余りにも魅力的なダークホース ……

2019年(第91回)のアメリカ「 アカデミー賞 」授賞式(結果発表式)が、現地時間2月24日に迫りました。

当ブログで昨年“パワー プッシュ”させて頂いた『 ボヘミアン ラプソディー ( Bohemian Rhapsody ) / 監督 : ブライアン シンガー 』は、我が国に於いても“予想外”の大ヒットを記録して、作品賞その他にノミネートされましたが、残念な事にブライアン シンガーさんの“セクハラ疑惑”が発覚。現時点で真偽の程は定かではありませんが、ココ数年ハリウッドが“セクハラ撲滅”に注力している点を考えると、“賞レース”からは後退したと考えるのが妥当かと思われます……………

ところで、当ブログは出来る限り“同じジャンルのトピック”が続かない様に心掛けておりますが、先日ニュースで改めて本年度の「 アカデミー賞 」ノミネート作品を拝見して、“とにかく気になって仕方ない作品”を発見してしまいました。

よって本日は、先週に引き続き“映画ネタ”をお届け致しますので、お付き合い頂ければ幸いです。

ソノ作品は……………

『 バイス ( VICE ) / 監督 : アダム マッケイ 』で御座います。

本作品は、ジョージ W ブッシュ政権で“影の大統領”と呼ばれ、良い意味でも悪い意味でも“スター政治家”となった、ディック チェイニー 元副大統領の謂わば“トゥルー ストーリー”であります。

“ホンモノ”のディック チェイニーさん ( 本名 Richard Bruce Cheney : アメリカ , 1941〜 )

先ずは、ブラッド ピットさん設立の「 プランBエンターテインメント ( Plan B Entertainment ) 社 」が製作会社として名を連ね、話題が先行した形となりましたが、本作品の魅力は何と言っても“出演俳優のなりきり度”で御座います。

そもそも主演が、“実力派の名優”クリスチャン ベールさんだって皆さんは分かりましたか?……………

“素”のクリスチャン ベールさん ( 本名 Christian Charles Philip Bale : イギリス , 1974〜 )

クリスチャン ベールさんと云えば、過去に『 マシニスト ( The Machinist ) / 監督 : ブラッド アンダーソン 2004 』で主人公を演じた際に、体重を“約30キロ”落として役に取り組み注目を集めましたが、今回は体重を“約20キロ”増やしての挑戦。

辛口の批評家さんは度々「ハリウッド映画はギャラが膨大なので、役作りの為に太ったり痩せたりしても、元の体重に戻る迄金銭的に保障されている。プロフェッショナルとしては当然の話。」と仰います。

但し、例え“数十億円”のギャラを貰ったとしても、20〜30キロ太ったり痩せたりする行為は、云う迄もなく“命懸け”であり、加えてルックスだけではなく、“凡ゆる意味で本人になりきる”のはヘヴィーこの上ない“荒業”に違いありません……………

おまけにクリスチャン ベールさんのみならず、サム ロックウェルさん ( Sam Rockwell : アメリカ , 1968〜 ) 演じるジョージ W ブッシュ 元大統領etc.と、全てのキャストが正に“本人を超えた怪演(?)”オンパレードなので御座います。

❇️ 変態オッサンの“独断と偏見”によるススメ。

欧米の映画に興味を持った若い世代の方、もしくは将来“映画監督”を目指している方は、アメリカの“「 アカデミー賞 」授賞作品”並びにフランスの“「 カンヌ映画祭 」授賞作品”を指針にして、独自の“映画観”を構築するのをオススメ致します。

何故なら、私自身がソレによって“映画の面白さ”を教えて頂いたと感じているからであります。

ところが、最近の「 アカデミー賞 」授賞作品は、“選定理由”に疑問符が付く作品が多く、明らかに“倦怠期真っ只中”だと思える節があります。

そこで、今後の「 アカデミー賞 」に新しい道を切り開く為にも……………

本年度は『 バイス ( VICE ) / 監督 : アダム マッケイ 』の様な作品に、是非とも主要各賞を授賞して頂きたいと切に願います!

『 バイス ( VICE ) / 監督 : アダム マッケイ ( ADAM McKAY ) 2018 』

❇️ 2019年4月5日(金曜日)、「 TOHOシネマズ日比谷 」他で全国一斉ロードショー。

( 画像は全てネットから拝借。)

秀作か迷作か ……

先日、“我が国が世界に誇る”探査機「 はやぶさ 2 」が小惑星「 りゅうぐう 」の撮影に成功した際、ロックバンド Queenのギタリストであるブライアン メイさん ( 本名 Brian Harold May : イギリス , 1947〜 ) が、“お祝いコメント”を寄せて下さったのが話題となりました。ブライアン メイさんは高明な天文学者でもあり、1960年代には何と「 イギリス 宇宙ロケット 開発プロジェクト 」の中心メンバーだったお方です。

Queen ( クイーン : イギリス , 1971〜 ) は、天文学者ブライアン メイさんの他にも“豪華絢爛インテリ メンバー”を揃えた特異なバンドで御座いまして、生み出されるサウンドもインテリジェンス溢れる“複雑なロックンロール”でありました。特にデビュー当初〜中期の活動期間は、敢えて“シンセサイザー未使用”を前面に押し出し、恐ろしい回数の“オーバーダビング”によってなし得た“超ド級サウンド”を貫きました。

 

因みに「 人生に於ける 感動ライブ ベスト5 」では、未だに堂々1位をキープしております(以下参照)……………

 

❇ 1 ) Queen

❇ 2 ) U2

❇ 3 ) David Bowie

❇ 4 ) Girls‘ Generation ( 少女時代 )

❇ 5 ) Edgar Winter

 

 

ブライアン メイさん ( Guitar )

フレディー マーキュリーさん ( Vocal )

ロジャー テイラーさん ( Drums )

ジョン ディーコンさん ( Bass )

 

 

そこで本日は、秀作か否か不明の“要注意作品”を御紹介させて頂きます。

 

『 ユージュアル サスペクツ ( The Usual Suspects )  1995 』で脚光を浴び、ソノ後は『 X-メン ( X-MEN ) 』シリーズ等の娯楽大作や、スキャンダルな話題作を数多く手掛けたブライアン シンガーさん ( Bryan Singer : アメリカ , 1965〜 ) が、ヴォーカルの故フレディー マーキュリーさんを中心にバンド ストーリーを描いた、“Queen 伝記映画”を監督すると発表したのは7〜8年前だったと記憶しております。

 

 

 

 

❇「 ブライアン シンガー ✖ Queen 」何とも魅力的なコラボレーション。

私は第一報を聞いて狂喜乱舞致しましたが、待てど暮らせど“クランクアップした”という話が全く聞こえません。

本来の芸風が“かなりアーティスティック”であるブライアン シンガーさん。『 X-メン 』シリーズや『 スーパーマン リターンズ ( Superman Returns )  2006 』等の娯楽大作は極めて“ストレスの元”だったらしく、アイディアに行き詰まると“勝手に現場を離れる”とか、約束の時間に現れず連絡も取れないとか、次第にネガティブな噂まみれの“ブラック監督”に……………

 

誠にイヤ〜〜な雰囲気真っ只中、予想通りの結末が訪れたのは昨年で御座いました(以下引用)。

 

 

【 クイーンの伝記映画、シンガー監督の解任後新たな監督を発表。『キック・アス』出演のデクスター・フレッチャー 】( rockin’on.com )

『X-MEN』シリーズなどで知られるブライアン・シンガー監督が撮影現場放棄を理由に『Bohemian Rhapsody(原題)』の監督を解任されたことは先日報じた通りだが、解任の発表からわずか2日で新たな監督が決定したことが公表された。

「Variety」によると新しく監督を務めるのはデクスター・フレッチャーで、あと2週間ほど残っている『Bohemian Rhapsody(原題)』の撮影を引き継ぐとのことだ。デクスター・フレッチャーは俳優としても活動しており、『キック・アス』や『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』などへの出演で知られる。ブライアン・シンガー監督のように大作の監督経験はないものの、2014年の『ワイルド・ビル』で監督デビューを果たしたあと『サンシャイン 歌声が響く街』と『イーグル・ジャンプ』(日本未公開)の監督を務めている。( 2017年12月7日 )

 

 

ソノ様な紆余曲折を経て、やっと“完成のお知らせ”が届きました(以下引用)。

 

 

【 フレディ・マーキュリーの自伝映画『Bohemian Rhapsody』のトレーラーが解禁に 】( ARBAN )

クイーンのボーカル、故フレディ・マーキュリーの伝記映画『Bohemian Rhapsody』のトレーラー映像が、日本時間5月15日(水)午後10時にクイーンのオフィシャルYoutubeなどで解禁される。これに先駆け、クイーンの公式SNSでは約10秒のティザー映像と約1分の映像『Behind The Scene on Bohemian Rhapsody』、ポスター・ビジュアルが公開されている。

11月2日(金)に公開が予定されている同作は、1970年のクイーン結成から1985年の英ウェンブリー・スタジアムでの「ライブ・エイド」に至るまで、彼らがスターダムへと上り詰めるまでを描いた内容となっている。同作でフレディに扮するのは、映画『ナイトミュージアム』や『バトルシップ』などにも出演した俳優のラミ・マレック。そのほか、ブライアン・メイ(G)役にグウィリム・リー、ロジャー・テイラー(Dr)役にベン・ハーディ、ジョン・ディーコン(B)役にジョゼフ・マゼロが起用されている。( 2018年5月16日 )

 

 

つまり、ブライアン シンガーさんが“99%撮り終えて解雇”された作品を、デクスター フレッチャーさん ( Dexter Fletcher : イギリス , 1966〜 ) が仕上げた上に、「私はチョットしか関わっていないので、ブライアン シンガーさん名義で発表して下さい。」と申し出た事により、目出度く“ブライアン シンガー作品”として公開に至った訳で御座います。

過去にも“監督交代作品”は数多く存在致しましたが、正直なところ、殆どが“大ハズレ作品”でありました。

但し本作品は、若くして散ったフレディー マーキュリーさんという“不世出なヴォーカリスト”を知る意味でも、特に“Queen世代ではない若い方々”が是非とも観るべき作品かと思われます。

 

正にQueen世代の奇才監督による“珍作”……………

 

 

『 ボヘミアン ラプソディ ( Bohemian Rhapsody ) / 監督 : ブライアン シンガー  2018 』

2018年11月2日(金曜日)公開予定。

 

 

 

❇ 1991年11月、渋谷、某BAR カウンター席。

 

バーテンさん ( 30代男性 )「フレディー マーキュリーさんがAIDSで亡くなったの御存知ですか?」

隣のお客さん ( 20代女性 )「フレディー マーキュリーって誰ですか?」

変態オッサン ( 当時29歳 )「人生で観た(聴いた)中で、間違いなく“世界一のヴォーカリスト”ですよ!」

 

そそくさとBARを出て帰宅。

徹夜でQueenのレコードを聴きまくった変態オッサンでありました……………

 

 

 

『 Bohemian Rhapsody : The Movie – Official Teaser  2018 』

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)