変える必要が無いデザイン ……

1981年秋のお話で御座います。

私は“時速無制限区間”が多い事で世界的に有名な、ドイツ アウトバーン走行中の“ダイムラー ベンツ製観光バス”に同乗しておりました。ソノ観光バスは時速100kmオーバーで走行しておりましたが、ソレを数台の「 PORSCHE 911 」がいとも簡単に追い抜いて、アッと云う間に見えなくなってしまいました……………

「今のポルシェ、一体何キロ出してんだよ?」と驚いたのはモチロンでありますが「何でドイツ人は皆んなレーシング ドライバー並みなんだよ?」と、ドライビング テクニックの巧みさにも驚きました。観光ガイドのお方に尋ねましたら「ドイツでは通常の自動車教習所を卒業した後、殆どの人が改めて“高速自動車教習所”に入学します。F1が開催される国際サーキットも、レースが無い日は低料金で一般に解放されています。つまりドイツでは、誰もがハイ レベルのドライビング テクニックを容易に習得出来るんです。」との御言葉。

さすがに“ガソリン自動車を発明したお国”だけあって、ドイツの自動車文化は、我が国とは比べ物にならない程にディープで、しかも国民の生活に完全密着しておりました。加えて「ドイツ人にとって、ポルシェはホントーに特別な車です。“いつかはポルシェ”が人生テーマみたいなモノなんですよ。」と、ステキな笑顔で誇らしげに仰ったのが印象的でした。

 

“名車”と呼ばれるお車は、コノ世に“星の数程”存在致します。 “変える必要が無いデザイン ……” の続きを読む