MADE IN JAPAN ……

個人的に“MADE IN JAPAN”の偉大さを実感した瞬間(1980年代のお話)。

 

❇️ 1 ) フランス版「 Marie Claire 」や「 ELLE 」等の“超一流ファッション誌”カヴァー フォトを手掛ける某有名フォトグラファーさんが、何とNikonさんのセカンドライン(廉価ブランド)であるNikomatを使用しておりました。驚いた私は、失礼を承知の上で「そのカメラ(ブランド)、ジャパンではアマチュア フォトグラファーしか使いませんよ。」と言いましたら「Nikonは下級機でも“プロ クォリティー”だから全く問題ない。Nikomatは軽くてコンパクトだから、むしろロケにはコッチの方が向いているかも知れない。何れにしても“MADE IN JAPAN”だからね。」

❇️ 2 ) パリコレ等の音楽を手掛ける某有名DJ兼プロデューサーさんが「先日TOKYOで楽器店廻りをしたんだけど、4000フラン(当時のレートで約10万円)以下のギター(アコースティック&エレキ)でも、充分に“プロ クォリティー”なのは驚いた。フランスのギタリストはFenderやGibsonには拘らないので、皆んなに話したら興味津々だったよ。さすが“MADE IN JAPAN”だって。」……………

 

ロック史上に残るライブ レコーディング名盤『 Made in Japan / Deep Purple  ( 1972 ) 』。

 

 

『 Made in Japan ( 日本盤は“Live in Japan” ) / Deep Purple  ( 1972 ) 』

 

 

“Deep Purple元リーダー”ジョン ロードさんが晩年、イギリス音楽誌のインタビューで「何故、アルバム タイトルを“LIVE IN JAPAN”じゃなくて“MADE IN JAPAN”にしたのか?と何度も訊かれたけれど、私には“MADE IN JAPAN”ってワードが近い将来、世界中で“ブランドとして流行する予感”があった。だから敢えて“MADE IN JAPAN”にしたんだよ。」……………

 

 

ジョン ロードさん ( Jon Lord : イギリス , 1941〜2012 )

 

 

結局のところ、ジョン ロードさんの予感は見事に的中。

1970年代〜1990年代の工業製品に於いて、“MADE IN JAPAN”のプレステージと破壊力は誠に凄まじく、特に電気製品とカメラに関しては「ヨーロッパ製品もイイけど“MADE IN JAPAN”じゃないと意味がない。」的なムーブメントが世界中に浸透しておりました。

 

 

『 SONY Radio  ( 1981 ) 』

 

『 SONY Walkman  ( 2代目 : 1981 ) 』

 

『 Nikon F  ( 1959 ) 』

 

『 Nikon F3  ( 1980 ) 』

 

 

時が過ぎて2018年、残念ながら“MADE IN JAPAN”は「 詐称と不信の象徴 」に成り下がってしまったのであります(以下引用X2)……………

 

 

【 日産・スバル「完成検査不祥事」と「カビ型不正」の“恐ろしさ” 】( YAHOO!JAPAN ニュース )

昨年秋以降、日産自動車の無資格完成検査、神戸製鋼のデータ改ざん問題を契機に、大企業をめぐる不祥事が多発している。データ改ざん等の問題は、三菱マテリアル、東レ等にも波及し、多くの素材・部品メーカーで、同様の不祥事が表面化する一方、自動車メーカーの完成検査をめぐる問題は、日産、スバルでの、燃費・排ガス検査をめぐる不適切な検査が明らかになるなど、引き続き社会の注目を集めている。

私は、かねてから、組織の問題行為を、個人の利益のために個人の意思で行われる単発的な問題行為としての「ムシ型」と、組織の利益のために、組織の中で長期間にわたって恒常的に行われる「カビ型」の二つがあることを指摘してきた。( 2018年9月30日 )

 

【 KYB免震改ざん  原発や観光施設も使用 全国に動揺拡大 】( 毎日新聞 )

油圧機器メーカーKYB(東京都港区)とその子会社による免震・制振装置(オイルダンパー)のデータ改ざん問題を受け、両社のダンパーを使った施設を抱える役所や企業は17日、慌ただしく確認作業に追われた。より高い安全性が求められる原子力発電所の関連施設や外国人などでにぎわう観光施設も含まれ、関係者には動揺が広がった。( 2018年10月17日 )

 

 

因みにKYBさんは、第二次世界大戦中の「 零式艦上戦闘機 ( 通称“ゼロ戦” ) 」油圧ダンパーを独占供給していたメーカー。現在は“自動車用ショックアブソーバー”で世界第2位のシェアを誇り、旧車の存続率が不明ながらも、一説によれば“地球上の自動車3.5台に1台”がKYBさん製ショックアブソーバーを装着しているとの試算もあります。

つまり、世界中に甚大な影響を与え得る“MADE IN JAPAN”大失態なので御座います。

 

 

 

 

そこで変態オッサンは考えました。

1970年代〜1990年代、我が国が工業製品で世界を席巻出来た理由は、ライバル(中国や韓国)を気にせず、時間と資金を投入した“モノ造り”が可能だったからであります。ところがソノ後、中国や韓国に対抗して“生産性並びに低コスト”を最優先した結果、諸々のシステムが破綻して、もはや“MADE IN JAPAN”のアドバンテージが完全消滅……………

もし本当に“ジャパン アズ No.1”に返り咲きたいのであれば、“生産性並びに低コスト”で中国や韓国に対抗するのを諦めて、“高技術並びに高級路線”に徹底するしか“生き残る道”は無いと思われます。

 

よって今こそ、“MADE IN JAPAN”を考え直す時期なのは間違いありません!

 

 

『 SONY Xperia Z  ( 2013 ) 』

 

 

❇️⬆️ 「 “MADE IN JAPAN”の先進性と素晴らしさ 」を凝縮したCM。

“モノ造り”に関わる全ての方々に観て頂きたい秀逸な作品。デヴィッド ボウイさんのヴォーカルが泣かせます。

 

こんなCMをジャパンでも放送する様になったら、SONYさんも“完全復活”なんですがねぇ……………

 

 

『 MADE IN JAPAN ー AKIO MORITA and SONY ー / Edwin M.Reingold その他著  ( 1986 ) 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)