ベルギーからオランダへ ……

1970年代〜1980年代に於いてYohji Yamamotoさん ( 山本 耀司 : 東京都出身 ,1943〜 ) 、Rei Kawakuboさん ( 川久保 玲 : 東京都出身 , 1942〜 ) が、独創的な作風でモードの概念を悉く粉砕し、パリコレを中心として世界中にセンセーションを巻き起こしました。

ソレは謂わば“日本人デザイナー時代”と云っても差し支えないと思います。

時代は経過して1980年代後半以降、“トップモード フィールド”で異彩を放ち、世界のファッション トレンドを牽引した“中核メンバー”はMartin Margielaさん、Dries Van Notenさん、Raf Simonsさん等“ベルギー人デザイナー”でした。

Martin Margielaさん ( マルタン マルジェラ : ベルギー , 1957〜 )


Dries Van Notenさん ( ドリス ヴァン ノッテン : ベルギー , 1958〜 )


Raf Simonsさん ( ラフ シモンズ : ベルギー , 1968〜 )

ベルギー人デザイナーの特徴は、“前衛的でロマンチック”な色使いとシルエット。

そもそもベルギーの「 アントワープ王立アカデミー 」は、ヨーロッパで最も歴史ある“芸術(ファッション)アカデミー”の一つでありまして、ファッションを“学問”と捉えてディープに探求する事を信条としております。よって、卒業生の方々が“時代を代表するトップ デザイナー”になるのも頷ける気が致します……………

ところで私は、若い頃モード関係の仕事に携わっておりましたが、“破産廃業”という自業自得の終焉を迎えてしまいましたので、今現在は、あまり“ファッション トピック”を好んでリサーチしたり致しません。

にも拘らず、何気なくネットニュースを閲覧しているだけでも、以前からヒジョーに気になっていたデザイナー(ブランド)がありますので、本日はココに御紹介させて頂きます。

『 Viktor & Rolf ( ヴィクター & ロルフ ) / オランダ , 1993〜 』

イスラエル生まれのヴィクター ホスティンさん ( Viktor Horsting : 1969〜 , 左 ) と、オランダ生まれのロルフ スノランさん ( Rolf Snoeren : 1969〜 , 右 ) によるブランド『 Viktor & Rolf 』。

何はともあれ、殆ど“ステージ衣装”にしか見えない“ド派手な作品ラインナップ”を御覧あれ(2019 春夏パリ コレクションより)……………

「 Spring ー Summer 2019 , Haute Couture Collection In Paris / Viktor & Rolf 」

特筆すべきは、上記がプレタポルテ ( prêt-à-porter : 高級既製服 ) ではなく“オートクチュール ( haute couture : 超高級注文服 )” だという点で御座います。

「 Spring ー Summer 2019 , Haute Couture Collection In Paris / Viktor & Rolf 」

つまり、こんな“余りにも分かり易いメッセージ”を大きくプリントした“ステージ衣装ライクなドレス”を購入したいと思えば、仮縫いから始まり完成迄の間、アトリエに足しげく通い何度も“フィッティング”を行う必要があります。

しかもお値段は、交通費別で“ン百万円”なり!

そんな“超高価で過激な物体”を一体誰が買うのでしょーか?

そして“何時”、“どんな場所”でお召しになるのでしょーか?……………

「 Spring ー Summer 2019 , Haute Couture Collection In Paris / Viktor & Rolf 」

思わず“高価かつ一般受けしない注文服の販売だけで、はたしてビジネスが成り立つのかいな?”と、チョットだけ余計な心配をしたくなりますが……………

実は『 Viktor & Rolf 』さん。

オリジナル ラインは“オートクチュールのみ”でありますが、Yoox ( ユークス ) というイタリア ショッピング サイトで、他ブランド コラボレーション品の“お手頃価格 既製服”も販売しております。加えて“アイウェア部門”がヒジョーに好調であり、我が国でも芸能人さん達が多数御愛用。

ビジネスとしては、意外にも“健全に機能している様子”で御座います。

何やら“オランダ人デザイナー時代”到来の予感……………

❇️ 1980年代のお話。

かつて、パリやミラノetc.ヨーロッパを渡り歩いた“某友人”が、“安住の地”として最後に選んだのが“アムステルダム(オランダ)”でした。

「アムステルダム(オランダ)には、“ヨーロッパ中の面白さ”が詰まっている。」by “某友人”……………

未だ一度も訪れた経験の無いオランダに、想いを馳せる変態オッサンでありました。

( 写真は全てネットから拝借。)

“ベルギーからオランダへ ……” への2件の返信

  1. ビックらこきました!!
    写真にインサートしたのか?と思うようなデカいメッセージにはオドロキです。それにしても仰る様にステージ衣装以外の用途は全く考えられませんなぁ。
    私もオランダはチューリップと風車しか想像できませんが、先日ハイテク農業が報道されており我が国よりも一歩先を進んでいる様でございます。

    1. 仰る通り……………
      勉強不足な私にとっては、オランダと云えば“チューリップ、サッカー、飾り窓(合法売春)”と云った貧相なイメージであります。
      しかしながら、昔から移民を積極的に受け入れたり、売春を合法化したりと“進歩的取り組み”で独自の文化を構築して来た歴史があり、ソノ意味では“誠にアヴァンギャルドな国”だと思います!!
      おそらく、ファッションやデザインに関しても“面白いオリジナリティー”を持った魅力的な国かと……………

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