絶賛迷走中 ……

今年も「 秋冬 パリコレクション 」のシーズンとなりました。

世界中からファッション関係者がパリに大集合して、“花の都”は更なる華やかさと熱気に包まれます。但し、人気レストランやBARがヒジョーに混雑致しますので、プライベートではチョット憂鬱になる時期でもありました。

そんな「 2018 – 2019 秋冬 パリコレクション 」に先立って開催された「 2018 – 2019 秋冬 ミラノコレクション 」で御座いますが、話題の中心はやはり“アノGUCCIさん”でありましたが(以下引用)……………

 

 

【 グッチ 2018-19年秋冬メンズコレクション – サイボーグ・ボーイはアブノーマルが基本 】( FASHION PRESS )

グッチ(GUCCI)の2018-19年秋冬メンズコレクションが、ミラノ・ファッション・ウィーク2日目の2018年2月21日(水)に発表された。今季もウィメンズとの合同ショーである。テーマは「サイボーグ」。

毎シーズンアミューズメントパークさながらの大胆な演出を見せてくれる、アレッサンドロ・ミケーレ率いるグッチ。今季のインビテーションはショー開始までの時を刻むカウントダウンタイマーだ。受け取った瞬間からショー開始直前までワクワクさせてくれるハッピーな演出とは裏腹に、会場で待ち受けていたのはちょっぴり怖い手術室のセット。ランウェイにはオペ台が設置され、ショー開始の合図は心拍を計る医療装置の音色だった。( 2018年2月22日 )

 

 

以前も当ブログで取り上げさせて頂きましたが、GUCCIさんと云えば、トム フォードさん時代(1994年〜2004年)の“セクシー&ラグジュアリー路線”にスッカリ馴染んでしまった私は、2015年からクリエイティブ ディレクターを務める、アレッサンドロ ミケーレ( ALESSANDRO MICHELE )さんの“キワモノ路線(?)”には、正直なところ“キョーレツな違和感”を感じます!

 

飽くまでも個人的見解で御座いますが……………

“ファッション”とは今現在(一時的)の流行であり、対してもっと長いスパンで捉えたのが“モード”だと勝手に解釈しております。つまり、“ファッション”は世界中で毎日生み出されては消えて行くムーブメントであり、“モード”は後世に足跡を残し、数十年後も何らかの形で語られるべきシークエンスだと考えます。

“ファッション”最大の魅力は、ストリートや身近なコミュニティーでも発生可能な点でありまして、故に世間に対しても影響力が甚大で御座いますが、GUCCIさんの様な所謂“トップモード”は、凡人には購入不可能なお値段であり、よって世間に対する直接的影響力が小さい代わりに、“モード界の重鎮”として、後世に引き継がれる“遺産の一部”だと言っても過言ではありません。

 

私が不思議でならないのは……………

はたして世界中の“GUCCIフリークさん(実際に購入されている方々)”は、素直に“アレッサンドロ ミケーレ ワールド”を歓迎しているのでしょーか?

 

 

自動車のFERRARIさん、時計のPATEK PHILIPPEさん、カメラのLEICAさんetc.世界中のあらゆる一流品(高級品)には、何にも変え難い特有の“香り”が存在致します。ソレは謂わば“崇高で神々しい香り”であって、ソノ“崇高で神々しい香り”が、人々を魅了して止まないのだと思います。

 

確かに“先進性と斬新さ”が、ファッション(モード)の重要ファクターであるのは間違いありませんが、現在のGUCCIさんから漂うのは“何とも言えない異臭”で御座います。

 

 

✳ 『 独断と偏見による総括 』

例えどんなに高名な批評家さんが高評価しようとも、例えどんなにお金があろうとも、誠に失礼ながら“現在のGUCCIさんだけは着たくない”。

と、心に強く刻まれてしまった変態オッサンでありました……………

 

 

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)

イメージは雄弁に語る ……

1980年代、パリでのお話。

TVで拝見したPORSCHEさんCMに、思わず目が釘付けになってしまった私……………

 

ソノCMは、高速走行する『 PORSCHE 911 』の激しく揺れる“リヤ ウイングのみ”をクローズアップで捉えており、ナレーションもBGMも文字情報も一切無し。当時は空冷式だった『 PORSCHE 911 』の乾いたエンジン音だけが大音量で響き渡り、最後に画面がブラック アウトすると、中央にシンプルな字体で“PORSCHE、誰にも似ていない”と表示されました。

渡仏前に自動車メーカーさんCMを何度もやらせて頂きましたが、我が国の自動車メーカーさんCMは、どちらかと云えば俳優さんをメインとした作品や、スペック等のアピール ポイントを説明する作品が殆どでありました……………

“イメージのみ”で完結した上に、“PORSCHE”と云う自動車メーカーの特徴を充分に表現したコノ秀逸なCMは、私にとって正にエポックメイキングな企業広告で御座いました。

 

帰国後に某自動車メーカーさんスタッフとお酒を御一緒した席で、例の『 PORSCHE 911 』CMについてお話をしましたら、広報のお方曰く「ウチもヨーロッパ向けCMでは“イメージ寄りの作品”を展開しておりますが、国内向けCMでソレをやってしまうと、株主さんや下請け企業さんから“もっと分かり易いCMを作って欲しい”と言われてしまうんですよ。」との御言葉……………

ジャパンとヨーロッパでは広告を取り巻く環境が著しく違いますし、世界的なCM(広告)コンペティションに於いて、見事にグランプリを獲得したジャパニーズCM(広告)も数多く存在致します。よって双方を単純に比較して云々するべき事柄では御座いません。但し“自動車CM”に関する限りは、俳優さんの魅力を前面に押し出したり、あるいはアピール ポイントを詳しく説明するジャパニーズCMを見慣れた方々にとって、ヨーロッパ自動車メーカーさんCMは、極めて新鮮に感じられるかと思います。

そこで本日は、そんな“イメージCM模範例”を御紹介致します……………

 

『 PORSCHE 911R 』

時代は随分と変わりましたが、やはりPORSCHEさんCMのインパクトは相変わらず鮮烈であります。特に“宇宙一強力なブレーキ”と呼ばれるストッピング パワーと、“RR(リヤエンジン、リヤドライブ)”のメリットを最大限に発揮したロケットスタートにより、『 PORSCHE 911R 』の魅力を巧みに表現した作品で御座います。

 

『 Mercedes-Benz SLK 』

ニコ ロズベルグさん(元F1 ワールド チャンピオン)を起用した本作品は、“映画仕立ての艶っぽい演出”を用いながら、運動性能上最大の基本である“走る、曲がる、止まる”をスタイリッシュに表現しております。

 

『 BMW M4 』

ジャパンだったら間違いなく“危険運転を誘発する”との理由で、大問題となってしまう“誠にスキャンダラスな作品”で御座います。過去に当ブログでも取り上げましたが、BMWさんは今やAppleさんと並ぶ“世界で最も進歩的な企業”の感があり、豪華絢爛な製作陣を使ったショート ムービーやユーモラスな広告写真のアプローチを見る限り、“表現力とイメージングに長けた企業の代表格”と言っても過言ではありません。

 

 

 

結局のところ、詳しく説明するよりも“イメージ”で五感に訴えた方が、ポリシーがより明確に伝わるのが自動車(特にスポーツカー)広告であると、改めて実感した訳でありますが、“ブランド イメージを決定するのは、企業側ではなくお客様(消費者)側である”点をPORSCHEさん、Mercedes-Benzさん、BMWさんは良〜〜く解っていらっしゃるんだと思われます。

 

ところで以下の広告は、2014年にケッコー話題となったBMWさん広告であります。

“パチモン(BMVV)ではなく、BMW純正パーツのみ御使用下さい”というメッセージを、“遊び心満載”で表現した実に愉快な企業広告かと……………

 

 

最後に、BMWさんへ変態オッサンから“切実な御願い”が御座います!

“純正パーツのお値段”を、もーチョットお安くして頂けませんか?……………

 

 

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)

広告写真の行く末 ……

旧ブログで以前、ヨーロッパ(特にフランス)で過敏になりつつある“CGリタッチによる広告規制”について取り上げましたら、男女それぞれの立場から様々な御意見を頂き誠に有難う御座いました。

 

ソノ際に問題となっておりましたのは……………

✳ 1 ) 「CGリタッチによって肌を美化した化粧品広告は、消費者に“使用すると誰もが美しい肌になる”との誤解を与えるもので、詐欺的要素が強く望ましくない。」

✳ 2 ) 「CGリタッチによって体型を補正したファッション広告は、消費者に無理なダイエットを促し、“健康被害に繋がる懸念がある”ので望ましくない。」

ソノ時点ではフランスを中心とした風潮でありましたが、つい先日“風潮ではなく法律として制定”されてしまい、話は更に複雑な様相に突入致しました(以下引用)。

 

 

【 商業写真でモデルの体型を加工したら…フランスで新法律が施行 】( HUFFPOST )

商業写真のモデルの体型を、フォトショップなどの写真加工ソフトを用いて修正した場合に、「photographie retouchée(修正写真)」というマークをつけることを義務付ける法律が、フランスで施行された。体型を細くしたり、肉付けしたりといった加工に適用される。「France24」など複数のメディアが報じた。

法案自体は2016年1月に議会で可決されていたが、10月1日から施行されることになった。違反した場合には、最大3万7500ユーロ(日本円で約500万円)の罰金が課されるという。フランス政府は、子どもたちや若者が晒されている”現実離れしたボディイメージ”を少しでも減らすための法律施行だとしている。( 2017年10月2日 )

 

 

私は、1982年〜1999年迄の17年間ヘアメイクを仕事としておりましたが、晩年は主にCMや広告が中心でありまして、化粧品会社さんのビューティー ショットも数多くやらせて頂きました。素人見には“一切手を加えていない写真”に見えても、実際には“眼球の白目をより白くする”とか、“肌をより滑らかにきめ細かくする”etc.の修正技術(CGリタッチ)は、1990年代既にポピュラーなテクニックとして採用されておりました。私の記憶によればアドバタイジング フォトの約80%、エディトリアル フォトの約40%がCGリタッチされていた様に思います。

そーやって創造された画像は、物理的には確かに“実態と違う付加価値”を伴って世間に露出する訳でありますが、「◯社の広告はいつも極端に写真が修正されているので、◯社の商品は信用出来ない。」と決めるべきは消費者側でありますので、はたして法律で規制するべき事案でしょーか?……………

 

例えば、ある画家が風景画を描いていると致します。

“電柱と電線が気になったので省略して描いた”としても、ソレこそが“画家としての個人センス”であり、クリエイターとして極めて真っ当な芸術表現だと考えます。ですから上記フランス案件に関しましては、商品がもし“医薬品(又は医薬部外品)の類い”であるならば理解出来ますが、ファッション性の高い商品に該当する今回の規制は、“クリエイティビティー”や“イマジネーション”といった広告の“最重要要素”を著しく削いでしまい、広告(並びに芸術表現)に大きな“足枷”を掛けてしまうのは間違いありません。

 

 

『 CHANEL No.5 / Photo : Baz Luhrmann , Model : Nicole Kidman  2005 』

『 CHANEL No.5 L’EAU / Photo : Karim Sadlit , Model : Lily-Rose Depp 2016 』

『 Dior DIORSHOW MASCARA / Photo : Craig McDean , Model : Ondria Hardin 』

『 LANCOME / Photo : Charles Helleu , Model : Emma Watson  2013 』

 

 

特筆すべきはコレが、“モードの本家フランス”主導で行われている規制である点。つまりフランスは、もはや“広告表現に於いて先進国から脱落”したも同然であり、よってフランス広告の魅力は、今後一気に急降下するかと思われます。

因みに、私のパリ在住経験から言わせて頂けば、フランスという国は“決定事項がエスカレートするお国柄”であります。ですからCGリタッチに始まった規制が、いつの間にか“商業モデルの美容整形禁止”に発展して、そして挙げ句の果てには「 整形インターポール 」的な組織が誕生し、“整形疑惑”のあるモデルさんや女優さんの情報管理を行うのでは?と、ヒジョーに心配になってしまった変態オッサンで御座います!

但しフランスは、“決定事項が長続きしないお国柄”でもありますが……………

 

 

『 SAINT LAURENT / Photo : Hedi Sliman , Model : Freja Beha Erichsen  2013 』

『 Calvin Klein underwear / Photo : Mario Sorrenti , Model : Christy Tarlington  2013 』

 

 

ところで、『 CHANEL No.5 L’EAU 』モデルのLily-Rose Depp(リリー ローズ デップ)さんは、かのジョニー デップさんとバネッサ パラディさん“元御夫婦”のお嬢様であり、何と“親子二代で天下のCHANELミューズ就任”という偉業を成し遂げました。

“親に迷惑をかける二世タレントさんが多い”我が国に比べると、“何かが決定的に違う”のかも知れません……………

 

 

✳ 今回使用させて頂いた写真は、飽くまでも“美しい広告写真の一例”として御紹介したものであり、決して“修正写真の一例”では御座いません。

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

どこかの知事さんと同レベル ……

今年5月に“フランス史上最年少(39歳)”で「 第25代 フランス大統領 ( 兼アンドラ公国共同大公 ) 」に就任されたエマニュエル マクロンさん( 本名 : Emmanuel Jean-Michel Frédéric Macron , 1977〜 )。24歳年上の奥様であるブリジットさんには、元夫のお子さん3人並びに7人のお孫さんがおり、しかも“略奪愛結婚”というキャッチーな話題付き。正に“新時代のフレンチ ヒーロー”誕生で御座いました。

私は外国の話題(特に政治関係)に関しては、出来る限り“両国それぞれの記事”をネットで見比べ、加えて地元メル友の御意見を参照にして自分なりの結論を出し、そして自分勝手に完結する事としております。しかしながら、今現在フランスにはメル友が居りませんので、イギリス在住某メル友さんに「ソノ後、マクロンさんは如何なものでしょーか?」とお尋ね致しましたら……………

「マクロンが当選した理由は、イギリスのEU脱退同様に若者を中心とした“一過性の熱病”が原因であり、今はスッカリ完治して国民の彼に対する“興味と期待”は既に急降下。きっとフランス国民は、マクロンのフル ネームさえ忘れてしまったのでは?」と、何とも冷めた御言葉。

私が考えるエマニュエル マクロンさんの弱点は、政治経験不足よりも“むしろ人生経験不足が問題”であって、何れにしても、数年後にはメッキが剥がれると思っておりましたが、余りにも早過ぎた印象であります(以下引用)。

 

【 仏マクロン大統領(39)理美容経費に毎月100万円超 国民の反発は必至 】( Techinsight )

英語も堪能、官僚~投資銀行勤務~大統領府副事務総長~経済産業デジタル相というまさに優等生の経歴を持つマクロン大統領。国民の期待が非常に高いなかでの就任となったが、この3か月間に散髪、コスメ購入、エステなどの美容施術などで26,000ユーロ(約340万円)を必要経費として計上していたことを『Le Point』誌が明らかにした。マクロン大統領とパーソナル契約を結び、首相官邸であるエリゼ宮殿に呼ばれる“Natacha M”というメイクアップ・アーティストが2枚の請求書(10,000ユーロ、16,000ユーロ)を事務局に提出したことをすっぱ抜いたもので、大統領選の前後はどうしてもそうしたことにお金がかかるといった苦しい言い訳をしながらも、事務局は「今後は理美容費を大幅に削減させる」と約束したという。( 2017年8月27日 )

 

男性セレブの高額グルーミング(身だしなみ)料金で思い出すのは、我が国が世界に誇るプロ サッカー選手である本田 圭佑( Keisuke Honda )さん。約3週間に一度の割合で、東京から美容師さんを呼び寄せてヘアカット&ヘアカラーをお願いしているとの事で、ソレに関わる費用が何と“年間約3000万円”と、SNS上で話題になったのは記憶に新しいところで御座います。

但し本田 圭佑さんの場合は、ジャパニーズ ブラックヘアをプラチナ ブロンドに脱色及び染色するのは極めて高価な施術であり、おそらく美容師さんのフライトはビジネス クラス。そして滞在ホテルは4〜5つ星クラスかと思われますので、よってトータルで“年間約3000万円”は妥当な料金で御座います。何よりも本田 圭佑さんは、云うまでもなく“全額ポケット マネーでお支払い”しておりますし、以前より慈善事業に多額出資をなさっていらっしゃいます。つまり誠に御立派なお方である故、単なる“武勇伝”で済みますが……………

 

 

⬆️ 対して、コノお方のグルーミング料金で“月間100万円以上”なんて。

正直なところ、メークアップ アーティスト“Natacha M”さんは“某ぼったくりバーより悪質”。ましてや、平然と血税で支払うコノお方は“某前知事並みにセコい”と申し上げます!

しかも“月間100万円以上”のグルーミング料金は、言ってみれば“近代フランス大統領”の常識となっており、歴代大統領さんの中には「フランス大統領は、常にファッショナブルでなければならない。」と逆ギレしたお方さえいらっしゃるとか……………

 

 

きっとエマニュエル マクロンさんも、書道の際には“高級チャイナ服(シルク製)”なんか着ているんでしょーねぇ。

何れにしても、こんなお方が大統領のフランス国家は、一体何処へ向かっているのか心配でなりません。

 

そこで、私が考える“大統領(首相)に最も必要な条件” は以下3点。

✳️ 1 ) “的正な政治を維持したい”と願う忠誠心。

✳️ 2 ) “幸せな国民生活を保証したい”と願う誠実さ。

✳️ 3 ) “金銭目的ではなく国務を全うしたい”と願う生き様。

 

 

極めて一瞬ではありますが、ドナルド トランプさんが“ヒジョーにまともな大統領”に見えてしまった変態オッサンで御座います。

ホントーに大丈夫かフランス?……………

 

⬆️ 本日のオマケ。『 LIVE IN PARIS 1975 / Deep Purple  2016 』

1975年、パリ オランピア劇場( L’Olympia Bruno Coquatrix )で行われたライブのリマスター(リパッケージ)盤。因みに、ジャパン オンリー企画のオススメ品。

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

ALL YOU NEED IS LOVE ……

本日は冒頭から引用で失礼致します(以下引用)。

 

【 フランス大統領選は親EUマクロンが勝利 仏史上最年少の指導者誕生 】(Newsweek)

フランスで7日に行われた大統領選の決選投票は、超党派の市民運動「前進」を率いる親欧州連合(EU)の中道系候補エマニュエル・マクロン前経済相(39)が、EU離脱や反移民を掲げる極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首を破り勝利した。英国のEU離脱の選択をもたらしたポピュリズム(大衆迎合主義)のうねりに動揺していた欧州各国からは結果を歓迎する声があがっている。マクロン氏は、ナポレオン以降、フランスで最年少の指導者となる。また、カナダのトルドー首相に代わり、主要7カ国(G7)で最年少の首脳となる。(2017年5月8日)

 

当ブログのプロデューサーである“秀津風親方さん”が、事前に分析した通りの選挙結果だったのはサスガでありますが、何よりも“ヨーロッパで最も気に入らないオバサン”が落選なさった事により、最大の懸念事項であった「 国際政治、最悪のシナリオ 」が、取り敢えず“御蔵入り”になったのは誠にお目出度い限りであります。

ところで、コノ度『 第25代フランス共和国大統領 ( 並びにアンドラ公国共同大公 ) 』に御就任なさったエマニュエル マクロン(本名 : Emmanuel Jean-Michel Frédéric Macron,1977〜)さんは、ナポレオン 3世(ナポレオン ボナパルトの甥,1808〜1873)閣下よりも若い39歳で御座います。

 

しかも何と、今回の選挙がエマニュエル マクロンさんにとっては初選挙。正に“シンデレラ ボーイ”と呼ぶに相応しいフレンチ ニュー ヒーローの誕生であります。

しかしながら、このニュー ヒーローさん。政治経験ゼロというハンディキャップに加えて、過去の言動及び行動から判断するならば極めて“中途半端な政治家”とも云えます。例えば、自らは“中道左派”であると強調しながら、同時に熱狂的な「 毛 沢東 思想主義者 」でもあり、ソノ延長として現代中国の経済や政治姿勢を大絶賛しており、過去には「フランスの盟友(同盟)国として、イギリスよりも中国の方が遥かに重要だ。」との御発言で、ケッコーな物議を醸し出した経験をお持ちで御座います。

但しエマニュエル マクロンさんは、オランド政権下で『 経済、産業、デジタル大臣 』をなさっていた2015年に、通称「 マクロン法 」と呼ばれる“偉大な業績”を成し遂げたのですが、皆様は御存知でしょーか?偉大かつ斬新な「 マクロン法 」のヘッドライナーは……………

“デパート日曜日営業”の全面許可であります。

欧米諸国のデパートは本来“土曜日、日曜日は休業”がセオリーであります。フランスの場合は“日曜日営業は年間5日間のみ”と長年に渡って定められておりました。

ところが今現在、パリでは“フランス版東急ハンズ”の「 ベー アッシュ ヴェー ( Le BHV ) 」さんや……………

“フランス映画で御馴染み”の「 ギャラリー ラファイエット ( Galeries Lafayette ) 」さんや……………

かつてジャパンでも“銀座その他に存在”した「 プランタン ( Au Printemps ) 」さんや……………

私が在籍した“某ヘアサロン本店”向かいの「 ボン マルシェ ( Au Bon Marche ) 」さんも……………

“日曜日、絶賛営業中”でありまして、まるでジャパンのデパート並み“おもてなしサービス提供中”なので御座います。

 

因みに、奥様のブリジットさんは24歳年上。しかも昨今流行り(?)の“略奪愛〜離婚〜再婚”であり、エマニュエル マクロンさんは39歳の若さにも拘わらず、義理のお孫さんが7人もいらっしゃるそーデス。我が国では政治家にとって大ダメージとなる“略奪愛〜離婚〜再婚”さえ、フランスではむしろ“愛に一途な情熱家”としてイメージアップに繋がり、予想外の女性票を数多く獲得したのには驚きました。

考えてみれば歴代フランス大統領さんは、“隠し子問題”や“愛人問題”が発覚する度に、何故か女性からの支持率が上昇したという事実があります。

 

✳️ つまり“愛”さえ満ちていれば、何もかもが許されてしまうという「 ラテン民族 」特有の美学……………

今度生まれ変わるならば、是非とも「 ラテン民族 」に生まれたいと願う変態オッサンでありました!

 

『 パリ市庁舎前のキス / 撮影 ロベール ドアノー ( Robert Doisneau ) 1950 』

『 日曜日の恋人たち / 監督 ディディエ ル ぺシェール ( Didier Le Pecheur ) 1998 』

 

( 写真は全てネットから拝借。)

フランス人とフランス語とフランス車 ……

1985年春のお話で御座います。

若干23歳だった好青年(現変態オッサン)が、溢れんばかりの夢と希望とヤル気を抱えて、花の都パリに渡ったのであります。1年半程ヘア アシスタントとして修行しながらも、時折は自らもヘア ドレッサーとしてお仕事をさせて頂きました。当時“モード界の頂点”に君臨なさっていたデザイナーの高田 賢三さんにお世話になったり、著名な女性ファッション フォトグラファーのサッシャ(Sacha)さんにお世話になったりと、一生涯忘れられない誠に貴重な経験をさせて頂いたので、故にパリ(フランス)は“私の人生に於ける先生”と言っても大袈裟ではなく、正に“世界で唯一の特別な街”になったので御座います。

80年代のフランスには、正直なところ“それなりの人種差別”が確実に存在致しました。例えばクリーニング店、肉屋、郵便局etc.で私が列に並んでいても、私より後ろの白人さんが先に呼ばれたり、プライベートでフランス系のエアラインを利用すると、食事の際に私には「肉と魚どちらに致しますか?」と尋ねてくれなかったりといった具合であります……………

しかしながら60年代、70年代に渡仏されたジャパニーズの先輩方は、おそらく更に何倍もの御苦労に耐えて、そして“パリのジャパニーズ”として、現地にしっかりと根付いたパリ ライフを満喫していらっしゃいました。そもそも人種、宗教、文化の異なる人間が同じ国で暮らすからには、世界観の相違による衝突は当然でありますし、それらを総括して“異国アナザー ライフの醍醐味”ではないかと考えます。

但し、私が仕事、プライベートを通して痛感致しました「 フランス人(正確には“パリのフランス人”)3大特徴 」は以下の通りで御座います。

✳️ 1 ) 決して己の非を認めない。

✳️ 2 ) 決して他人の主張に耳を傾けない。

✳️ 3 ) 決して自分の手は汚さずに他人を貶める。

どんなお国(街)であっても、“実際に住んでみなければ判らない良い点並びに悪い点”は必ずありますが、私にとって上記の3点は誠に耐え難い苦痛として全身を蝕み、やがてパリは“私の人生に於ける先生”であると同時に、“2度と住みたくない街世界一”というダブル タイトル ホルダーとなってしまいました……………

 

因みに、私が今現在“ヨーロッパで最も気に入らないオバサン”が、そんなパリで今話題になっていらっしゃいます。ソノお方はフランス政党「 国民戦線 」党首であるマリーヌ ル ペンさん(48歳)で御座います(以下引用)。

 

【 フランス大統領選「ルペンの乱」起きるか、リスクに備える仏銀行 】(Newsweek)

フランスの銀行は、4月の同国大統領選で極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首が予想以上に善戦し、信用収縮や取り付け騒ぎなどの波乱に見舞われるリスクを想定した準備を迫られている。ルペン氏は、自分が勝利すればユーロ離脱(フレグジット=Frexit)を問う国民投票を実施し、中央銀行の紙幣増刷により財政支出を賄い、商業銀行に小規模企業への貸し出しを義務付け、銀行が顧客に課す手数料を半分に削ると約束している。

世論調査によると、4月23日の第1回投票ではルペン氏が得票率25─30%で第1位となるが、5月7日の決選投票では中道系独立候補のマクロン前経財相が勝利する見通しだ。(2017年4月5日)

 

取り越し苦労で済む事をお祈り致しますが、「 イギリスのEU離脱 」「 アメリカのドナルド トランプ大統領誕生 」という歴史的番狂わせを考えますと、コノお方が次期フランス大統領に御就任される可能性大かと思われます!

私が危惧しておりますのは右派、左派云々ではなく、ドナルド トランプさんやマリーヌ ル ペンさんの様な、謂わば“激情的ナショナル リーダー オールスターズ”による国際政治のシナリオであります。チョット考えただけでもヒジョーに疲れます。どちらかと云えば“コンサバ冷静路線”のフランス銀行でさえ、どーやら今回は私と同様の御心配をされている事からも、ソノ重大性が御理解頂けるかと……………

 

ところで、パリ時代の私にはギリシャ系フランス人の“大師匠”とジャパニーズの“師匠”がおりましたが、1986年秋に帰国するに当たり、御二人から「1年半住んでみて、君にとってパリは如何なものだったかね?」と尋ねられました。

私は「パリ モードは大好きですが、フランス人とフランス語とフランス車は嫌いデス。」とお答えしたのを、何故か今でもハッキリと覚えております……………

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)