ロックと車と女、そして銀行強盗 ……

1990年代のお話。

アメリカの友人が「娯楽映画の3大要素は、第1に“派手なネェちゃん(巨乳が望ましい)”、第2に“派手なカー チェイス”、そして第3に“派手な銃撃戦”。コノ3つが揃えば大ヒット間違いなしだね。」と、極めてお下品かつ独自の御見解を仰いました。

しかしながら、ソノ3大要素が揃った一般大衆向け娯楽映画は、確かにヒット作が多いのも事実で御座います(特にアメリカ映画)……………

そこで本日は、上記の3大要素とは一味違いますが、“ロックと車と女”が揃ったスタイリッシュな映画を御紹介致します(明日公開)。但し、現在“ド田舎在住”の私が先行試写会に参加出来る訳もなく、全ては複数の予告編観賞による個人的感想、並びにアメリカ在住友人による情報を元にした、飽くまでも“私的予想記事”であります点を御了承下さい(以下引用)。

 

【 ノリノリな楽曲が流れた瞬間、センス溢れるドライビング・テクニックが覚醒する、『ベイビー・ドライバー』】( MEN’S➕ )

『ベイビー・ドライバー』は新米ドライバーの話ではない。本作は、敏腕ドライバーであるベイビー(アンセル・エルゴート)が強盗グループたちを逃すために雇われた一人の青年の人生の話である。
物語の舞台はアメリカ・アトランタ。治安が悪いこの街で、ベイビーはクルマを走らせる。その中には強盗のために集められた面々が乗っており、彼らは犯罪組織のボスであるドク(ケヴィン・スペイシー)により集められていたのだ。ドクは犯罪の作戦を練り、毎回違う組み合わせでメンバーたちを選んでいた。

本作のポイントは、カーアクションのみならず登場する懐かしい多くの楽曲が挿入されているところ。例えば、クイーンの「ブライトン・ロック」やビーチボーイズの「レッツ・ゴー・アウェイ・フォー・ワイル」など、大ヒット曲ではないが耳に残る楽曲が選曲されており、それぞれの曲がシーンごとにしっかりと意味を残している。鑑賞しながら、じっくりと音楽に浸ることができる楽しさがあり、たまらないことであろう。また、人気バンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシストであるフリーが本作に出演しているのでこちらからも目が離せない。( 2017年8月15日 )

 

『 ベイビー ドライバー ( Baby Driver ) / 監督 : Edgar Wright  2017 』

 

失礼ながら勉強不足の私にとって、本作品の監督であるエドガー ライトさん(本名 : Edgar Howard Wright Jr. , イギリス , 1974〜)は、どちらかと云えばゾンビ映画やコメディー映画のイメージが強いお方であり、スタイリッシュで本格派のドラマ作品は初めてかと思われます。本作品制作に当たり、エドガー ライトさんが最初に着手されたのは、約30曲もの楽曲ピックアップだったとの事……………

つまり脚本、演出、映像云々以前に“音楽主導”で進められたプロジェクトなので御座います。

 

私が考える“本作品のキモ”は以下の通り。

✳️ 1 ) “もう一人の主役”である車が「 SUBARU インプレッサ WRX 」である。

✳️ 2 ) 余り知られていない1950年代〜2000年代の楽曲が、演出上重要な要素として使用されている。

 

✳️ 先ずは車……………

近代映画史に於いては、悪役の車としてスッカリ定着した“ブラックBMW”ではなく、我が国が世界に誇る“レッドSUBARU”の起用は、ジャパニーズには誠に喜ばしくて斬新。ソレが又“ヒジョーにカッコイイ”のであります。

✳️ そして曲……………

過去にも“名曲を効果的に使用した映画”は存在致しましたが、本作品に使用されておりますのは、決して大ヒットした有名な楽曲ばかりではなく、それでいて心に響く謂わば“隠れた名曲”。しかも、私と同世代(50代)以上の方々には“狂喜乱舞間違い無し”の逸品揃いであります。

 

 

昨今の映画スタイルとして定着した、巧みなストーリー テリング&テンポが早いスタイリッシュな映像創りに関しては、“CM出身監督”さんの得意技でありましたが、エドガー ライトさんはキャリアが異なります。こんな若手監督さんが、ハツラツと御活躍される環境を考えるにつけ、改めて、アメリカ映画界“懐の深さ”を実感した変態オッサンで御座います。

 

『ベイビー・ドライバー』
2017 年/アメリカ/カラー/英語/113分
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2017年8月19日(土)、新宿バルト9ほか全国ロードショー

 

因みに私は、“イヤフォン爆音リスニング中”による車庫入れの際、騒音が全く聞こえず“車庫に激突”した経験がありますので、“運転中のイヤフォン使用”は決してオススメ致しません(安全運転義務違反の可能性アリ)!

 

ところで、当ブログのプロデューサーでもあるデジタル マスター、“秀津風親方さん”にお尋ね致します……………

『 ベイビー ドライバー 』は“SONYさん配給作品”にも拘らず、主人公のキラー ツールは何故「 iPod Classic 」なのでしょーか?

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)