大いなる音楽遺産 ……

御無沙汰しております。

お陰様で持病(心臓弁膜症)は安定しておりますが、病気による“早寝”並びにバイト先の繁忙期につき、ブログ更新が極めて滞っている変態オッサンで御座います……………

以前、アメリカ人メル友が「“ジャズの本場”ニューオリンズでさえ、現在はジャズを教える音楽スクールが皆無であり、若者のジャズ離れは“深刻な問題”だと考える。このままでは、ジャズと云う音楽は後世に残る事なく音楽史に埋没してしまう。」と嘆いておりました。

マイルス デイヴィスさんの人生を描いた映画『 MILES AHEAD / アメリカ : ドン チードル監督 ( 2016 ) 』も興行的に成功したとは言い難く 、アメリカのみならず“世界中”でジャズに対する冷風が吹いている様に感じます。

そんなアメリカ人メル友から先日「ヒップホップも良いけれど、我が国には“ジャズと云う世界最高峰の音楽文化”があるんだよ、と息子に教えてやったら、ケッコー楽しそうにマイルス聴いているわな。」とのメールを戴きました。御存知の様に音楽は“音を楽しむ”と書きますから、父親の趣味を押し付けられた子供さん(年齢不詳)は若干お気の毒だと同情致しますが、上記の現状を考えてみれば“ジャズに触れる良い機会”だったと思います。

「 Miles Davis – The Martin Committee Trumpet in B Flat, model T3460 ( 2019年、“約3000万円で落札”されたマイルス デイヴィスさんの愛機 ) 」

因みに、父親はエルビス プレスリー、母親はアルゼンチン タンゴという音楽環境下(?)に生まれた私は、中学でレッド ツェッペリンやディープ パープル等の“ブリティッシュ ロック”にドップリ浸かり、高校ではマイルス デイヴィス、ウェザー リポートetc.に浸かりかけましたが、何故かロックに比べて熱中する事はありませんでした。

今にして思えば当時“ロックは思春期の音楽、ジャズが分かって初めて大人と認める”とか、“BGMとしてジャズが流れている店はオシャレな店”的な社会的風潮があり、ソレらがジャズを好きになれなかった大きな理由かと。

ところが、今年に入って何故かマイルス デイヴィスさんが無性に聴きたくなりました。しかしながら、我が家のオーディオ セットは御臨終状態であり、よって高校時代に購入したアナログ盤は再生不可能。かと云って、東京時代に購入したマイルス デイヴィスさんのCDは、全て友人にあげてしまったので再購入を決定……………

そこで再購入盤として選んだのは、マイルス デイヴィスさんにとって“すこぶる評価が低い晩年の作品”で御座いました。

『 The Man With The Horn / Miles Davis ( 1981 ) 』

ここで、簡単にマイルス デイヴィスさんの“オサライ”をさせて頂きます。

1926年に誕生して1945年にデビューしたマイルス デイヴィスさんは、1970年頃からバンドにエレキギター、キーボード他“電子楽器”を取り入れ、自らのトランペットにも電気的エフェクターを好んで採用。コノ時代は所謂“エレキ(エレクトロ)時代”と呼ばれており、コアなファンからはヒジョーに低評価なのが現実であります。

1972年に愛車「 LAMBORGHINI MIURA ( アイキャッチ画像参照 ) 」を運転中に、車を全損する大事故(グローブボックスのコカインを同乗者が始末した逸話あり)を起こして以降は体調、メンタル面で極めて不安定になってしまい、1975年頃から5〜6年間“雲隠れ期”に突入(ドン チードルさん監督、主演の作品は主にコノ時期を描いている)。

『 The Man With The Horn 』は、そんなマイルス デイヴィスさんの華々しいカムバック アルバムで御座いましたが、ロック&ポップ色が濃いサウンドは、“マイルス信者”から総スカンを喰らいセールス的にも大失敗……………

マイルス デイヴィスさん ( 本名 Miles Dewey Davis III / アメリカ、1926〜1991 )

例えどんなに器用なクリエイター(アーティスト)であっても、ファン(支持者)が求めるサウンドと、自分が創造したいサウンドに相違点が生じるのは仕方ない事態であり、故に“駄作”と呼ばれる作品が登場してしまうのですが、反対に云えば“評価の低い作品=駄作(本当にダメな作品)”という図式が必ずしも成り立つ訳ではなく、改めて聞けば“新しい感動を伴う名作(迷作)”を発掘出来る可能性もあります( DEEP PURPLEさんの『 Come Taste the Band ( 1975 ) 』が好例 )。

『 The Man With The Horn ( 1981 ) 』もジャズ、ロック、ポップの垣根を超えた謂わば“マイルス デイヴィス ミュージック”の真骨頂。特にマイク スターンさんのギターが凄まじく、むちゃくちゃ“ロックっぽい”のに、トランペットやベースとの絡みは如何にもジャズそのもの、何とも新鮮で心地良く耳に残ります(マイク スターンさんは後のインタビューで「マイルスからは常に“ジミヘンっぽく弾け”と言われて疲れた。」と語っておりました)。

但し、初めて聴いた際“曲順がおかしいんじゃねーの?”と違和感を覚えましたが、今聴き直してもやはり同感なので“シャッフル再生”を強くオススメ致します。何れにしても、むしろ“ジャズに興味の無いロック ファン”に是非とも聴いて頂きたいアルバムと云えます。

ところで、マイルス デイヴィスさんを再考される上で“最も重要なポイント”を申し上げます……………

『 Sorcerer / Miles Davis ( 1967 ) 』

『 On the Corner / Miles Davis ( 1972 ) 』

『 You’re Under Arrest / Miles Davis ( 1985 ) 』

上記のアルバム ジャケット シリーズを御覧になれば一目瞭然。

とにかく“アルバム ジャケットのセンスが悪い”ので御座います。特に『 You’re Under Arrest ( 1985 ) 』に於かれましては、マイケル ジャクソンさん、シンディー ローパーさんの名曲カバーを収録する“激ポップ アルバム”にも拘らず、黒装束でライフルらしき物体を抱えた物騒さ……………

誠に失礼ながら、ジェフ ベック先生を凌ぐ“世界一アルバム ジャケットのセンスが悪いミュージシャン”の称号を贈呈したいと思います。

ですから皆さんは決してジャケットに惑わされない様、くれぐれも宜しく御願い致します!

『 Miles Davis & Chaka Khan : Human Nature ( Live in Montreux 1989 ) 』

( 画像1、2、4〜8はネットから拝借。画像3は自身のInstagramより。)

2 Replies to “大いなる音楽遺産 ……”

  1. いやぁ、大変なご無沙汰でしたなぁ…
    お体の調子が良いとのことですが、あまり無理をなさらぬ様…

    Miles Davisさん、お恥ずかしながら昨晩10年以上ぶりに聴きました。何かとても新鮮に聴こえ、病みつきになりそうです。
    仰る様に、アルバム ジャケットとのアンマッチは同感です。決して惑わされてはいけませんなぁ…

    1. マイルス デイヴィスさんは70年代に“ボーイズサイズの金無垢ロレックス”を流行させたり、“シールドタイプのサングラス”を流行させたりetc.
      ジャズ界に於ける“ファッションリーダー”でもありましたが、最晩年は某日本人デザイナーの“誠に酷い服”をステージ衣装に採用したり、転がり落ちる様に“あらゆるセンスが急降下”致しました。
      今にして思えば“ランボルギーニ ミウラの事故”以降、全ての歯車が狂い始めた様に思えてなりません……………

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