本年度オススメ作品 第1弾 ……

突然ではありますが、皆さんは『 ファーゴ ( Fargo ) / 監督 : ジョエル コーエン ( Joel Coen )  1996 』を覚えておりますでしょーか?……………

 

 

“ジョエル&イーサン コーエンさん兄弟”脚本による本作品は、ノースダコタ州を舞台とした狂言誘拐サスペンス ストーリー。映画冒頭の「コレは実話である。」というワード自体が演出(実話ではありません)という、ある種“寒〜い”傑作フィクション ミステリー コメディーで御座いました。アカデミー主演女優賞、脚本賞の2部門を制覇して“コーエンさん兄弟代表作品”となりましたが、ソノ作品で女性署長を怪演されて、中毒性の高いマニアックな作品へと導いたのが、名優フランシス マクドーマンド( Frances McDormand : アメリカ , 1957〜 )さんでありました(因みにジョエル コーエンさんの奥様)。全く異論を唱える余地無しの、アカデミー主演女優賞受賞だったと記憶しております。

 

そんなフランシス マクドーマンドさん主演の最新作が、2/1(木曜日)から我が国でも公開されます(以下引用)。

 

 

【 GG賞6部門候補「スリー・ビルボード」予告編公開!娘を亡くした母と警官が対立 】( 映画.com )

第75回ゴールデングローブ賞で6部門にノミネートされたほか、第74回ベネチア国際映画祭(2017年)で脚本賞、同年のトロント国際映画祭でも最高賞にあたる観客賞を受賞した「スリー・ビルボード」の予告編が、公開された。舞台は、米ミズーリ州の片田舎。7カ月前に娘を殺された主婦のミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)が、犯人を逮捕できない警察に業を煮やし、抗議のために町はずれに巨大な広告看板を設置。それを快く思わない警察や住民とミルドレッドの間には溝が生まれ、いさかいが絶えなくなっていく。

「セブン・サイコパス」のマーティン・マクドナー監督がメガホンをとり、「ファーゴ」で知られるマクドーマンドのほか、「スウィート17モンスター」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」のウッディ・ハレルソン、「月に囚われた男」のサム・ロックウェル、「ジオストーム」(1月19日公開)のアビー・コーニッシュ、「ゲット・アウト」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」や「レディ・バード」(6月公開)のルーカス・ヘッジズら、豪華キャストが勢ぞろいした。( 2018年1月5日 )

 

『 スリー ビルボード ( Three Billboards Outside Ebbing , Missouri / 監督 : マーティン マクドナー ( Martin McDonagh )  2017 』 ( 2月1日から全国ロードショー。)

 

 

勉強不足の変態オッサンは、監督のマーティン マクドナー ( Martin McDonagh : イギリス , 1970〜)さんを存じ上げませんでしたが、劇作家(舞台劇脚本家)としてのデビュー作が、何とローレンス オリヴィエ賞にノミネートされた若き天才で、2005年に映画界に進出後も、脚本並びに監督作品が既にアカデミー賞ノミネート経験ありという、正に期待の“中堅本格派”で御座います。

 

 

映画に造詣が深いアメリカ人メル友によれば「マーティン マクドナー独特の暴力表現は、タケシ キタノから多大な影響を受けている。あらゆる意味で少なくとも“今後10年間は目が離せない監督の1人”だと思う。」との御言葉。

何れにしても要注意人物であるのは間違いなく、ひょっとしたら“2018年アカデミー賞主役”となり得る可能性さえも……………

 

 

有能な若手映画監督さんが着実にキャリアを重ね、やがてはメジャーな娯楽大作を手掛けてビッグネームとなり、ハリウッド メインストリームの一角を形成して数年毎にヒット作品を生み出す。映画監督としては“誠に素晴らしい薔薇色の人生”でありますが、低予算インディー系作品と大予算メジャー系作品とでは、そもそも“求められるモノ”や“表現出来るモノ”が大きく異なります……………

失礼を承知で申し上げるならば、私はスティーブン ソダーバーグさんや、ブライアン シンガーさん“デビュー当時の作品”が大好きであります。しかしながら、御二人がお撮りになった娯楽大作は余り好きにはなれません。ソレは言うまでもなく“個人的趣味”によるところ大でありますが、やはり己の芸風によって“インディー系向きの監督さん”と、“メジャー系向きの監督さん”が確実に存在するかと思われます。

そんな中で“超一流マイナー テイスト”を徹底しながら、娯楽大作とは距離を置いて独自の映像表現を追求し続ける、デビッド リンチさんの様なクリエイターは極めて少数なのが現実で御座います。

 

 

 

もしも、マーティン マクドナーさんが予想通り有能なお方なら、“私にとっての賞味期限”は今後10年以内かも知れません……………

個人的には、“デビッド リンチさん路線”を辿って頂きたいと切に願います!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)