1970年代〜1980年代はピニンファリーナ ( Pininfarina : 1930〜 )、ベルトーネ ( Bertone : 1912〜 )、イタルデザイン ( Italdesign : 1968〜 )etc.所謂“イタリアン カロッツェリア全盛期”でありました。当時のカロッツェリア(イタリア語で「 高級馬車 」の意)は自動車のデザインを主として、場合によっては自らボディーを製造したり、他メーカーで製造されたシャーシにボディーを架装したりと、高級自動車生産に於ける最も重要なパートを担っておりました。
よってカロッツェリア エンブレムは、自動車メーカー エンブレム以上に誇らしげに輝き、“何処のカロッツェリアでデザインされたか?”が、車の極めて重要なステータスを決定していたので御座います。
時代は変わって、ピニンファリーナさんは2015年“インド大財閥”マヒンドラ グループに買収され、ベルトーネさんは2009年“イタリア最大手自動車メーカー”フィアット グループに買収され、イタルデザインさんは2010年“世界最大手自動車メーカー”フォルクスワーゲン グループに買収されてしまいました。
因みに、買収自体は別にネガティヴ ファクターではなく、むしろ進歩的(発展的)ファクターと捉える事も出来ますが、問題は“自動車業界に占めるデザインの役割”が、以前に比べて大きく変化した点にあるかと思われます……………
御存知の様に、自動車はエンジンを主軸に排気系、電気系、その他膨大なパーツで複雑に構成されております。特に高性能スポーツカーを設計する際には、エンジン レイアウトや空力特性のプライオリティー故に、デザインは事前にある程度決まってしまいます。つまり外部のデザイン専門機関に委託するよりも、“コンセプトを熟知した社内デザイン部門”でデザインするメリットが、1970年代〜1980年代に比べて大幅にアップしたのであります。
特に顕著な例として挙げられるのは、ランボルギーニさんとBMWさんのデザイン アプローチで御座います。
とりわけ2000年以降のBMWさんは、ヒジョーに“攻めたデザイン”が特徴であり、モーターショーで発表したプロトタイプ等を“殆ど変わらぬデザイン”で市販車として発売し、世界中の“ビマー ( Bimmer : BMW愛好家の総称 )”から圧倒的支持を受けております(以下引用)。
【 BMW i8ロードスターはLAで正式デビュー! 】( LE VOLANT CARSMEETweb )
BMWはロサンゼルス・オートショー2017において、プラグインハイブリッドスーパースポーツの新型「BMW i8ロードスター」をワールドプレミアするとともに、フェイスリフトを受けた「BMW i8」を発表した。市場導入は2018年5月からを予定している。
プラグインハイブリッドシステムは、1.5リッター直3ターボエンジン(231ps/320Nm)とモーター(143ps/250Nm)の組み合わせにより、システム出力374psを引き出す。0-100km/h加速4.6秒をマークするi8ロードスターは、15秒でルーフの開閉が完了するほか、50km/h以下であればルーフ開閉操作が可能だ。EV後続距離は53kmで、ハイブリッド燃費は47.6km/L。なおEV時の最高速は120km/hをマークする。( 2017年12月6日 )
https://youtu.be/wUeXdQXLEH4
『 BMW i8 オフィシャル プロモーション ムービー 2017 』
プラグイン ハイブリッド システムとエアロダイナミクスを最大限に活かして、かつインパクト強大のスタイリッシュ デザインに昇華するのは、外部のデザイン専門機関では実現不可能であり、正に“社内デザインの傑作”と呼びたい魅力的なプロポーション!
ところで、BMWさんの全車種が“重量配分(前後比) 50:50”を実現しており、自動車評論家の方々が「FRでもBMWだけは決してケツを振らない。BMWでケツを振るのは、“安いタイヤを履いている証拠”だ。」と仰いますが、ソレは飽くまでも“乾燥路面”でのお話……………
私は“1998年製 BMW Z3”を愛用しております(冬タイヤはBRIDGESTONE装着)。
例年よりも寒さがヒジョーに厳しい本年のHOKKAIDO。路面は常に“スケートリンク状態アイスバーン”であります。
したがって、毎日の様に“ケツを振りまくって走行中”の変態オッサンで御座いました……………
( 画像1〜9は全てネットから拝借。画像10は自身のインスタグラムより。)
なるほど、勉強になります…
そうですか、BMWさんは前後の重量配分が50:50に設計されていたのですか。恥ずかしながら全く知りませんでした。BMW i8、外装のデザインも素晴らしいですが、内装のデザインについてもなかなか魅力的なものがありますなぁ…。
但しデスねぇ……………
単に50:50と云っても、“最も重い部分”が中心部に近くなければ高バランス性には繋がりません。
ダイムラー ベンツさんがフロントを極端に長くして、“前輪より後ろ”にエンジンの大部分を搭載する手法に拘るのも、ソノ為であります(所謂“フロント ミッドシップ”)。
特に4人乗り以上の車では、後部座席の人数でバランスが全く変わってしまいますので、カタログ値のバランスは“成人男女が運転席と助手席に座った場合”と考えるべきでしょーなぁ……………
ところで「 i8 Roadster 」
仰る様に“内外装共に魅力的”でありまして、あのハイブリッド車が“約3000万円”とは誠にお買い得であります!!!