モータースポーツ クロスロード ……

当ブログでは先日『 ル マン 24時間レース 2017 』に於ける、PORSCHEさん“19回目の総合優勝”を讃えさせて頂きました。世界中のモータースポーツ ファンに対して、改めて“キング オブ 耐久レース”というオンリーワンの存在を証明してくれたPORSCHEさんは、今後も耐久レース フィールドで、我々の目を楽しませ続けてくれると思っておりましたが( 以下引用 )……………

 

【「ポルシェよ、お前もか」…ドイツ4ブランドがフォーミュラEに流れるワケ 】( citrus )

7月28日、ポルシェはル・マン24時間レースをシリーズの一戦に含むWEC(世界耐久選手権)から2017年シーズン限りで撤退すると発表した。これでだけでは説明不足で、919ハイブリッドで参戦している最上位カテゴリーのLMP1-Hからは撤退。911 RSRで参戦しているLMGTEカテゴリーへの参戦は継続する。

ポルシェはなぜ急にLMP1からの撤退を決めたのだろうか。理由は「電気自動車」に注力するためだ。2017年限りでル・マン/WECから撤退するポルシェは、2019年からフル電動車両で競技を行うフォーミュラEに参戦すると発表した。2019年にはアウディ、BMW、メルセデス・ベンツ、ポルシェという、ドイツを代表する4ブランドがフォーミュラEに集結することになる。ドイツの自動車メーカーはこれから電気自動車の開発に力を入れていく。だから、電動パワートレーンの技術力をアピールできるフォーミュラEに参戦し、自社ブランドの優位性を潜在カスタマーに訴えたい。( 2017年8月3日 )

 

 

ざっとオサライをさせて頂きますと、「 フォーミュラ E ( FIA Formula E Championship ) 」は、“化石燃料不使用のフォーミュラ電気自動車”による世界選手権シリーズでありまして、2014年にスタートした謂わば“電気自動車のF1”で御座います。先日7月30日に終了した今シーズンは計10チームが参加致しましたが、AUDIさん(アプト シェフラー アウディ スポーツ)や、JAGUARさん(パナソニック ジャガー レーシング)等の“名門”も既に参戦中であります。

しかしながらモータースポーツとして捉えた場合、パフォーマンス スペックで云えばF3(F1より2ランク下)同等のトップスピードに加えて、モータースポーツ特有の“官能的なエンジン音”も、“男っぽいガソリン臭”も存在しない極めて特異な世界であり、よって“コアなモータースポーツ ファン”からはイマイチ敬遠されているのが現実で御座います。

 

 

では何故、そんな“魅力に乏しいモータースポーツ”に、ヨーロッパ名門自動車メーカーさんが続々と参戦するのでしょーか?……………

当然ながら第一の理由は、来るべき“電気自動車時代”に備えての、技術開発並びに自社イメージング戦略の一環であるのは間違いありません。但し、果たしてソレだけの理由でAUDIさん、JAGUARさん、PORSCHEさん、BMWさん、MERCEDES BENZさんが大集合するとは思えません。

おそらく、ヨーロッパ自動車メーカーさんが特に注目しているのは、「 フォーミュラ E 」が持つ“環境性能”だと私は考えます。モータースポーツにも拘らず、排気ガスと騒音を発生しない「 フォーミュラ E 」は“市街地開催”をウリとしており、将来的には世界中のあらゆる都市(地域)が、美しい風景や街並みのアピール ツールとして「 フォーミュラ E 」開催を希望する可能性があります。

つまりチョット大袈裟に云えば、「 フォーミュラ E 」は“キラー コンテンツ”に成長する可能性を秘めている訳で御座いますが、メジャー モータースポーツに成長する為には、我が国自動車メーカーさんの積極的エントリーが必須かと思われます。ところが、既に一般市販車レベルで“水素自動車フェイズ”に突入しているジャパニーズ 自動車メーカーさんが、今更“たかが電気自動車”の「 フォーミュラ E 」に、全身全霊を掛けて取り組むとは到底思えません……………

 

因みに、故デヴィッド ボウイさんの最も偉大な点は、一歩先を完全に把握しながらも、敢えて常に“半歩先”を歩き続けた音楽性&先進性であります。

ですから、ジャパニーズ 自動車メーカー各社さんには、是非共「 フォーミュラ E 」参戦を御検討頂きたいと願う変態オッサンで御座います!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

第三の波 ……

ソノ昔、スウェーデン人の友人がおりました。

仕事に於いてはプロフェッショナル意識がヒジョーに高く、独特のデザイン(ファッション)センスを持ち、技術に拘る頑固な一面を持ち合わせておりましたが、プライベートでは誠に朴訥でスマートな好青年で御座いました。私の個人的感想では、どちらかと云えば“ドイツ人に似ている”という印象でありましたが、“ツボにはまった瞬間の爆発力”がラテン系以上に熱く、ソノ点がドイツ人とは若干異なるのが、私が勝手に考える“スウェーデン人気質”で御座います。

 

ところで今現在、“オーバー1億円のスーパー スポーツカー”を生産しているメーカーさんの中で、最大手メーカー傘下のBUGATTIさんや老舗F1チームの市販車部門であるMcLarenさんを除いた、所謂“独立系 スーパー スポーツカー メーカー”の2大雲上ブランドは、オラチオ パガーニ ( Horacio Pagani )さん率いる『 Pagani ( パガーニ : イタリア , 1992〜 ) 』と、クリスチャン フォン ケーニグセグ ( Christian von Koenigsegg )さん率いる『 Koenigsegg ( ケーニグセグ : スウェーデン , 1994〜 ) 』だと私は考えます。

ほぼ同時期に創設された2社で御座いますが、『 Pagani 』はオラチオ パガーニさんがランボルギーニ出身のお方であり、そのキャリアの中で“ランボルギーニと違うスポーツカーを創造したい”と、謂わば自然発生的に誕生した企業であるのに対して、『 Koenigsegg 』は若手実業家(当時32歳)のクリスチャン フォン ケーニグセグさんが、“誰も見た事が無いスポーツカーを創造したい”と、まるで60年代ドリーム ベンチャー的に誕生した企業でありまして、企業自体の成り立ちやバックボーンに関しては“Koenigsegg by クリスチャン フォン ケーニグセグ”に、より魅力を感じてしまう変態オッサンであります……………

 

 

Christian von Koenigseggさん ( クリスチャン フォン ケーニグセグ : スウェーデン , 1972〜 )

 

クリスチャン フォン ケーニグセグさん御自身の“ファンキーなルックス”もさる事ながら、ロマン溢れる“情熱的 起業ストーリー”は、最近のモーター ビジネス モデルとしては新鮮に感じられます。そんな彼のビジネス姿勢を反映した作品群はデザインからエンジン、そしてディテールに至るまで極めて独創的でありまして、最も重要なポイントは“イタリアンにもジャーマンにも似ていない点”で御座います。

 

Agera R

Agera RSR

Regera

 

イタリアンの“セクシーで流麗なライン”ではなく、ジャーマンの“質実剛健 機能美ライン”とも違うデザインは、正直なところ好みが分かれるかと思われますが、何れにせよ“オンリー ワン”を詰め込んだモンスター カーであるのは間違いありません……………

 

例えば「 ディヘドラル シンクロ ヘリックス アクチュエーション ドア 」と誠に長〜〜い名前のドア システムは、ランボルギーニさんの「 シザー ドア 」とは違って、ドアが前方向に回転しながら同時に外側へもスライド致します。

 

Agera One : 1

 

例えばエンジンは『 Pagani 』etc.独立系メーカーさんの多くがMercedesさん製を採用しておりますが、最高出力“オーバー1000馬力”の純オリジナル エンジンで御座います。

 

 

例えばコクピットは最新デジタル表示ながらも、あらゆるパーツがアルミ削り出しでレトロチックに仕上げられております。

 

 

例えば以下写真“亀の甲羅状物体”は何とキーで御座います。

 

 

例えばエンジン フードには何故か“お化けマーク”が……………

因みにお値段は“約2億円〜7億円”。

 

 

つまり『 Koenigsegg 』さんというスーパー スポーツカーは、正に何から何まで全てが規格外。そして、イタリア人やフランス人の様な“ラテン系民族”には発想不可能な“工芸品かつ発明品”であります。

いかにもアルフレッド ノーベルさん ( Alfred Bernhard Nobel : スウェーデン , 1833〜1896 )を輩出した、天下の“発明大国 スウェーデン”らしい企業だと思うのは私だけでしょーか?……………

 

コノ『 Koenigsegg 』さん、かつてジャパン法人が設立されましたが(2005年)、残念ながら2008年に我が国から完全撤退致しました。そして実は、2016年にカムバックしていたので御座います。

 

KOENIGSEGG JAPAN

Nagatacho SR Bldg 2F, 2-12-8
Nagata-cho, Chiyoda-ku, Tokyo 100-0014

Phone: 03-5511-2777

 

因みに、本ブログのプロデューサーである“秀津風親方さん”は、購入を前提として(?)、赤坂McLarenさんショールームを御婦人同伴で訪れたのが目撃されております。確かにMcLarenさんは素晴らしいスーパー スポーツカーでありますが、是非とも『 Koenigsegg 』さんも選択肢に加えて頂きたいと思います……………

 

 

『 Koenigsegg 2016 Owners Tour 』

 

⬆️ 2017年版には、“秀津風親方さん”の御参加を渇望致します!

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

ドイツに有ってジャパンに無いモノ ……

「 世界3大自動車レース 」として有名なだけではなく、フランス“夏の風物詩”としても定着した『 ル マン 24時間レース 』、“サルト サーキットの最も熱い日”が、本年もドラマティックに終演致しました(以下引用)。

 

【 ポルシェがルマン24時間レースで3連覇達成 】(web CG)

2017年6月17~18日、フランスのサルトサーキットで第85回ルマン24時間レースが開催された。長時間にわたる戦いを制したのは、T.ベルンハルト/E.バンバー/B.ハートレーのNo.2 ポルシェ919 ハイブリッド。ポルシェは2015年から続く勝利で、ルマン3連覇を達成した。

7号車トヨタが圧倒的な速さでポール獲得

ルマン24時間レースの2週間前。本戦に先駆けて行われたプリテストで話題をさらったのは、トヨタがたたき出した3分18秒132という総合トップタイムの速さだった。7号車をドライブする小林可夢偉がマークしたこの最速ラップは、コンディションの違いがあるとはいえ、昨年の予選トップタイムをおよそ1.6秒も上回るものだった。(2017年6月19日)

 

 

1.No.2 ポルシェ919 ハイブリッド(T.ベルンハルト/E.バンバー/B.ハートレー)367周

2.No.38 オレカ07・ギブソン(H-P.タン/T.ローラン/O.ジャービス)366周

✳️ 3.No.13 オレカ07・ギブソン(N.ピケJr./D.ハイネマイヤー-ハンソン/M.ベッシェ)364周

4.No.37 オレカ07・ギブソン(D.チャン/T.ゴメンディ/A.ブランドル)363周

5.No.35 アルピーヌA470・ギブソン(N.パンチアティシ/P.ラグ/A.ネグラオ)362周

6.No.32 リジェJS P217・ギブソン(W.オーウェン/H-D.サデラー/F.アルバカーキ)362周

✳️ レース後の裁定によって失格。よって4位以下が繰り上げ。

 

先ずは、地上波及びBSで無料中継されない状況下に於いて、美しい映像による“無料WEB配信”を提供して下さったTOYOTAさんに御礼申し上げます。予選ではPORSCHEさん首脳陣が「今年のTOYOTAは恐ろしく速い。」と蒼ざめておりましたので、今年コソは“モーター スポーツの女神様”が、TOYOTAさんに微笑んで下さると思っておりましたが……………

因みに当ブログは先日、同じく「 世界3大自動車レース 」である『 インディ 500 』を取り上げさせて頂きましたが、『 インディ 500 』はエンジンその他が“イコール コンディション”に近く、どちらかと云えば“ドライバーの争い”であるのに対して、『 ル マン 24時間レース 』はワークスとプライベーターの違いはあれども、基本的には“メーカーの争い”であると同時に“国(ナショナリズム)の争い”でもあります。

ソノ昔、某自動車メーカーさんの方々(エンジニア、広報etc.)と、中目黒でお酒を御一緒した時のお話で御座います。「PORSCHEさんという企業は、工学博士(研究者)を集めた謂わば“自動車ラボ(研究所)”なんですよ。トップクラスの科学者が大勢集まって切磋琢磨し、同じコンセプトで何か面白いモノを創造しようなんて環境は、ラテン民族やアジア民族では成立しないでしょーねぇ。つまり“ゲルマン民族特有の文化”とも言えます。」との御言葉。

PORSCHEさんのイメージは“耐久レースにめっぽう強く”、壊れないレーシング カー製作に長けた“特殊部隊的メーカー”でありましたが、ソノ根底には“ドイツ人特有の文化”が強く影響しているとの御意見は、言われてみれば何となく解る様な気が致しました。

確かにPORSCHEさんは、1800年代初頭にEV(電気自動車)を発表する程のハイテク メーカーでありましたが、今現在マーケット上では、ジャーマン カーとジャパニーズ カーが、同じリングで全く互角に闘っている様に見えます。しかしながら、自動車自体がドイツの発明品並びに文化で御座いますから、例え技術的には並んでも、“文化的”には超えられない何かが必ず存在するのだと思います。

失礼を承知で申し上げれば、そんな“PORSCHEさん(ドイツ)に有って、TOYOTAさん(ジャパン)に無いモノ”に気付かない限り、TOYOTAさんの『 ル マン 24時間レース 』制覇は実現不可能なのかも知れません。ひょっとして、1991年に総合優勝されたMAZDAさんは気付いたのでは……………

何れにしても、PORSCHEさんの“19回総合優勝”は正にモーター スポーツ史に残る金字塔であります。何とも悔しいのが本音でありますが、“真の勇者”PORSCHEさんを心より祝福させて頂きます。

 

結局のところ『 ル マン 24時間レース 2017 』は、“ドイツに有ってジャパンに無いモノ”を改めて考察する機会となりましたが、“スタイル優先”の変態オッサンとしては、取り敢えずフランクフルト ソーセージを食べ続ければ、何か“真理が見えるかも?”と考えております。

最後に、今回のドライバーズ コメントで最も印象的だった御言葉を御紹介致します……………

✳️ 中嶋一貴さん ( TOYOTA 8号車 : 予選 2位 / 決勝 9位 )

「ただひとつ言えるのは、来年も挑戦しなくてはならないということです。我々には速いTS050がありましたが、まだ、何かが足りなかったということでしょうか。」

 

 

TOYOTAスタッフの皆様、誠にお疲れ様でした!

 

 

⬆️ PORSCHEさん公式 『 Porsche at Le Mans 2017 』

24時間の死闘が“約2分半”に凝縮されたドキュメント ムービーで御座います。

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)

語られるべき偉業 ……

ソノ昔、イギリス人のお方並びにアメリカ人のお方と3人で六本木に飲みに行きました。

イギリス人のお方に“何故イギリスでは野球が不人気なのか?”と尋ねたら……………

「仲間が必死に攻撃しているのに、ベンチに座ってガムを噛みながら見ている。そんな“非紳士的スポーツ”は嫌いだ。」と仰いました。

アメリカ人のお方に“何故アメリカではサッカーが不人気なのか?”と尋ねたら……………

「45分間のんべんだらりんと進行するので、CMを入れるタイミングが難しい。そんな“非TV向けスポーツ”は嫌いだ。」と仰いました。

再びアメリカ人のお方に“何故アメリカではF1が不人気なのか?”と尋ねたら……………

「自分の席からコース全体が見渡せず、お金を取るプロスポーツとしてはアンフェア。コース全体が見渡せるオーバル コースが望ましい。」との御言葉。但し、今現在はアメリカでもF1がケッコーな人気でありますし、 インディカー シリーズにも市街地コースや複合コースが含まれておりますが、基本的に“人気スポーツ”というのは文化や国民性、加えて商業事情etc.によってお国ごとに異なるので御座います。

本来ならば、車絡みのネタが続くのでスルーしようと思っておりましたが、ジャパニーズによる“歴史的大偉業”にも拘らず、我が国のマスコミはイマイチ無関心であり、私の知る限りNHKさんしか地上波ニュースで取り上げておりません……………

“調布のベリーさん”も御指摘の通り、もしかしたらジャパニーズでは今後実現不可能かも知れませんので、本日はココに取り上げさせて頂きます(以下引用✖️2)。

 

【 インディ500:日本人初優勝の佐藤琢磨、賞金約2億7000万円をゲット 】(オートスポーツweb)

インディアナポリス・モータースピードウェイは、5月28日に開催された第101回インディアナポリス500マイルレース(インディ500)で日本人初の優勝を飾った佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)の賞金獲得総額が、245万8129ドル(約2億7267万円)となると発表した。(2017年5月30日)

 

【「日本人が勝ったのは不快」佐藤琢磨のインディ500優勝を罵倒した記者、解雇される 】(HuffPost Japan)

世界三大レースの一つ「インディ500」で佐藤琢磨が日本人として初優勝したことに、アメリカのデンバー・ポスト紙の記者が「とても不快だ」とTwitterに投稿し、「人種差別だ」と批判が集まったことで、5月29日までに解雇された。ハフポストUS版などが報じた。(2017年5月30日)

 

『 ル マン 24時間耐久レース 』『 F1 モナコ グランプリ 』と並び“世界三大自動車レース”と称される『 インディ 500 』でありますが、歴史的には最も古く(1911年〜)“約2億7000万円”という優勝奨金と、ソノ勝者を非難した大手新聞記者が“即刻解雇される”という2点だけを考えても、『 インディ 500 』というレースが如何に“スペシャル”であるかは容易に想像出来るかと思います。

 

 

実際のところ、 インディカー シリーズには引退した“元F1 レーサー”の方々が数多く参戦しており、F1に比べてコースが単調な事から「 引退したF1 レーサーのペンション リーグ 」と揶揄するお方もいらっしゃいますが、かつてヒロ 松下さん(1990年〜1998年インディカー シリーズに参戦。現スウィフト エンジニアリング会長兼CEO)にお会いした際、ヒロ 松下さんが「トップ スピードはF1を遥かに超えているし、コース外はフェンスでエスケープ ゾーンがほとんど無い。恐怖心と緊張感に於いてはF1よりもハイ レベルですよ。つまり、どっちが上とか下とかではなく“全くの別物”ですわ。」と話して下さいました。

因みに今回、F1レーサーの御大フェルナンド アロンソさん(マクラーレン ホンダ)が、『 F1 モナコ グランプリ 』を欠場してまで参戦「6位以内は狙える。」と豪語されておりましたが、残念ながら結果は24位で御座いました……………

 

 

誠に失礼ながら、佐藤 琢磨さんと云えばF1時代にフェラーリ、マクラーレン等“一流チームに追突するレーサー(?)”のイメージがありましたが、今回の偉業達成は同じジャパニーズとして心から祝福させて頂きます!

 

ところで『 インディ  500 』には、優勝者がシャンパンではなく“牛乳を飲み干す”という、何ともユニークな慣習があります(しかも牛乳の“脂肪分”は事前に指定)……………

よって、是非とも“MILK LAND 北海道”での「 インディカー シリーズ IN JAPAN 」開催を渇望する変態オッサンでありました。

 

 

( 写真は全てネットから拝借。)

秀逸なイメージ戦略 ……

突然で御座いますが、以下のタイトルとキャストを御覧になって、コレが一体“何の映画シリーズ”かお判りになるでしょーか?……………

 

1 ) 『 Ambush 』監督 : ジョン フランケンハイマー , 出演 : クライヴ オーウェン、トマス ミリアン他

2 ) 『 Chosen 』監督 : アン リー , 出演 : クライヴ オーウェン、メイソン リー他

3 ) 『 The Follow 』監督 :  ウォン カーウェイ , 出演 : クライヴ オーウェン、ミッキー ローク他

4 ) 『 Star 』監督 : ガイ リッチー , 出演 : クライヴ オーウェン、マドンナ他

5 ) 『 Powderkeg 』監督 : アレハンドロ ゴンザレス イニャリトゥ , 出演 : クライヴ オーウェン、ステラン スカルスガルド他

6 ) 『 Hostage 』監督 : ジョン ウー , 出演 : クライヴ オーウェン、モーリー チェイキン他

7 ) 『 Ticker 』監督 : ジョン カーナハン , 出演 : クライヴ オーウェン、ドン チードル他

8 ) 『 Beat the Devil 』監督 : トニー スコット , 出演 : クライヴ オーウェン、ゲイリー オールドマン、ジェームズ ブラウン他

( 以上2001年〜2002年公開作品 )

9 ) 『 The Escape 』監督 : ニール ブロムカンプ , 出演 : クライヴ オーウェン、ダコタ ファニング他

( 2016年公開作品 )

 

 

監督、キャスト共に“宇宙規模の豪華絢爛さ”である点にお気付きになったお方は、おそらく映画会社又はTV局による“◯◯記念プロジェクト”では?とお考えになったかと思います……………

実は、全てBMWさんのプロモーション用“ショート ムービー(ロングCM)”『 THE HIRE 』シリーズであります。ネット配信etc.で公開された上にDVDも発売されておりますが、何れの作品もYouTubeで簡単に拝観可能であります。

( 因みに私のお気に入りは、トニー スコット監督による『 Beat the Devil 』で御座います。)

 

 

全編に共通したストーリーは、クライヴ オーウェンさん扮する“高級雇われ運転手”が、毎回“極めて特別なお客様”を目的地まで送迎致します。コレだけ聞いたら「リュック ベッソン『 トランスポーター 』のパクリじゃねーの?」と仰るお方も居るかと思われますが、失礼ながらリュック ベッソンさんプロデュース作品よりも、遥かにエキサイティングであります……………

最大の特徴は、自動車メーカーのプロモーション フィルムにも拘らず、御自慢のお車が毎回“銃撃でボロボロ”になってしまう点でありますが、下手な映画よりも遥かに多額の製作費を費やし、超一流監督及び俳優を起用した結果、脚本、映像、演出、選曲全てが高次元で結晶した“娯楽大作シリーズ”が完成したので御座います。

 

BMWさんは、ソノ長い歴史の中で“BENZさんよりもカジュアルでAUDIさんよりも重厚”という、悪く云えばケッコー中途半端なポジションにあり、加えて60〜70年代はセダン タイプの所謂“ハコ車”に於ける高速安定性能を追求するあまり、車体デザイン並びに企業イメージがヒジョーに地味でありました。

しかしながら近年は、かの“ポップアートの帝王”故アンディー ウォーホールさんに“お値段数千万円の「 M1 」”をキャンバスとして提供したり、トム クルーズさんがプロデューサーも兼ねる『 ミッション インポッシブル 』シリーズや王道スパイ映画『 007 』シリーズとタイアップして、映画を新車発表ツールとして上手く活用したりと、現在では“アーティスティックでファッショナブルな企業”の代表格となりました。

 

⬆ “アートカー製作中”の故アンディー ウォーホールさん ( 1979年 )

 

昨今ではあらゆる企業がアート シーンやファッション フィールドとの融合を模索しておりますが、BMWさんの様に上手く取り入れる事が出来れば、企業イメージは格段とアップ致しますし、自動車に興味が無い方々からも注目される訳であります。但し、企業側にレベルの高い“文化意識と芸術的センス”が無ければBMWさんにはなり得ないかと……………

 

ところで、変態オッサンの愛車は1998年製「 BMW Z3 」で御座いますが、毎年5万円〜10万円の修理代を飲み込んでくれます。つまり“ジャーマン3 ( BENZ、BMW、AUDI )は壊れない”という世界的神話は、飽くまでも“新車購入後一定期間”のお話であり、旧車の場合は“フツーに壊れます”のでくれぐれもお気を付け下さいませ!

 

⬇  最新作『 The Escape 』ニール ブロムカンプ監督 ( 2016年 )

 

( 画像は全てネットから拝借。)

潮時という言葉の意味 ……

「 潮時 」という言葉は一般的に“物事を始める(又は終える)のに最も相応しい時期”として使われております。しかしながら本来は“潮が満ちる(又は引く)瞬間”という意味でありますから、ソレが“良い時期”という定義は若干希薄だとも云えます。

私自身の勝手な解釈による「 潮時 」は、後で己を振り返ってみて“今考えればアノ時、アノ瞬間(アノ言葉)に気付くべきだった”という極めて重大な“後悔事項”であります。ソレに関して誠に鈍感だった私は「 20代でチョットだけ成功 〜 30代で離婚、破産並びに廃業 〜 バイト人生 」となった事で身を以て経験した訳で御座います……………

要約致しますと、「 潮時 」とは人生に於ける“最重要 ターニングポイントの一つ”であり、しかも“後悔役に立たず”ライクな要素が強い瞬間でありますので、例え同じ言葉であっても特別なお方が仰った場合は、“天の声”として真摯に受け止めて「 潮時 」を決断する必要があります。

例えば(以下引用✖️2)……………

 

【 ホンダエンジンはストレートで死んでいるような音に聞こえる・・・ 】(TopNews)

「ホンダエンジンはストレートで死んでいるような音に聞こえる」これは9日(木)、今シーズン2回目のF1プレシーズンテスト(バルセロナ・サーキット)3日目午前中の走行時に、コースサイドで見ていたジャーナリストのジェームズ・アレンがSNSでつぶやいた言葉だ。(2017年3月9日)

【 アロンソ「勝てない理由はひとつ。それはホンダだ」】(TopNews)

フェルナンド・アロンソが、マクラーレンが抱える唯一の問題は「ホンダ」だと発言した。「ホンダはパワーも信頼性もない」(2017年3月9日)

 

因みに、『 F1 WORLD GRANDPRIX IN JAPAN 』を長年に渡って観戦している知人も「80年代はHONDAのエンジン サウンドが世界一美しかった。NA(自然吸気)、ターボ、ハイブリッド ターボの違いはあるにしても、ココ数年のHONDAサウンドは“ブタの鳴き声”みたいで酷いもんだよ。」と言っておりましたが、ジェームズ アレンさんは高明なモーター ジャーナリストであり、特にHONDAさん含めジャパニーズ自動車業界にも詳しいお方と解釈しております。

そしてフェルナンド アロンソさんは、何と御自身の地元に「 McLaren Honda ミュージアム 」を自費開設なさる程の“HONDAさんフリーク”としてヒジョーに有名なお方で御座います。

そこで誠に失礼ながら、変態オッサンからHONDAさんにお願いさせて頂きます……………

フェルナンド アロンソさん並びにジェームズ アレンさんより、シーズン直前の最も重要なコノ時期にコノ様な御言葉を戴いたからには、残念ながらHONDAさんは正にF1「 潮時 」かと思われますので、今シーズン限りで“勇気ある撤退”を御検討下さいます様、どーか宜しくお願い致します!

[ 実際にはスポンサーさんとの契約や、マクラーレンさんに対しての違約金問題もありますから、直ぐに撤退出来ないのは当然であります。但し、インディカー シリーズ( Indy Car Series : アメリカ )では、実質上エンジン ワンメイク レースに近いとは云え、HONDAさんは“絶賛大爆走中”であります。つまり、世界トップ カテゴリーのモータースポーツは何もF1だけでは御座いません。]

 

HONDAさんという企業は、伝統的に“実験的現場の最前線”に若いスタッフを配置する事によって、HONDAさん独自の人材育成を行なっております。しかしながら、今回のF1プロジェクトに関してはスタッフの経験不足が露呈した形となり、ディフェンディング チャンピオンである「 メルセデス AMG 」さんが、ベテランのトト ヴォルフさんをヘッドとして“チーム一丸”となっているのとは雲泥の差が感じられます。

もしかしたら、HONDAさんに代表される“我が国のモダン ビジネス モデル”自体が「 潮時 」なのかも知れません……………

( 画像は全てネットから拝借。)