんな“B級スパイ映画ライクな事件”が未だに多発する現実。

加えて“小説よりも奇なるオチ”が(以下引用)……………

 

 

【 “反プーチン”記者生きていた 捜査協力で死を偽装 】( テレ朝news )

ウクライナで射殺されたと発表されていたプーチン政権への厳しい批判で知られるジャーナリストが30日、元気な姿で記者団の前に現われました。
ロシア人ジャーナリストのアルカジー・バブチェンコ氏(41)は29日、ウクライナの首都キエフの自宅アパートで射殺されたと現地の警察が発表していました。しかし、30日になってバブチェンコ氏は警察の会見に元気な姿を見せ、捜査に協力するために自らの死を偽ったことを謝罪しました。警察は、この捜査によってバブチェンコ氏を殺害しようとした容疑者1人を逮捕したとしています。「容疑者はロシアの治安機関に日本円で約327万円で雇われ、殺害を計画した」ということです。( 2018日5月31日 )

 

 

何と、ウクライナの警察当局が仕組んだ“ヤラセ事件”でありました。

しかも、ストーリーはコレで完結した訳ではなく、更なる“オチ第2弾”まで(以下引用)……………

 

 

【「殺害偽装で新たな標的47人のリスト発見」 ウクライナ検事総長 】( AFPBB News )

ウクライナ当局は1日、ロシア人ジャーナリスト、アルカディ・バブチェンコ(Arkady Babchenko)氏の殺害偽装を伴うおとり捜査で、今後襲撃され得る47人のリストが見つかったと明らかにした。( 2018年6月2日 )

 

 

御存知の様に、ウクライナとロシアはかなり深刻な緊張状態にありますので、双方の見解を充分に吟味しなければ、どちらが本当に悪いのか判断しかねます。

しかしながら、コノ2ヶ国が互いに“異常な政治環境”にあるのは間違いありません。

 

 

世界一の“肉体派国家元首”ウラジーミル プーチン ( Vladimir Vladimirovich Putin , 1952〜 ) さん。現ロシア連邦大統領、国際柔道連盟 名誉会長、ヨーロッパ柔道連盟 名誉会長、元KGB諜報部員。

因みに上記の女性は、プーチンさんの“歴代ガール フレンド中最も有名人”アリーナ カバエヴァ議員 ( 2015年頃のお付き合い ) 。決して「 007 」の女性スパイではありませんので悪しからず。

 

 

現アメリカ大統領が“ヘンテコな髪型のオッサン”であり、政治手法に極めて問題が多い昨今、本来ならばロシア大統領が“的確な王道外交”を徹底すれば、世界のパワー バランスを変更可能なグッド タイミングなのでありますが、どーやらプーチンさんは、そんなお考えなど全く持ち合わせていない御様子。

ジャパンと致しましては、ロシアとの間には重大な“北方領土問題”を抱えております。

確かに“厄介な隣人”ではありますが、“地域連携防衛”の観点からも、ジャパン&ロシアの“良好で有意義な相互関係”を切に願う次第で御座います!

 

 

 

ところでロシアと云えば、間もなく開催されるサッカー ワールド カップも気になりますが……………

 

 

 

 

ザギトワさんに贈呈された“マサルちゃんの将来”が、ヒジョーに気になる変態オッサンでありました。

 

 

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

黄金比 ……

1970年代、私が中学生だった頃のお話。

父親の知人(札幌在住)が「 TOYOTA  2000GT 」を所有しておりました。全世界でたった220台しか発売されず、最近のアメリカ オークションに於いては度々“オーバー1億円”で落札されている、正に我が国が世界に誇る“幻の名車”で御座います。

クルマ好きだった私は、父親を通して熱心に頼んだ結果、夏休みに1度だけ乗せて頂ける事となりました。

そもそも「 TOYOTA  2000GT 」はエンジン製作、内外装デザインその他を終始YAMAHAさん主導で敢行されたプロジェクトであります。故にYAMAHA(日本楽器)さん手作業によって磨き上げられたウッドパネルは誠に美しく、何もかもが当時の他ジャパニーズ カーと比べて、明らかに“ケタ違いのスーパー スポーツカー”でありましたが、パーキング ブレーキが甘くて(本来の特長なのか個体差なのかは不明)、坂道に駐車する際にはオーナーのお方が必ず前輪を斜めにしていたのと、クルマ全体のイメージに対して“タイヤが細くて貧弱だった”のを、今でもハッキリと覚えております……………

 

 

「 TOYOTA  2000GT , 1967〜1970 」

 

 

唯一のジャパニーズ ボンドカー、最高速度 世界記録更新etc.といった華々しい栄光は、今更説明の必要もないかと思われますが、中学生だった私の記憶に刻まれたのは、野崎 喩(ノザキ サトル)さんデザインによる、何とも美しい“ロング ノーズ&ショート デッキ”プロポーションでした。

FR(フロント エンジン リヤ ドライブ)レイアウトがポピュラーだった時代、ソレは“スポーツカーを象徴するシルエット”だったのであります。

 

 

「 FERRARI  365GTB/4 ( デイトナ ) , 1969〜1973 」

 

 

ソノ後、スーパー スポーツカーはMR(ミッド エンジン リヤ ドライブ)レイアウトがポピュラーになり、残念ながら“ロングノーズ&ショート デッキ”プロポーションは次第に姿を消してしまいました……………

 

ここで、軽〜〜くオサライさせて頂きます。

 

MRレイアウトが運動性能上ヒジョーに有利であるのは、F1に代表されるトップ カテゴリーのレーシング カーが、おおむねMRレイアウトを採用している点でも明らかでありますが、実際に“シャシーのド真ん中”にエンジンを搭載したならば、ドライバーの居場所がありません。つまりMRの定義は、エンジン大部分(50%以上)が“後輪より前に配置されている”のを意味致します。

という事は、エンジン大部分が“前輪より後ろに配置されている”のと、重量バランスは大差ない訳であります(所謂“フロント ミッドシップ ”)。

因みにコノ“フロント ミッドシップ”という発想は、Mercedes-BenzさんとBMWさんが長年パワー プッシュしている方式で御座います。

 

確かにMRレイアウトは、何にも変え難いハンドリングを実現してくれますが、結局のところは“好みの問題” であり、むしろ昨今のスーパー スポーツカーはFRレイアウトに回帰する傾向が御座います……………

 

 

「 ASTON MARTIN  One-77 , 2010〜2011 」

「 FERRARI  F12 berlinetta , 2012〜 」

「 Mercedes  SLR Stirling Moss , 2009〜2010 」

 

 

余談でありますが、変態オッサンの愛用車「 BMW Z3 」もFR“ロング ノーズ&ショート デッキ”の部類に入ります。

購入直後は、公共駐車場のタイヤ止めにフロント スポイラーをゴリゴリ擦りましたが(DIY塗装済み)、取り回しに慣れてしまえばノー プロブレムであります。

 

 

最近は“寒くても無理してオープン走行”、レトロ ビューティーな「 BMW Z3 」。

 

 

やはりスポーツカーにとっては、“ロング ノーズ&ショート デッキ”が黄金比であり、永遠に色褪せない“理想プロポーション”なのでは?……………

 

人間に例えるならば、“脚がキレイで魅力的な女性”だと私は考えます!

 

 

最近は“TV、雑誌、ファッション ショーで大活躍”、ヘルシー ビューティーな朝比奈 彩 ( アサヒナ アヤ ) さん。

 

 

ところで、1985年にパリのアパートを一旦引き払って帰国する際に、お世話になった方々の挨拶廻りをしておりましたら、コンコルド広場で赤の「 TOYOTA  2000GT 」を拝見致しました。

「 TOYOTA  2000GT 」の希少性を考えれば、もう2度とお姿を見る機会はないでしょう。

 

まるで“札幌で知り合った女性にパリで再会”した気分で御座いました……………

 

 

コンコルド広場 ( Place de la Concorde 75008 Paris , France )

 

 

 

 

 

( 写真1〜9、11、12はネットから拝借。写真10は自身のインスタグラムより。)

 

皇帝 ……

パリ時代、大変お世話になったファッション デザイナーの高田賢三さんは、70年代〜80年代パリコレのステージに“象”を登場させたり、我が国が世界に誇る“YMOさん”をライブ パフォーマンスに起用したりetc.“ドラマティック&スペクタクル”なステージングを展開して、パリコレに新しい価値観を誕生させました。

ソノ後、様々なデザイナーさんが“特異な発表会場”や“奇想天外な演出”によって、“モードの頂点”パリコレを舞台に、世界中から集まった観客を愉しませてくれたので御座います。

ところが90年代以降は、景気の変動やプレタポルテ(高級既製服)市場のポジショニング変化も相まって、パリコレの演出や発表されるコスチュームはより“シンプルでスタティック”な方向に舵を切りました。

 

率直に云えば“ネタ切れ状態”でもあったと思われますが、“トップモードの大御所”CHANELさんにとって、ネタはまだまだ尽きていない様であります(以下引用)。

 

 

【 グランパレが「シャネル」の森に! 2018秋冬プレタポルテコレクションに豪華セレブが集結 】( ELLE ONLINE )

現地時間3月6日(火)、「シャネル」が2018秋冬コレクションを発表。会場となったグランパレには、客席やランウェイ一面に枯葉が敷き詰められ、落葉した木立ちが連なる幻想的な森が出現。メゾンを象徴するモノトーンの世界観に落葉のような赤褐色や黄褐色、苔や針葉樹の葉のようなグリーン、樹皮のようなブラウンが加わり、さらに葉のモチーフのジュエリーボタンや木々の年輪のようなパターンなど、美しい自然のエレメンツを取り入れたコレクションでオーディエンスを“シャネルの森”の世界に誘った。( 2018年3月8日 )

 

 

『 CHANEL :  FALL and WINTER ( 2018 – 2019 ) Paris Collection 』

 

 

念の為に補足させて頂きますと、上記映像は決してブローニュの森で開催されたコレクションではありません。

グラン パレ(パリ8区にある大規模展示場)に、大量の枯葉や植物を用いて人工的に造った“CHANELの森”で御座います……………

 

 

 

 

ネイチャー感満載な会場で観る“王道トップモード”は、さぞかし圧巻で素晴らしい異次元トリップだったと容易に想像出来ます。

 

 

 

 

ところで、コノCHANELさんを1983年から35年間も率いておりますのは、かの有名なカール ラガーフェルド ( 本名 Karl Otto Lagerfeld : ドイツ , 1933〜 ) 先生。

ファッション デザイナーとしてCHANEL、FENDI、そして御自身のシグネチャー ブランドを統率する他に、写真家、音楽プロデューサーとしても超一流の正に“天才マルチ クリエイター”であります!

 

 

1954年、「 国際羊毛デザイン コンテスト 」“コート部門”で優勝した時のお姿。

1983年、CHLOÉ 在籍時のお姿。

 

 

実は、1971年にココ シャネル ( 本名 Gabrielle Bonheur Chanel : フランス , 1883〜1971 )さんが亡くなって以来、CHANELさんは長らく“冬の時代”が続きました。そんな名門を復活させたのがカール ラガーフェルド先生でありまして、“外国人が老舗メゾンを再生した”という業績に関しましては、当ブログ有名人である、トム フォードさん(元GUCCI)の先輩とも云える存在で御座います。

35年間もトップ メゾンのデザイナー(クリエイティブ ディレクター)を担当して、しかも常に“高評価並びに高セールス”を維持するのは、もはや人間業の領域を遥かに超越しており、カール ラガーフェルド先生は、謂わば“生きながら神格化されたブランド”なのであります。

 

 

最近のお姿(本年9月10日で御歳“85歳”)。

 

 

そんなカール ラガーフェルド先生。

当然ながら“名言(迷言)”のレパートリーも数多く、ココに極一部を御紹介させて頂きます。

 

✳「 私は生きるレーベルだ。名前は“レーベル フェルド”、ラガーフェルドではない。」

「 私を服に例えるならば白いシャツだ。何故なら“非の打ち所がない”から。」

「 ロングヘアは絶対に切らない。何故なら“私のロゴ”だから。」

 

 

 

 

因みに変態オッサンは、1985年に一度だけカール ラガーフェルド先生にお会いした経験があります。

当時はドイツ人の友人が何人もおりましたが、カール ラガーフェルド先生のキョーレツな第一印象は……………

_ “エッ、こんなドイツ人も居るの?” _

 

ソレが“何を意味するか”は、皆さんの御想像にお任せ致します。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

小宇宙 ……

我が国ではCASIOさんの『 G-SHOCK 』に代表される“ソーラー電波式リスト ウォッチ”がスッカリ定着した感があり、よって5〜6年に1度の電池交換さえ行えば、誰もが“1秒の誤差もない正確な時間”を手に入れられる環境にあります。

今後もタイムピース(主にリスト ウォッチ)は、より“多機能なケアレス ツール”に発展すると予測されますが、例えどんなに「 EV ( 電気自動車 ) 」が進化発展を遂げても「 クラシックカー 」の魅力が失われないのと同様に、機械式(自動巻及び手巻き)リスト ウォッチは、永遠に色褪せる事なく輝き続けると思われます。何故ならば“アナログ機械の魅力”は、人間の五感を刺激する“ある種の魔力”を秘めているからで御座います。

 

ところで皆さん、「 複雑時計 ( 又は複雑機構時計 ) 」という言葉を御存知でしょーか?……………

基本的には、以下の3点が“複雑時計3大機構”でありますが、内2機構以上が搭載されたリスト ウォッチは、“グランド コンプリケーション ウォッチ”と呼ばれております。

 

 

✳ 1 ) 永久カレンダー ( Perpetual Calendar )

“閏年や31日未満の月”を、機械が勝手に自動調整してくれる機能。

✳ 2 ) ミニッツリピーター ( Minute Repeater )

ボタンを押すと“時間や分”を鐘の音で知らせてくれる機能。

✳ 3 ) トゥールビヨン ( Tourbillon )

重力脱進機を常時回転させ、時計の“姿勢差によって生じる誤差”を最小限に抑えてくれる機能。

 

 

上記は何も“1700年〜1800年代に必要とされた技術”でありまして、現在は“数千円のデジタル ウォッチ”であっても、3大機構無しに極めて高精度かつ多機能をアッサリ実現しております。但し、そんな現代だからこそソノ様な“特殊技術”は、時計メーカー(時計職人)さんにとって重要アピール ポイントなので御座います。

実は、全てアブラアム ルイ ブレゲ ( Abraham – Louis Breguet : スイス , 1747〜1823 )先生の発明でありますが、特にトゥールビヨンに関しましては、製作可能な職人さんが“世界に十数人しか存在しない”と言われており(“ジャパンが世界に誇る”浅岡 肇さん含む)、別メーカーからリリースされた違う作品であっても、製作した職人さんは同一人物である場合が多く、当然ながら“トゥールビヨン搭載リスト ウォッチ”は、殆ど天文学的お値段になってしまうのであります。

( 因みにアイ キャッチ画像の懐中時計は、そんなブレゲ先生が何とマリー アントワネットさんの御注文で製作したものの、完成時には注文主さんが既に断頭台で処刑されており、残念ながら納品出来なかった“悲運の懐中時計”『 BREGUET : Marie Antoinette No.160  ( 1827 ) 』を、最新技術で忠実に再現した『 BREGUET : Marie Antoinette No.1160  ( 2008 ) 』)

 

 

『 BREGUET : 5347BR / 2A / 9ZU , クラシック グランドコンプリケーション ダブル トゥールビヨン  価格未定 』

『 BREGUET : 7087BR / G1 / 9XV , トラディション ミニッツリピーター トゥールビヨン  ¥53,870,400 』

『 PATEK PHILIPPE : Ref.5175  ¥309,000,000 』

『 PATEK PHILIPPE : 5016A  ¥900,000,000  ( ❇ 某オークションにて、俳優ブラッド ピットさんが落札 ) 』

 

 

“FERRARIさん”どころか……………

 

『 FERRARI : LA FERRARI ( ラ フェラーリ )  約 ¥200,000,000 』

 

“BUGATTIさん”が軽〜〜く買えてしまうコノお値段。

 

『 BUGATTI : CHIRON ( シロン )  約 ¥350,000,000 』

 

 

しかも宝石を散りばめた派手な装飾は一切無し、つまり純粋に“複雑メカの技術代”なので御座います!

更に近年、PATEK PHILIPPEさんやBREGUETさん等の所謂“雲上トラディショナル メーカー”ばかりではなく、カーボンファイバー、チタン、化学繊維を斬新にフィーチャーした“新進アヴァンギャルド ブランド”も登場致しました。

 

高級宝飾デザイナーだったリシャール ミル ( Richard Mille : フランス , 1951〜 )さんが、2001年スイスに創設したRICHARD MILLE。

コンセプトはズバリ“腕時計のF1”。偉大な有名アスリートが商品名となっております。

 

 

『 RICHARD MILLE : RM53-01 , パブロ マクドナウ  ¥110,484,000 』

『 RICHARD MILLE : RM70-01 , アラン プロスト  ¥101,520,000 』

『 RICHARD MILLE : RM27-03 , ラファエル ナダル  ¥96,120,000 』

 

 

東京に住んでおりました頃、何度かPATEK PHILIPPEさんetc.製トゥールビヨンを“腕に当てさせて頂いた経験”がありますが、重力脱進機が回転する様子は誠に圧巻で御座いまして、まるで腕に“小宇宙が出現したかの如き興奮”と、文字盤に吸い込まれる“不思議な感覚”を今でもハッキリと覚えております……………

 

正に、世界中でも“選ばれし極一部のお方”しか所有出来ないハイパー リスト ウォッチ。

しかしながら、ショップで手に取る権利は“世界中全ての人間”にあります。

 

 

 

 

“天才職人さんの超絶技法”を、是非とも御自分の五感で感じ取って頂きたいと思います。

 

 

『 PATEK PHILIPPE : Ref.5216 / webChronosTV 』

 

 

ところで変態オッサンは、かつてBREGUETさんの“数少ないステンレス製エントリー モデル”を所有しておりましたが、破産廃業により手放したのは云うまでもありません……………

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

今でも風はイギリスから ……

2011年のお話で御座います。

友人の女性(20代)と目黒HMVさんへ行った際『 GREATEST HITS / QUEEN  ( 1981 ) 』のリマスター盤(最新技術による音質補正を施した再販盤)が、“今週のパワー プッシュ”として試聴機にセットされておりました。

「QUEENはオジサンが中学〜高校時代に、学校をサボって聴きまくったバンドの代表格だゼぇ。」と説明しましたところ、彼女は“約30分掛けてジックリ試聴”の末に御購入。ソノ後一年間に渡って、“お気に入り”としてヘヴィーローテーションとなったそーデス。

今にして思えば、打ち込み音楽の“ギター風シンセ音”で育った彼女にとって、本物のギター音はエラく新鮮だったに違いありません。彼女曰く「“ささくれ立ったギター音の感じ”が何ともカッコイイ。」との御言葉でありました……………

 

 

QUEENのギタリスト、ブライアン メイ( 本名 : Brian Harold May , 1947〜 )さんは、エンジニアだったお父様が“古い暖炉の木”を用いて製作した「 レッド スペシャル 」と呼ばれる不思議なギターを駆使して、まるで“フレンチホルンの如く艶やかなサウンド”を奏でる事で有名な、“世界トップクラスの偉大なギタリストさん”で御座います。

しかも、ギター ピックの代わりに“6ペンス コイン”を使用するので、コイン側面を擦る“シュルシュル”という独特のノイズも相まって、ライブでは正にオンリーワンの“ブライアン メイ サウンド”に魅了されるのでありますが、技術的なお話に関しましては、“札幌のジェフ ベックさん”にお任せするとして……………

 

 

 

1990年代以降に登場したギタリストさん(特にアメリカン&ジャパニーズ)は、“音をブーストする傾向”が顕著過ぎる様に思います。よって、“ピックによる引っ掻き音”が殆ど感じられません。ジミ ヘンドリックスさん、ジミー ペイジさん、リッチー ブラックモアさんetc.の所謂「 ブリティッシュ ロック 」を聴いて育った私には、“ピックによる引っ掻き音”を感じさせないギター音が、何故か無機質に聴こえて心に響きません。

もしかしたら、彼女が表現した“ささくれ立ったギター音の感じ”というのは、コノ辺りのテクニックに由来するモノであり、謂わば1990年代以前のギタリスト特有フィーリングなのかも知れません。

 

ところが最近、何処か懐かしく心に響く“1990年代以前ライクなサウンド”に遭遇。YouTubeで偶然拝観した瞬間から、私の脳内ではオートリピート状態続行中で御座います……………

 

 

✳ Sundara Karma ( サンダラ カルマ )

ー UKから放たれた“クール過ぎる4人組” ー

 

『 Flame ( Official Video ) / Sundara Karma  2017 』

 

 

因みにバンド名は、サンスクリット語で“美しき業”を意味するとの事。

「 Summer Sonic  2017 」にも出場を果たしましたので、生で実際に観た(聴いた)お方もいらっしゃるかと思われます……………

 

 

 

「 Summer Sonic  2017 」では、当ブログでもお馴染みの“DJ 長者番付世界一”カルヴィン ハリスさんがヘッドライナーを務めたステージで、見事なパフォーマンスを披露して絶賛されましたが、改めてプロフィールを御紹介致します(以下引用)。

 

 

【 UK出身4ピース・バンド、サンダラ・カルマのデビュー作 】( TOWER RECORD ONLINE )

イギリスのレディング出身、オスカー(Vo & G)、ヘイデン(Dr)、ドム(B)、アリー(G)による4ピース・バンド、サンダラ・カルマ。4人の出会いは中学生時代にさかのぼり、メンバーそれぞれが14歳の時に結成された。結成当時はアークティック・モンキーズのカバーに夢中になったが、次第にスタジアム・ロックのような壮大なアンセムを志すようになり、オリジナルに取り組むようになった。メンバーそれぞれが様々な仕事をしていたものの、2015年頃から「今、見るべきバンド」として注目されるようになり、全員が20歳を迎えた2017年に、遂にデビュー・アルバム『Youth Is Only Ever Fun In Retrospect』をリリースする。ドリーミーでサイケなガレージっぽさもありながら、キャッチーでアンセミックなメロディにバンドの個性が光る一枚。( 2017年7月10日 )

 

『 Youth Is Only Ever Fun In Retrospect / Sundara Karma  2017 』

 

 

“色っぽくてメランコリックなメロディー”、“憂いを秘めたヴォーカル”、“デビュー当時のU2を彷彿とさせる疾走感”に加えて、メンバー全員が若干20歳(2017年デビュー時)にも拘らず、既に醸し出す“スケールの大きさと存在感”。

極めてキョーレツな中毒性を伴う、“モダン ブリティッシュ ロックの超新星”登場で御座います!

 

 

✳ やはり、いつの時代にも“ロックの風はイギリスから”……………

ノスタルジックな気分が蘇る変態オッサンでありました。

 

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

伝統の守り方 ……

世界中の憧れであり、我が国でも圧倒的な人気を誇る“スーパー ブランド(メーカー)”ルイ ヴィトンさん ( Louis Vuitton Malletier : フランス , 1854〜 )。

正式名称に“Malletier(マルティエール)”とある事からもお分かりの様に、当初は“スーツケース専門”でありましたが、長年に渡って“超一流バッグ ブランド(メーカー)”として君臨後、1998年にアメリカ人デザイナーのマーク ジェイコブスさんをアーティスティック ディレクターに迎え、アパレルのレディース コレクションをスタート。2000年にはメンズ コレクションもスタートして、トータル ファッション ブランドへと躍進。謂わば、“GUCCIさんに於けるトム フォードさん”をマーク ジェイコブスさんが見事に演じ、GUCCIさん同様の“大変身”を成し遂げた訳で御座います。

 

トム フォードさん&マーク ジェイコブスさん。

お2人共にアメリカ人であったのは、“ファッション ビジネス最大のマーケット”が、言うまでもなくアメリカである事実と密接な関係があったのかも知れません。但し“ヨーロッパ老舗名門”が大変身を遂げる為に、最も相応しいデザイナーがアメリカ人だった点は、正に“時代の要求”だった気が致します。

ソノ後数回のデザイナー交代を経て、“トップモード ブランド”としてのルイ ヴィトンさんは、誠にキョーレツな存在感を醸し出しております。

 

 

 

 

そんなルイ ヴィトンさん。

昨年は“人気スケートボーダー ブランド”Supremeさん( アメリカ , 1994〜 )との“期間限定コラボ商品”が、世界中で社会現象を巻き起こし話題となりました。

以下に極一部を御紹介致しますが、是非とも“お値段”に御注目を……………

 

 

『 Louis Vuitton/Supreme Leather Baseball Jacket 615,600円 』

『 Louis Vuitton/Supreme Jacquard Denim N-3B Parka 561,600円 』

『 Louis Vuitton/Supreme Christopher Backpack 436,320円 』

『 Louis Vuitton/Supreme Malle Courrier 90 Trunk 7,743,600円 』

『 Louis Vuitton/Supreme Boite Skateboard Trunk 6,188,400円 』

『 Louis Vuitton/Supreme Eye-Trunk for iPhone 7 143,640円 』

 

 

“カジュアル感満載ブランド”とのコラボ商品にも拘わらず、思わず“2桁間違っているのでは?”と疑いたくなる価格設定……………

しかも今現在、リユース サイトのオークション等で“更に数倍のプライス”で取り引きされております。

リユース商品が定価数倍で取引きされた場合、ソレで“潤う”のは一度購入して手放したお方でありまして、生産者さんや正規発売(輸入)元さんに一切の見返りは御座いません。つまり“健全な消費”とは言い難い面もあって、消費サイクル上ケッコーな問題を含んでおりますが、ソノ点に関しては敢えて触れない事とさせて頂きます。

 

私が特に注目致しますのは、ルイ ヴィトンさんみたいな“伝統を重んじる名門”が、大きなリスクを伴う斬新なコラボにも果敢に挑戦するという、何とも潔い“攻めの姿勢”で御座います。

 

因みにルイ ヴィトンさんは、通常商品として昨年より「 スマートウオッチ 」を発売しておりますが、飽くまでも本体機能はベーシックに留めて、“ルイ ヴィトンらしさ”を徹底した“ルイ ヴィトン流攻撃型商品”となっております。

 

https://youtu.be/4AjdAObqC74

『 Louis Vuitton Tambour Horizon  2017 』

 

 

上記プロモーション ムービーを御覧になれば、同じ「 スマートウオッチ 」であっても、本職のAppleさんやSONYさんと比べてルイ ヴィトンさんは、“全く違うアプローチ”で攻めているのがお分かりかと思います。

 

 

 

継続しなければ“伝統”は途絶えてしまいます。

しかしながら継続する為には、常に“変化する(攻める)事”が重要なので御座います……………

 

ルイ ヴィトンさんを通して、“攻撃こそ最大の防御なり”と改めて実感した変態オッサンでありました!

 

 

『 Luis Vuitton ( パリ本店 ) : 101 Av. des Champs-Élysées, 75008 Paris, France 』

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)