世界公認 ……

昔の飲み仲間で、ロンドンと東京を往復していたイギリス人のお方がおりました。

20年近く前のお話でありますが、彼と六本木で飲んでおりましたら……………

「ジャパニーズは外国の情報に長けているけれども、肝心な“自国の偉人”を知らない場合が多い。例えば今、ロンドンやパリのファッショナブルなBARで“好きなジャパニーズ ミュージシャンは?”と訊ねたら、おそらく殆どの人が、BOOM BOOM SATELLITESもしくはBONNIE PINKと答えるに違いない。ところが先週、六本木で周りのジャパニーズにソノ話をしたら、何と彼等はBOOM BOOM SATELLITESもBONNIE PINKも知らなかった。コレって、オカシイと思わないかい?だって、自国の有名ミュージシャンだぜ。」との御言葉。

BOOM BOOM SATELLITESのヴォーカリスト、川島 道行さん(残念ながら2016年に他界)は、英語のネイティブ スピーカーではありませんでしたが、全ての楽曲を英語で作詞し、欧米人ネイティブ スピーカーから「スンナリと耳に入って来るクールな歌詞。」と評価されました。加えて、メロディー並びにリズムもオリジナリティーが高かったBOOM BOOM SATELLITESさんは、言ってみれば充分な“世界品質”を持っていた訳であります。対するBONNIE PINKさんの世界観と音楽性も又、誰にも似ていない“オンリーワンの魅力”に溢れていた様に思います。

 

時代は変わりまして……………

記憶に新しいところでは、BABY METALさん(ガールズ ダンス&ヴォーカル ユニット)が、楽曲に英語歌詞を用いなくとも、ジャパニーズ ポップ カルチャーを前面に押し出したパフォーマンスと確かなスキルによって、欧米の音楽ファンのみならず、多くの“大御所ロック スター”さえも虜にしてしまい、ココ数年“欧米で最も有名なジャパニーズ ミュージシャン”として定着した感があります。

 

そこで本日は、某アメリカ人メル友が今ハマっている“ジャパニーズ ガールズ バンド”を御紹介致します。

先ずは、先入観なしに以下のビデオ クリップを御覧頂きたいと思います。

 

 

『 Choose Me / BAND-MAID  2017 』

 

 

“コンセプト一目瞭然”のBAND-MAIDさん。

過去に秋葉原「 メイド喫茶 」で働いていた中心メンバーのMIKU ( 小鳩 ミク ) さんが、“メイド ファッションとロックを組み合わせたら面白い”との発想で結成して、2013年にメジャー デビューした5人組ガールズ ロック バンドであります。

 

 

 

 

注目すべき点は、“コンセプト先行のプロジェクト バンド”かと思いきや、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムが極めて高レベルで融合されており、デビュー5年で既に“円熟期”の貫禄さえ感じられます。2016年にはイギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スペインetc.ワールド ツアーを敢行して、ヨーロッパ 音楽専門チャンネル等で大きく取り上げられました。

 

 

SAIKIさん ( ヴォーカル )

MIKUさん ( ギター、ヴォーカル )

KANAMIさん ( ギター )

MISAさん ( ベース )

AKANEさん ( ドラムス )

 

 

SAIKIさんの力強いヴォーカルは、“テヨンさん(少女時代)”を彷彿とさせる本格派でありますし、ツイン ギターの厚みと小気味良いドラムス、的確なベース ラインは、“70年代アメリカン ロック”を彷彿とさせる存在感で御座います。

しかも、そんな真面目で上質なサウンドにも拘らず、ライブ活動を「 お給仕 」と呼び、ファンを「 御主人様 」と呼ぶ“ジャパニーズ コンテンポラリー”な演出……………

 

某アメリカ人メル友が、スッカリ“骨抜き状態”にされてしまったのも頷けます。

 

 

 

 

かつて我が国のミュージシャンが、世界を目指して言語、文化、技術、感覚、環境の違いによって挫折した時代が御座いました。

インターネットの普及は情報の時間差を解消し、“アジア人のデメリット”が昔に比べて激減した事も重要なアドバンテージではありますが、世界に認められるには、やはり“誰にも似ていない独自性”が必須条件かと……………

よって、昨今のヤング ジャパニーズ ミュージシャン、とりわけガールズ グループの大躍進には、心から“アッパレ”と叫びたくなります!

 

“長生きして良かった”と改めて実感した変態オッサンでありました。

 

 

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)