岐路に立たされたベテラン スパイ ……

本日は冒頭から引用で失礼致します(以下引用)。

 

 

【「007」最新作からダニー・ボイル監督が降板 】( 映画.com )

ダニエル・クレイグが主演する「007」シリーズ最新作「ボンド25(仮題)」から、ダニー・ボイル監督が降板したことが明らかになった。Twitterの「007」公式アカウントで、プロデューサーのマイケル・G・ウィルソンバーバラ・ブロッコリ、クレイグが連名で発表した。降板はボイル監督の決断で、クリエイティブ上の意見の相違が原因だという。

「ボンド25」は今年12月に英パインウッド・スタジオでクランクイン、全英公開が2019年10月25日、全米公開が19年11月8日の予定だったが、今回の降板が撮影・公開スケジュールにどう影響するか、まだ明らかになっていない。( 2018年8月23日 )

 

 

「 ロンドン オリンピック 2012 」開会式の演出でも話題となったダニー ボイルさん ( Danny Boyle : イギリス , 1956〜 ) が監督に決定した際に、個人的には“アレ?”と違和感満載でありましたので、降板したと聞いて“ヤッパリ”というのが率直な感想では御座いますが、余りにもタイミングが“悪過ぎ(遅過ぎ)”ます。

現時点で“新監督並びに新方針”が決定していない以上、“2019年10月25日イギリス公開”は絶望的かと……………

 

 

『 BOND25 / 主演 : ダニエル クレイグ , 監督 : 未定  2019年公開予定 』

 

 

ここで、改めて『 007 』シリーズ若干のオサライをするに当たり、先ずは以下の3作品を“独断と偏見”によって、現代に於ける「 世界3大スパイ映画 」とさせて頂きます。

 

❇️ 『 007 』シリーズ ( 1962〜 )

原作 : イアン フレミング , 監督 : テレンス ヤング他 , 主演 : ショーン コネリー他……………

『 SPECTRE / 監督 : サム メンデス  2015 』

 

❇️ 『 ミッション : インポッシブル 』シリーズ ( 1996 〜 )

原作 : ブルース ゲラー , 監督 : ブライアン デ パルマ他 , 主演 : トム クルーズ……………

『 Mission : Impossible ー Fallout / 監督 : クリストファー マッカリー  2018 』

 

❇️ 『 ボーン 』シリーズ ( 2002 〜 )

原作 : ロバート ラドラム , 監督 : ダグ リーマン他 , 主演 : マット デイモン他……………

『 ボーン アルティメイタム / 監督 : ポール グリーングラス  2007 』

 

 

上記「 世界3大スパイ映画 」の内、トム クルーズさんプロデュース兼主演の『 ミッション : インポッシブル 』シリーズは、スタントマンを一切起用せず“トム クルーズさん自身”による危険極まりないアクションがウリであり、作品毎にエスカレートする“アクション難易度”は、もはや“全盛期のジャッキー チェンさん状態”……………

思わず“トム クルーズさんのお身体”が心配になってしまいますが、良い意味でも悪い意味でも、トム クルーズさんの“身体が続く限り”は魅力が担保されている作品シリーズであります。

 

主にマット デイモンさん出演の『 ボーン 』シリーズは、諜報組織に裏切られて記憶を失った“元スパイ”が主人公。“ミステリー色”が強いストーリーに加えて、ドキュメンタリー ライクでストイックな“アクション美”をウリとしています。

謂わば『 ミッション : インポッシブル 』シリーズの様な“お約束”が無い点が、『 ボーン 』シリーズ最大の特徴とも云えます。

 

対して“老舗”『 007 』シリーズは、長い伝統故に観客が求めるハードルも極めて高く、他2シリーズに比べて制作上の自由度も制限されてしまうデメリットが……………

即ち“監督にとってのウマ味”に欠け、例え“大御所”又は“超売れっ子”の監督さんであっても躊躇してしまうのが正直なところ。

つまり『 007 』シリーズは“岐路”に立たされており、何らかの“刷新”が早急に必要なのであります。よって今回の“ダニー ボイルさんドタバタ降板劇”も、『 007 』シリーズが“過渡期”にあるのを象徴した出来事だと感じます。

 

 

 

 

そんな『 007 』シリーズの“背景事情”に関連した、誠に興味深い報道を発見(以下引用)。

 

 

【 イドリス・エルバ、世界は“黒人ジェームズ・ボンド”を受け入れる準備ができていない 】( シネマトゥデイ )

6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグの後を継ぎ、7代目に就任するのではとのウワサが浮上しているイドリス・エルバだが、『007』シリーズに興味はあるものの、世界の映画ファンは黒人のボンドを観たくないのではと思っているそう。

ボンド役を継ぐのではという話を「ただのウワサだ」と一蹴したエルバだが、オファーが来れば検討するという。「素晴らしい役だから、検討しないだなんて言うはずがない」「だが(オファーを受けるかは)その時の状況による。理由があるんだ。ダニエル・クレイグはボンドを完璧に演じているし、彼にあともう1作あるって考えると、後継者を探す時には正直僕では年齢が合わないと思うんだ。だけど誰もが欲しがる役だよね」と述べていた。( 2018年8月25日 )

 

 

過去“次期ジェームズ ボンド候補”にラインナップされた俳優は数多く存在致しますが、“信憑性の高い噂話”に登場した黒人俳優は、おそらくイドリス エルバさんが最初かと思われます。

 

 

イドリス エルバさん ( Idris Elba : イギリス , 1972〜 )

 

 

❇️ ところで、私が勝手に考える“ジェームズ ボンドの条件”。

ー “ユーモアセンス”と“プレイボーイ資質”を併せ持った40代男性 ー

 

現行のダニエル クレイグさんは、ジェームズ ボンドに“新たなアクション イメージを取り込んだ俳優”として高く評価されますが、残念ながら“ユーモアセンスに著しく欠けた感”があり、ジェームズ ボンド役の“ライトスタッフ”とは言い難いのも現実。

ジェームズ ボンドを“リニューアルする必要性”に迫られている『 007 』制作陣としては、ダニエル クレイグさんの後任に関して“サプライズ”を用意しているのかも知れません……………

 

 

( イドリス エルバさんは2017年にアジア各国で修行し、キック ボクサーとしてもデビュー。)

 

 

❇️ 因みに、“ジェームズ ボンド俳優の非公式規定”。

ー “イギリス”もしくは“イギリス連邦加盟国”の国籍所有者に限る ー

 

 

 

 

いつの日か“日系イギリス人ジェームズ ボンド誕生”を切に願う、2018年の変態オッサンでありました!

 

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本とJAPANの違い ……

変態オッサン、若かりし頃の体験談……………

外国(特にヨーロッパ)に住んだ経験をお持ちのお方なら、誰もが以下の様な“違和感”を感じた経験があるかと思われます。

 

❇️ 1 ) 自動車、オートバイ、家具、家電、腕時計etc.販売されている“日本製品”のデザインが、日本で販売されている製品よりも優れているのでは?と感じる。

❇️ 2 ) 映画、音楽etc.公開されている“日本芸術作品”の広告デザインが、日本版よりも優れているのでは?と感じる。

 

結論から云えば、上記は何も“正解”で御座います。

1 ) に関しては、かつて色々な企業の広報さんに尋ねたところ、「国や地域によって“求められる機能やデザイン”が異なります。確かに“欧米輸出用デザインの方が良い”と仰るお客様もいらっしゃいますが、欧米仕様をそのまま国内で発売致しますと、実は意外と評判が悪い場合も多くて、“全世界統一デザインは難しい”というのが率直な感想です。」

2 ) に関しては、映画業界の方曰く「地域性を尊重するという観点から、公開地域の制作会社に“プロモーションを一任する”のが一般的なヤリ方です。」との御言葉。

 

ビジネスを展開する“国や地域の需要”に合わせて、商品機能や仕様を細かく変更するのは重要な戦略でありますし、“ジャパンらしいホスピタリティー(おもてなし)”であるとも言えますが、しかしながらコレによって、同じ“MADE IN JAPAN”なのに複数のバージョンが存在してしまう、謂わば“ねじれ現象”が生じてしまいます。

つまり、我々が国内で見ている“日本”と外国の方々が見ている“JAPAN”の間には、常に“若干の相違点”がある事を知っておく必要があります……………

 

そんな“若干の相違点”を理解するのに最適なエキシビジョンが、4月から“ロングラン開催中”でありまして、訪れた友人から「貴重な資料がお手軽料金で見られるのでオススメ。」との報告あり。

よって、本日はココに紹介させて頂きます(以下引用)。

 

 

【 黒澤明監督の世界30か国の映画ポスター84点が国立映画アーカイブに集結、『七人の侍』『羅生門』など 】( FASHION PRESS )

展覧会「国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより」が、旧・東京国立近代美術館フィルムセンターの国立映画アーカイブにて、2018年4月17日(火)から9月23日(日)まで開催される。

「旅する黒澤明」展では、世界的な映画史上の巨匠・黒澤明監督作品のポスターを、黒澤明研究家である槙田寿文の所蔵品より84点紹介。西欧諸国やアメリカをはじめ、東欧、アジア、ラテンアメリカ、中近東など世界30か国のポスターを一度に見られる貴重な展示となる。また、黒澤明監督と海外との関わりを示す資料など61点も展示し、その卓越した国際性にフォーカスを当てる。展覧会最大の目玉は、日本初展示となる、1962年の作品『七人の侍』の8枚組ポスター。西ドイツの名デザイナー、ハンス・ヒルマンによる、238×332cmにも及ぶ大作だ。( 2018年4月3日 )

 

 

『 蜘蛛巣城 ( イタリア版 )  1959 』

 

『 羅生門 ( 西ドイツ版 )  1959 』

 

『 酔いどれ天使 ( ポーランド版 )  1960 』

 

『 赤ひげ ( キューバ版 )  1966 』

 

『 生きる ( アルゼンチン版 )  1950年代 』

 

 

正に“我が国が世界に誇る”黒澤 明さん作品の「 外国版ポスター展 」。

“黒澤 明”さんと“AKIRA KUROSAWA”さんの違いが分かる、実に興味深い作品展でありますし、例え“日本版オリジナル”を知らなくとも、充分に見応えのある“歴史的 アート ポスター ラインナップ”……………

 

是非とも、コノ機会に御覧頂きたいと思います。

 

 

【 開催概要 】

会期:2018年4月17日(火)~9月23日(日)
❇️ 休室日:月曜日、8月7日(火)~12日(日)、9月4日(火)~7日(金)
開室時間:11:00~18:30(入室は18:00まで)
会場:国立映画アーカイブ ※旧・東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(7階)

住所:東京都中央区京橋3-7-6
料金:一般 250円(200円)/大学生 130円(60円)/シニア・高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、MOMAT パスポート所持者、東京国立近代美術館及び国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料 ※( )内は20名以上の団体料金。

❇️ TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)

 

 

ところで1985年、パリ サンジェルマンでのお話。

偶然入ったBARのトイレで『 戦場のメリークリスマス / 監督 : 大島 渚  1983 』のポスターを発見。

余りにもカッコ良く、何ともディープ インパクトだったのを今でもハッキリと覚えております。

 

 

『 戦場のメリークリスマス ( FURYO : フランス版 )  1983 』

 

 

因みに、東京から来ていた当時の彼女が「戦争映画なのに、何でタイトルが“不良”なのか理解不能。」と言っておりましたが……………

“不良”ではなく“俘虜 ( フリョ : 捕虜と同意語 )”でありますので、今にして思えば“彼女こそ理解不能”で御座いました!

 

 

❇️ 本日のオマケ。

 

 

『 戦場のメリークリスマス ( MERRY CHRISTMAS MR. LAWRENCE : イギリス版 )  1983 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

秀作か迷作か ……

先日、“我が国が世界に誇る”探査機「 はやぶさ 2 」が小惑星「 りゅうぐう 」の撮影に成功した際、ロックバンド Queenのギタリストであるブライアン メイさん ( 本名 Brian Harold May : イギリス , 1947〜 ) が、“お祝いコメント”を寄せて下さったのが話題となりました。ブライアン メイさんは高明な天文学者でもあり、1960年代には何と「 イギリス 宇宙ロケット 開発プロジェクト 」の中心メンバーだったお方です。

Queen ( クイーン : イギリス , 1971〜 ) は、天文学者ブライアン メイさんの他にも“豪華絢爛インテリ メンバー”を揃えた特異なバンドで御座いまして、生み出されるサウンドもインテリジェンス溢れる“複雑なロックンロール”でありました。特にデビュー当初〜中期の活動期間は、敢えて“シンセサイザー未使用”を前面に押し出し、恐ろしい回数の“オーバーダビング”によってなし得た“超ド級サウンド”を貫きました。

 

因みに「 人生に於ける 感動ライブ ベスト5 」では、未だに堂々1位をキープしております(以下参照)……………

 

❇ 1 ) Queen

❇ 2 ) U2

❇ 3 ) David Bowie

❇ 4 ) Girls‘ Generation ( 少女時代 )

❇ 5 ) Edgar Winter

 

 

ブライアン メイさん ( Guitar )

フレディー マーキュリーさん ( Vocal )

ロジャー テイラーさん ( Drums )

ジョン ディーコンさん ( Bass )

 

 

そこで本日は、秀作か否か不明の“要注意作品”を御紹介させて頂きます。

 

『 ユージュアル サスペクツ ( The Usual Suspects )  1995 』で脚光を浴び、ソノ後は『 X-メン ( X-MEN ) 』シリーズ等の娯楽大作や、スキャンダルな話題作を数多く手掛けたブライアン シンガーさん ( Bryan Singer : アメリカ , 1965〜 ) が、ヴォーカルの故フレディー マーキュリーさんを中心にバンド ストーリーを描いた、“Queen 伝記映画”を監督すると発表したのは7〜8年前だったと記憶しております。

 

 

 

 

❇「 ブライアン シンガー ✖ Queen 」何とも魅力的なコラボレーション。

私は第一報を聞いて狂喜乱舞致しましたが、待てど暮らせど“クランクアップした”という話が全く聞こえません。

本来の芸風が“かなりアーティスティック”であるブライアン シンガーさん。『 X-メン 』シリーズや『 スーパーマン リターンズ ( Superman Returns )  2006 』等の娯楽大作は極めて“ストレスの元”だったらしく、アイディアに行き詰まると“勝手に現場を離れる”とか、約束の時間に現れず連絡も取れないとか、次第にネガティブな噂まみれの“ブラック監督”に……………

 

誠にイヤ〜〜な雰囲気真っ只中、予想通りの結末が訪れたのは昨年で御座いました(以下引用)。

 

 

【 クイーンの伝記映画、シンガー監督の解任後新たな監督を発表。『キック・アス』出演のデクスター・フレッチャー 】( rockin’on.com )

『X-MEN』シリーズなどで知られるブライアン・シンガー監督が撮影現場放棄を理由に『Bohemian Rhapsody(原題)』の監督を解任されたことは先日報じた通りだが、解任の発表からわずか2日で新たな監督が決定したことが公表された。

「Variety」によると新しく監督を務めるのはデクスター・フレッチャーで、あと2週間ほど残っている『Bohemian Rhapsody(原題)』の撮影を引き継ぐとのことだ。デクスター・フレッチャーは俳優としても活動しており、『キック・アス』や『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』などへの出演で知られる。ブライアン・シンガー監督のように大作の監督経験はないものの、2014年の『ワイルド・ビル』で監督デビューを果たしたあと『サンシャイン 歌声が響く街』と『イーグル・ジャンプ』(日本未公開)の監督を務めている。( 2017年12月7日 )

 

 

ソノ様な紆余曲折を経て、やっと“完成のお知らせ”が届きました(以下引用)。

 

 

【 フレディ・マーキュリーの自伝映画『Bohemian Rhapsody』のトレーラーが解禁に 】( ARBAN )

クイーンのボーカル、故フレディ・マーキュリーの伝記映画『Bohemian Rhapsody』のトレーラー映像が、日本時間5月15日(水)午後10時にクイーンのオフィシャルYoutubeなどで解禁される。これに先駆け、クイーンの公式SNSでは約10秒のティザー映像と約1分の映像『Behind The Scene on Bohemian Rhapsody』、ポスター・ビジュアルが公開されている。

11月2日(金)に公開が予定されている同作は、1970年のクイーン結成から1985年の英ウェンブリー・スタジアムでの「ライブ・エイド」に至るまで、彼らがスターダムへと上り詰めるまでを描いた内容となっている。同作でフレディに扮するのは、映画『ナイトミュージアム』や『バトルシップ』などにも出演した俳優のラミ・マレック。そのほか、ブライアン・メイ(G)役にグウィリム・リー、ロジャー・テイラー(Dr)役にベン・ハーディ、ジョン・ディーコン(B)役にジョゼフ・マゼロが起用されている。( 2018年5月16日 )

 

 

つまり、ブライアン シンガーさんが“99%撮り終えて解雇”された作品を、デクスター フレッチャーさん ( Dexter Fletcher : イギリス , 1966〜 ) が仕上げた上に、「私はチョットしか関わっていないので、ブライアン シンガーさん名義で発表して下さい。」と申し出た事により、目出度く“ブライアン シンガー作品”として公開に至った訳で御座います。

過去にも“監督交代作品”は数多く存在致しましたが、正直なところ、殆どが“大ハズレ作品”でありました。

但し本作品は、若くして散ったフレディー マーキュリーさんという“不世出なヴォーカリスト”を知る意味でも、特に“Queen世代ではない若い方々”が是非とも観るべき作品かと思われます。

 

正にQueen世代の奇才監督による“珍作”……………

 

 

『 ボヘミアン ラプソディ ( Bohemian Rhapsody ) / 監督 : ブライアン シンガー  2018 』

2018年11月2日(金曜日)公開予定。

 

 

 

❇ 1991年11月、渋谷、某BAR カウンター席。

 

バーテンさん ( 30代男性 )「フレディー マーキュリーさんがAIDSで亡くなったの御存知ですか?」

隣のお客さん ( 20代女性 )「フレディー マーキュリーって誰ですか?」

変態オッサン ( 当時29歳 )「人生で観た(聴いた)中で、間違いなく“世界一のヴォーカリスト”ですよ!」

 

そそくさとBARを出て帰宅。

徹夜でQueenのレコードを聴きまくった変態オッサンでありました……………

 

 

 

『 Bohemian Rhapsody : The Movie – Official Teaser  2018 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

 

風物詩的娯楽大作 ……

欧米の人気TVシリーズで映画化された作品は数多く存在致しますが、オリジナル テイストを残しつつも“新解釈による再構築”を施した秀作で、かつセールス的にも大成功した作品は極少数であります。

そんな作品の中でも、一貫した芸術性とエンターテイメント性に於いて“決して期待を裏切らない”のが、トム クルーズさん ( Tom Cruise : アメリカ , 1962〜 ) 主演並びに製作総指揮による『 ミッション : インポッシブル  』シリーズで御座います。

ソノ最新作『 ミッション : インポッシブル / フォールアウト 』が、いよいよ8月3日(金曜日)より我が国でも公開されます。

 

 

 

 

本作品の監督は『 ユージュアル サスペクツ  1995 』の脚本で一躍有名となったクリストファー マッカリーさん ( Christopher McQuarrie : アメリカ , 1968〜 ) であります。

大好きな“脚本家”であったクリストファー マッカリーさんが、2000年に『 誘拐犯 ( The Way of the Gun ) 』で監督デビューした際には、正直なところ“監督には不向きなのでは?”と余計な心配を致しました。しかしながら、典型的な“文学寄りクリエイター”かと思っておりましたら、意外と“ヴィジュアル寄りクリエイター”でもありまして、たちまち“一流監督”の仲間入りを果たしたクリストファー マッカリーさん。

前作『 ミッション : インポッシブル / ローグ・ネイション  2015 』に引き続き、目出度く2回目の“監督ミッション”となりました。

 

 

 

 

そもそもオリジナルの『 スパイ大作戦 ( Mission : Impossible )  1966〜1973 』は、本国で「 エミー賞 」「 ゴールデングローブ賞 」etc.を受賞した傑作TVドラマ シリーズで、ジャパンでも1967年からほぼ全編が放送されました。

ラロ シフリンさん作曲のメイン テーマが余りにも有名で御座いますが、IMF ( インポッシブル ミッション フォース ) 所属エージェントが無理難題に挑戦するストーリーながら、“ブリーフケースから取り出した部品のみ”でそそくさとヘリコプターを作ってしまったりと、今にして思えば著しくリアリティーに欠けた“とんでもない破壊力の珍作”でもありました。

そこで『 スパイ大作戦 』の“新解釈による再構築”に挑んだのが、以前からプロデューサー業に前向きだった俳優のトム クルーズさん率いる 「 クルーズ / ワグナー プロダクションズ 」で御座います。因みに、トム クルーズさんは私と同じ年齢なので、同様な『 スパイ大作戦 』熱中子供時代を過ごしたと思われます。

 

そーやって生まれた第1弾『 ミッション : インポッシブル  1996 』は、未だに“艶やかさと高級感”で特出しておりますので、最新作を御覧になるお方は是非とも“予習拝観”して頂きたい逸品かと……………

 

 

『 ミッション : インポッシブル  / ブライアン デ パルマ監督  1996 』

“おフランスの名花”エマニュエル べアールさんビューティー劇場。もはや“下手な英語のセリフまわし”が、どっかに飛んで行ってしまうレベルの凄まじさ。)

 

 

エマニュエル べアールさん ( Emmanuelle Béart : フランス , 1963〜 )

 

 

ところで、変態オッサンが考える「 スパイ映画 5大要素 」は……………

❇ 1 ) 美しいヨーロッパの街並み。

❇ 2 ) 美しい女性。

❇ 3 ) 美しい銃撃戦。

❇ 4 ) 美しいカー チェイス。

❇ 5 ) 美しい騙し合い相関図。

 

 

『 ミッション : インポッシブル 』シリーズは上記全てを兼ね備えておりますが、最大の魅力は“超一流スタッフによる娯楽大作にも拘らず、そこはかとなく漂うB級の香り”……………

コレに尽きるかと思います!

 

 

 

『 Mission : Impossible ー Fallout ( 2018 ) ー Official Trailer 』

本作品もBMWさんタイアップにつき、BMW嫌いの方は御覧にならない方が宜しいかも知れません。)

 

 

『 MISSION : IMPOSSIBLE ー FALLOUT / クリストファー マッカリー監督  2018 』

❇ 2018年8月3日(金曜日)、全国一斉ロードショー予定。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

職人的音楽写真家 ……

1900年代前半のファッション フォトグラフに於いて、革新的技法を用いて偉大な足跡を残した写真家セシル ビートンさん ( 本名 : Cecil Walter Hardy Beaton , イギリス , 1904〜1980 ) は、同時にイギリス王室お抱えの「 宮廷写真家 」としても有名であり(後に“大英帝国勲章”受章)、写真に興味をお持ちの方なら「 宮廷写真家 」と云えば、即ちセシル ビートンさんを思い浮かべるかと思われます。

本来、肩書きやキャッチフレーズは“特定ジャンルに長けたスペシャリスト”を意味致します。つまり肩書きで呼ばれるクリエイターには、どこか職人的で特別な魅力を兼ね備えた方が多く、肩書きは、クリエイターを知る得る重要なツールの一つだと考えます……………

 

鋤田 正義さんは、正に“我が国が世界に誇る”「 音楽写真家 」で御座います。

 

 

鋤田 正義さん ( スキタ マサヨシ : 福岡県直方市出身 , 1938〜 )

 

 

鋤田 正義さんは1970年〜80年代に掛けて、主にイギリス ロックスターのジャケット写真に代表される“ポートレート フォト”で、御自身のスタイルと評価を確立されました。何気ない表情ながらもヒューマニズム溢れる独特の作風は、世界中のトップ ミュージシャンから圧倒的に支持されましたが、故 デヴィッド ボウイさんとの交友は特に有名であり、デヴィッド ボウイさんを被写体とした作品は、ロック ファンにとっての“マスターピース”となっております。

 

因みに、変態オッサンにとってデヴィッド ボウイさんは、「 シリアス ムーンライト ツアー 1983 」横浜公演で一度拝観しただけでありますが、1993年に再婚されたイマン アブドゥルマンドさん(スーパー モデル)には、私がヘアメイク時代、パリコレで色々と教えて頂いた経験があります……………

よって身勝手に“縁”を感じておりますので、本日は鋤田 正義さん作品群の中から、デヴィッド ボウイさん関連作品の一部を紹介させて頂きます。

 

 

『 DAVID BOWIE , HEATHEN , 2002 』

『 DAVID BOWIE , A DAY IN KYOTO 4 ー TELEPHONE BOX , 1980 』

『 DAVID BOWIE , JUST FOR ONE DAY , 1977 』

『 DAVID BOWIE , A DAY IN KYOTO 2 ー HANKYU TRAIN , 1980 』

『 DAVID BOWIE , JUST WATCH ME NOW , 1978 』

『 DAVID BOWIE , HANG ON YOUR SELF , 1973 』

 

 

上記作品の特徴として、単なる肖像写真ではなく“信頼関係が確立されたフォト セッション”である点が挙げられます。

暖かいポートレート フォトや臨場感まで伝わって来るドキュメント フォトは、まるでデヴィッド ボウイさんのお宅にて、“プライベート フォト アルバム”を拝見している気分になりますし、お二人が極めて強い信頼関係で結ばれていたのは、これらの作品からも容易に想像出来ます。

 

更には、お二人の強い信頼関係を証明する誠にユーモラスな実例も……………

 

 

『 The Next Day / DAVID BOWIE  2013 』

 

 

デヴィッド ボウイさんが実に10年のブランクを経て、2013年1月8日(デヴィッド ボウイさん66歳の誕生日)に突如リリースが発表された本アルバムは、レコーディング スタッフ、スタジオに出入りしていたフード サービスまでもが、“他言無用誓約書”にサインさせられた事が話題となりました。

そんな“極秘プロジェクト”のジャケットに採用されたのが、本日のアイキャッチ画像でも使わせて頂いたデヴィッド ボウイさん代表作品、『 HEROES / DAVID BOWIE  1977 』by 鋤田 正義さんの何と“セルフ パロディ”で御座いました!

但し、肝心のサウンドは“ライブ的でヒジョーに軽い音”なので、正直なところガッカリでありました。しかしながら、ジャケット写真を含めての“プロモーション戦略”には改めて脱帽……………

 

ところで、“鋤田 正義さんワールド”を覗けるドキュメンタリー映画が、ジャパンで現在公開中であります。

 

 

『 SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬 / 監督 : 相原裕美  2018 』

( C ) 「 SUKITA 」パートナーズ 2018

【 新宿武蔵野館(新宿)、YEBISU GARDEN CINEMA(恵比寿)にて、2018年5月28日(月曜日)迄公開中 】

 

 

鋤田 正義さんのオリジナル プリントは、当然ながら立派なお値段で御座いますので(特にニューヨーク、ロンドンで高騰中)、せめて映画なんぞ如何でしょーか?……………

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

摩天楼の聖夜 ……

例えファッションに興味のないお方であっても、「 メットガラ ( MET GALA ) 」という言葉は御存知かと思われます。

ニューヨーク メトロポリタン美術館に於いて、毎年5月の第1月曜日に開催されている“地球上で最もファッショナブルなパーティー”でありますが、ソノ注目度と影響力は凄まじく、「 メットガラ 」に招待される事が“世界一流セレブの証”となっております。そんな大注目ファッション イベントに成長したのは、映画『 プラダを着た悪魔 ( The Devil Wears Prada ) / 監督 : デヴィッド フランケル  2006 』のモデルとなった“VOGUE USA編集長”アナ ウインターさん ( Anna Wintour : イギリス , 1949〜 )が、1995年に「 メットガラ 」の主催者に就任したのがキッカケであります。

因みに、アナ ウインターさんは“大英帝国勲章”を授与されておりますので、“Dame Anna Wintour DBE”とお呼びするのが正解で御座います。

( 余談ですが変態オッサンは、ヘアメイク時代の1996年にニューヨークでエージェンシー廻りをした際、アナ ウインターさんに「ブック(作品ポートフォリオ)を見て頂けませんか?」とお電話したら、数分間待たされた挙句「3〜4ヶ月後に又電話してちょーだい。」と極めてアッサリ断られた経験があります。)

 

先日「 メットガラ 2018 」が開催されましたが、今回のテーマは何と“キリスト教がファッションに与えた影響”……………

 

 

ケイティ ペリーさん ( ドレス : VERSACE )

❇ “大きな羽”のお陰でリムジンに乗れず、御自分でオープンカーを運転して会場入り。

リアーナさん ( ドレス : MAISON MARGIELA )

❇ 帽子は“ティモシー ドーラン枢機卿からお借りしたホンモノ”。

スカーレット ヨハンソンさん ( ドレス : MARCHESA )

❇  MARCHESAデザイナーのジョージナ チャップマンさんは、セクハラ事件で有名になった“ハーヴェイ ワインスタインさんの奥様(離婚調停中)”。

ゼンデイヤさん ( ドレス : VERSACE )

ブレイク ライブリーさん ( ドレス : VERSACE )

❇  “裾の長さ”故に大型バスで会場入り。

 

 

私は、1996年に一度だけニューヨーク メトロポリタン美術館を訪れましたが、ヨーロッパの美術館を見慣れていた私は、チョットした違和感を覚えました。

失礼を承知で言わせて頂ければ、メトロポリタン美術館の第一印象は“巨大なアンティーク ショップ”でありました。つまり、金にモノを言わせて“世界中から買い漁った臭”が余りにもキョーレツで、ヨーロッパの美術館に蔓延する“歴史的重厚臭”を全く感じなかったからであります。加えて、素晴らしい文化財が多過ぎる事が災いして、結局のところ“美術館なのか博物館なのかよー分からん”という消化不良感。

ところが、巨大な館内を一通り見終わって外に出た瞬間、不思議と印象が好転しているのに気付きました。何故なら、昔のアメリカ人(ニューヨーカー)が、如何に本気で“ルーブル美術館(パリ)を追い越せ”と奮闘したのかが伝わって来て、ヨーロッパの美術館とは違う魅力を感じたからであります。

もしかしたらメトロポリタン美術館は、何事も“世界一を目指し続けたアメリカ人”にとって、誇らしい“記念碑”なのかも知れません。

 

“アメリカン スピリット溢れるメトロポリタン美術館”で開催される、豪華絢爛な「 メットガラ 」……………

 

 

リリー コリンズさん ( ドレス : GIVENCHY )

❇ “御大ロック ミュージシャン”フィル コリンズさん(ジェネシス)のお嬢様。

アン ハサウェイさん ( ドレス : VALENTINO )

 

 

モード、ファッションに関しまして、パリが“本家”である点は永久に不変であります。

しかしながら、ニューヨークにメトロポリタン美術館がある限り、メトロポリタン美術館で「 メットガラ 」が開催される限り、モード、ファッションの“本場”は今後もニューヨークであり続けると思います!

 

 

『 The Metropolitan Museum of Art : 1000 5th Ave , New York , NY 10028 , USA 』

 

 

ところで、私の大好きなスティーブン ソダーバーグさん監督で大ヒットした『 オーシャンズ 』シリーズ最新作、『 オーシャンズ 8 ( Ocean‘s Eight ) 』が我が国でも8月10日に公開されますが、誠に残念ながら監督はスティーブン ソダーバーグさんではなく、ゲイリー ロスさん ( Gary Ross : アメリカ , 1956〜 )で御座います。

 

但し、今回の舞台は「 メットガラ 」でありますので(上記登場のリアーナさん&アン ハサウェイさんも出演)、「 メットガラ 」の入門教材としては最適かと……………

 

 

『 OCEAN‘S 8 / 監督 : Gary Ross  2018 』

2018年8月10日(金曜日) 全国一斉ロードショー。

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本年度オススメ作品 第1弾 ……

突然ではありますが、皆さんは『 ファーゴ ( Fargo ) / 監督 : ジョエル コーエン ( Joel Coen )  1996 』を覚えておりますでしょーか?……………

 

 

“ジョエル&イーサン コーエンさん兄弟”脚本による本作品は、ノースダコタ州を舞台とした狂言誘拐サスペンス ストーリー。映画冒頭の「コレは実話である。」というワード自体が演出(実話ではありません)という、ある種“寒〜い”傑作フィクション ミステリー コメディーで御座いました。アカデミー主演女優賞、脚本賞の2部門を制覇して“コーエンさん兄弟代表作品”となりましたが、ソノ作品で女性署長を怪演されて、中毒性の高いマニアックな作品へと導いたのが、名優フランシス マクドーマンド( Frances McDormand : アメリカ , 1957〜 )さんでありました(因みにジョエル コーエンさんの奥様)。全く異論を唱える余地無しの、アカデミー主演女優賞受賞だったと記憶しております。

 

そんなフランシス マクドーマンドさん主演の最新作が、2/1(木曜日)から我が国でも公開されます(以下引用)。

 

 

【 GG賞6部門候補「スリー・ビルボード」予告編公開!娘を亡くした母と警官が対立 】( 映画.com )

第75回ゴールデングローブ賞で6部門にノミネートされたほか、第74回ベネチア国際映画祭(2017年)で脚本賞、同年のトロント国際映画祭でも最高賞にあたる観客賞を受賞した「スリー・ビルボード」の予告編が、公開された。舞台は、米ミズーリ州の片田舎。7カ月前に娘を殺された主婦のミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)が、犯人を逮捕できない警察に業を煮やし、抗議のために町はずれに巨大な広告看板を設置。それを快く思わない警察や住民とミルドレッドの間には溝が生まれ、いさかいが絶えなくなっていく。

「セブン・サイコパス」のマーティン・マクドナー監督がメガホンをとり、「ファーゴ」で知られるマクドーマンドのほか、「スウィート17モンスター」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」のウッディ・ハレルソン、「月に囚われた男」のサム・ロックウェル、「ジオストーム」(1月19日公開)のアビー・コーニッシュ、「ゲット・アウト」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」や「レディ・バード」(6月公開)のルーカス・ヘッジズら、豪華キャストが勢ぞろいした。( 2018年1月5日 )

 

『 スリー ビルボード ( Three Billboards Outside Ebbing , Missouri / 監督 : マーティン マクドナー ( Martin McDonagh )  2017 』 ( 2月1日から全国ロードショー。)

 

 

勉強不足の変態オッサンは、監督のマーティン マクドナー ( Martin McDonagh : イギリス , 1970〜)さんを存じ上げませんでしたが、劇作家(舞台劇脚本家)としてのデビュー作が、何とローレンス オリヴィエ賞にノミネートされた若き天才で、2005年に映画界に進出後も、脚本並びに監督作品が既にアカデミー賞ノミネート経験ありという、正に期待の“中堅本格派”で御座います。

 

 

映画に造詣が深いアメリカ人メル友によれば「マーティン マクドナー独特の暴力表現は、タケシ キタノから多大な影響を受けている。あらゆる意味で少なくとも“今後10年間は目が離せない監督の1人”だと思う。」との御言葉。

何れにしても要注意人物であるのは間違いなく、ひょっとしたら“2018年アカデミー賞主役”となり得る可能性さえも……………

 

 

有能な若手映画監督さんが着実にキャリアを重ね、やがてはメジャーな娯楽大作を手掛けてビッグネームとなり、ハリウッド メインストリームの一角を形成して数年毎にヒット作品を生み出す。映画監督としては“誠に素晴らしい薔薇色の人生”でありますが、低予算インディー系作品と大予算メジャー系作品とでは、そもそも“求められるモノ”や“表現出来るモノ”が大きく異なります……………

失礼を承知で申し上げるならば、私はスティーブン ソダーバーグさんや、ブライアン シンガーさん“デビュー当時の作品”が大好きであります。しかしながら、御二人がお撮りになった娯楽大作は余り好きにはなれません。ソレは言うまでもなく“個人的趣味”によるところ大でありますが、やはり己の芸風によって“インディー系向きの監督さん”と、“メジャー系向きの監督さん”が確実に存在するかと思われます。

そんな中で“超一流マイナー テイスト”を徹底しながら、娯楽大作とは距離を置いて独自の映像表現を追求し続ける、デビッド リンチさんの様なクリエイターは極めて少数なのが現実で御座います。

 

 

 

もしも、マーティン マクドナーさんが予想通り有能なお方なら、“私にとっての賞味期限”は今後10年以内かも知れません……………

個人的には、“デビッド リンチさん路線”を辿って頂きたいと切に願います!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

上等でスリリングな日常 ……

当ブログに於いては、“イタリア老舗ブランドを大改革したアメリカ人”としてヒジョーに有名なトム フォードさん( 本名 : Thomas Carlyle Ford  , 1961〜 )。

改めて雑にオサライをさせて頂きますと……………

1988年「 ペリー エリス ( Perry Ellis ) 」でファッション デザイナー としてデビューしたトム フォードさんは、1990年にニューヨークからミラノへ移って「 GUCCI 」に入社し、1994年「 GUCCI 」のクリエイティブ ディレクター(総監督)に就任。“オバサン向け老舗バッグ ブランド”だった同社を、世界有数の“トップ モード企業”に昇華させるという偉業を達成。

加えて、ソノ後10年間で“売り上げ約15倍アップ”を達成し、クリエイティブとマネージメントの両面で大成功を収めた、真の“ファッション ビジネス界レジェンド”で御座います。しかも2000年以降は、イブ サンローランを含むグッチ グループの“トータル クリエイティブ ディレクター”に就任。

2004年「 GUCCI 」CEOだったドメニコ デソーレさんと仲良く辞任。翌2005年にシグネチャー ブランド及び株式会社「 トム フォード 」を設立……………

と、ここまでは“単なるスーパー デザイナー”のサクセス ストーリーでありますが、トム フォードさんが“単なるスーパー デザイナー”と違うのは、シグネチャー ブランド設立と同時に何と“映画制作会社”「 フェイド トゥ ブラック 」も設立。監督デビュー作品『 シングルマン ( A Single Man )  / 原作 : クリストファー イシャーウッド  2009 』は、ヴェネツィア国際映画祭etc.で数多くの賞を受賞致しました。

 

 

 

そんな“宇宙No.1スーパー クリエイター”トム フォードさんが、監督並びに脚本を手掛けた第2弾作品『 ノクターナル アニマルズ ( Nocturnal Animals ) / 原作 : オースティン ライト  2016 』が現在我が国で公開中で御座います(以下引用)。

 

【 世界トップデザイナーによる監督最新作『ノクターナル・アニマルズ』、その着こなしを最速チェック! 】( dmenu映画 )

観客のイメージを左右しない“無印”の着こなし

グッチグループのクリエイティブ・ディレクターとして活躍し、ファッションデザイナーから映画監督へ華麗な転身を遂げたトム・フォードが、7年ぶりに発表した監督第2作『ノクターナル・アニマルズ』は、昨年のヴェネチア映画祭審査員グランプリを筆頭に多くの映画賞を受賞。現実の世界で暮らすヒロインが、小説に描かれた虚構の物語に没頭していくスリリングな構成もさることながら、映画の見どころは、ずばりファッション。今回は、コリン・ファース演じる大学教授のために自ら得意のブラックスーツをカスタマイズした前作『シングルマン』とは違い、トム・フォード・ブランドを一切封印しているのが注目点だ。( 2017年10月31日 )

 

 

“ファッションありきのヴィジュアル作品”ではなく、飽くまでも“日常のドラマ”として描く事に重点を置きながらも、かつスタイリッシュでスリリングな作品に仕上げるなんて荒技は、コノ地球上でトム フォードさん以外の誰にも決して真似出来ないのでは?つまり、一番の得意技である“自らデザインした衣装”を封印したばかりか、他の有名ブランドも殆ど使用せず、それでいて“ファッションが見どころ”の逸品に仕上げた手腕は、正に“トム フォード流”の一言に尽きると思います。

 

『ノクターナル・アニマルズ』 TOHOシネマズ シャンテ他、全国ロードショー上映中(C)Universal Pictures

 

 

ところで、変態オッサンがヘアメイクだった1996年のお話。

ブック(自身の作品ポートフォリオ)を持ってニューヨークのエージェントを廻りましたが、ソノ際にブッカーさんから「トム フォードを知っているかい?」と何度も聞かれた経験がありました。

今にして思えば、丁度トム フォードさんが「GUCCI 」のクリエイティブ ディレクターとして話題になっていた時期であり、“イタリアで奮闘中のアメリカ人を応援しよーゼ”的な、誠にハートウォーミングな雰囲気に包まれていた気が致します。

 

⬆️ ディレクター ビュー ファインダーを覗いて、熱心にフレーミング(構図) チェックをする“トム フォード監督”。

う〜〜ん、カッコ良過ぎ……………

 

因みに“テキサス出身のお方”は、やはり“テンガロンハット好き”の様で御座います!

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

SF映画の金字塔再び ……

巨匠リドリー スコットさんのキャリアを語る上で、紹介不可欠な作品である『 Blade Runner ( ブレード ランナー ) 1982 』。公開当初は全く不評でありまして、興行成績も同時期に公開された『 E.T 』に圧倒されて、世界中でアッサリと公開打ち切りになってしまいました。ところが数年後のビデオ発売によって再考され、斬新な映像美やシド ミードさんデザインによるセット デザイン、ヴァンゲリスさんによる幻想的なテーマ曲etc.は、全世界にディープな『 Blade Runner 』フリークを大量発生させました。そして主演のハリソン フォードさんを、ハリウッド トップスターに押し上げたので御座います。

リドリー スコットさんの芸風や作品特性を考慮致しますと、おそらく続編の製作は困難だろーと考えておりましたが、昨年「現在『 Blade Runner 』続編を撮影中、2017年公開予定。」と、突然の公式発表がありました……………

 

『 Blade Runner 2049 』と命名された続編が、いよいよ来月27日に我が国でも公開されます(以下引用)。

 

【 “伝説”の30年後に愕然!『ブレードランナー 2049』25分のフッテージから見えてきたヒント 】( Movie Walker )

映画のみならずカルチャー史におけるターニングポイントとして、公開後35 年にわたり影響を与え続ける『ブレードランナー』(82)。その30年後を描く続編となる『ブレードランナー 2049』が10月27日(金)に公開となる。前作の主人公・デッカードをハリソン・フォードが再演し、新たなブレードランナー“K”に『ラ・ラ・ランド』(16)が記憶に新しいライアン・ゴズリングが扮する。

去る9月6日、TOHOシネマズ新宿にて、本作の世界初公開映像を含むマスコミ向けフッテージ上映会が行われた。会場には数十人のセキュリティスタッフが配備され、金属探知機での荷物検査を実施するなど厳戒態勢が敷かれており、いかに本作が高い注目を集めているかを窺わせるものとなっていた。( 2017年9月21日 )

 

✳️ 10月27日(金)、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

 

“近未来”というワードすら既に死語とさえ感じる程に、あらゆるテクノロジーが想像以上に発達してしまった現代。そんな時代に“SF名作映画”の続編を製作するに当たり(しかも35年振り)、製作陣にとっては“やり難い事情”も数多く存在したと思われますが、ソレらは同時に造り手にとって“オイシイ事情”でもあったハズです。

『 Blade Runner 』の続編が製作中であると聞いた時、リドリー スコットさん御自身は諸般の事情によりメガホンは取らず、製作総指揮に徹底するのでは?と予想されましたが、代わりに“映像美に定評があるビッグネーム監督”を起用して、前作と同じテイストながらも“全く香りの異なる続編”を提供して下さると期待しておりました……………

 

しかしながら正直なところ、先ず違和感を感じたのはキャスティングで御座います。

何と監督に抜擢されたお方は、新鋭のドゥニ ヴィルヌーヴさん( Denis Villeneuve : カナダ , 1967〜 )。並びに主演が昨年ミュージカル映画『 ラ・ラ・ランド 』で大いに話題となった、俳優兼ミュージシャンのライアン ゴズリングさん( 本名 Ryan Thomas Gosling : カナダ , 1980〜 )でありました。言うまでもなく、単純に私の勉強不足でありまして、実際にはコノお二人は本作品に相応しい逸材なのでしょーが、個人的には何とも拍子抜けのキャスティングでありました。

独断と偏見による“妄想劇場”で言わせて頂けば……………

例えば監督は、“独自の映像美を持ちストーリー テリングも巧み”であるデヴィッド フィンチャーさん。もしくは反対に“ドキュメント タッチで肉厚的映像がウリ”のポール グリーングラスさん。主演はむしろ“線が細くて知的な捜査官”が勇猛果敢に困難を乗り越える。という新しい『 Blade Runner 』ヒーロー像を構築する意味で、例えばベネディクト カンバーバッチさん。もしくは30代の中堅“女優”。

変態オッサンが観たかったのは、ソノ様な“全く新しい香り”の『 Blade Runner 』で御座います。

 

 

ところで前作では、舞台となった“退廃的未来都市”のモチーフがジャパンでありまして、重要シーンでは実在するジャパン企業名や“怪しいジャパニーズ”が度々登場致しました。中でもリドリー スコットさんは何故か「 うどん 」がヒジョーにお気に入りらしくて、後に製作された『 Black Rain ( ブラック レイン ) 1989 』に於いても、重要シーンで「 うどん 」が登場したのは有名なお話。

因みに『 Blade Runner 2049 』予告編を拝観したところ、エントランス上部に大きなハングル文字が確認出来ます。つまり、どーやら本作品の未来都市モチーフは“コリア”で御座います。

という事は、重要シーンで登場するのは「 ビビンバ 」なのでしょーか?……………

 

『 Blade Runner 2049 / 監督 : ドゥニ ヴィルヌーヴ ( Denis Villeneuve ) 2017 』

 

( 画像は全てネットから拝借。)

ロックと車と女、そして銀行強盗 ……

1990年代のお話。

アメリカの友人が「娯楽映画の3大要素は、第1に“派手なネェちゃん(巨乳が望ましい)”、第2に“派手なカー チェイス”、そして第3に“派手な銃撃戦”。コノ3つが揃えば大ヒット間違いなしだね。」と、極めてお下品かつ独自の御見解を仰いました。

しかしながら、ソノ3大要素が揃った一般大衆向け娯楽映画は、確かにヒット作が多いのも事実で御座います(特にアメリカ映画)……………

そこで本日は、上記の3大要素とは一味違いますが、“ロックと車と女”が揃ったスタイリッシュな映画を御紹介致します(明日公開)。但し、現在“ド田舎在住”の私が先行試写会に参加出来る訳もなく、全ては複数の予告編観賞による個人的感想、並びにアメリカ在住友人による情報を元にした、飽くまでも“私的予想記事”であります点を御了承下さい(以下引用)。

 

【 ノリノリな楽曲が流れた瞬間、センス溢れるドライビング・テクニックが覚醒する、『ベイビー・ドライバー』】( MEN’S➕ )

『ベイビー・ドライバー』は新米ドライバーの話ではない。本作は、敏腕ドライバーであるベイビー(アンセル・エルゴート)が強盗グループたちを逃すために雇われた一人の青年の人生の話である。
物語の舞台はアメリカ・アトランタ。治安が悪いこの街で、ベイビーはクルマを走らせる。その中には強盗のために集められた面々が乗っており、彼らは犯罪組織のボスであるドク(ケヴィン・スペイシー)により集められていたのだ。ドクは犯罪の作戦を練り、毎回違う組み合わせでメンバーたちを選んでいた。

本作のポイントは、カーアクションのみならず登場する懐かしい多くの楽曲が挿入されているところ。例えば、クイーンの「ブライトン・ロック」やビーチボーイズの「レッツ・ゴー・アウェイ・フォー・ワイル」など、大ヒット曲ではないが耳に残る楽曲が選曲されており、それぞれの曲がシーンごとにしっかりと意味を残している。鑑賞しながら、じっくりと音楽に浸ることができる楽しさがあり、たまらないことであろう。また、人気バンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシストであるフリーが本作に出演しているのでこちらからも目が離せない。( 2017年8月15日 )

 

『 ベイビー ドライバー ( Baby Driver ) / 監督 : Edgar Wright  2017 』

 

失礼ながら勉強不足の私にとって、本作品の監督であるエドガー ライトさん(本名 : Edgar Howard Wright Jr. , イギリス , 1974〜)は、どちらかと云えばゾンビ映画やコメディー映画のイメージが強いお方であり、スタイリッシュで本格派のドラマ作品は初めてかと思われます。本作品制作に当たり、エドガー ライトさんが最初に着手されたのは、約30曲もの楽曲ピックアップだったとの事……………

つまり脚本、演出、映像云々以前に“音楽主導”で進められたプロジェクトなので御座います。

 

私が考える“本作品のキモ”は以下の通り。

✳️ 1 ) “もう一人の主役”である車が「 SUBARU インプレッサ WRX 」である。

✳️ 2 ) 余り知られていない1950年代〜2000年代の楽曲が、演出上重要な要素として使用されている。

 

✳️ 先ずは車……………

近代映画史に於いては、悪役の車としてスッカリ定着した“ブラックBMW”ではなく、我が国が世界に誇る“レッドSUBARU”の起用は、ジャパニーズには誠に喜ばしくて斬新。ソレが又“ヒジョーにカッコイイ”のであります。

✳️ そして曲……………

過去にも“名曲を効果的に使用した映画”は存在致しましたが、本作品に使用されておりますのは、決して大ヒットした有名な楽曲ばかりではなく、それでいて心に響く謂わば“隠れた名曲”。しかも、私と同世代(50代)以上の方々には“狂喜乱舞間違い無し”の逸品揃いであります。

 

 

昨今の映画スタイルとして定着した、巧みなストーリー テリング&テンポが早いスタイリッシュな映像創りに関しては、“CM出身監督”さんの得意技でありましたが、エドガー ライトさんはキャリアが異なります。こんな若手監督さんが、ハツラツと御活躍される環境を考えるにつけ、改めて、アメリカ映画界“懐の深さ”を実感した変態オッサンで御座います。

 

『ベイビー・ドライバー』
2017 年/アメリカ/カラー/英語/113分
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2017年8月19日(土)、新宿バルト9ほか全国ロードショー

 

因みに私は、“イヤフォン爆音リスニング中”による車庫入れの際、騒音が全く聞こえず“車庫に激突”した経験がありますので、“運転中のイヤフォン使用”は決してオススメ致しません(安全運転義務違反の可能性アリ)!

 

ところで、当ブログのプロデューサーでもあるデジタル マスター、“秀津風親方さん”にお尋ね致します……………

『 ベイビー ドライバー 』は“SONYさん配給作品”にも拘らず、主人公のキラー ツールは何故「 iPod Classic 」なのでしょーか?

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)