隣人は静かに笑う ……

❇ 子供時代(1970年代)のお話。

稚内に住んでいる父親の友人が我が家に来て、稚内について色々と話して下さいました。私にとって特に印象的だったのは「晴れた日には、ソ連のTVやラジオがフツーに受信出来るんですよ。だから、ソ連という国が本当に身近に感じられます。」との御言葉でした。

1970年代は我が国に於ける“アイス ホッケー全盛期”でありまして、北海道には複数の実業団チームが存在しておりましたが、旧ソ連の有名選手がレンタル移籍で所属している場合が多く、それらの選手達は“地元ローカルTVのスター”でもありました。よって、北海道民にとって旧ソ連はある種“身近な国”だったのであります……………

 

❇ 上京後(1980年代)のお話。

ヘアメイクとしてパリ〜東京を往復する生活になりましたが、当時は未だ“パリ直行便”が運航しておらず、アンカレッジ又はモスクワで“一度給油する必要”がありました。給油中は空港内をブラブラして売店で買い物をしたり、カフェでコーヒーを飲んで過ごすのでありますが、アエロフロート航空さんの「 パリ〜東京便 」は、料金も安くて“急な訪パリ”の際には大変重宝致しました。但し“社会主義体制下”の空港内施設はサービス精神が著しく欠如しており、例えば売店で“アレ下さい”と言っても、店員さんが“コッチの方がイイよ”と別商品を売り付けられたりとか、今にして思えば“ツッコミどころ満載”で御座いました。

当然ながら空港外には一歩も出られませんので、つまり“モスクワには何度も行きましたが、モスクワの地を踏んだ経験はありません”という、誠に摩訶不思議な状況に……………

 

❇ ソビエト連邦崩壊後(1990年代)のお話。

“20世紀最大の実験”「 ソビエト連邦 社会主義共和国 」が1991年にアッサリ終了。74年振りに“ロシア”が世界の表舞台に復活して、ロシア人モデルがパリ、ニューヨーク、ロンドン、東京市場に大量投入されました。

各航空会社CMをやらせて頂いた私は、某航空会社さんに「ロシア人有名モデルを起用して、大々的にロシア便キャンペーンをやられては如何でしょーか?“一番近いヨーロッパ”ってキャッチコピーなんか、ケッコー受けると思いますよ。」と御提案しましたところ、広報担当のお方曰く「ロシア政府を筆頭にあらゆる機関が、社会主義体制から抜け切れておりませんので、イマイチ観光事業にノリ気ではないんデスわ。」と嘆いておられました……………

 

 

 

 

1900年代初頭には、天下のフランスと並んで“2大芸術大国”だったロシア。

ジャパンにとっては常に“近くて遠い国”であり続けたロシア。

しかもソノ距離は、最近になって更に遠くなってしまった感が(以下引用)……………

 

 

【 プーチン政権批判のロシア人記者射殺──ウクライナ首都キエフで2人目 】( Newsweek )

5月29日、ウクライナの首都キエフでロシア出身のジャーナリストが射殺された。殺害されたアルカディ・バブチェンコ(41)は、プーチン政権を激しく批判する反政府派として有名な存在だった。

地元紙の報道によれば、バブチェンコはキエフの自宅アパートで背中から銃撃を受けた。浴室にいた彼の妻が床に倒れて血を流している夫を発見し、警察に通報。救急チームによって病院に搬送されたが、到着前に死亡した。ウクライナ警察はまだ容疑者を特定していないが、殺害の原因は「被害者の仕事」ではないかとみる。バブチェンコは戦場ジャーナリストとして名を上げ、ロシアと対立するウクライナ政府を公然と支持していた。2017年2月に命の危険を感じてロシアを出国して亡命先のウクライナに住んでいた。( 2018年5月30日 )

 

 

先日もイギリスで、ロシアの元諜報部員と家族に対する“殺人未遂事件”が大きな問題となりましたが、こんな“B級スパイ映画ライクな事件”が未だに多発する現実。

加えて“小説よりも奇なるオチ”が(以下引用)……………

 

 

【 “反プーチン”記者生きていた 捜査協力で死を偽装 】( テレ朝news )

ウクライナで射殺されたと発表されていたプーチン政権への厳しい批判で知られるジャーナリストが30日、元気な姿で記者団の前に現われました。
ロシア人ジャーナリストのアルカジー・バブチェンコ氏(41)は29日、ウクライナの首都キエフの自宅アパートで射殺されたと現地の警察が発表していました。しかし、30日になってバブチェンコ氏は警察の会見に元気な姿を見せ、捜査に協力するために自らの死を偽ったことを謝罪しました。警察は、この捜査によってバブチェンコ氏を殺害しようとした容疑者1人を逮捕したとしています。「容疑者はロシアの治安機関に日本円で約327万円で雇われ、殺害を計画した」ということです。( 2018日5月31日 )

 

 

何と、ウクライナの警察当局が仕組んだ“ヤラセ事件”でありました。

しかも、ストーリーはコレで完結した訳ではなく、更なる“オチ第2弾”まで(以下引用)……………

 

 

【「殺害偽装で新たな標的47人のリスト発見」 ウクライナ検事総長 】( AFPBB News )

ウクライナ当局は1日、ロシア人ジャーナリスト、アルカディ・バブチェンコ(Arkady Babchenko)氏の殺害偽装を伴うおとり捜査で、今後襲撃され得る47人のリストが見つかったと明らかにした。( 2018年6月2日 )

 

 

御存知の様に、ウクライナとロシアはかなり深刻な緊張状態にありますので、双方の見解を充分に吟味しなければ、どちらが本当に悪いのか判断しかねます。

しかしながら、コノ2ヶ国が互いに“異常な政治環境”にあるのは間違いありません。

 

 

世界一の“肉体派国家元首”ウラジーミル プーチン ( Vladimir Vladimirovich Putin , 1952〜 ) さん。現ロシア連邦大統領、国際柔道連盟 名誉会長、ヨーロッパ柔道連盟 名誉会長、元KGB諜報部員。

因みに上記の女性は、プーチンさんの“歴代ガール フレンド中最も有名人”アリーナ カバエヴァ議員 ( 2015年頃のお付き合い ) 。決して「 007 」の女性スパイではありませんので悪しからず。

 

 

現アメリカ大統領が“ヘンテコな髪型のオッサン”であり、政治手法に極めて問題が多い昨今、本来ならばロシア大統領が“的確な王道外交”を徹底すれば、世界のパワー バランスを変更可能なグッド タイミングなのでありますが、どーやらプーチンさんは、そんなお考えなど全く持ち合わせていない御様子。

ジャパンと致しましては、ロシアとの間には重大な“北方領土問題”を抱えております。

確かに“厄介な隣人”ではありますが、“地域連携防衛”の観点からも、ジャパン&ロシアの“良好で有意義な相互関係”を切に願う次第で御座います!

 

 

 

ところでロシアと云えば、間もなく開催されるサッカー ワールド カップも気になりますが……………

 

 

 

 

ザギトワさんに贈呈された“マサルちゃんの将来”が、ヒジョーに気になる変態オッサンでありました。

 

 

 

 

 

 

 

( 画像は全てネットから拝借。)

 

 

 

 

“隣人は静かに笑う ……” への2件の返信

  1. ロシアといえば…
    来週の史上初の米朝首脳会談が非常に気になるところでございますが、これを機に日露の関係も一歩踏み込んでほしいものです。北方領土の件もありますが、サハリンと稚内のガス・パイプライン建設が待ち望まれるところであります。
    そうですなぁ、マサルちゃんとシゲオちゃんの将来も大変気になりますなぁ…。

    1. 北方領土問題に関しましては……………
      やはり、国会でアピール力のある“北海道選出議員さん”のお力が不可欠であります。よって、ムネオ スズキさんが“見事に失速”なさって以来、残念ながら進展が全く望めない状態かと思われます!
      ところで、80年代のフランスに於いても「 秋田犬 」がプチ ブームでありましたので、飼い主に尋ねましたところ……………
      実は、70年代のヨーロッパで「 秋田犬 」を警察犬並びに軍用犬に導入する計画があり、日本から数頭輸入して飼育&訓練したところ、“1人の主人に従順過ぎる性格”が仇になって不採用となった経緯があり、ソノ時に輸入された「 秋田犬 」の末裔がフランス、イギリスを中心にヨーロッパに定着したそーデス!!

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