明暗を分けた盟友 ……

例えば自動車のFERRARIさん、時計のPATEK PHILIPPEさん、カメラのLEICAさんetc.所謂“老舗名門ブランド(メーカー)”は、紆余曲折を乗り越えて現在に至っている訳でありますが、最も重要なファクターは“時代に合わせて変化(進化)する事”で御座いまして、ソレ無くして、次の時代に存続させ“伝統”を死守するのは不可能かと思われます。

エレキ ギターで有名なFenderさんが、高級オーディオやアパレル分野に進出し、徹底したクオリティー コントロール並びにイメージングによって、順調な進化を遂げておりますのは以前お伝え致しました。

ところが、エレキ ギターの盟友Gibsonさんの状況は、Fenderさんと余りにも異なっておりました(以下引用)……………

 

 

【 米楽器メーカー ギブソンが倒産する可能性は? ギターを取り巻く音楽業界の“今”を読み解く 】( Real Sound )

2018年2月、アメリカの楽器メーカーであるギブソンが、倒産する可能性に直面しているという報道は、ギターファンのみならず多くの音楽ファンを驚かせた。2月19日付の「ナッシュビルポスト」によれば、今年8月はじめに3億7500万ドル(約400億円)にのぼる負債の返済期日を迎え、さらに状況によっては7月末までに銀行借入金が1億4500万ドル(約155億円)増えることもあるという。(参考記事:Gibson brings back ex-CFO | Nashville Post)

ギタリストのレス・ポールと共同で設計したレスポールモデル(Les Paul Model)をはじめ、フェンダー社(Fender Musical Instruments Corporation)と並んで多くのギタリストに愛されるギターを生み出し、音楽シーンの側にいたことは説明するまでもないだろう。1902年に創業した伝統あるこの偉大なる楽器メーカーの不振は、「若者のロック離れ、ギター離れ」といった近年の音楽シーンの時流を象徴しているというマスメディアの声も少なくはない。反面で、フェンダーの業績は好調であるというし、日本のヤマハ株式会社は先日、アメリカを起点としたギター事業の拡大を発表したばかりだ。ギターを取り巻く楽器業界の今は、一体何が起こっているのか? ユーザーは何を求めているのだろうか? ( 2018年4月18日 )

 

 

Gibsonさんに於かれましては、我が国のONKYOさんとTEACさんを事実上買収した件(2012年〜2013年)が記憶に新しいところであります。よってFenderさん同様に、経営状態が順調であり次のフェイズに移行中である。と、勝手に思っておりましたが、実情はヒジョーに厳しい経営難に追い込まれており、某アメリカ人メル友によれば「残念ながらGibsonというメーカーは、夏には既に存在していないかも知れない。」との御言葉。

 

 

「 Gibson  Les Paul 」

「 Gibson  SG 」

「 Gibson  Flying V 」

「 Gibson  Explorer 」

 

 

ロックに興味がないお方であっても、誰もが御存知であろう上記商品群は正に“エレキ ギターのマスター ピース”とも呼べる逸品で、当然ながら超一流ギタリストさん御用達で御座います。

 

 

かのジミー ペイジさん ( 元 Led Zeppelin ) や……………

プレイスタイル&ファッションが個性的なスラッシュさん ( Guns N’ Roses ) や……………

スティーブン タイラーさんとの不仲説が囁かれるジョー ペリーさん ( Aerosmith ) や……………

羽生結弦さんで御馴染み「 パリの散歩道 ( Parisienne Walkways ) 」の故 ゲイリー ムーアさんや……………

 

 

代表モデル“レスポール”だけに限っても、コレ程のスーパー ギタリストさんから圧倒的に支持されております。

つまりGibsonさんは、ピアノ メーカーで云えばスタインウェイ ( Steinway & Sons : アメリカ , 1853〜 )さんやベヒシュタイン ( Bechstein : ドイツ , 1853〜 )さんライクな“グレイト メーカー”と言っても差し支えない存在。

 

 

 

 

カルヴィン ハリスさんの様な“DJ兼プロデューサー”が、トップスターとして君臨する現代のミュージック シーン。

“ギター ヒーロー”で思い浮かぶのは、スラッシュさんが最後ではないかと感じます。確かに記事でも指摘されている通り、若者の“ロック離れ&ギター離れ”は時代の象徴であります。しかしながら、ライバル ギター メーカーのセールスが好調な点を考慮するならば、やはりGibsonさんの戦略が、時代のニーズに対してベクトルがズレていたと言わざるを得ません……………

但しGibsonさんが消滅してしまうのは、ロック界のみならず音楽業界にとって“極めて重大な損失”で御座いますので、誠に僭越ながら、変態オッサンからひとつ提案させて頂きます。

 

✳ Gibsonユーザーである有名ミュージシャンの方々出資による「 ( 株 ) スーパー ギタリスト オールスターズ ( 仮称 ) 」を設立して、Gibsonさんの筆頭株主となって実効支配し、今後も経営継続するのが宜しいかと思います!

 

 

 

では最後に、“代表取締役就任予定(?)”のスラッシュさんが、Gibson レスポールを低く構えてカッコ良〜〜く登場する「 Dream On 」を御堪能下さい ( スティーブン タイラーさんのYAMAHA グランド ピアノにも御注目 )。

 

 

https://youtu.be/JaQRckJp58c

『 Dream On / STEVEN TYLER feat SLASH  2014 』

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

EDMの枠を超えた新世界 ……

iPhone等の端末に音楽を取り込む際は、“非圧縮インポート”を徹底している私は、必然的にネット配信ではなくCD購入の機会が増える訳でありますが、若い頃からチョット妙な“聴き方の法則”を持っております。

購入後数日間は、“電気信号が消えるのでは?”と心配になる程に聴き捲り、何故かソノ後数ヶ月間は“一切聴かない期間”に突入致します。そして再び聴き始め“1日当たりの再生回数が2回以上”となるアルバムが、私にとって“年間ベスト アルバム トップ3”にランクインする訳であります……………

 

そこで「 マイ ベスト アルバム 2017 」は、ダントツの差で『 FUNK WAV BOUNCE VOL. 1 / CALVIN HARRIS 』に決定で御座います!

 

先ずは“秀逸な完成度とユーモア”を併せ持った、誠にゴキゲンなCM(公式プロモーション ムービー)をどーぞ。

 

 

カルヴィン ハリス( CALVIN HARRIS : スコットランド, 1984〜 )さんと云えば、“DJ長者番付 世界第1位(2016年推定年俸 約70億円)”で余りにも有名なお方でありますが、テイラー スイフトさんの“元カレ”であったのは記憶に新しいところであります……………

 

 

そんなカルヴィン  ハリスさん。

以下の“超豪邸”をLAに約8億円で購入したかと思えば、すぐさま約10億円で売却して、ガッツリ儲けた“優秀不動産投資家”でもあり。

 

 

己の“ルックス&肉体美”を生かして、何と「 エンポリオ アルマーニ 」さんのワールド キャンペーンを務める“有名モデル”でもあり。

 

 

実に多彩な才能を持ったお方であるのは、疑いようもない事実で御座います……………

 

カルヴィン  ハリスさんを“DJ並びにプロデューサー”として捉えた場合、近代音楽シーンに於いて“EDM(エレクトロニック ダンス ミュージック)とR&Bの融合”を成し遂げた業績が多大であります。

同ジャンル先輩デヴィッド ゲッタ( David Pierr Guetta : フランス , 1967〜 )さんの“二番煎じ”と揶揄される事もありますが、カルヴィン ハリスさんのアプローチは更にキャッチーで、若い世代を中心としたミュージシャン(ジャンル問わず)に与える影響力は、デヴィッド ゲッタさんより強大な様に感じます。

因みに、我が国では“DJさん名義で発表されたアルバム”に対して、主に硬派な音楽ファンの方々から「DJは自らがキー プレイヤーではないので、単にゲスト ミュージシャンの力を集めたオムニバス アルバムだ。」と、“DJ並びにプロデューサー”を過小評価する傾向が御座います。

本作『 FUNK WAV BOUNCE VOL.1 』もフランク オーシャンさん、アリアナ グランデさん、ファレル ウィリアムスさんetc.今をときめく“超一流ミュージシャン”を豪華絢爛にフィーチュアしておりますが、それぞれの個性を最大限に引き出して、最終的には壮大な“カルヴィン ハリス ワールド”に昇華させた手腕は、正に現代を代表する“スーパー プロデューサー”に相応しく、あたかも70年〜80年代の“超大御所”クインシー ジョーンズ先生に匹敵する力量かと……………

 

少なくとも、向こう10年間の“EDM(クラブ ミュージック)シーン”に関しては、“カルヴィン ハリス ワールド”が圧倒的メインストリームになると断言させて頂きます。

 

 

ところで、“EDM”と聞いただけでオジサン達は敬遠しがちでしょーが、『 FUNK WAV BOUNCE VOL.1 』はR&Bをベースにした“80年代テイスト全開”の快作であり、むしろ変態オッサンと同世代(50代〜)にパワー プッシュしたいアルバムで御座います。

 

つまり、“オッサンに優しいEDM”という新ジャンルなのかも知れません……………

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)