1981年秋のお話で御座います。
私は“時速無制限区間”が多い事で世界的に有名な、ドイツ アウトバーン走行中の“ダイムラー ベンツ製観光バス”に同乗しておりました。ソノ観光バスは時速100kmオーバーで走行しておりましたが、ソレを数台の「 PORSCHE 911 」がいとも簡単に追い抜いて、アッと云う間に見えなくなってしまいました……………
「今のポルシェ、一体何キロ出してんだよ?」と驚いたのはモチロンでありますが「何でドイツ人は皆んなレーシング ドライバー並みなんだよ?」と、ドライビング テクニックの巧みさにも驚きました。観光ガイドのお方に尋ねましたら「ドイツでは通常の自動車教習所を卒業した後、殆どの人が改めて“高速自動車教習所”に入学します。F1が開催される国際サーキットも、レースが無い日は低料金で一般に解放されています。つまりドイツでは、誰もがハイ レベルのドライビング テクニックを容易に習得出来るんです。」との御言葉。
さすがに“ガソリン自動車を発明したお国”だけあって、ドイツの自動車文化は、我が国とは比べ物にならない程にディープで、しかも国民の生活に完全密着しておりました。加えて「ドイツ人にとって、ポルシェはホントーに特別な車です。“いつかはポルシェ”が人生テーマみたいなモノなんですよ。」と、ステキな笑顔で誇らしげに仰ったのが印象的でした。
“名車”と呼ばれるお車は、コノ世に“星の数程”存在致します。スポーツ カーに限定したところで、“銀河系の数程”存在するのだろーと思いますが(以下引用)……………
【 名車「ポルシェ911」、時代を超越したデザインの進化がわかるフォトギャラリー 】(WIRED)
ポルシェ911は、フォードのマスタングやシボレーのコルベット同様、どこから見ても現代的でいながら完全に時代を超えている、という巧妙さを備えたクルマだ。最近のモデルは、1963年の「フランクフルト・モーター・ショー」で披露されたオリジナルモデルによく似ており、自動車に興味のない人でもすぐにポルシェと見分けることができる。このドイツ南部のシュトゥットガルトを拠点とする由緒正しきスポーツカーメーカーについて書かれた本を集めたら、それだけで小さな図書館ならいっぱいになるだろう。その最新の一冊が、ドイツの出版社ゲシュタルテンから刊行された『Porsche 911: The Ultimate Sportscar as Culture Icon(ポルシェ911:文化的象徴としての究極のスポーツカー)』である。この本にふさわしい名前をもつ著者のウルフ・ポーシャルト(Ulf Poschardt)が、ポルシェ911の進化の歴史をつづった。(2017年4月11日)
( 1963〜1973 )
( 1993〜1996 )
( 2004〜2013 )
( 1963 & 2017 )
『 PORSCHE 911 : The Ultimate Sportscar as Culture Icon / Ulf Poschardt 』
カメラで云えば、LEICAさんやNikonさん並みに関連書籍が多い「 PORSCHE 911 」で御座いますが、コノ写真集は“デザインの普遍性”に焦点を絞り、シンプルなアプローチで構成されたという点では、極めて秀逸な出来栄えの“ポルシェ フォトブック”だと思われます。
例えば、アメリカの「 コルヴェット 」や我が国の「 フェアレディ Z 」etc.所謂“超ロングセラー車”は、初期型と現行車がデザイン的には全くの別モノであるのに対して「 PORSCHE 911 」は、上記の写真を見て頂ければお分かりの様に、何と50年以上も“デザインが殆ど変わっていない”のが最大の特徴であります。
歴史的に見れば、空冷式から水冷式に変更された時期、環境問題への対応に迫られた時期、売り上げ低下に直面した時期と、デザインを刷新するチャンスは幾らでもあったハズなのですが、PORSCHEさんは自社のフラッグシップ モデルを、50年以上も“敢えて変えなかった”ので御座います。もっと正確に云えば、デビューと同時に“既に完成されたデザイン”であり、故に50年以上“変える必要が無かった”とも云えます……………
工業製品デザインに於いて、最も重要なキーワードである「 Designed By Function ( 機能によるデザイン ) 」そのもので御座います。
私は1990年〜1993年の間、86年式の「 PORSCHE 911CARRERA 」を所有させて頂いた経験があります。時代は正に“バブル絶頂期”で御座いまして、周りの友人並びに知人はフェラーリ&ランボルギーニ オーナーが多く、私の「 PORSCHE 911CARRERA 」は“六本木のカローラ”と揶揄されましたが、フェラーリ&ランボルギーニが“背中を押される加速感”なのに比べると「 PORSCHE 911 」は、車自体が“生き物として前進する肉食感”があり、イタリアン スーパー スポーツとは一味違う力強さが誠に魅力的でありました。
因みに、私の知人で“かなり裕福なイタリア人”が数名いらっしゃいますが、皆さん何故か“ドイツ車”に乗っていらっしゃいます。そこで私が「何故フェラーリに乗らないの?」と質問したところ「誰が何と言おうと“フェラーリはイタリアの心”。でも、気が短いイタリア人にとって“あんな故障しやすい車は我慢ならねぇ”のも事実。」との御答えで御座いました。
つまり“セクハラ的無礼”を承知の上で、女性に例えるならば……………
✳️ FERRARI嬢は“危ない香りの愛人”。
✳️ PORSCHE嬢は“才色兼備な本妻”。
どちらもヒジョーに魅力的な存在でありまして、“お金”と“世論のお許し”さえあれば、御二人同時に所有したいと願う変態オッサンでありました!
( 画像は全てネットから拝借。)
PORSCH 911が、1963年の誕生とは恥ずかしながら知りませんでした。ポルシェ911の肉食感、一度で良いから味わって(!?)みたいものです。それにしても50年以上経っても変わらない、素晴らしいデザイン、才色兼備と思います。
日本人は新しい物好きが多い人種と思いますが、50年以上たっても変わらないものとして私の頭に浮かぶのは「キッコーマンさんの醤油差し」でしょうか。コレ、意外ながら海外でも時々見かけます(印字はもちろん英語ですが)。
以前から思っておりましたが……………
親方には「 PORSCHE 911 」 が似合いますので、是非一度運転してみて下さい。必ず欲しくなると思います!!
因みにオススメは「 PORSCHE 911 GT3RS 」デスねぇ。
ところでKIKKOMANさんと云えば、長年“国営”で運営されていたパリコレが、ちょうど私がやらせて頂いた頃に民間スポンサーを付ける事となり、ソノ“民間スポンサー第1号”が何とKIKKOMANさんでありました。チュルリー公園の巨大テント(パリコレ会場)に“どデカいKIKKOMANマーク”が!!!……………
正直なところ私はチョット違和感を感じましたが、パリっ子には「クールなロゴ マークだ!」とヒジョーに評判が良かったデス。